雰囲気のある夜の街、そんな中で一際賑わって見える1つの酒場。そんな所に今日も1人の剣士が足を運ぶ。
「ふぅー、いらっしゃいませ!美少年剣士様〜!!」
「え?あ、は、はいこんばんは、主さん」
「そんな主さんなんてよそよそしい!マ、ス、タ、ァでいいですぜ?」
「いや、あのぉ…はっは…はは…」
「うん、お前は良い奴すぎる。キモイの一言くらい言ってもバチは当たらんぞ?」
本日のお客様は、あのクソ坊主の親友とは思えないほどの美少年で、まさに絵に書いたような美少年で、誰もが振り向くような美少年。ユージオ初等錬士殿である。
何でも?酒癖が、あの泥酔おん…ゴホン、ゲフン、フン、フン…副団長とためを張るほど悪いと坊主が言っていた張本人。緊張して迎えるがそんな感じは一切感じない。
「うーん…」
「ど、どうしたんですか?主さん?」
「いや〜、何をどうしたら…お前さんがあの白紅悪魔…じゃねえーや、閃光の酔剣使…じゃねーや!はぁ…あのバーサクヒーラーと肩を並べると言い放ったもんかな〜と」
「もう、またキリトが変な事言いふらしたんじゃないですか?」
「その通り。坊主は酒で色々やらかしてんだよ…いや、回りが…やらかしてやがるな……」
「やらかしてるって…どーせソファーで寝ちゃったとか、キリトがおんぶで抱えたとか、そんなのじゃないですか?」
「いや、どっちかっつうと…ソファーで寝てる坊主が殴られたり、おぶられてる坊主が罵声浴びせられたりと、いいもんではなかったな。」
「キリト…ごめん…ボクには…まだそこに口を挟める自信が無いよ!」
「安心しろ…俺ですらない。」
軽くエールを煽りながら話をするつもりが、何故か、すでに酔ってるいるのか?と思えるくらいのスピードで美少年は渡したエールのグラスをガンっとテーブルに打ち付けながら、後悔の念を唱えだした。だがしかし!美少年がそれを言うと共に主もまた過去を思い出す。
思い出される地獄絵図。あの飲み会。その飲み会。あれやこれやの飲み会。思い出されただけで一気に記憶を飛ばしてしまいたくなる。
「ほれ、美少年。追加のエール…」
「んっ!」
「おいおいおい!!!一気すんな!?あれ?何か前に言ったことある?じゃなくて!」
「ぷっ、はぁ!」
「おいおい…ヒック…美少年…その辺に…」
「主さん!」
「は、へい!」
「ワインを…ホットで…」
「あ、うん。了解。」
その時の少年はまるであの日の少女(エルフ)を思い出させるものだった。その日の少年はまるで、あの日の少女(ドワーフ)を思い出させるものだった。その日の少年はまるで、あの日の少女(ケットシー)をお持ち出させるものだった。
その日の少年は…
「うん…ごめん」
「アインクラッド流ってなんなんですか?!」
「あ?アインクラッド…」
「キリトの、剣…ボクが…想像、、してる…思い描いてる剣…!」
「お、おう…」
「その奥には…貴方が…いるです…」
「!」
「あの試合を経て、より一層、そう、思いました…」
「…坊主の剣は、俺を離れた…あれはあいつの剣だよ。」
「それでも、キリトが…言ってたんです…」
「あぁ?」
「貴方、が…主さんが、アインクラッド流の…キリトの……剣の…全て、だっ、て……」
「…んたはぁ…んだよ…大人しいじゃねーか。教えてやるよ美少年。そんときの坊主はな…―――間違いなく…」
今覚えてる事をありのまま話す。ありのままだから不快に思うやつもいるかもしれない。だけどな、そこには確かにいたんだよ?!
あの日の事を忘れるわけねぇ…あの!樽が、壊れた?!?!頭が!
そこには悪魔がいた。
「へ?」
「主、さーん!」
「ゑ??」
「はっはは!ねぇ…主さん…」
「へぃ…」
「今晩ボクと、話しましょうよ」
「な、なにを?」
「決まってるじゃないですか…?キリトの事…どっちがどれだけ知ってるか」
「再来だァ!こいつは【閃光の悪魔】、【酔拳使いの副団長】の再来だァ!!!」
「ねぇ、主さん」
「ぴぃ…」
「キリトはさぁ…そんな阿婆擦れ、相手にしないよ?」
「あぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
夜の街に悲鳴が怒号する。だが、気づくものは誰もいない。
夜の街は、今日も賑わう