最悪なのは、地上と連絡がとれないこと。
つまり、俺たちは基地の地下で遭難したも同然というわけだ。
だが、これ以上ここに留まるわけにはいかない。生き残った仲間を探し、脱出する。
民間人、守ってやる、と言いたいが、何がおこるかわからない。
運が悪ければ怪物とはちあわせだ。お前も戦闘に参加する覚悟をしておけ。
軍曹たちに続いて、俺は出口へと進んでいた。
「怪物が潜んでいるかもしれない。周囲を警戒しろ!」
「民間人、遅れるなよ。生き延びたければ俺から離れるな!」
「はい!」
怪物を簡単に撃破してしまう人たちだ。一緒にいれば安全だろう。
逆に言えば一緒じゃないと危険だということだ。
「非常事態だ。民間人も働いてくれよな。」
「少しだけですが武器の使い方も教えてもらったので、大丈夫です。」
「戦えないやつは、やつらのエサにしちまうぞ!」
「そう言うな。出来るだけ俺たちが守る。」
「がんばります。」
ただ練習したといっても動かない的だ。
怪物は動いてこちらを襲ってくる。
果たして当てることは出来るのだろうか…
「銃を持ったのは初めてか?」
「ビビんなよ。」
「あはは…」
「銃口を敵に向ける。引き金を引く。簡単だ。」
「手が震えてなければな。」
「そ、そうですね。」
指摘が的確だ。強い人たちといるとは言え恐怖が全て拭えるかと言ったらそうではない。俺も先輩のように怪物に食われてしまうかもしれないと、僅かにだが考えてしまう。
「エレベーターはこっちだ。」
「隔壁のロックを解除する。」
軍曹が隔壁を開けると、そこには怪物に襲われているEDF隊員たちがいた。
「怪物だ!」
「仲間が襲われてるぞ。」
「怪物を撃て!」
「こいつら、大群だ!」
「助けてくれええ!」
俺は襲われているEDF隊員を助けようと、リムペットガンを構えた。
手が震えているせいか、なかなか銃口が定まらない。
俺がもたもたしている間にも戦闘は続いている。
「なんて巨大なんだ!」
「あの牙を見ろ! 噛みつかれたらひとたまりもねえ!」
「一匹残らず駆除しろ!」
バッバッバッバッバッバッ
と、銃撃によって怪物がひるんだ。
俺はその瞬間を捉えてリムペットガンを発砲した。
撃った弾丸は吸い込まれるようにして、怪物に腹部に付着した。
それを確認した俺は起爆ボタンを押した。
「くたばれ怪物めー!」
ボンッ
爆発音とともに怪物は吹き飛んでいった。
そして地面に叩きつけられた怪物はそのまま動かなくなった。
俺は初めて怪物を撃破したのだった。
「よし、一撃破っ!」
「いいぞ、民間人その調子だ。」
順調に攻撃を当て、そこにいた怪物をすべて撃破することに成功した。
「突然襲われて……みんなやられた。」
「やはり全員を助けることは出来なかったか…」
軍曹が見ていた方向を見ると倒れているEDF隊員がいた。
声をかけようと思い近づこうとしたが、腕はだらんと力なく垂れさがっており怪物の攻撃を受けたためか、スーツはドロドロに溶けていた。
皮膚も爛れており、とても無事で済んでいるようには見えなかった。
他にも牙に引き千切られてしまっている隊員の姿もあった。
もう少し早く到着できていればっ!
「助かりました。何が起こっているんですか!?」
「基地内に怪物が侵入してきているようだ。」
「ここは危ない。地下から脱出するぞ! エレベーターに向かう!」
エレベーターに向かい、ボタンを押してもまるで反応がない。
詳しく見てみないとわからないが、壊れてしまっているようだ。
「エレベーターは動かない。ケーブルをやられたようだ。」
「このルートは駄目か……戻るぞ。」
「エレベーターは使えない。となると……AFV用の道がある。それを通って地上へと向かう。」
「隔壁を開く。下がっていろ。」
隔壁が開かれるとそこには角度のきつい道があった。
これはひとが昇るのには急な坂だな…
「AFV用の道だ。斜度に気を付けろ。」
「地上へ向かう。ついて来い!」
「Sir! Yes! Sir!」
坂を上っていると軍曹がこんなことを言い出した。
「怪物を倒す切り札がある。上のフロアにコンバットフレームの格納庫があるはずだ!」
「急いで格納庫に向かいましょう!」
「コンバットフレームがありゃ、あんな化け物に負けやしねえ!」
コンバットフレームと言ったら、テロリストとの市街戦を想定して開発された搭乗式の強化外骨格で兵士の全身を包み込むように保護しているため、爆弾などの危険から守りつつ人間同様に活動することが出来る兵器じゃないか。
あ、俺が直しに来た機体なのかな?
それなら壊れて…さすがにないか。
坂を上っていると
「怪物だ!」
と聞こえてきた。
「仲間が危ない!」
「助けるぞ!」
「突入して仲間を援護する!」
通路はT字路になっていて左にも右にも怪物がいた。
「左右から来るぞ!」
「ちきしょう! 挟み撃ちかよ!」
「生き延びるためには戦うしかない! やるぞ!」
くそう、リムペットガンでは一方向しか…
あっ、そういえば俺にはもう一つ武器があるじゃないか。
俺はリムペットガンをしまい、ZE-GUNを取り出した。
それを右側の通路に設置し、起動した。
ZE-GUNがEDF隊員の銃撃の援護を開始した。
それを確認した俺は、左側の通路に向きリムペットガンで応戦を開始した。
「ウオォォォーーー!!」
発射、起動、発射を繰り返し、怪物を次々と撃破していった。
なんとか全ての怪物を撃破完了した。
うーん、リロードが長いな…
一発撃ってから起爆じゃ、効率が良くないなぁ。
てか、一発以上撃てるんじゃなかったっけか?
そう思った俺はリムペットガンを確認してみると、7発も充填されていた。
もっと撃ってから起爆したほうがいいかと考えていた。
「いいぞ民間人。お前には素質がありそうだ。」
「ありがとうございます。」
「すぐに移動した方が良さそうだ。行くぞ、ついて来い!」
「格納庫にコンバットフレームがあるはずだ。」
「俺その修理に来たんですよ。」
「ホントかよ、すげぇな。」
「あのロボットみたいなやつだよな。」
「そういえば誰が操縦するんですか?」
「誰か、コンバットフレームを操縦できるやつがいるのかよ!」
「軍曹がライセンスを持ってる。」
「任せておけ。」
軍曹って何でもできるのかよ、すごいわ。
そうこうしているうちに、コンバットフレームの格納庫に近づいていた。
すると、隔壁の向こうでは銃撃音が!
誰か戦闘しているようだ。
同じ考えでコンバットフレームを取りに来たんだろう。
早く合流しないと。
「誰か、戦ってるみたいだぞ!」
「よし、開けるぞ。」
重たい扉がゆっくりと開いていった。
体調不良で死んでおりました。
まだだ、まだエタらんよ!!
誤字とかあったらすみません。
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通常戦闘ではある程度までしかこなせない。
そんな時にコンバットフレームの存在を思い出す。
これで百人力だぜ。怪物にだって負けるもんか。
次回、「脱出への糸口」。乞うご期待。