感想を見て少し直してみました。
入学式から一週間後の月曜日、それは1年1組のクラス代表を決める模擬戦の日、当日だった。
会場である、第三アリーナのAピットに三人+αが集まっていた。
会場にはどこから聞きつけたか、かなりの数の生徒が集まっている。
「では、模擬戦の組み合わせを決めるくじ引きをするぞ。ここに1から3までの数字の書かれた棒がある。それを引け。組み合わせは、まず1VS2、次に1VS3、最後に2VS3だ。質問は…無いな。では、早速くじを引け」
織斑先生にそう言われて、三人はくじを引いた。その結果、
1番、セシリア・オルコット
2番、織斑一夏
3番、紅月カレン
となった。
二人がフィールドに出て、
ピットには、カレンの他に箒、山田先生、織斑先生、カレンの応援に来ていた簪と本音が居る。
「ねえ、つっきー、どっちが勝つと思う?」
「普通に考えたらオルコットさんでしょ。でも、一週間見た感じだと一夏にも可能性ありだとは思うけどね」
「そう言えば紅月、お前は一週間何をしていたんだ。オルコットや織斑はかなり訓練をしていたみたいだが、お前はそんな話がなかったぞ」
織斑先生が聞いてきたので、
「偵察してました」
と、隠す事でもないので素直に答えた。答えが予想外だったのか、簪と本音以外は驚いている。
「何故だ」
「まあ、自分の技量は把握できてるつもりですし、訓練するにしても一週間で出来る事なんてしれてます。なら、今ある物を磨くのと対戦相手を調べる事の方が大事でしょう?基本位なら朝早く起きて訓練すればそれで十分ですし。織斑先生がしっかり用意するようにと言っていたので、自分なりの用意をしただけです」
「そうか、面白い考え方をする奴だな」
織斑先生は何処か楽しそうだ。しかし、箒は、
「卑怯な…」
と怒り気味である。
「そう?部活の試合ですら、偵察とかあるんだよ。模擬戦とはいえ試合なんだから、出来る事はしないと。情報なしでぶっつけ本番なんてマネ私には無理だよ」
つい一年前まで戦場に身を置いていたカレンにとって、万全ではない状態ででる戦場ほど怖い物はないと良く知っている。整備が悪い状態で出撃して、捕まったこともある。
基本、黒の騎士団の時はゼロを始めとする指揮官陣がすべからく有能だったので、はとんどが万全の状態での出撃だった。
今回もそこで学んだこととルルーシュの助言を実行しただけである。
「一夏の場合、それ以前の問題だったけどね。箒自身が言っていた通り、凄い鈍ってたもの。彼の場合ひたすら訓練するしかなかったと思うよ」
「そうだな。偵察されても、それ以上の力で勝てばいいだけだ」
「そうそう。ま、そう簡単に負けないけどね」
そんな会話をしながらも試合は進んでいき、ペースはセシリアだったが、少し一夏が盛り返してきた。しかし、残っていたミサイル型のビットによって一夏は、白式は爆炎に包まれた。
「終わったかな?」
「いや、機体に助けられたみたいだよ」
実際に一か月前の自分も同じような状態になったので、カレンは気付いた。
画面には一次移行を終えた白式が居た。角ばっていた全体が滑らかな曲線のデザインになっている。
『とりあえずは、千冬姉の名前を守るさ』
そう言って、横一線でミサイルビットを切り落とす。
「良い弟ですね、織斑先生」
「うるさいぞ、紅月。それよりも準備を始めろ。そろそろ、この試合も終わるぞ」
「分かりました」
そう言って、カレンはピットを後にした。
結局、試合はあの後すぐに、セシリアの勝利で終わった。何故か、一夏のシールドエネルギーが切れたからだ。
『どう思うルルーシュ?』
『織斑一夏の機体、白式と言ったか。恐らくあの武器だろう。あれが、凄く燃費の悪い代わりに何かあるんだろう』
『文字通り諸刃の剣って訳ね』
『それは、後でいい。まずはセシリア・オルコット、ブルー・ティアーズからだ』
『うん』
紅蓮を纏ったカレンはフィールドに降り立った。
向かい側にはセシリアが居る。
「紅月さん」
「何?」
「…日本を侮辱した事謝りますわ」
「それは私より、一夏に言うべき事じゃないかな。後で、しっかり言いなよ」
「そうですね。…でも、試合は試合。全力で参ります」
その言葉とともにレーザーライフル『スターライトMK―3』からレーザーが発射される。
それを避けると同時に距離を詰める紅蓮。
「させませんわ!」
ビットを展開し、近づけないようにするブルー・ティアーズ。
紅蓮の死角(ISは本来死角は存在しないが人間が使っているので、普通に見えない所は直感的に見れない。故に一瞬死角が出来てしまう)からの攻撃なのだが、それすらも避ける。
「なっ!?」
「前の試合でも見たからね。それに!」
そう言って、撃ってきたビットの方にマシンキャノンを撃つ。
「くっ」
咄嗟に動かすも、
「なら!」
今度はスラッシュハーケンで別のビットを攻撃する。
