いや本当にすいません創作意欲って壁がありました。
こんな作品でも忘れていなければ見ていってください!
またこれから話を続けようと思いますので、何卒よろしくお願いします!
これが本当にしんりねぇなのだろうか?
「零羽? ドコ?」
「し、しんりねぇ?」
恐る恐る、その「しんりねぇと思われるもの」に問う。純白のサードアイは黒く、赤い雷電を纏って苦しそうにしている。
「コいし……レミリアハマダイきてル。連レテ逃げて」
冷めたその声は妹の私でさえも、震えたたせた。
「しんりねぇ……」
「どうして……生きてるのよ…………古明地しんり…………」
零羽を見据えるその目は生気を纏ってはいなかった。
「……イイかラ…………さとりとフランちゃんを返しテ……」
「……断るわ。というよりも、会いたかったわ、古明地しんり。いえ、古明地しんりの奥に眠る心理……とでも言いましょうか?」
「な、何言ってるの……しんりねぇの奥に眠るって……」
「あら、あなた達には早々にご退場願いたいわね」
零羽の手のひらがレミリアを抱え、座り込む私に向けられる。そして、その手が闇色に染まりきった後、私に飛んできたのは闇色ではなく「赤色」。それも、ビチャビチャとした液体。そして、その液体に紛れ、零羽の右手が切り落とされる。
「あ、あ……ああぁぁ!?」
「……だからッ……早く逃げてよッ…………こいしっ!!」
「し、しんりねぇ……」
今はしんりねぇの言葉に従うしか無かった。あんな苦しそうな顔をされて、お姉ちゃんの頼みとならば、それがどんなお願いであろうとも私はしんりねぇに付いていくって決めたんだ。
「…………分かった。死なないでね……しんりお姉ちゃん」
二度目だ。この呼び方は。いつもなら小っ恥ずかしいこの呼び方もこの時だけは心にしんりねぇの心に届いたと思う。
私はレミリアを抱え、永琳と共にこの場をあとにした。
しんりの今の状態は、誰もが理解出来る状態ではなかった。普段現れている「古明地しんり」の人格と、裏で燃え盛っていた「心理」が同時に表に現れているのだ。
「……へぇ…………それが古明地しんりの本当の姿なのね……」
「……そうだヨ……そして…………零羽をコロすタめに……生まれた……もう一つの人格……」
しんりの体には時々ノイズのようなブレが生じていた。零羽はその状態に恐怖すら覚えていた。だんだんと、生き物の域を超えていた。
「……恐ろしいわね、ただの覚り妖怪が一転、幻想郷最強の生き物になるなんて……」
「…………」
もうしんりは会話する気が無い。自分が作り上げたシナリオの為にセリカナを利用して瑞乃に手をかけ、親友まで傷つけて、果てには家族にまで手を出した零羽の罪は重い。そう思っている相手に会話をする気なんて毛頭無かった。
「……さて、邪魔者もいなくなった事だし、始めましょう? 2人だけの楽しい時間を……」
「……」
ニヤリと不敵に笑う零羽の顔がしんりには染み付いた。しかし、それに負けないほど、しんりの顔も笑っていた。白い歯を見せるその顔は可愛さも残っていたが、零羽には不気味にしか感じ取れなかった。
その瞬間、しんりは魔法陣を展開させた。
勝負は一瞬だった。
一度目に展開した魔法陣から放たれる弾幕は零羽の全身を襲った。その威力は「心理」が現れる前とは比べ物にならないくらいのものだった。
永遠亭の壁まで飛ばされた零羽は両腕が千切れ、腹には大きな穴が空いていた。怨霊とはいえ、もう助からないほどの致命傷だ。
「……弱スギ……つまらナイなぁ……」
「はぁ……はぁ……」
零羽はもう話すことも出来ないほど激痛が走っていた。いや、もう感覚なんて無いのだ。ただただ、目の前の「心理」に恐怖していた。
そして、しんりの中で何かが切れた。
足りない。もっと欲しい。そう私の中で求め始めていた。この時、私はどれだけ狂っていたのだろうか。
ぜんぜんつまらないんだよなぁ。もっともっと、わたしをたのしませてくれていいのになぁ。たりないなぁ。ほしいな、すべて、わたしのものにしたいなぁ。
「ねぇぇ!! もっと楽しませてよぉぉぉ!!」
「ひっ……」
急に叫び、狂気的に笑うしんり。それはもう、女の子の恥とか、姉の威厳とか、全てを捨て、「殺す」事だけに生きてきた「殺人鬼」の顔。
「つまらないんだよ零羽ぁぁ!! あんたこの異変の元凶なんでしょ!? もう少し楽しませてよぉぉぉぉ!!」
「……あ、あなた……」
