そうして講評を終えると、次の試合に移っていく。
「じゃぁ次の試合を始めようか!!!次はヒーローチームはBチーム!ヴィランチームはIチームだ!今言われたチームは場所を変えて準備をしてくれ!」
オールマイトは箱の中からボールを取り出しながらそういった。
第2戦目 Bチーム 轟焦凍 障子目蔵
VS Iチーム 拳藤一佳 葉隠透 ➕Kチーム 天野翔
「決まったな、天野。試合だ。」
自分が呼ばれた、轟は天野を一瞥し、そう言葉を発して自分のスタート位置へと向かった。
翔は自分のスタート位置へと向かいながらチームメンバーと話していた。
「二人ともごめんね、通信できなくなるし。」
翔は申し訳ないのかそう言葉を二人へ発した。
「大丈夫だよ!翔!ね!透ちゃん!」
一佳はなんとでもないという風に翔を慰めながら、葉隠へ同意を求めた。
「そうだよ!翔君!その代わり、3人になったんだから!!!」
そう一佳に続いて透が同意をする。
彼女の名前は葉隠透(はがくれとおる)
彼女の個性は透明化。
常時透明になっているため何も見えない。
身長は不明、髪も顔も、スタイルも不明。
いや制服を着る事によってスタイルがわかるため、平均よりいいというくらいしかわからない。
そんな今の彼女の格好は、手袋、靴のみ。
そう全裸である。
いや、透明であるため何も見えないのだが、それを考慮しても全裸である。
「ありがとう。それより葉隠さん大丈夫?寒くないの?それって全裸でしょ?」
かけるもそれが気になったのか質問を投げた。
「ぜっ!.....。そ、そうだけど!この方が見えないし便利だしね!」
葉隠はすでに慣れているのであろう、全裸になる事に中途はないがそう面と向かって言われるとまだ羞恥心が残っているのか、恥ずかしがっていた。
翔たちが核の置いてある部屋に着くと作戦会議を始めていた。
今回は、通信機が使えないため、前もってしっかりと作戦を立てなくては行けなかった。
それぞれが相手の個性を考慮しながら意見を発し、作戦をまとめていく。
主な役目はこうだ。
葉隠がその隠密性を生かし、逮捕テープを持って隠れる。そして隙を見つけて、相手を拘束。
一佳は核の前に陣取って核を守る事。
そして、翔は室内であるため翼をうまく使えないがその竜人としての戦闘能力を期待して、相手が来るであろう階段などに待機して、見張り。
という、大まかではあるがそんな役割だった。
「よーしじゃぁ本気出すから全部脱いじゃうね!」
恥ずかしくはないのか、翔がいる事に気にすることなく靴と手袋を脱いで全裸になった。
「これでどこにいるのかわからなくなっちゃったね。」
翔は葉隠が全裸になった事に、女としての羞恥心はないのか、と疑問に思いながらも苦笑していた。
「じゃぁ僕も準備を始めるね。」
そう翔がいうと、彼の体から、鱗が生え始め、尻尾が生えた。
今回は室内であるため翼は出してはいるが畳んだ状態を維持している。
「お、おおおおーーーーー!翔君!かっこいいよ!!!!!!プロヒーローウェルシュ・ドラゴンそっくりだよ!!!!!」
葉隠がはじめて見た翔の姿に興奮気味にそう答えた。
「そうだね、似ていて当然かな。僕は彼の息子だから。」
翔が葉隠の声がする方向に向かって笑いかけた。
「......。」
葉隠は黙っていた。いや少し見ほれてしまったのだ。あのヒーローの息子と知った事も驚いたが、自分が彼にファンであったゆえか、彼女に胸に憧れに似た感情が巻き上がっていた。
一佳は彼女の気持ちを知ってかしらずか、女の感で察知したため、翔の足をぐりぐりと踏んでいた。
しかし竜人形態になったためか全然痛みは感じられなかったが。
開始時間まで残り少しとなったときに、翔はふと思った。
もし、轟の個性でこの建物を凍らせることができたら、核も無力化し、自分たちも危ういんじゃないかと。