一つのビットに気を取られていたので、スラッシュハーケンが直撃、破壊される。
その間にも紅蓮は距離をどんどん詰めていく。
「それなら!」
ブルー・ティアーズはミサイルビットを二発とも発射した。
しかし、
「分かってるよ!」
それをマシンキャノンと、スラッシュハーケンで破壊する。
「そんな!でも…まだ!」
スターライトを放つ。しかし、紅蓮はそれをバレルロールで進みながら避ける。
そして、その先の距離は、
「捕まえた」
紅蓮の、輻射波動の距離だった。
まず、スラッシュハーケンでスターライトを破壊、そしてその巨大な右腕で、セシリアを、ブルー・ティアーズを捉え、
「日本人をなめるな!」
輻射波動機構を発動させた。
実は、輻射波動機構、ISになって結構変更されている。
KMFの時はカードリッジ式だったのだが、ISはシールドエネルギーとの併用である。
つまり、捕まえ続ければ、最初カードリッジで発動させた後、シールドエネルギーを使う事で、ダメージを与え続けれる。
…ずるくないですか?神様。
まあ、ダメージを与えられている状態で武器の展開も出来ず、そのまま紅蓮の勝利で終わった。
『カレン、実は結構頭にきてただろ?』
『うん、結構ね』
「ふう、まあこんなものかな」
エネルギー回復のためにピットに戻ってきたカレンは少し休んでいた。
「凄かったよ、つっきー!」
「そうかな?」
「うん、攻撃が全く当たってなかった」
「紅蓮とも付き合い長いからね。いくら代表候補生と専用機でも、時間と動かす技術は負ける気ないよ」
「次はおりむーだね。頑張って!私の万馬券のために」
「おい。…まあ、いいや、勝ったらその代わり何か奢ってよ!食券で賭けしてんの知ってるから」
「良いよー。勝ったら今日の夕飯は奢るよー」
「よし、勝って食べまくるぞ!」
そう言って(変な方向に)気合いを入れて再びフィールドに出て行った。
「…正直、勝てる気がしないけど」
「まあ、頑張れ、一夏」
「女の子に負けっぱなしは嫌だからな」
始めの合図と共に突っ込んでくる白式。
「警戒するのはあの刀か…」
カレンはそう呟く。
まずは、紅蓮が牽制のマシンキャノンを撃つ。弾速もあまり速くないので、簡単に横に動いて避けるが、
「回避が大きい!」
背部のミサイルを発射する。このままだと、直撃するが、
「それくらい!」
今度は縦に動いて、回避しながら距離を縮めようとするが、
「読み通りだね」
右手を前にかざし、輻射波動砲(収束)を放った。
車は急には止まれない。ISだって急には止まれない。距離を詰めようとしていた白式はかなりのダメージを負ってしまう。
「まだ武装あったのかよ!」
「さっきの時は使うタイミング無かったからね。でも、直撃じゃなかったか」
そう、一夏は直撃はなんとか避けたのだった。
「でも、俺にはこれしかないんでね!」
そう言って、また突っ込んでくる白式。
「なら私も!」
そう言って紅蓮も距離を詰める。
紅と白の距離がゼロになった瞬間、両方の動きが止まった。
それは、大きく上段に振りかぶった白式と、
その振りかぶった腕を右手で掴んでいる紅蓮の姿だった。
「これはおまけだよ」
そう言ってスラッシュハーケンで右手を固める。
「弾けろ!」
輻射波動の発動、白式のシールドエネルギーはみるみる内に減っていき、そのままゼロになった。
「「完敗だな(ですわね)…」」
ピットに戻り、落ち込む二人。
「そうだな、二人とも紅月にすべての武装を使わせて無いからな。と言うより、二人合わせても紅蓮の武装をすべて使わせて無いからな」
落ち込む二人にそう声を掛ける織斑先生。
「マジか、カレン」
「あー…そういえば近接戦のブレード使ってなかった」
それを聞いてさらに落ち込む二人。細かく言うと輻射波動砲(拡散)も使っていないが、それは言うと面倒なのでスルーした。
「織斑先生、クラス代表の件なんですけど、私辞退します」
「何故だ」
「だって、私自薦も他薦もされてませんよ。完全に巻き込まれですよ」
「そういえば、そうだな」
「なので後は二人で決めさせてください」
「ふむ、良いだろう」
「じゃあ、私はこれで」
そう言って、カレンはピットを後にした。
その後約束通り本音に夕飯をしっかりご馳走になった。もちろん簪の分も含めて。
翌日、結果的に一夏がクラス代表になる事が決定した。
その時、セシリアと箒が言い争いしていたが、
『まさか、あれで惚れさせるなんてね…』
『簡単すぎるだろう…』
と呆れた二人であった。
クラス代表決まりました。
まず、一夏対セシリアですが、どうあがいても原作に勝てる気がしなかったので完全カットしました。気になる方は原作を読んでください。
なので、その頃のピットの風景を描いています。
セシリア戦はまあ、ぶっちゃけ題名を言わせたかっただけです。
一夏戦は完全に手玉でしたね。
次回は…どうなるんですかね?原作だと、鈴が来る所ですよね。少し考えようと思います。