あのすみません。俺のシフトだけ週7になってるんですけど、記入ミスですよね? ・・・・・・え、合ってる?   作:鯛焼きマン

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音撃戦士に目はねぇーけどなっ!←フラグ



【今日は節分の日】節分に豆を撒くのは、大豆をぶつけて鬼の目を潰した伝承からきているらしい・・・・・・なにそれ怖い(音撃戦士感)

 いつの間にやら月日が過ぎ、年が明けていく・・・・・・そんなノスタルジックな気分を感じてしまう今日この頃。

 今日は平成最後の節分の日。

 平成最後。とりあえず枕詞にすればノスタルジック感が出る言葉・・・・・・ってのはどうでもいいとして、重要なのは今日が節分だってことだ。

 師が慌ただしく走ると書いて師走と読む12月を越え、新年を除夜の鐘ではなく清めの音を鳴らしながら迎えた俺だが、1月は(比較的)平和に過ごすことができた。

 正月は先代裁鬼の佐伯さんに連れられ、サポーターの石割樹ことイッシーの実家・石割家にお邪魔させてもらったりもしたし・・・・・・あの時は、うん、少し座りが悪かったけど、悪い気分じゃなかった。

 

 あーこれが家族団欒かーって感じ(小並感)。

 

 まぁ、何が言いたいかというと―――――新たな年を迎え、ひと月が過ぎた。

 元号が変わろうと変わらぬ日常に生きる人、もしくは何かしらの転機を迎えている人。

 十人十色、一人一人がそれぞれの『今』を生きているだろう。

 

 ・・・・・・さて、みなさんはそんな今を、いかがお過ごしでしょうか?

 

 音撃戦士・裁鬼こと(サバキ)は痛ったぁ!? ちょっちょっちょっマジ一旦ストップ待って待ってこのMAME 強 す ぎ る こんなの絶対おかしいよ撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだから撃つなってフィリップ・マーロウも言ってるからっ!! な? ・・・・・・は? いやいやいやいやフリじゃねぇよ!!? ってうおぉい弾幕厚過ぎるよ何やってんのぉぉぉぉぉぉぉ!!!??

 

 

 

「「「「「ふくはぁ~うちぃ! おにはぁ~そとぉ!」」」」」

 

 

 

 ―――――改めて、音撃戦士・裁鬼こと(サバキ)は(心の中で)阿鼻叫喚しつつも、地域の子ども会が主催の節分大会で『(まと)役』としての責務を全うしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 節分大会の会場たる公民館のホール・・・・・・から文字通り外に出された俺は、元々の打ち合わせ通りに別室の更衣室及び控室に移動していた。

 今は、さっきまで着ていた簡易なまはげみたいなコスプレを脱いで休息をとっている。

 

 その時、俺というむさ苦しいおっさん以外いない空間に3回ノックが響いた。

 

「・・・・・・どうぞー」

 

 子供達の熱量にやられた俺は疲労で項垂れながらも、何とか一言だけ応じる。

 適当なイメージを例に挙げるなら、某有名なボクシング漫画のラストシーン(真っ白)。

 

「サバキさん、お疲れ様でーす」

「はい(はい)」

 

 開いたドアから顔を覗かしたのは20歳前後の女性、『本業』でもお世話になっているイッシーだった。

 そもそもこの節分大会に俺が参加することになったのは、イッシーから要請があったからだ。

 いや、要請って言うとちょっと大袈裟だが。

 つまりは、季節の変わり目の所為で風邪をひいて急遽参加できなくなった子ども会のスタッフの代わりを、自身も幼少期にこの子ども会に参加していて今でも時々ボランティアで手伝いをしているイッシーの伝手で頼まれたのだ。

 

「あー、これはマジでお疲れですねー」

「はい(はい)」

 

 (ねぎら)ってくれているイッシーに失礼だとわかっているが、生返事しか出てこない。

 子供の容赦の無さぁ、ですかね・・・・・・正直、甘く見ていましたわ。

 塵も積もれば山となるって言うけど、豆鉄砲も束ねれば嵐の如く。

 数の暴力の有用性を身を以て実感したぜ。

 

「サバキさん、今日は本当にありがとうございました。お茶どうぞー」

「お、サンキュー。それにしても、子供のパワーってすげぇよな」

 

 月並みな言い方であるが、仮にも現役の『鬼』で、日頃から鍛えている俺でさえこんなに消耗させられるなんて、若さってのはそれだけで大きなエネルギーを生むんだなって再確認させられたよ(20代後半男性証言)。

 

「あははー、そうですねー。でも『昔に比べて今の子供は暗くなった』なんて言われるより、『やっぱり子供は元気だな』って言われる方が良い感じしません?」

「そうだな・・・・・・うん、確かにそっちの方が俺も好きだ」

 

 時代は変わっても変わらないもの、って感じでさ。

 

「でも変わってるものもあったな」

「変わったものー? ああー、もしかして大豆じゃなくて落花生を投げていたことですかー?」

「そう、それそれ」

 

 節分といえば炒った大豆を投げるものなんじゃないか?