「もういいよぉぉ!! 勝手に解体して……痛い目見せてあげるからさぁぁぁ!! あっははははははっ!!」
しんりが近づく。一歩一歩、狂ったように笑いながら。零羽はもう、ただしんりに集中していた。
「いやっ……来ないで……嫌だ…………死にたくない……」
「それはさぁ! ……理不尽じゃないかなあ!! 人を殺す勇気があるのにさぁ!! 殺される勇気は無いのかなぁ!! 覚悟しておきなよそんなものぉ!!」
「いやあああああぁぁぁ!!」
痛みを忘れ、生前最後の記憶が今「恐怖」といった形で刻まれようとしていた。
そして、我を忘れた零羽はとにかく謝罪をひたすらに唱えていた。
「ごめんなさいごめんなさい! 人を殺してごめんなさい! 何でもする! だから、私を殺さないで!」
「そうやってさぁ!! 命乞いをする人達を殺してきたんじゃないのぉ!!??」
「ひっ……いや……」
「死んだ人に償うのは……自分が死ぬしかないでしょぉぉぉぉ!!」
当然、しんりには零羽の命乞いなんて届くはずもない。彼女の中にはもう「優しい心」は残っていない。残っているのは「殺す楽しさ」だけなのだから。
「じゃあ……おさらばだねぇ! 零羽紗姫さぁあぁあん!!」
しんりの右手が勢いよく零羽の顔面へ飛んでいく。今のしんりの力なら、零羽の顔を本当に潰すことくらい容易い。
「(……これが……死……なのね……)」
もう零羽には抗う気持ちもなかった。もうこんな相手に敵うはずがない。どれだけ足掻いても、自分の罪は消せない。もう自覚してしまった零羽には、死ぬこと以外考えられなかった。
フッと微笑み、目を閉じて最期の時を待つ。
しかし、いつまで経っても私の「死」は訪れなかった。恐る恐る目を開けると、しんりの動きが止まっていた。
「…………」
そして、しんりの後ろに、もう一人の面影があった。紅白に彩られた巫女服を身に纏う、博麗の巫女がいた。
「あんた……こいしに言われて駆けつけて来たら…………何よこのザマは……しんり…………あんた何で狂気なんかに支配されちゃってんのよ……」
「……あははっ……霊夢ぅ…………見てて……今から私が元凶を殺すから……だから……早くこの腕を退けてよぉ……」
霊夢の腕はしんりの右腕を力強く掴んでいた。とても人間とは思えないような力で掴んでいることが零羽にはわかった。
「嫌よ。この異変の全貌が分かるまで、コイツを殺すことは許さないわ」
「……霊夢ぅ……どうしてぇ…………? コイツはいっぱい人を殺したんだよ? 殺されて当然の罪を犯したんだよぉ?」
「だからこそよ。動機も何もかも聞き出してから、コイツの処遇は考えるわ。だから、今は退きなさい、しんり」
妖力も何もかも格上のはずのしんりに恐れずに対抗していく霊夢。
「何それぇ……なら……今ここで霊夢ごと消しちゃってもいいかなぁ??」
「………………いいわよ。狂気と自分に勝てないあんたに負ける程私は弱くないわよ」
「……その言葉を待ってたよぉ?」
不敵に笑うしんり、霊夢はしんりを見下すように光のない視線を送る。
「とりあえず、あんたは縛っておくわ、零羽。この戦いが終わったら、あんたには聞きたいことが沢山あるの」
「あ、ありがとう……ありがとう……」
拘束された零羽はただただ「死」から自分を遠ざけてくれた霊夢に感謝を述べていた。もう、これ以上異変なんてやっていられないからだ。
「さってと、しんり。あんたと本気でやりあうのはこれが始めてね。まぁ、あんたの方は満身創痍だから少しアンフェアだけど」
零羽から離れ、宙に浮きながらしんりと会話を始める。しかし、今のしんりの状態で会話できるとは思っていない。
「そんなことよりぃ……博麗の巫女のお肉って美味しいのかなぁ……」
「こりゃまた物騒ね…………言っとくけど、博麗の巫女は食料じゃないわよっ!!」
札を投げる。牽制ほどにもならないだろうが、先手は打っといて損は無い。投げられた無数の札はしんりの前にある防御壁に消し飛ばされる。
「次はこっちだよぉ! 霊夢ぅ! 楽しませてよねぇ!」
「望むところよ! あんたに殺されるなんてクソ喰らえだわ!」
こうして始まったのは、黒幕を一瞬で撃破した最強の妖怪と代々受け継がれた博麗の巫女の中でも最強と謳われる博麗の巫女の本気の殺し合いだった。
かなーり駄文。
しょーもない作品ですが、見ていただけると嬉しいです!
不死蓬莱さん。
誤字報告ありがとうございます。