天翔ける竜   作:アルアール

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ヒーロー基礎学①

「お兄ちゃん、学校はどうだった?」

 

翔が今いる場所は自宅のリビング。

キッチンの方からは包丁で何かを切っている音が聞こえる。

彼の母の飛鳥が料理しているのだろう。

 

翔は今、妹の風香の宿題を見てあげているとこだった。

風香は宿題に疲れたのであろう、持っていた鉛筆を机へ置き、翔にそう聞いてきた。

 

「うん、すごく楽しかったよ。雄英だけあって本当に個性豊かな人が多いね。」

翔は、今つけていたテレビを消して風香へと体を向けた。

翔はこちらへ振り向き、質問を投げかけてきた風香の頭を撫でながらそう答えた。

 

「そっか、良かったね!」

風香は兄に頭を撫でられて嬉しいのか、自分から頭を押しつけながらそう答えた。

風香にとって雄英が良いところでも悪いところでも関係ない。

風香が1番気にしているのは兄の翔が楽しんでいるか、幸せでいるかが1番重要であった。

 

 

 

それからしばらくして彼の父、翼が帰ってきたので、夕食を食べることにした。

 

「翔君、学校はどうかしら?やっていけそう?」

母、飛鳥はかけるのことが心配なんだろう、少し不安げに聞いた。

 

「大丈夫だよ、母さん。すごく楽しいし、もう友達もできたんだ。」

翔は母に不安げな表情をさせたことが辛かったので、飛鳥を安心させるように、笑顔でそう答えた。

 

「飛鳥、翔は大丈夫だ。今までの学校でも、友達が多かっただろう?」

父の翼は翔のことを信頼しているのか、全く心配は必要ない、と飛鳥に語りかけた。

 

「そうね、翔君だものね。」

飛鳥は翼にそう言われてやっと安心したのか、食事を再開した。

 

 

 

 

 

 

次の日。

翔は一佳と仲良く雄英高校へ向かっていた。

 

「今日は、普通の授業に、ヒーロー基礎学だっけ?」

一佳は道路に生えている桜の美しさに目を奪われながらもかけるにそう問いかけた。

 

「そうだね、午前中は普通の授業で、午後からヒーロー基礎学が始まると思うよ。」

翔は一佳の質問に、あらかじめ知っていたのか、そう答えた。

 

 

そう、いくらヒーロー育成高校、雄英高校と言えども、世間一般の高校で教えている基礎授業くらい行なっている。

もしも、ヒーローについてのみ教えるのであれば、いくらヒーローが職業として人気になってきたと言えど、国立である限り国からそんなお許しが出るわけがない。

 

 

 

 

 

「おはよう」

翔たちは雄英高校へ着き、自分たちのクラスへ入ると挨拶をした。

まだ、7時30頃であるためかあまり人がいなく、疎らであったが挨拶がちらほら返ってきた。

 

「おはよう!天野君!拳藤さん!」

そんな朝から元気の良い返事を返してきたのは、飯田天哉である。

いかにも彼らしいと言った、はっきりとした発音で彼らへ応えていた。

 

「飯田君はくるのが早いんだね。」

一佳は挨拶もそこそこに自分の席へ向かったので、翔は自分のカバンを席へ置くと、飯田との会話に興じた。

 

「そうだね、いつも何があるかわからないから授業開始1時間前には着くようにしているんだ。今日は何もないが、普段はこの時間を使って予習復習をやってるんだ。」

飯田は翔としっかり目を合わせながらそう応えた。

 

翔は彼の生真面目さぶりに驚きながらも、しっかりと目を合わせられるのが気恥ずかしいのか苦笑していた。

 

それから教師が来るまでは、次々とくる友人たちを交えながらも会話を楽しんでいた。

 

 

扉が開き、担任の相澤消太が中に入ると、彼を認識した生徒達は、昨日の彼から何を学んだのか、訓練された軍人のごとく、口を閉じ席に着いた。

 

翔は自分もであるが、1日でよくこれだけ訓練されたな、と周りの友人らを見て苦笑した。

 

相澤は彼らの行動に満足げに頷きながら、朝のホームルームを始めた。

 

 

午前中の授業を普通に終えて、翔は、一佳や緑谷、お茶子に飯田とのメンバーと揃って食堂へ向かった。

 

雄英高校には大きな食堂が設備されている。

食堂では学生にとってはありがたくも、とても安い値段で料理系ヒーローの手料理が振舞われる。

食堂には、1〜3年までの普通科から経営科まで全ての生徒が一気に集まるせいが、非常に混雑していた。

 

翔達は席を確保し、列に並びながらも食事を受け取り、席へ着いた。

 

彼らが席へ着き昼食をとっていると、午後のヒーロー基礎学について話していた。

「ヒーロー基礎学って何をやるのかな?やっぱヒーロー基礎学っていうくらいだし担当はオールマイト先生かな?!」

麗日お茶子は料理系ヒーローの料理がよほど美味しいのか、口をいっぱいにしながらそう聞いてきた。

 

「オールマイト先生が担当になるかはわからないが、ヒーロー基礎学というくらいだ、きっと素晴らしいに違いない。」

飯田はお茶子の口に入った状態での会話を注意しながらも目を輝かせてそんなことを言った。

 

「そうだね、僕は座学じゃなくて運動系がいいかな。」

翔はお茶子がほっぺたにお米をつけていたので、それを指摘してあげながら、そう苦笑した。

翔は中学までは自覚はなかったが高校入試の仮想ヴィランとの戦闘、個性把握テストでの運動を通して自分が運動が好きなんだと自覚していた。

 

