異世界転生でメタルギアというチートは大丈夫か?   作:コレクトマン

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「スネーク、あらかじめ確認だが今回の任務はヴォルギン将軍、大魔導士レイ及びスネークの師が率いるコブラ部隊の排除が今回の任務だ」

「分かっている。……所で、エフィー女王の救出はどうするんだ?」

「その件についてはリーナ達チーム01が救出任務を行う。俺たちはただドーヴァ領域に侵入し、任務を遂行する」

「成る程。しかし、一緒に行動というわけにはいかない」

「ああ……二手に別れて行動するつもりだ」

「よしっ……ならば行こう。……第十二話始まるぞ」


ACT.1-4 スネークイーター作戦

 

 

エルザ皇女救出作戦が完了してから10日過ぎたある真夜中にてドーヴァ帝国領のグラーヴェ・ジャングル上空約10,000mである飛行物体が高速で移動していた。その飛行物体の正体はアメリカの超音速戦略偵察機SR-71 “ブラックバード”を生んだCIAの高機密偵察機A-12OXCARTのいくつかの派生型のうちの1つであるロッキード社が作った超音速迎撃戦闘機YF-12を改造した機体である。そしてその上に乗せてあるD-21無人偵察機を改造して人一人分が入れる様に改造した機体である。その改造されたD-21の中にはナターシャが付けていたバンダナを頭部に巻きつけたスネークが乗っていた。

 

 

「現在、マナカ領上空、高度3万フィート。ドーヴァ領空に接近中」

 

「間も無くドローン射出ポイントに到達します。ドローン油圧・電圧共に正常。ペイロードへの酸素供給は正常。ペイロード用防寒装置への電力供給異常なし。突風(ガスト)なし」

 

「現在、ドローン切り離しに問題なし」

 

 

パイロット達から各機器に異常がないことを確認しながらもドーヴァ領空にドローンを切り離す準備を進めていた。俺はこの狭い空間の中で出撃前のことを思い返していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マザーベースではスタッフ達が色々と慌ただしく動いていた。マナカとドーヴァが戦争になった時の為の準備やら戦争に巻き込まれた村人達の為の避難用の施設の収容準備などを行なっていた。そんな中俺とライデン、リーナ達チーム01はというと今回の作戦の説明をする為に司令室にあるブリーフィングルームでライデンがスネークイーター作戦の内容を説明する中であった。

 

 

「さてっ……今回の作戦を説明する。本作戦はマナカからの依頼のもとドーヴァ帝国領に侵入し、帝国最新魔導兵器カラミティナイトの調査、破壊。ヴォルギン・ゴードンとレイ・アデランスの抹殺、及び傭兵部隊のコブラ部隊の排除にある。だが、今回の様にHALO降下は無理だ。前回の作戦以来空域の警戒が厳重になった。バーチャスミッションの時の様に上空には近づけない。よって最新鋭の兵器を使う…。失敗すれば、我々…いやっマナカとドーヴァとの戦争が開かれてしまい、いずれ世界を巻き込んだ戦争が勃発するだろう。なんとしてもそれを阻止しなければならない」

 

「…それは解るけど、なんで私たちまで呼ばれることになったのかまだわかってないんだけど?」

 

 

リーナの言うとおり、リーナ達とは全く無関係のはずの任務を聞くことになっていることに理解できないでいた。ライデンはそこの所を説明する。

 

 

「リーナ達チーム01には別の任務を説明するために読んだのが理由だ。今からそれを説明する」

 

 

ライデンが言うにリーナ達チーム01には別の方法でドーヴァ帝国街ヴォルフに潜入し、エフィー女王を救出してもらうのが今回のリーナ達の第一目標で、それが完了次第にスネーク達の援軍に向かうのが第二目標であることを説明した。その時に俺は、中立を保っているヴァナルガンドからは何かしらの援護はないか聞いてみた。

 

 

「ところでライデン。ヴァナルガンドの協力は?」

 

「あくまで武器商人という立場の上で中立を維持する為にギルドを動かすことはできないそうだ」

 