しかし翔は幾ら何でも学生でそこまでできるとは思ってはいないが、万が一があるため、それを二人に伝え、対策に講じる事にした。
一方モニタールームでは興奮の声がそこら中から上がっていた。
「か、かっけーーー!!!竜だよ!竜!あれウェルシュ・ドラゴンと一緒じゃん!!!」
切島や、峰田が興奮した声をあげていた。
「本当にそっくりですわね。まさか親族者なのでしょうか?」
翔を見ていた八百万はそう判断した。
その翔を見て、やはり、まだ力を隠していたか。と、爆豪は唇を噛み締めながらモニターを睨みつけていた。
すると翔たちは何を思ったのか、翔が核を持ち上げ、葉隠たちが翔に抱きつき、翔は翼を利用して空中に浮かんでいた。
「ううぉおーーー!あ、あいつ、女の子に抱きつかれていやがる
!!お、おいらだってーーー!やおよろっっぱーーーい!」
峰田が悔しそうに、血の涙を流しながら、八百万の胸にめがけてダイブした。
「死んでください!」
それを八百万は、今まで見た事ないようなゴミムシを見るかのような目で峰田を殴り飛ばした。
「本当にあいつら何してんだ?」
その光景を呆れながらも、切島は同じく思ったことを口にした。
翔は今混乱していた。
自分が轟対策で言ったものの、核を持ち上げるまでは良かった。
しかし、飛ぶために、葉隠と一佳が抱きついた事によって彼女たちの胸が、体の柔らかさがダイレクトに伝わるため、激しく動揺していた。
いや、ただ抱きついただけではそこまでにはならなかったかもしれない。
しかし葉隠は全裸である。
彼女に抱きつかれているため、服というバリアがないからか、
彼女が抱きついた左腕から一佳以上に、正確な感触が返って来る。
この、潰れた胸の中心から感じるシコリはなんだろうかと、バカなことを考えながら飛んでいた。
そしてオールマイトによる、スタートの合図が聞こえた。
その瞬間凍った。
彼の目に入ったのは、氷で覆われた床に壁である。
「まさかとは思ったが!!!!やっぱそれができたか!!!!」
翔は当たって欲しくない予想に、歯ぎしりをしながらも、葉隠にすぐに靴を履くように指示をして、確保テープを持ち隠れるように指示をした。
核兵器も、氷ながらも、安定してそうな床に降ろし、一佳と共に地に着いた。
「さささささむむむむうううううううう!!!」
葉隠は流石に寒かったのか歯をガタガタと震わせながら隠れていった。
一佳も寒いのであろう、口から息を出してを温めながら震えている。
翔は竜人形態になっているため、ほとんど寒くなく、戦闘に全く支障はないがこれでは短期決戦しかないか。と思っていた。
相手は自分たちが凍っていると思っていると予想し、一直線でこちらに来るであろうとかけるは判断したため、葉隠と一佳を呼んで短期決戦用に軌道修正した作戦を伝える。
「わ、わかったけど、か、翔は大丈夫なの?」
寒いのであろう一佳は震えながらそう聞いてきた。
「多分としか言えないけど、もうこれしかないよ。
信じてるよ、二人とも。」
翔は真剣な顔でそう言った。
翔にそこまで言われてはやるしかないと思ったのだろう、葉隠と一佳は自分が与えられた仕事を全うするために、部屋の扉をあけて駆け出して言った。
一方モニタールームでは。
「まじかよあいつ!!!!ビル全体を凍らせやがったぜ!!」
「あ、あぁあんなことまでできるのかよ....!」
切島と上鳴がそのような驚きの声を漏らした。
「まさか、天野さんはあれを予想していたのでしょうか?」
八百万は神妙そうな顔でそう呟く。
「そうだね、もしあれがなかったら、生身の葉隠くんに、拳藤くんは足を氷ずけにされ、戦闘不能に陥っていただろう。
それにあれが、核兵器の場合は、内部まで氷ずけにされて既に起動不可にされ、その時点でヒーローチームは勝利していただろう。」
オールマイトは生徒たちの疑問に答えるようにそう説明した。
