ある真夏の朝、虎太朗の携帯が鳴る。虎太朗が携帯を手に取り誰からか見てみると、やよいからだった。虎太朗は画面のボタンを押し電話に出た。
「虎太朗くん!」
「なんだ...こんな朝早くから...」
「美術の宿題で海の絵を描きたいなって思っててさ、だから海に行かない?」
俺はそれを聞いた瞬間、ベッドから凄い勢いで起き上がって着替えをすぐに済ませやよいに言った。
「おう、行こうぜ!」
そして、やよいが俺の家に着き、2人一緒に海へと向かうのだった。
海へ着くと、近くにある屋台から聞き覚えのある声がした。
「夏こそ熱々のお好み焼き」
「シャリシャリであまーいカキ氷」
「お好み焼きで元気モリモリ」
「冷たい美味しいカキ氷に決まり!」
「ソースの香りがたまらへんで~!」
まるでどっちが多く売れるかを勝負してるような感じだった。
「やよい、なんか食べようぜ。」
「えーとつめたーいカキ氷とあっつあつのお好み焼きどっちにしようかなー?」
やよいがそう言うとお好み焼きの屋台の人とカキ氷の屋台の人が言った。
「お好み焼きや!」
「いや、カキ氷!」
だが、両方の屋台の人の顔をよーくみると、あかねとなおだった。
「あれ、あかねになお、なにしてるんだ?」
「ウチはお好み焼きを売っとる!」
「私はカキ氷を売ってるの!」
2人は互いに睨み合っている、どうやら俺の思った通り、売り上げ勝負をしているらしい。みゆきはあかねに、れいかはなおについていた。覇龍哉は両方の店の手伝いをしていた。
「これは、大変だ...もうだめだ、体力の限界だ...!」
覇龍哉は座り込んでしまった。だが、れいかは覇龍哉の腕を引っ張り、覇龍哉を立たせた。
「覇龍哉くん!座って休んでないで手伝ってください!」
覇龍哉はれいかに怒られた。俺はその様子を見て覇龍哉は本当に大変だなぁ思った。
そして、一旦、休憩時間で店を閉めた2人、売り上げの事で言い争っていたが、俺らは当分、終わりそうにない事を察して2人を無視し、2人を除いたメンバーで海に入る事にした。俺は既に服の下に水着を履いていたので着替えに行く必要はなかった。
「やよい、水着に着替えてくれ!」
「う...うん!」
やよいは更衣室に入っていった。4人もそのあとに続いて入っていった。
「あれ、覇龍哉は着替えないのか?」
「俺は虎太朗と同じで下に履いているから大丈夫」
約10分後、5人が水着姿で出てきた。俺の視線はもちろん、やよいにいってしまった。
「やよい、胸小さいなぁ...、あっ、やべ。」
俺は口が滑り、ついつい思っている事を言ってしまった。すると、やよいが泣き出してしまった。
「ううっ...虎太朗くん、ひどいよぉ....」
やよいの目から涙、このままではまずいと思った俺はとっさに、やよいの好きな太陽マンの話をした。
「た、太陽マンってカッコいいよな〜...」
すると、やよいは泣くのをやめ、急にスイッチが入ったかのようにハイテンションになった。
「当たり前だよ!太陽マンは私のヒーロー!」
俺はそれを聞き、少しショックを受けた。やよい中のヒーローは自分だと思っていたからだ。
「なら、俺はなんなんだよ!」
やよいに聞くと、やよいはこう言った。
「ふふっ...虎太朗くんは、私の夫!」
やよいがそう言った瞬間、周りにいた4人と覇龍哉が一斉に顔を赤くした。俺も恥ずかしくなってしまった。
「よ、よせよ...///」
「や、やよいさん、とにかく泳ぎましょうよ!」
れいかはそう言って話を終わらせてくれた。
そのあと、俺はやよいと一緒に海を泳いだ。そして夕方、泳ぎ終わり、再び私服に着替えた。
「夕焼けの海...いい感じ!」
やよいがそう言った。どうやら、美術の宿題は終わったようだ。相変わらずやよいの絵は上手い。俺は漫画家になるため、まずはこういう絵を描けなければダメだと思った。
「んじゃ、美術の宿題も終わったし、そろそろ帰ろうぜ!」
俺はやよいにそう言う。
「うん...!そうだね!」
俺とやよいは海をあとにし、それぞれの家へと帰っていった。俺は家に帰ったあと、今日のやよいの絵に影響され、久しぶりに漫画を書いてみることにした。
しかし、漫画といってもまだ、キャラの絵だけ、中身を描いていくのは当分先の話だった。
そして、描き終えた俺はベッドに横になり、ぐっすりと眠った。