「やはりか……」

 

「だが、状況が状況だ。今回は内通者を潜ましているそうだ」

 

「内通者?」

 

「ああ……その内通者は二人。一人は例の大型魔導兵器カラミティナイトの開発者に紛れて潜入している。そしてもう一人はスネークが一度見知った覚えのある人物だ。そのコードネームの名は“ONE”と“77(ダブルセブン)”。脱出経路は77が用意する手はずになっている。現地で落ち合ってくれ」

 

 

ONEと77。その二人の内通者のうち77というコードネームが気になって俺は考えているとルーナがライデンにあることを聞いた。

 

 

「あっそういえば、お兄さんはどうやってスネーク達と合流するの?」

 

「俺か?俺はスネークが乗る奴とは違うドローンを使ってドーヴァ領に潜入するつもりだ。スネーが先行して次に俺が向かう手はずになっている」

 

「そういえばライデンって確か、サイボーグっていう機械の身体でできているんだっけ?」

 

「ああ……ジョニーの言う様に俺は機械の身体でできている。だが、脳や心は人間であることは忘れないでほしい」

 

 

ライデンの潜入方法を聞き出した後にブリーフィングルームを後にしてそれぞれ支度をするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう思い返している内にパイロットから連絡が入る。

 

 

「ボス、間も無くドローンを切り離します。どうかご武運を……」

 

 

俺はドローンの操縦桿を握ると同時にYF-12から俺が乗っているドローンが切り離されてラムジェットエンジンが点火して時速4,023 km/hでドーヴァ領空に侵入するのであった。…正直に言ってこれはちょっと吐きそうになったのは余談である。

 

 

その頃ドーヴァ領空でドーヴァ帝国の竜騎兵二騎が上空を巡回していた。一人の竜騎兵は相棒の竜騎兵と雑談をする。

 

 

「なあ、聞いたか?例の噂?」

 

「ああ……例のダークエルフの女傭兵だろう?」

 

「あいつは亜人であるのに関わらず祖国であるマナカを敵に回したどころか、ヴォルギン将軍から信用を勝ち得た謎の多い傭兵だそうだってよ?」

 

「……かなり肝が座っている様だな。しかもそのダークエルフの女傭兵の部下達はその女傭兵の弟子と聞くぜ?」

 

「ああ……だけど、実はもう一人ぐらい弟子が居たんだそうだ。だけどそいつを誘わなかったそうだ」

 

「マジか?何でその誘いを蹴ったんだろうな?その弟子は……」

 

「さあな。それが分かれば苦労は………ん、何の音だ?」

 

 

雑談している最中、正面から何かが空気を切る様な音が発してこっちに向かっていることに気づく。一度警戒して様子を見てみるとその瞬間、何かが横切るとソニックブームが起きて竜騎兵のドラゴンは驚き、暴れだす。

 

 

「うおっ!?こ…こらっ落ち着け!」

 

「ドゥ……ドゥ。何なんだ?今俺たちを横切った何かは?」

 

「分からん。…だがこれは本国にすぐ連絡した方がいいな」

 

「……そうだな。連絡の為にもすぐに戻ろう」

 

 

そして竜騎兵達は正体不明の物がドーヴァ帝国に侵入したことを報告する為に哨戒を中止して帰還するのであった。

 

 

その頃竜騎兵を通り過ぎた正体不明の物体ことスネークが乗っているドローンは目標ポイントに近づくと逆噴射装置で降下する際に人体に影響が出ない速度まで減速する。そして俺を降下させるために下から切り離される様に脱出装置が起動して、俺を脱出させると同時にパラシュートが開かれる。木々の小枝にぶつかりながらも俺は何とか着地することに成功する。そしてドローンはそのまま地表に不時着して動きが止まって数十秒後には自爆して俺たちの技術の盗用防止するのであった。着地に成功した俺はマザーベースに通信を入れる為に無線機をマザーベースの司令部の周波数を合わせるのであった。

 

 

