ハートだよ!覚り三姉妹!   作:かくてる

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コラボ完結!

グダグタすぎて何書いてるか分かりませんが、お読み頂けるとありがたいです。

知らない方もいないと思いますが、今回のコラボ相手様の鹿尾菜さんのほうもよろしくお願いします。

コラボありがとうございました。


急展開、唐突すぎる解決

「よしっ、勝ったぁ!」

「なんでぇ……」

「あんた弱すぎでしょう?なんでそんなに顔に出るの?」

 

 私は今、さっちゃんと靈夜さんの三人でババ抜きをしていた。何故こんなことをしているかと言うと、ちょっとした息抜きである。

 ついさっきまで書斎で手がかりを全員で探したのだが、当然、異世界転移なんてそんなものレアケースすぎて本にも記されなかった。

 紅魔館の大図書館にも、それらしいものはあったが、全てが「物語」であり、実体験を元にした本は一冊も見当たらなかった。

 ということで、何か変化があるまでこうやって待機しているのだ。

 

「つ、次は人狼ゲームやろ……」

「いいわね、何か書くやつかして?」

「っと、その前にさとり達も呼ぼう。三人じゃ流石に……」

「じゃあ私が呼んできます。靈夜さんとしんりさんはここに」

 

 さっちゃんは部屋を出て、「さとりさーん」と声をかけていた。

 私は棚から紙とペンを用意して、「人狼」「市民」「占い師」「騎士」に分けた。

 それから数分後、さっちゃんがさっちんとこいしとお空、お燐を連れてきた。

 

「来た来た。じゃあとりあえず、くじにしたからみんな取ってー」

「じゃあ私進行役やりますよ」

「ん、お願いさっちゃん」

 

 目を閉じて、みんながみんな一枚ずつ紙を取っていく。

 私は取った紙を開く。そこには「市民」という下手くそな字で書かれていた。我ながら恥ずかしいくらい。

 何も出来ないなぁ……とりあえず、机にふして、さっちゃんが人狼ゲームを進めていくのを待っていた。

 そしてその数分後。

 

「今回死んだのは、しんりさんです」

「え、ええ……」

 

 早すぎる。いくら何でも私だけゲームに全然勝てない。真っ先に人狼に殺されたというわけだ。

 

「……人狼誰?」

「さぁ?」

 

 …………明らかだ。明らかすぎる。隠す気すら無いのだろう。

 

「……靈夜さん…」

「…何?」

「……いえ?」

 

 私はチョンとさっちんの腕を突く。そして小さな声で耳打ちをする。

 

「靈夜さんの心。読んで」

「え、それじゃ反則じゃない……」

「いいから……」

「もう…」

 

 溜息をつきながら、さっちんはサードアイを見開かせる。するとさっちんは全てを悟ったような顔をして、靈夜さんを見る。

 

「な、何よ、姉妹二人して、何が面白いわけ?」

「いいえ?私は別に、ねぇ?姉さん」

「そうだね。靈夜さん、そのまま続けちゃお?」

 

 私はその円の中から外れ、外野から人狼ゲームを見守ることにした。

 そして「人狼」が目を開けて、次はこいしを指さした。さっちんは市民。どうやら、厳しいみたいだが、ここでさっちんが動いた。

 そう、「騎士」である。

「騎士」が守る人は……こいし。

 

「全員顔を上げてください。今回の死亡者はいません」

「ありゃ、誰も?」

「では、話し合ってください」

 

 そうして、私とさっちゃん以外の人が一人一人の役職を憶測で話し合っていた。結果を知っている私はずっと後ろでニヤニヤしていた。

 するとそこでさっちんが動いた。

 

「私は靈夜さんが怪しいと思います」

「な、なんでよ」

「まず、私はさっきの……進行役のさとりさんが「死亡者はいない」と言った時、本気で疑問に思っていたのは、こいしとお空だけ」

 

 そこで、今まで何も話さなかったペット二人が控えめに手を挙げて発言をした。

 

「あたいは「占い師」です。靈夜さんのを占うと「人狼」でした」

「私は市民だよ?」

「……話し合いはそこまで、では、誰が人狼か指を指してください。せーの」

 

 ピッと四人の指が一人に集中した。四人の細い指が向く方向は、博麗靈夜さんだった。

 

「……はい、残念」

「うぐっ……」

 

 唸る靈夜さんの隣でこいしが難しい顔をしながら、少し大きめな声で言った。

 

「もー、外に出て遊ぼーよー!」

「手がかりが無さすぎですねぇ…」

 

 こいしの話を無視するように、さっちゃんが言う。正直、さっちゃんとさっちんの見分けは付く。髪の長さや服装。明らかに別人に見えるのだが、顔だけは同じなのだ。目の位置や眉毛やまつ毛の長さなど、統一されているのかと思うほど。

 

「……まぁ、小説だし仕方ないか……」

「?どうしたの?姉さん」

「ううん、何でも、とりあえず、ここからどうしよ………」

 

 ドタタタタ!!

