このすば、おそるべし
貴方はベルディアを討ち取った。
そしてギルドにおいて特にその成果大として報奨金の3億エリスの支払い、およびこれに協力した他の冒険者にも報奨金が支払われた。
もちろん無茶なクリエイトウォーターのせいで城壁が壊されるなんてこともなくカズマ少年達が借金を背負うことも無かった。
彼らはそれなりの報酬をもらっても相変わらずの貧乏暮らしだった。
もっぱら誰かさんが後先考えずに飲み食いに回してしまうせいで、もっとも後先考えるような人間が冒険者になるはずもないが…
そして、その場において貴方に土下座するカズマ少年達の姿があった。
「本当に!本当にすみません!うちの頭の弱い子が頭おかしくて本当にすみません!」
「むぐっ、全部カズマの指示だったんです!私は嫌だって言ったけどやらないとまたパンツ脱がすぞって脅されただけなんです!」
めぐみんも涙ながらに土下座して貴方に謝っている。
「この!お前がやったんだろうが!全部俺にひっかぶせるか!
それと人の事を変態みたいに言うんじゃない!」
「そうよね…あの冒険者、確かに…」
「例のパンツ魔よ…」
「やだ、日頃から仲間にそんな事してるのね…あのデュラハンと同じだわ」
めぐみんはどうやらこの鬼畜なリーダーのせいでやってしまったらしい。
とうわけでお尻ペンペンである。
ところがそんなところに乱入者が現れた、あの仲間思いのクルセイダーである。
「待ってくれ!カズマがそんな指示を出したのは私のせいでもある!
だから私にお尻ペンペンしてくれ!さぁ!構うことはない!仲間の罪は私の罪!
私が肩代わりしよう!さぁ!ぜひ私の尻を公衆の面前でパンパンでもペンペンでもするがいい!
それで彼らの犯した罪が許されるのなら私は喜んで辱めを受けよう!
エリス様に仕えるこの清い身体なら貴方にとっても申し分あるまい!」
このダクネスの仲間を思う行動はギルドに集まった冒険者全員を感動させた。
事情(変態クルセイダー)を知らない人々から見れば彼女の仲間を庇う行為はまさに騎士の鑑である。
逆に鬼畜のカズマへの評価はクズマやカスマから寄生虫並みに下がった。
「畜生!俺はなにも悪くないのに!」
もともと0なので下がりようがない、幸運とは一体何だったのか。
「プハー!しゅわしゅわお代わりー!」
自称女神は仲間のことも知らんふりで貰った討伐協力報酬で酒場で管を巻いていた。
こいつこそ人間のクズである、女神だけど。
そんな殺伐としたギルドへ現れたのが貧乏店主ことウィズである。
冒険者が討伐報酬を貰ったタイミングでの出張売り込みで日頃の赤字を解消しようという魂胆である。
こんな目の付け所があるのになぜいつも赤字なのか、分不相応に過剰品質で高価な品物を仕入れてばかりだからだ。
「皆さーん、入荷したステータス向上ポーションですよー…」
「やった!貧乏店主さんだ!」
「貧乏アークウィザードだ!これで収まる!」
「マジキチ狩人さんのいい人よ!あの人だけが止められるわ!」
「…あのーこれってどういうことでしょうか…」
冒険者達は伝言ゲームで貴方がめぐみんをお尻ペンペンが、ダクネスをペンペン、ダクネスをパンパン。
つまり仲間の不祥事の詫びとして貴方がこのクルセイダーに身体を要求しているという風に伝えてしまった。
瞬時、ウィズの体は凍りついたように動かなくなり目は視点が合わなくなった。
「嘘…嘘…嘘よ…あの人がそんなこと…私にだって手を触れたことないのに…
やっぱり私には魅力ないんだわ…そんなに溜め込んでたなんて…それなのに…」
呂律は回らず瞳が昏くなる、これはまずい兆候だ。
今彼女がエクスプロージョンを放ったらアクセルの街が吹っ飛ぶ、リッチーにしてアークウィザードの彼女の火力は伊達ではないのだ。
貴方は彼女の肩を掴んで揺さぶり、豊満な物を上に下へと揺すって意識を戻した。
そして事情を説明した。
「はっ!ですよね!やだなぁ、私ったら勘違いしちゃって。
そうですよね、貴方はそんな人じゃありませんよね」
どんな人だというのか、だが示しはつけねばなるまい。
「帰ったら私をペンペンしてもいいんですよ…うふふふふ、ところで私、大家族に憧れてるんです…協力してくれます?」
聖堂街の上層に血の赤子はたくさんいた。貴方も発狂しそうだ。
仕方ない、ここはカズマ少年が悪かったことにして場を収めよう。
貴方はカズマ少年には恨みはないが、運が悪かったと思って死んでもらうことにした。
幼女のめぐみんや献身的なダクネスを痛ぶったら貴方が悪者だが、カズマ少年なら実害はない。
つまりペンペンはカズマ少年である。
「というわけで、ギルドとして冒険者カズマのパーティーの不祥事として彼にペナルティを課すことに同意します。
お尻ペンペン100回の刑です!」
つまりいつもはパンツを剥ぐ側の少年は今、パンツを剥がれる側になった。
尻を出せ。
「嫌だ!嫌だー!」
半狂乱で暴れまわるカズマ少年、だが貴方にしても男の尻をいたぶるつもりはない。
そこでアクセルの街の逞しい男子に彼を処遇してくれるように頼んだ。
「あら、可愛い坊やね。ウフッ、お姉さん貴方みたいな子大好き❤️
いつも夢に見ちゃうくらいよ」
奇妙な方言?を喋る男性だ。
アクセルの街にはこういう訛りがあるのだろうか?
「やめろ!やめろゔぉぉ!何で俺が!」
「大丈夫、痛くしないから。ふふ、綺麗な肌をしてるのね。
赤ちゃんみたい」
その後、カズマ少年は広場で尻をめちゃくちゃペンペンされた。
「アーッ!」
彼は正しく、そして幸運だ。