 ほら、大会前にイッシーがパパっと簡単に解説してくれた伝承通りにさ。

 元は無病息災を祈願する中国から来ていて、本来は弓矢で鬼(邪気)を追い払う『追儺(ついな)』と呼ばれる儀式だったものが、『魔(の)目(まめ)』に大豆(まめ)を投げつけて『魔滅(まめ)』するの語呂合わせで大豆になったんだっけ。

 

 それが今日は何故かみんな落花生(体感、大豆の弾幕よりプレッシャーがある気がする)投げてきたけど。

 

「確かにそれは風潮によって変化したものの一つですねー」

 

 イッシーは部屋の隅から椅子を持ってきて俺の隣に腰掛ける。

 おや、これはイッシー講座の始まりかな?

 

 この時のイッシーの顔、正直好き。

 

 まるで、自分の宝物箱の中身を自慢したくてうずうずしてる子供みたいだ。

 この上なく楽しそうで、密かに得意げで。

 そして宝物を自慢することより、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()が何よりも嬉しいってのが伝わってくる。

 

 いつもの微笑みを崩さないほんわか系ミステリアスガールなイッシーも良いけどな。

 

「結論から言うと、今回の大会で大豆じゃなくて落花生が使われてた理由は単純で、投げた後に床に落ちたものを食べるのは汚いだろうっていう衛生面の問題と、ただ単に投げた後に拾いやすいっていう効率的だからという意味です。なので、最近では一般家庭も大豆の代わりに落花生を使いますねー。

 あとついでに付け加えると、雪が積もっている時に外で豆撒きをすると大豆じゃ見つけ辛い北海道や東北、北陸なんかじゃむしろ昔から落花生の方が主流だったりするんですよー」

 

 ほーん、なるほど。それは確かに風潮による変化だ。衛生面からの変更ってところは特に。

 無病息災を願う行事で食中毒起こしてんじゃ本末転倒だしな。

 ところでイッシー。そこまで聞いて気になったんだが・・・・・・。

 

「そもそも何で大豆なんだ?」

 

 効率面から落花生になるのはわかるが、豆なら大豆以外にもあるだろうに。 

 

「まず、五穀は知っていますよね?」

 

 ああ、五穀米とかの五穀だろ? 米とか麦とかの。

 

「はい、大豆もその五穀の一つです。そして五穀は精霊が宿るとされていました。神事なんかで米が使われるのはこのためです。諸説ありますが、有名なのは『京都の鞍馬山に出た鬼の目に向かって、毘沙門天のお告げ通りに炒り豆(大豆)を投げたことで目を潰して撃退した』という伝承でしょうね」

 

 と、そこまで話した所でドアが再びノックされ、子ども会のスタッフさんの声がする。

 どうやら豆撒きのイベントが終わり、その他レクレーションも終わったので、最後に子供も大人も拾った豆を食べるんだと。

 鬼役を務めてくれた俺も一緒にどうぞとのことだ。

 イッシーと話していて疲れも癒えたし、お言葉に甘えさせてもらうことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 投げた後の豆を食べる。

 節分を締めくくる最後のイベントであるが、当の子供達はとっとと豆を平らげて公民館の外にある広場で走り回っている。

 ま、子供は伝統だの何だの深く考えず、伸び伸びしてる方が性に合ってると俺は思う。

 

「投げた豆を拾って食べるのは、投げた後に地面に落ちた豆から芽(目)が出ると縁起が悪いからなんですよー。炒り豆を使うのもこのためですねー」

「へー(もぐもぐ)」

 

 なんでわざわざ投げた後の豆を食べるんだろう、って衛生面の話の時に少し引っかかってたんだ。

 

「そして最後に鬼を倒し、封じた豆を、人間が食べることで『鬼を退治した』ということになる、というわけです」

「んンっ(嚥下)。なんとなく過ごしてた節分だが、蓋を開けてみると深い意味があったんだな」

 

 それにしても『鬼(邪気)を封じ(たおし)た豆を、人間が食べることで退治する』・・・・・・ね。

 

 『魔目』と『魔滅』。どちらも同じ『マメ』と読む。

 正反対だが、かといって全くの別物でもない。

 

 こじつけ染みてるが、そういう意味では『魔化魍』と『鬼』の関係に似ているのではないだろうか。

 

