IS~紅の戦乙女~   作:ピーナ

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まあ、色々言われそうな、オリジナル展開に入っていきます。

ちょっと、短めです。


第三十一話 「それはちょっとどうかと思います」

「お姉ちゃん、カレンとルルーシュが帰ってきていないって、どういう事⁉」

 

学園祭が終わって、少し時間が過ぎた。生徒会室に居た楯無の所に簪が走りこんでくる。

戦闘の後始末……といっても、誰にも気付かれない所での戦闘だったので、一夏への箝口令と織斑先生を始めとした、学園の教師陣への報告位だ。

 

「分からない。私の指示で、カレンちゃんとルルーシュに他の襲撃者が居ないかの監視をISの上空で監視するようにお願いしたんだけど…」

「もう学園祭も終わったのに戻ってこない…」

「そういう事よ。…まさか!」

「お姉ちゃん?」

「『敵を欺くにはまず味方から』。今日の作戦を立てる時、ルルーシュが言ってた事を思い出してね」

「まさか…ルルーシュの作戦はまだ続いているって事!?」

「その可能性があるわ。簪ちゃん、大至急、虚ちゃんと本音ちゃん、それに事情の知っている、織斑先生を呼んで! ルルーシュの部屋の家探しよ」

「分かった!」

 

そう言って、廊下を駆け出していく、簪。

 

「一体、ルルーシュはどこまで考えているの?」

 

 

 

「ルルーシュ」

「なんだ、カレン」

 

洋上を飛行している二人。

 

「良かったの? 他の皆に言わなくて?」

「長距離移動用の大容量エネルギーパックを使えるのが俺達だけだからな。言ってもどうしようもない」

「まあ、確かにそうだね。でも、なんで追撃を仕掛けるの?」

「それは、俺が俺なりにここに来た理由を考えた結果だ」

「理由? それは神様が言ってたノイズって奴?」

「ああ。俺が思うに無意識集合体の言っていたノイズは、行き過ぎた女尊男卑とそれへの狂気なまでの執着心といった所だと思う。今回襲撃してきた組織が、今までの事件と同様の組織なら、この状況を打開してしまう可能性のあるという理由で織斑一夏を狙っているのなら、ノイズに関連する事が分かると思ってな」

「そこまで、考えていたのね。今回の装備、ISコアの反応を使った探知システムも?」

 

ルルーシュが開発したのはISコアに反応するGPSの様な物で、コアそのものを探知するものなので、コアネットワークを潜伏モードにしても意味は無い。

 

「そうだな。追撃を掛ける事を想定して、突貫で開発した。細心の注意を払って、衛星はドルイトシステムを使って、偽装映像を流しているし、念のために、侵入の際、コアの反応を見つけた時点でマーキングもしてある」

「……やっぱり、ルルーシュは敵に回したくないよ」

「褒め言葉として受け取っておこう。む、動きを止めたな。ここは……無人島か。なるほど、誰も来ない孤島が基地か。良くある話だ」

「たしかに、秘密基地っぽいよね。ISの数、分かる?」

「ああ。…8機だな。これは最低だ。このシステムも完璧ではないから、見落としがあるかもしれん」

「何機か分からないよりはマシだよ。行こう、ルルーシュ!」

「ああ、そうだな」

 

二人だけの最終決戦が始まる。

 

一方その頃のIS学園は、

 

「何というか…」

「「「「物が少ない(わね)(ですね)(ね~)」」」」

 

ルルーシュと一夏の部屋に居る更識一行と織斑先生。もう一人の住人、一夏は適当な理由を付けて別の部屋に待機している。

IS学園の寮の部屋は二人部屋で、個人スペースと呼べるのは勉強机とベット位で後は共有スペースだ。ルルーシュも一夏も几帳面なのでしっかり整頓されているが決定的な違いが物の量の差だ。この寮の部屋にほとんど寝るためだけに帰ってきているルルーシュにとって必要最低限な物しか部屋には物がない。

 

「私達が用意したもの以外は物の見事に何もないわね」

「…でも、探しやすい」

「というより、探す場所は一択ではないでしょうか?」

「PCだよね~。何か悪巧みをしているなら」

「そうだな。布仏姉、それに更識妹、これはお前たちに任せる。何か分かったら報告に来い」

 

一足先に、部屋を出る織斑先生。

 

「「分かりました」」

「とりあえず、作業は生徒会室でやりましょう?」

 

楯無がそう言ったので、彼女達も部屋を後にする。

 

 

 

「ルルーシュ、ハッキングも出来るって言ってたから、自分のPCもしっかり管理しているとは思っていたけど……」

「これは、頑丈すぎます」

 

ルルーシュのPCのセキュリティは彼が組み上げた物で、解析システムであるドルイトシステムの小型版と言うべきものだ。

つまり、ハッキングを解析し、それに対応した防壁を組み上げる、いたちごっこを常にやっている状態なのだ。

 

「そんなに手ごわいの~?」

「ええ。正直、ルルーシュさんはこれで一財産築けますね」

「うん。突貫で作った物とは思えない」

「時間、掛かりそうね……。正々堂々、パスワードを入力してこじ開けるしかないかな?」

「…そっちも時間掛かりそう」

「適当に思いついたものを入れてみようよ~」

 

本音の提案に乗って、ルルーシュの、さらにはカレンに関連する言葉を思いつく限り打ち込んでいく。しかし、開かない。

 

「やはり、手掛かりなしでパスワードを当てるのは難しいですね」

「……砂漠の中から、砂金一粒探すようなもの」

「八方ふさがりだね~」

「うーん、ルルーシュがパスワードにしそうなものがあった気がするんだけど、思い出せないのよね」

 

一人、まだ考えている楯無。それを見ながら、虚と簪は作業に戻り、本音は飲み物を用意する。

 

「そうだ!」

 

何かを思いついた、楯無はパスワードを打ち込んでいく。そして……開いた。

 

「「「嘘っ⁉」」」

 

驚きの声を上げる三人。

 

「いやー、カレンちゃんにルルーシュが私と同じくらい妹好きって聞いていて良かったわ~。ここまで思考回路が一緒だったなんてね~」

「という事は、おじょーさまはこういうパスワードにかんちゃんの名前を使ってるの~?」

「そうよ?」

「お嬢様……それはちょっとどうかと思います」

 

楯無の言葉に引き気味の虚と、

 

「おね……しばらく、話しかけないでくれますか、楯無さん、いや、更識さん」

 

引きすぎて、敬語+苗字呼びという、仲がこじれていた時代よりもさらによそよそしい話し方になる簪。

 

「か、簪ちゃん~」

 

そして、生徒会長やロシアの国家代表の威厳など無い、涙目の楯無と、

 

「あっはっはっは~」

 

そんな姿を見て大爆笑している本音が居た。

役員二人が消えた非常事態なのだが、ある意味どこまでもいつも通りの生徒会なのであった。




ルルーシュと楯無のパスワードの話はあくまで想像ですが、ありえないと否定できない所が怖い所です。
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