トム・リドル「わ、わたし……じゃない、オレは闇の帝王、ヴォルデモートだ!ちょ、生暖かい目で見ないでぇ!」
──なんというか、可愛かった
ヴォルデモート卿ことトム・マールヴォロ・リドルをちょろい女の子にしてみただけの短編です。
注意事項
・ヴォルデモート卿が女の子です
・ヴォルデモート卿のキャラが崩壊しています
・ヴォルデモート卿がちょろくてぽんこつです
・魔法は天才的かつ天災的です
・でも肝心なところでミスします
・死喰い人=トム・リドルちゃんファンクラブ兼親衛隊
・ほのぼのとした世界
注意事項
・ヴォルデモート卿が女の子です
・ヴォルデモート卿のキャラが崩壊しています
・ヴォルデモート卿がぽんこつです
・魔法は天才的かつ天災的です
・でも肝心なところでミスします
・死喰い人=トム・リドルちゃんファンクラブ兼親衛隊
・ほのぼのとした世界
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「わたしの名前は──いや、オレの名はヴォルデモート卿!魔法界を支配し、マグルの血が入った魔法族を排し、純血の魔法族だけを仲間として迎え入れる!」
「そんなことよりおやつあるんじゃが、どうかね?」
「わーい!」
───1945年、七月の第一週。突如ホグワーツに現れた少女は魔法界の支配を宣言し──ダンブルドアが取り出したお菓子に懐柔された。
「のう、トム。なぜこのようなことを?」
「魔法界は純血の者だけで運営すべきだと思って。マグル産まれはマグルと仲良くしてればいいんじゃない?そうすれば、マグルと魔法族の溝を埋めるのが楽になるかもしれないし」
「……なら、最初の『排する』と言う言葉の真意はなんなのじゃ?」
「そう言った方が威厳があるって言われたから。『オレ』って一人称もそうだし、ヴォルデモート卿って名前は気に入ってる!」
そう言って、口元に食べカスをつけながらにぱーっと笑う少女こそ、原作において絶望を振り撒いたラスボス──ヴォルデモート卿ことトム・マールヴォロ・リドルだ。
しかし、この世界においては違う点が多々存在する。例えば、男性ではなく女の子だ。それに──
「ほれ、糖蜜パイじゃよー」
「ありがとう、先生!」
──ちょろいし可愛い。ホグワーツ内外にファンクラブを持ち、だいたいの場合、誰かしらが密かに護衛している。
「で、このあとはどうするのかね?」
「リドル家に行って、指輪もらってくる。家宝の指輪らしいから、グリンゴッツに保管しておいた方がいいかと思ってね」
「そうか、そうか。時々顔を見せなさい。校長先生や他の先生方も心待ちにしとるじゃろう」
「わかった。それじゃ、またね……じゃないや、また合間見えようぞ、ダンブルドア!」
パチンッという音とともに少女が消える。あんな言動でも、OWL試験とNEWT試験をそれぞれ四年生と五年生の時点で受け、全科目で『優』を取った天才なのである。なお、ホグワーツにはちゃんと七年生になるまで在籍していた。もっぱら、禁書棚の本を読んでいたようだ。
「…………しかし、なぜ犬耳を着けておったのかのう」
少女、トム・リドルは孤児院で育った。自分が魔法使いと知るまでにも、無意識的に魔法を使っていた。
ある日、ダンブルドアと言う老人と話すこととなり、ホグワーツ魔法魔術学校に入学した彼女は瞬く間にその才能を開花させた。そして、飛び級で試験を受け、圧倒的な記録を残した。そして、幾多の失われた魔法を甦らせた。
彼女は考えた。『魔法族とマグルの両方にいいところと悪いところがある。なら、双方が協力しあえばお互いを補いあえるのではないか』と。
しかし、少しばかりミスをした。協力者へ上手く伝わらず、マグル産まれを排するという風になってしまった。──実際にはちゃんと伝わっており、変な方向へ頑張っている少女を見て癒されているのだが。
そして今、純粋で流されやすい少女は、協力者たち──死喰い人と呼ばれるファンクラブ兼親衛隊隊員の冗談などを信じて、自らの理想を実現するために迷走している。
「トムー、
「それ似たようなこと昨日聞いたから!嘘だったじゃん!」
「とりあえず着けてみなよ。魅了魔法の効果上がると思うよ」
「ちょ、わた──オレは闇の帝王だぞ!猫耳持って近付くな、着けようとしないで、やめ、きゃーーっ!」