 両者の共通点は、自然の『気』を取り込んで《力》とすること。 

 両者の相違点は、邪な『気』を《力》とするか、邪を除いた『気』を《力》とするか。

 

 それでいて、俺達・音撃戦士は『鬼』を名乗る。

 人の姿を捨て、()()()()()()ことで『鬼』となるのが俺達だ。

 そう考えてみると、この節分の日は、思いの他、俺達と縁のある日なのではと思えてくる。

 

 

 

 つまり何が言いたいかって言うと、「イッシーのお話はためになるなぁ~」ってことだが。←台無し

 

 

 

 っと、俺がくだらないことを考えていると、そこに小学校低学年くらいの子達がやってきた。

 男子が3人、女子が2人。

 このくらいの歳なら男女関係なく遊ぶもんだろうし不思議はないが、いったい何事?

 

「いつきさん、いっしょにあそぼー!」

 

 なるほど。どうやら目当てはイッシーらしい。

 そういえば子ども会の活動をちょくちょく手伝ってるんだっけ。

 そりゃ子供達とも知り合いだよな。

 

「いつきさん、その人だれぇー?」

「この人はサバキさん。今日は子ども会のお手伝いで来てくれたんだよー」

 

 無邪気に訪ねてきた子供の一人に対し、イッシーは自然な表情で接している。

 ―――――尊い・・・・・・じゃなくてっ! こう、イッシーの周りって日菜香さんとかの同じ女性陣でも年上ばっかりだから、敬語じゃないイッシーってなんか新鮮。

 

「サバキさん?」

「サバキさん!」

「サバキのおっちゃん!」

 

 誰が『おっちゃん』じゃい。

 別に良いけど。

 

「おっちゃんって、いつきさんの何ー?」

「もしかして彼氏(コレ)ですか?」

 

「おい」

 

 小 学 生 が コ レ と か 言 う な。

 ・・・・・・ともかく誤解は早々に解こう。

 

「あのな、俺は「みんなはどう思うー?」

 

 はいはいはいはい樹さん止めてよね、火に油を注ぐのは(謎の倒置法)。

 

「マジでマジで!?」

「えー! ほんとー!」

「ま、まさか・・・・・・ガクっ」

「ほんとのところはどうなのー!?」

「どうなのー?」

 

 なんだか大変なことになってきちゃったぞぉ?(他人事)

 5人が騒いでいる声を聞いて他の子供達も「なんだなんだ」と集まってくる。

 ついでに他の子供の面倒を見ていたスタッフさんも集まってくる。

 いや待てさらっと失恋しているっぽい子がいたんだが?!

 最近の小学生、キャラが濃いなオイ!

 おーいイッシーさーん・・・・・・はダメだ! 完全に状況を楽しんでいるッ!

 うーん、これは・・・・・・収拾つかんかもしれんね(諦め)。

 

 ――――――いや、裁鬼に伝わる(伝わってない)伝統的な戦いの発想法・・・・・・一つだけ残された戦法を解禁するしかない!

 

 ―――――それはッ!―――――

 

「あ、逃げたぁー!」

「待てぇー!」

「僕の初恋をよくも・・・・・・ゆ゛る゛さ゛ん゛!!」

 

 逃げるんだよおいぃぃぃぃぃ!!? なんか一人小学生とは思えぬ哀しみと怒りを纏ってるやつがいるぞ!!?

 ヤベーイ!! 捕まったらヤベーイ!! ヤバさがマックスハザードオンからのオーバーフローしてやがるぅぅぅぅぅ!!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この後めちゃくちゃみんなで鬼ごっこした。←節分の後に鬼ごっことはこれ如何に

 

 

 




 調べてみると地域によっては「鬼は内」だったり、そもそも「福は内」だけしか言わなかったり、はたまた「福は外」かと思えば『悪魔』という単語が出てきたり・・・・・・我が祖国ながら多種多様すぎてわけわかなくなりそうですわぁ(知恵熱)。こういう掛け声の違いは、その地で奉られている神様の様相やその地特有の伝承で変わるようです。

 余談ですが、作者的には宮城県村田町の姥ケ懐地区に伝わる「鬼も内」、源頼光と共に大江山で酒呑童子を討伐したことで有名な渡辺綱の伝承が目に留まりました
 その伝承の内容が『酒呑童子の仇を取りに来た茨城童子を返り討ちにし、片腕を切り落として奪ったが、茨城童子自身には逃げられ、腕も後に奪い返されてしまった。だから今度は逃げられないように「鬼も内(漆黒の意思)」という掛け声になった』という《鬼絶対殺すマン》的な内容が何故かクスってなりました←同作者の別作品のオリ主を連想せずにはいられなかった






 あと最後に・・・・・・、
 遅れながら、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
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