ハートだよ!覚り三姉妹!   作:かくてる

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お燐中心です。


スペルカード名はnormalからです。

ルナティックのスペルカード名漢字多くて覚えれない


灼熱地獄の弾幕 その1 ~灼熱地獄の火車猫~

「はぁ……」

 

 怨霊の管理を任されたあたいは灼熱地獄の一角にいた。あたいはしんり様にここの管理を任された後、怨霊が何故地底の外に出たのかくまなく調べてみた。

 

「ん?どうしたの?」

 

 一匹の怨霊が私に話しかけていた。

 

『お空さんの扱う核融合がとっても熱いんですよぉ…』

「熱いのは知ってるよ」

『私達怨霊はああいった熱さには弱いんですよね。だから皆逃げていったのかと』

「やっぱりお空の力の使い方がまだ慣れてないからだ……」

 

 あたいは正直、この異変には協力したくなかったし、どっちかっていう博麗の巫女側に付いていたかったのだが、しんり様の命令だし、しんり様自身もなんかやる気だったので、しょうがなく付いていた。

 

「ったく、あの鳥頭は一回博麗の巫女に退治されれば良いんだよ……」

『全くですよ……お空さんがあそこまで馬鹿だとは………それなのに料理が出来るって支離滅裂ですよ』

「ごもっとも」

 

 あたいはため息をつきながら怨霊の言葉に頷く。今でも次々と怨霊が出ていこうとしているのだが、あたいはそれを止め、涼しいところに避難させてあげている。今ではもう地上には怨霊は出ていないと思うが、今地上にいる怨霊だけでも二百は行っているだろう。

 

「さて、死体の管理でも……」

 

 

 

「……あなたね?」

「ん?」

『どうしたのですか?お燐さん』

 

 あたいが後ろを振り返ったことにより、怨霊が少し驚きながらあたいに質問した。

 後ろには紅白を身にまとった少女、まだ背も小さいが顔だけは頑固な感じがしている。

 

「あぁ、博麗の巫女が来たよ」

『ぬ、思ったよりも早いですね』

「何独り言言ってるのよ。気持ち悪い」

「気持ち悪いなんて心外だね。暑くないの?」

「暑いわよ」

『では、お燐さん、後はよろしくお願いします』

「うん、任せときな」

 

 博麗の巫女は右手で手を扇ぐ仕草を見せて、暑いということをアピールしている。左手に持っているお祓い棒には力が入っていて、苛立ちを隠せていなかった。

 

「へぇ、残念ながら、犯人はあたいでもないんだよ。ここに来たということはさとり様は倒されたんだね?」

「あ?あの心を読む妖怪?」

「ええ」

「倒したわよ。相手にならなかった」

 

 あたいは目を丸くして驚く。まさかあのさとり様との戦い後でも疲労を一切感じさせず、言動や態度からでもどれだけ余裕だったかが伺えた。

 

「ってことは、ここの奥にまだ空間があるのね」

「?」

「ええ、分かってるわ」

 

 博麗の巫女がいきなり独り言を言い出したが、その理由はすぐに察せた。あの陰陽玉だろう。

 

「ここの奥には灼熱地獄間欠泉地下センター最深部っていうところがあるよ。そこにはあたいの親友がいるはずだ」

「そいつが異変の黒幕ね?」

「あぁ、間違いない」

「じゃあ通してくれる?」

 

 あたいの横を通り過ぎようとした博麗の巫女を右手で制す。それを見た博麗の巫女は女の子とは言えないくらいの目つきの悪さで睨みつけてきた。

 

「何よ?」

「さっきも言った通り、あたいは親友なんだ。最低限の抵抗はしないと絶交されちゃうかもだしね」

 

 と、下らない戯言を話していると、どうやら博麗の巫女はすっぽりその策にハマって、切れていた。おお、怖い怖い。

 

「そぅ……あなたも………紫!」

「よし、来な!」

 

 私は周りを浮いている怨霊を操りながら、大量の弾幕を放つ。博麗の巫女も身軽なもので左右上下にかわしながらだんだんと距離を詰めてくる。

 

「くっ!」

 

 怨霊を一匹後ろに回り込ませて、背後からもう一度同じ弾幕を放つ。博麗の巫女はそれに気づいていないようで、真っ先に突撃していた。

 しかし、その刹那博麗の巫女は唐突に頭を下に下げた。そして、その先にはさっしあたいの怨霊が放った弾幕が正面から襲いかかってきた。

 

「え!?」

 

 予想だにしない博麗の巫女の勘と反応速度に驚きを隠せないあたいがいた。慌ててそれを避けて、新たな弾幕を放つ。

 

「スペルカード!呪精「ゾンビフェアリー」!」

 

 半透明の体をもつ怨霊の妖精が出現し、あたいは青い弾を円状に放ち続ける。隙を見つけたのか、博麗の巫女はすかさずあたいに札を投げる。しかし、それは目の前の怨霊に防がれ、破裂した怨霊からは小さな弾幕が無数に放たれた。それを見た博麗の巫女は目を見開きながらも避けながら札を投げ続けていた。