「こちら、スネーク。マザーベース、聞こえるか?」

 

『ああ……聞こえるぞ。無事に着地は成功の様だな』

 

 

その周波数から聞き覚えのある声が聞こえた。忘れるはずもない、何せ()を転生させた神様本人だったのだ。

 

 

「神様?!何でこの周波数に出ているんだ?」

 

『いやあっな、実は天界では非常事態が起きてな…』

 

「非常事態?」

 

『スネーク。君も薄々気づいているかもしれんがこのマナカとドーヴァの展開といい、オセロットの存在といい、君のいる異世界があまりにも異常だ』

 

「……それはつまり、この世界がMGS3の設定がこの異世界に反映されつつあるということか」

 

 

正直に言って俺も薄々そのことに気づいて居た。オセロットの存在。コブラ部隊の存在。ヴォルギンの存在。そして、マザーベースにいるジョニーやライデン、パスと瓜二つのシャーリスの存在。これらが偶然としても出来すぎている。もしナターシャがザ・ボスの立ち位置であるとすると……

 

 

『そういうことだ。今回の件で天界の神族はこれを非常に重く見ている。神が介入してこの異常をなかったことにするか、今を生きる人たちに任せてそのまま見守るかの議論が続いている』

 

「天界の神々達も一枚岩ではないということか…」

 

『うむ……なお、今回の私は神の存在を隠して君のいる異世界に下界して名を“ロイ・キャンベル”と偽っている』

 

「そうか。どうりで何か喋り方が違うと思ったらそういうことか」

 

 

流石にその名前はどうかと思ったが時間がない為そのところはツッコマないでおいた。

 

 

『うむ。…スネーク、私の立ち位置なのだが私はマザーベースの作戦指揮官という形でこの異世界にいる。スタッフ達とは無事に馴染めている』

 

「ああ……俺にとっては戦友でもあり、兄弟家族みたいなもんだからな」

 

『そうか……。さてっ気を取り直すが今回の任務のおさらいだが「いやっそれは十分間に合っている」……そうか。なら私のことは大佐と呼んでくれ。周波数は140.85だ。それからスネーク、今回の作戦で彼女も参加している』

 

「彼女?」

 

 

俺は神様(下界中以降、大佐と呼称)がいう彼女が気になった時に大佐が説明する。

 

 

『君も知っているかもしれんが、シャーリス=プラントが医療専門として君をサポートする』

 

「シャーリスが?」

 

『うむ。何でもスネークの役に立ちたいとのことだ。一応彼女は医療学を勉強してマザーベースからは“癒しの女神”と祀られている。まあ…彼女の知識は役に立つはずだ。必要な時は周波数を145.73にするんだ。それともう一人、サポートをつける』

 

「サポート?」

 

『ああ、君の知っている人物だ』

 

 

そう言って大佐の周波数から割り込む様に別の周波数から通信が入ってきた。

 

 

『は〜いスネーク、元気にしてるかしら?』

 

「美帆…?何で君が?」

 

『確かに私たちヴァナルガンドのリーダーが何故この作戦のサポートに回っているのか気になるでしょうけど、私が送った内通者が心配ってことで参加することになったわ』

 

「心配って……そんな軽い理由でいいのか?もっと大事な事とか……」

 

『そうね……大事な事と言えばオセロットのスキルが気になった次第かしら?とにかく、武器装備、最新テクノロジーの説明は私にお任せね。オセロットが生み出した銃はおそらく他の帝国兵士にも配付されていると思うわ。もしその銃を鹵獲してその銃の詳しく知りたい時は周波数を148.41に合わせてね?』

 

「……分かった。その時は頼む」

 

 

とりあえず美帆から武器装備のことに関してはまた今後頼もうと思った時に大佐は俺に内通者のことを話す。

 

 

『スネーク、内通者のことだがこの先の廃城でヴァナルガンドの協力者の77が待っている』

 

「廃城……10日前、エルザが隠れて居た場所だな」

 

