始まりはあの日...
どこかで会ったことがあるような、ないような初めてあったはずなのにどこかで見た事があるような可愛い笑顔。
「虎太朗くーん!あそぼー!」
昼休みの七色ヶ丘小学校の校庭で響く彼女の声。
「しょうがねぇな、遊ぶか。」
いつも彼女と2人きりで遊んでいた俺、ある日、彼女は俺に夢について聞いてきた。
「虎太朗くんの将来の夢はなにー?」
「俺は、漫画家だ!」
「へぇー!私も絵を描くの大好きだよ!」
「なら、夢は同じだな!俺らは"夢追い人"だ!」
俺はいつも使う言葉で彼女に言った。
「ユメオイビト...?」
この頃の彼女には俺の使う独特の言葉があまり分からなかった。
「夢追い人ってのは自分の想い描く理想を実現させるために努力する人のことだよ!」
「虎太朗くんは努力してるもんね!私、努力する虎太朗くん大好きだよ!」
「よ、よせよ....///」
ここで昼休み終わりの鐘が鳴る。
「あっ、もう終わりかー...また後でね!」
「うん!」
ここで夢は終わってしまった。今見た夢は大切な思い出の夢、もしかしたら今日から通う七色ヶ丘中学校に何かあるのかもしれない。
「よし、行くか!」
起きてからすぐに身支度を済ませ、俺は七色ヶ丘中学校に向かった。組は二組、先生に言われた時間丁度につき、先生の入っておいで!という声とともに教室のドアを開け中へ入った。そして、自己紹介などを済ませた後、俺は1番後ろの席へ座るよう言われた。隣の席はなく1人席のようだ。朝のホームルームが終了した後、ピンク色の髪の子が話しかけてきた。
「虎太朗くん!星空みゆきだよ!よろしくね‼︎」
「お、おう、よろしくな。」
と、俺が少し緊張しているような口調で話していると今度はオレンジ色の髪の子が話しかけてきた。
「そんな緊張しなくてええんやで、みんなおもろいから大丈夫!」
「そうか、それは良かった。」
その2人と話していると青、緑、黄色の髪の子が寄ってきた。俺は黄色い髪の子に何かを感じる。だが、その時は普通に話し、授業が終わった後の休み時間に彼女と話した。
「君、どこかで....」
俺がそう言うと彼女も同じような事を言った。
「虎太朗くん...どこかで会ったことがあるような...。」
「あっ、ちなみに君の名前は?」
「私は黄瀬やよい!絵を描くのが趣味なんだ!」
「奇遇だな!俺もだ!絵を描くのが趣味なんだ!だが、俺は漫画家を目指してるんだ!俺ら同じ、夢追い人だな!」
と俺が言うと
「あれ、もしかして...虎太朗くん?」
「えっ、まさかあの時の!」
2人はそれがわかった途端、顔を赤く染め、しばらく下を見ながら話していた。
「やよいちゃ〜ん!」
「あっ、みゆきちゃん!どうしたの?」
「もうすぐ修学旅行だから見に行く場所とかを決めなきゃ!」
「そうだね!」
みゆきとやよいが話しているとさっきの青い髪の子がこちらにくる。
「やよいさん、放課後空いていますか?」
「空いてるよ!なんで?」
「虎太朗さんにこの学校について教えなければならないので。」
「えっ....///」
やよいはまた顔を赤く染めている。それと、青い髪の子はやっと名前を教えてくれた。
「申し遅れました、私は青木れいかと申します。どうか、よろしくお願いします。」
「れいかね!覚えた!あれ、緑の髪の子は?」
と俺が言うと教室から緑の髪の子が飛び出てきて勢いよく俺の元へ向かってきた。
「いつでも直球勝負!緑川なおだよ、よろしく!」
「よろしくな!」
彼女達の名前を覚えた俺はその一日を彼女達と難なく過ごすことができた。そして、放課後学校案内の時、れいかが俺に言う。
「虎太朗さん、やよいさんに案内してもらってください。」
「あっ、ああわかった。」
「れ、れいかちゃん!...///」
そして2人は歩いていった。見えなくなったところでれいかは言った。
「ふふっ、やよいさんわかりやすいですね。」
あかねもとっさに反応する。
「あんなイケメンと歩けるなんてそりゃ普通にいられるわけないで!」
そして、俺とやよいは屋上についた。屋上から見る夕焼けは相変わらず綺麗だった。俺とやよいはまだ話せずにいた。だが、やよいから声をかけてきた。
「夕焼け...綺麗だよね...!」
「そうだな....!」
「ねぇ...虎太朗くん、手、繋いでもいいかな...///」
「よ、よせよ...///」
「ふふっ...虎太朗くんは相変わらず変わってないね!」
「う、うるせぇ...///ほら、繋ぐぞ!」
俺はやよいの手を握った。すると、2人はまた顔を赤く染めた。
「虎太朗くんの手って私のおとうさんみたい!」
俺は恥ずかしすぎたあまり、話を切りやよいに学校案内の続きをするよういった。
この後、学校案内が終わるまで2人は手を繋ぎっぱなしだった。