そうあれが本物の核として扱った場合は、彼が核を抱えて宙に浮いていなければ、その時点で試合は終わっていた。
(さすがは彼の息子といったところか。状況判断が正しい。それによく、その可能性に思い至ったものだ。)
葉隠と一佳が部屋から出て数十秒後に部屋の扉は開き、轟が入ってきた。
翔は安堵の息を漏らした。
彼女たちと彼が出会うのは2分の1の確率であったからだ。この会へ来るためには左右のどちらかの階段で来るしかないため、これはかけであった。
轟は部屋の中に、翔しかいなく、足を氷ずけにされていなく、核も無事であったため驚いていた。
「まさか、こうなることがわかってきたのか?」
轟はは自分の驚きをそう口に出して翔に聞いた。
「予想はしていたけど、まさか本当にビルごと凍らせることができるなんてね。」
翔は轟の顔をじっと見つめながらそう苦笑していた。
かけるの役目の本質は時間稼ぎだ。
彼が、彼女たちに指示をしたことは、轟は一人で来るであろうことは予想していたため、今のうちに二人で協力して障子を確保してほしいとお願いしていた。
障子の個性は、どこからでも耳を生やし、情報収集が得意なためか、戦闘用の個性ではない。
それに対して、一佳はバリバリの武闘派であり、葉隠は彼女の個性を生かし隠密がうまい。
この2対1ならすぐに決着がつくだろうと翔は思っていた。
その後すぐに彼女らが合流したら3対1のため、時間稼ぎであれ、確保するのであれ、余裕を持ってできると睨んでいた。
轟は翔たちが自分の先制攻撃が全く通用しなかったことに対して、相手への評価を一段上げて、警戒を強めた。
「へぇ、まぁあれを交わしたからって今度は直接倒すまでだ!!」
轟はそう言い放つと同時に、右を振るう動作をし、氷の礫を翔に放った。
翔は、後ろに、核があるためか思うように、動けなかったため、翼で身を包むようにしてガードする。
攻撃が終わると翼を払うようにして広げた。
「おいおい、後ろには核があるんだけど。」
かけるは呆れながらもそういった。
「そんなことはどうでもいい、さっさと始めるぞ!」
爆豪と同様に戦う方が重要なのであろうか、轟は気にした様子もなく、再び攻撃を始めた。
今度は凍えるような氷の風を放ち近くの地面から順のどんどん凍って行く。
「そうかよ!それならこっちも気にしないで行くか!!!」
相手がそう来るのであれば自分のそうしようと思ったのか、それとも自分も戦いたかったためか、翔は笑いながら、氷を気にすることなく駆け出す。
翔は足に力を入れて瞬時に距離を詰め、右拳を相手の顔面めがけて振り抜いた。
轟は先ほどの攻撃が通用しなかったことに一瞬動揺しながらかけるの素早さに目を見張り、なんとかギリギリで身をかがむことで対処した。
しかし翔は竜人形態になると驚くほど反射速度が上がるため、轟がしゃがもうとしているのが見えた。
それを見た翔は、腕が避けられると直ぐに、体をずらしながら、彼の後ろに生えている太く、強靭な尻尾でしゃがんだ轟へ追撃した。
轟がそれに気がつくことができたが、しゃがんで対処したことにより、バランスを崩したため、バックして交わすことができなかった。
彼はなんとか左腕を前にし、腕をクロスさせて防ごうとしたが、彼の尻尾の強力さゆえか、轟の体を浮かし吹き飛ばした。
轟はその衝撃に歯を食いしばりながらも、隙を与えないため、空中で態勢を立て直し、両足と無事であった右腕を使い地面にを削りながらも立った。
彼の尻尾の衝撃と、鱗の鋭さにより、表面の肌はズタズタに裂かれ、先ほどの衝撃により少し日々が入っていた。
「くっ....!随分と早い反応だな。目がいいのか?」
轟は怪我を悟られないように左腕を隠しながら翔にそう聞いた。
「そうだね、この状態だと、僕凄く早いよ?」
翔は轟と戦うことができて楽しいのであろう、そう、少し挑発気味なことを言いながら、楽しそうに笑っていた。