 

「スペルカード!贖罪「旧地獄の針山」!」

 

 円を描いて回転する怨霊と赤い粒弾幕を同時に放ちながら、ほぼ博麗の巫女の移動速度を制限した。しかし、遠ざかれば遠ざかるほど、怨霊の円の間隔が空いてしまうため、避けにくいといえばそうではない。ましてや、これで博麗の巫女を倒そうとは思っていない。

 

「この程度………かしら!」

「あんたこそ……そのお祓い棒は何のためにあるのさっ!」

 

 お互いが息を切らしながらも、弾幕を放ち続け、どちらかが力尽きるのを待っていた。

 

「スペルカード!霊符「夢想封印」!」

 

 七色の大きな弾幕があたいの周りで大きな爆発を起こし、眩い閃光を放ちながら弾ける。あたいは両腕で目を隠し、光を遮断する。しかし、衝撃波によってあたいは数十メートル後ろに吹っ飛ぶ。

 

「ぐっ!」

「あら、覚り妖怪よりも体力はありそうね……」

 

 余裕なことを言っているが、博麗の巫女の顔には疲れが溜まっているのが伺えた。私はそれが好機と思い、一斉に弾幕を放った。

 

「っ!?」

 

 博麗の巫女もこの密度には驚いたようで、あたいは持っている怨霊の全てに弾幕を放てさせ、博麗の巫女を追尾させる弾幕を増やした。

 

「……あぐっ!」

 

 博麗の巫女の肩にかすり傷が見えた。恐らく、今放った弾幕が博麗の巫女の左肩を通り過ぎて、傷が出来たのだろう。

 

「驚きね……今日初めて相手の攻撃に当たったわ……」

「連戦だから疲れてるんじゃないかい?」

「ええ……そう……かもねっ!」

 

 それでも博麗の巫女は札を投げ続ける。あたいはその隙を見て、ラストスペルを唱えた。

 

「死灰複燃!」

 

 ゾンビフェアリーよりも数が多い妖精を出動させて、大玉弾幕や小粒弾幕と、五百は超えているだろう弾幕を妖精だけが発射する。あたいの手からは小さなウイルス弾を放ち、隙を伺う。ぶっちゃけ、あたいの体力はもうゼロだ。今からもう一度スペルカードはもう無理だろう。

 

「当れぇ……」

 

 心の声が表に現れた瞬間、博麗の巫女は一枚のスペルカードを取り出して、あたいから距離を置く。そして、密度が甘くなった弾幕を避けながら、詠唱を始めた。

 

「封魔陣!」

 

 赤いオーラが私を襲う。避けることすら出来なかったあたいはその勢いに任せて、数十メートル後ろに吹っ飛んで、終いには壁に激突した。その衝突によってあたいの口から真っ赤な鮮血が吐き出される。

 それを見た博麗の巫女は自分の両手をはたいていた。

 

「ちくしょー……ここまで強いとは思わなかったよ」

「ええ、今度こそ会えるのよね?」

「ああ、ここを真っ直ぐだ」

「そ、ありがと」

 

 素っ気ない感謝の言葉を言って、博麗の巫女は早々にあたいが指さした方向に向かった。あたいはその場で目を閉じて眠りに入っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お空〜」

「うにゅ?しんり様?」

「暇ぁ…」

 

 私は博麗の巫女が来ない暇さと、いつまでもお燐が帰っとこないため、ちょっとした苛立ちがあった。子供みたいと言われるかもしれないが、本当に暇なのだ。

 

「あ、しんり様。博麗の巫女来たよ」

「ほんと?」

「はい」

「じゃあ、お空、私が言ったセリフを博麗の巫女に言うんだよ?そしたら博麗の巫女は怖くて絶対逃げるから」

「え、えーと……」

 

 私はお空が最強の黒幕だと言うことを見せつけたかったので、私なりにかっこいいセリフを考え、それをお空が博麗の巫女にあった時に言えば、それなりの強みがあるだろう。

 

「はるばるこの地底までよく参った。まずはここまでやって来たこと、我は感心したぞ」

「ふむ……」

「しかし、ここまで来てすまないが、早速帰ってもらおう。さもなくば、我から鉄槌を下すって言うの!」

 

 今のが私の考えたセリフだ。少し悪者感があって、厨二くさいけど、これが私が考える精一杯の脅しなのだ。

 

「う、ううぅぅ〜、わ、分かった!」

 

 分かっていないようだが、博麗の巫女の気配がもうすぐそこまで迫っていたため、私はお空の背中を叩いて励ますのだった。

 

「大丈夫!お空は博麗の巫女なんかに負けないでしょ!」

「お、おおー!」

 

 お空は右手を元気よく上げる。私はそれに答えるように力強く頷いて、身を翻した。

 

「そう言えばこいしどこ言ったんだろ?」

 

 小首を傾げながら、私はお空から離れた。そして見えない場所に隠れて、この戦いを見届けようとしていた。

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