「かけるくーん!いつかちゃーん!やっほー!ここに座ってもいいー?」

そんな会話をしているときにかけるの後ろから声がかかった。

そう声をかけてきたのはかけるの友人であり、この高校の先輩の波動ねじれだ。

薄青色で、カールがかかってある髪を揺らしながら、翔達に笑顔でそう話しかけた。

 

「あ、ねじれ先輩。みんないいよね?僕の隣へどうぞ。」

翔はねじれにそう言われると一佳たちの同意を得ながら、ねじれを自分の隣へ座らせた。

 

一佳以外のメンバーが誰だか知りたがっているであろうと、気がついた翔はねじれを紹介する。

「この人はヒーロー科の3年生で、僕の友人の波動ねじれさん。僕が中学二年生の時に個人的に知り合ってそれから一佳と一緒に仲良くさせてもらってたんだ。」

緑谷達は納得の表情を浮かべてそれぞれが自己紹介していった。

 

「うん、いずくくんに、てんやくん、おちゃこちゃんだね!よろしくね〜!私のことはねじれちゃんって呼んでね!」

ねじれは彼らの名前を繰り返し、覚えるとそう言った。

 

それからはねじれを交え、翔や一佳の過去のことなどを話題に上げながらもお昼をとっていった。

 

 

 

彼らが昼食をとり、教室へ戻るとみんな午後のヒーロー基礎学が楽しみなのか、お昼休み終了のチャイムが鳴る前にみんな揃っていた。

 

 

「わーたーしーがぁーーー!普通にドアからきたーー!」

昼休み終了のチャイムが鳴ると同時に扉をあけて入ってきたのはなんとオールマイと出会った。

 

オールマイトの登場に皆は一瞬唖然としながらも彼の登場に声をあげる。

「おおおおおーーー!オールマイトだ!」

 

「本当に教師をしてるのか!!」

 

「あれシルバーエイジのコスチュームね!」

 

それぞれが思い思いの感想を述べていた。

 

彼、翔も一度は見てみたかったオールマイトの登場に目を輝かせてオールマイトをじっくり見ていた。

 

 

「さて、私が担当するのはヒーロー基礎学だ!そして今日行う授業の内容は、戦闘訓練だ!そしてみんなにはこれを着てもらう!!」

オールマイトそう説明を終えて、左脇の壁を指差すと、壁が動き出し、それぞれの番号が書いてあるロッカーが出てきた。

 

オールマイトの説明によるとそこに入っているものはそれぞれ望んだヒーローコスチュームだ。

 

彼らは入学の前の段階で、提出された個性届けとともに、自分の要望を書いた紙を送ることにより、学校からその要望に沿ったコスチュームが支給されることになっていたのだ。

 

「よし、それをきたものから順次、グラウンドβに集まるんだ!」

オールマイトはそういった。

 

 

翔達がそれぞれのコスチュームに着替えて向かった場所は、入学試験を行った試験会場、市街地エリアであった。

 

そこには様々なコスチュームで身を包んだ、生徒達がいた。

 

 

 

「格好から入るっていうのも大切なことだぜ!

 

 

自覚するのだ!!

 

 

今日から自分は、

 

 

ヒーロなんだと!!!」

 

 

オールマイとは大きく笑いながらそう言って、さらに言葉を重ねた。

 

 

「さぁはじめようか!有精卵ども!!!!」

 

 

 

 

 

 

「かっこいいね!そのコスチューム!」

お茶子は出久の格好を見てそう言葉を漏らし、すぐに自分の格好が恥ずかしいのがモジモジしていた。

 

彼女は自身の要望とはあっていなかったのか、パツパツのスートを着ていた。

黒をベースに、ピンクのラインが入ってる。

そして、制服のせいで分からなかった彼女のスタイルがダイレクトにわかってしまった。胸は大きいとは思っていたが、パツパツスーツにより、より強調されることにとって、ブラジャーじゃ収まらなかったのか歩くたびに少し揺れている。

スーツを着るためか体に下着の線が出ないように下着はきていないのかもしれない。

 

話しかけられた、出久はそのことに考えが及んだのか、それともパツパツスーツに興奮したのたとても慌てながら彼女に返事をする。

「あ、ありがとう!」

 

お茶子は出久と話していると視線の先に翔達が目に入ったので声をかけた。

「おーい!翔君、一佳ちゃん!」

走り出したお茶子に続くように出久も慌てて走り出す。

 

 

お茶子が話しかけると、翔達もこちらに気がつき目があった。

「いやぁ一佳ちゃん良くにあってるね!それに翔君は、そのなんで上着てないの?」

お茶子は一佳のコスチュームを褒めた後に直接は目を合わしづらいのか、チラチラと翔の上半身を見ながらそう聞いた。

 

 

 

一佳のコスチュームはチャイナ服をベースにしているのか、緑をベースに黄色のラインが入ったチャイナ服で、動きやすさのためか丈は膝上くらいまでしかなく、左腿の付け根辺りから布が切れていいるため、パンツが見えるか見えないかのギリギリのラインであった。

パンツは見せパンを履いているためか本人は気にしていない。

 

一方翔の方は、竜人形態になっても耐えれるように特注した伸縮、防刃に特化された黒色のすらっとしたスーツのようなもので、所々に銀色の鱗なようなもので模様付けされているのはサービスであろうか。

上半身は鱗を十分に生かすために裸ではあるが、人間時のコスチュームもある。

それは彼は今首に、特殊合金で作られて壊れることがないであろう銀のチェーンで繋がれた、ペンダント型の機械を付けている。この機械を作動させることにより中に収納されている服が出るのだが、彼は今日はハナから竜人形態で行くことに決めているため、今はしまった状態で首にかけていた。

 

 

かけるはお茶子の反応に苦笑をしてそのわけを話そうとしていたが、オールマイトからの集合がかかり彼の元へ集まった。

 

 

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