絶望と希望の狭間
俺はやよいに誘われ秘密基地といわれる場所に特別に連れていってもらった。秘密基地には他の4人がいた。
「虎太朗くん...前に虎太朗くんがぬいぐるみっていったあの子が今、バッドエンド王国っていう所に連れ去られてしまってるらしいの...だから、虎太朗くんにも手伝ってほしいの!虎太朗くん、キャンディを助けるのを手伝ってくれるかな?」
「いいぜ!あのぬいぐるみを助けるついでにぬいぐるみをさらった奴を打ちのめそうぜ!」
俺は早速、5人からキャンディと呼ばれているぬいぐるみの救出の為に様々な武器を揃えた。武器といっても日本刀のレプリカ、通用するかはわからない。
「虎太朗くん、準備はいいかな?」
荷物を背負う俺にみゆきがそう言った。
「いいぜ!」
「俺にも手伝わさせてくれ!」
俺の背後から誰かが歩いてきた。その正体は覇龍哉だった。覇龍哉は俺の肩をポンっと軽く叩きながら言った。
「虎太朗、お前だけこいつらにいい所見せるなんてずるいだろ、だから俺もいく」
相変わらず覇龍哉はカッコいいことを言う。
「さすが覇龍哉くん!」
れいかは目をキラキラさせながら言った。
「バッドエンド王国に入る前にまず、メルヘンランドに入る必要があるから一度メルヘンランドにいくぞ!」
チャラそうな見た目のぬいぐるみがそう言った。
「ぬいぐるみがまた喋った⁉︎」
俺がそう言うとぬいぐるみが前と同じような感じに批判してきた。
「俺はぬいぐるみじゃない!」
「と、とにかくいくぞ!」
と言い5人+俺と覇龍哉とぬいぐるみは絵本の中に入っていった。
「ここが、メルヘンランド....」
覇龍哉とぬいぐるみ以外はメルヘンランドに来たのは初めてだったので5人と俺は声を合わせてそう言った。
「でも、メルヘンランドというのに静かですね...住んでいる方とかはいるのでしょうか?」
れいかは考え込みながらそう言う。
「いるんだよ、だけど女王様が眠りについてからはみんなすっかり意気消沈し、滅多に家から出なくなってしまったんだ。」
悲しげにいうぬいぐるみ。
「早く女王様を復活させなければ...」
ぬいぐるみがそう言うとどこからか声が聞こえてきた。
「それは困ります」
「あの声は!」
みゆきがそう言い、俺は空を見上げる。するとそこにはやよいが言っていたぬいぐるみの誘拐犯にそっくりだった。
「私はジョーカー。以後お見知りおきを・・・」
名はジョーカーというらしい。ぬいぐるみがキャンディを返せというとジョーカーはこちらこそ返していただきますよと言ってきた。
「断るって言ったら?」
なおがそう言うとジョーカーは鼻で笑って
「いいから…さっさと…寄越せ!」
と言った。
5人は前と同じように変身するようだ。
ready?
「プリキュア!スマイルチャージ!」
GO!GO! Let's Go!
「キラキラ輝く未来の光!キュアハッピー!」
「太陽サンサン熱血パワー!キュアサニー!」
「ピカピカぴかりん、じゃんけんポン♪キュアピース!」
「勇気リンリン直球勝負!キュアマーチ!」
「しんしんと降り積もる清き心!キュアビューティ!」
「5つの光が導く未来!輝け!スマイルプリキュア!」
覇龍哉もジョーカーに向かって歩きながら本来の姿へ変身した。
「おやおや、リュウドラさんではありませんか。」
「ちがう!俺は金海覇龍哉だ!」
「あと、そこのあなたは...ちょうどいい、あなたから倒します。」
ジョーカーは無数のトランプを俺に向け飛ばしてきた。俺は終わった...と思ったが俺をかばいトランプを受け止めてくれた。
「虎太朗くんは傷つけさせない!」
俺を守ってくれたのはピースだった。ピースはかばったせいで傷だらけ、俺は自身の大切な人を傷つけたジョーカーに腹が立ち日本刀のレプリカを持ち、ジョーカーに向かっていった。
「あなたの辛い過去、いいですねぇ...バッドエナジーを浴びてあなたもバッドエンドに染まりなさい!」
ジョーカーはそう言い俺に向けて大量のバッドエナジーを放ってきた。俺は大量のバッドエナジーをまともに浴びてしまった。
「くっ...」
とても苦しかった。次第に俺の上半身が長い爪を持った虎に変わっていくのがわかった。身体が半分虎に変わると俺は自我を失った。この姿は人間態でも怪人態でもない状態だった。
「虎太朗...くん?」
ピースと他のみんなは困惑していた。俺が敵なのか、味方なのか分からずに。
「この方なら、完全に闇に堕ちてないですがアカオーニさんたちと同じような存在になってしまいましたよ、残念ですねぇ♪さぁ、やりなさいトライガー!」
自我を失った俺はハッピー、サニー、ピース、マーチ、ビューティ、リュウドラという順番に攻撃していった。誰も立ち上がれない中、1人、立ち上がった。それはピースだった。
「虎太朗くん!目を覚まして!」
ピースはそう言ったが俺は目を覚ますどころか目を赤く光らせピースの腹を殴った。
「ぐはぁ...こ、虎太朗くん...。」
ピースは気を失いかけていた、だが俺の攻撃は止まらない。俺はピースにみだれひっかきをした。しかも攻撃速度も速く、止まることもなく。
ピースの衣装は破られていき、身体からは血が流れだした。段々と元の姿に戻っていく俺、証拠に止まる事ない攻撃のはずだったが身体を制御でき、攻撃を止めることができた。だが、攻撃を止めるとそこには全身傷だらけのピースがいた。
「こ...た...ろう...くん、目を...覚まして....」
ピースは倒れてしまい、変身も解けてしまった。
ジョーカーは笑いながら4人とリュウドラに言った。
「これで邪魔者が1人減りましたね!デコルもみなさんが怯んでいる間に回収できましたし最高です!では..」
ジョーカーは去っていってしまった。その瞬間、俺はようやく完全に元の姿に戻り自我を取り戻す。やよいが無惨な姿で倒れていた。俺はみんなから事情を聞いた。俺はあまりの事に何も言えず、やよいをおんぶして皆と元の世界に引き返す事にした。
元の世界に帰ってきた俺はすぐに救急車を呼び、やよいを病院へ搬送してもらった。俺は座り込み、ずっと下を向いていた。
「虎太朗さん、これはあなたのせいではないです。」
れいかはいつもより真剣に言う。
「でも、俺がやっちまった事には変わりない...」
俺がそういうとみゆきが俺の側に来た。
「虎太朗くん、虎太朗くんのせいじゃないよ...!悪いのは虎太朗くんを悪者にしたジョーカーだよ。ジョーカーを倒そうよ。そしてやよいちゃんの仇をとろうよ!」
みゆきがそういうと俺の中の何かに火がつきジョーカーに対しての憎悪が増していった。
「虎太朗、ジョーカーを倒すぞ。」
覇龍哉もそう言った。
俺は閉ざしていた口を開け、こう言った。
「ジョーカー...絶対に許さない。」
俺と覇龍哉と4人は一度解散し、また明日ここへ集まる事にした。
今回、人間態でも怪人態でもないと言いましたが正確にはまだ、人間態寄りのつもりです。完全なる闇堕ち、怪人態はこの先の物語で出て来ます。