 誰だ?地霊殿は全員ここに集合しているため、侵入者としか考えられない。

 私とさっちんはその場で低く構え、ドアをゆっくりと開ける。するとそこには

 

「しんり!いる!?」

「おわぁ!?」

 

 息を切らしながらドアを思い切り開ける瑞乃がいた。私はそのドアの勢いに押されて吹っ飛ぶ。その途中に机の角に頭をぶつけてしまい、蹲る。

 

「ありゃ……ごめんしんり」

「………で、どうしたのさ、瑞乃」

「あぁ、そうだった。博麗靈夜さんと異世界から来たさとりさん。いる?」

「はぁ、ここだけど」

「永琳様が呼んでいます。至急永遠亭までお越しください。というか、これをお使い下さい」

 

 瑞乃は小さく何かの詠唱を始めた。小さくて何も聞こえなかったが、詠唱が終わると、ドアの方の空気に亀裂が入った。

 

「な、何これ……」

「師匠が編み出した「空間移動術」だよ。しんもやる?」

「いい」

 

 なんかこんなのあると紫さんの顔が潰れるでしょうに……

 と、哀れに思いながら、私は靈夜さんたちのあとを付いていく。

 というかそもそも、どうして瑞乃が靈夜さんやさっちゃんのことを知っているのだろうか………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーー永遠亭。

 診察室に行くと、永琳さんはいつも通りの表情と話し方でこの一連の事について説明をし始めた。

 

「まず、あなた達二人をここに呼び込んだのは私よ」

「は、はぁ!?何してくれてんのよ!」

「知らないわ。薬の実験で壺を使ってたら、あなた達が出てきたんでしょう?心当たりはないの?」

 

 壺から二人が出てきた………って、何かの召喚みたいでカッコイイなぁ……と後ろの三姉妹は黙って見ていた。

 靈夜さんの顔はみるみるうちに青くなっていく。

 

「あ、あ〜、そう言えば……歩いてたら落とし穴に落ちたんだ……てっきりこいしが仕掛けたものだと思って……そしたらここにいて……」

「多分、その穴こそがさっき瑞乃が使用した技の中で一番大きい技ね」

「ってことは世界の次元の亀裂がたまたま落とし穴に出来て、その先が永琳の薬の壺の中だったってこと?」

「そゆことー」

 

 永琳は椅子ごとくるりと回転して、ペンでカルテを書いていく。まだ待合室には多くの患者さんがいたため、ここに長居は出来なかった。

 

「とりあえず、瑞乃。あなたの術で二人を返してあげなさい」

「…出来るんですか?」

「ええ、強く念じれば行けるわよ。じゃお願いね。あ、庭でやってよ?」

「わかりました」

 

 靈夜さんとさっちゃんは瑞乃について行くように診察室を出た。取り残された三姉妹とそのペットは大きく溜息をつきながら、外へと出向いた。

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーー庭。

「じゃあ行くわよ」

 

 そうしてまた、瑞乃は詠唱を始めた。今度はさっきよりも長く、強い妖力を感じることが出来た。そんな中、靈夜さんとさっちゃんはこちらに振り向いた。

 

「ありがとうございました。色々楽しかったですよ。えと……この世界のさとりさんもお元気で!」

「そ、その言い方やめてくださいよ………さよならです!あっちの世界のさとりさん!」

 

 お互いの「さとり」が苦笑いをする。こんな絵、今までで見たことのある人がいるのだろうか。こんなもの見ても得する人なんかいるのか……………いるね。

 靈夜さんはなぜだか気だるそうに手を振っていた。

 

「色々ありがとね、しんり」

「ええ、まぁ、一日だけでしたけどね?」

「それでも礼を言うのは当たり前よ、じゃあまたね」

 

 初めて見せた靈夜さんの微笑み。気だるそうにしているが、笑うとかなりの美人さんだった。

 というか、手を振る時に揺れる胸にある大きな二つの山は何なんですかー

 私は睨みつけるように、靈夜さんの胸を見る。

 

「な、何よ……」

「いや、大きいシュークリームだなって、羨ましいなって、妬ましいなって」

「し、しんりもいずれ大きくなるわよ……」

「余計なお世話……!」

 

 そう言うと瑞乃は丁度詠唱が終了した。するとそこにはさっきよりも大きな亀裂が完成した。その中は漆黒の闇。正直入りたくはない。

 

「じゃあ二人共!バイバーイ!」

 

 こいしが両手を大きく振った。それに応えるように二人も軽く微笑みながら手を振って、亀裂の中へと消えていった。

 そして数秒後、亀裂は完全に閉じた。

 

 

 

「いやぁー、パラレルワールドってあるんだね」

「そうね。正直あるとは思わなかったわ」

「じゃあお疲れ、瑞乃、仕事の合間にやらせちゃってごめんね」

「いいのよ。緊急事態だったしね…」

 

 私達はパラレルワールドなど、完全な妄想の世界かと思っていたが、こうやって実際に感じると、何か重いものを感じることが出来た。

 

「さて、帰ろ。アイス買ってさとり」

「妹に奢らせる姉は嫌いよ」

「奢って」

「やだ」

「怒るよ」

「うん」

 

 テンポのいい会話をしながら、私達家族は楽しく地霊殿へと帰っていった。

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