『そうだ。まずは77と合流し、77がこのドーヴァ帝国領の警戒区域の抜け穴の潜入の手はずを整えてくれている。合言葉は、〔愛国者は〕〔ら・り・る・れ・ろ〕だ』

 

「〔ら・り・る・れ・ろ〕?もう少しマシな合言葉は無いのかは言わないでおく」

 

『すまんな、それしか思いつかんからな。スネーク分かっていると思うが君たちの任務失敗は世界の破滅の一歩を踏み出すことを忘れないでくれ』

 

「分かってる、大佐。これよりスネークイーター作戦を開始する」

 

 

そう言って俺は大佐の通信を切ってシャーリスの周波数に合わせて通信を入れる。

 

 

「シャーリス」

 

『スネークさん。その……キャンベルさんから聞いていると思うけど』

 

「ああ、君が医療のサポートなんだろ?頼りにしているぞ」

 

『うん、任せて。それと、スネークさんがいる此処グラーヴェ・ジャングルには多数の野生動物がいるわ。中には肉食動物もいてスネークを押そうと思うわ』

 

「そうだな。だが問題はない」

 

『その根拠が蛇の名があるから?』

 

「そういうことだ」

 

『そう。……でも、これだけは言わせて。スネークさん……いえっ、スネーク。絶対に帰ってきてね』

 

「……そのつもりだ」

 

 

シャーリスとの通信を切った後に俺は今回の潜入に持ってきたM1911 コルト・ガバメントを装備して周囲を警戒しながら暗い森の中を進み、廃城まで目指した。

 

 

俺が廃城に向かっている時に馬の鳴き声が聞こえた。方向からしてドローンが不時着した場所にあった。その方向はバーチャスミッションでエルザを探していた見知った道だった。俺はそこに向かうことにした。そしてドローンが落ちたところに着くとドローンが既に自爆して燃え上がっていた。しかし不可解なことがあった。ここを巡回警備している帝国兵士がまだここにきていないこと。そして何より、誰かが乗ってきたと思われるサドルをつけた白馬がそこにいた。

 

 

「白馬……?一体、誰の馬だ?」

 

 

俺はその白馬に触ろうとすると後方からよく知っている声が聞こえた。

 

 

「命拾いしたようね」

 

 

俺は声が聞こえた咄嗟にM1911を声のした方向に構えるとそこには暗い夜中に紛れられる深緑色のコートを纏ったナターシャの姿があった。先ほどの白馬は彼女の愛馬なのだろう。

 

 

「ボス?」

 

「腕は治ったの?」

 

「どうしてここに?」

 

 

俺は警戒を解かずにM1911をナターシャに向けていた。それでも彼女は一瞬俺を睨みつけた瞬間にコートを脱ぎ捨てて一瞬で俺との距離を詰めてM1911を奪い取り、俺を押し倒した。

 

 

「うぉっあ…!」

 

 

ナターシャは奪い取ったM1911をスキル“構造解析”で仕組みを理解し、弾倉を抜き、銃身とスライドを外すように解体し、M1911の成れの果てと化した物を捨ててナターシャは俺に言う。

 

 

「帰れっ!」

 

 

それでも俺は残ったナイフでナターシャに白兵戦を仕掛けようとするが容易く往なされ、逆に返り討ちにあう。

 

 

「ぐっはぁ!」

 

「帰れっ!この先には我が息子達とタカ派の帝国軍が待ち構えている。武器もなく、任務を遂行できるはずはない」

 

「ボス!!」

 

 

なんとか姿勢を起こしてナターシャにCQCを仕掛けるがまだ俺の中には迷いが生じていた。その結果ナターシャに攻撃を防がれ、俺に膝打ちをかまして回し投げるように俺を流した。

 

 

「どぉっあ!」

 

「もはやお前のボスではない。お前自身がボスである。帰るがいい、お前の帰りを待つ者達の下へ。もう貞操(バーチャス)を示す必要もない。いいか、ここはお前がいるべき所ではない」

 

 

するとナターシャはオセロットに作らせてもらったのかXM16E1をベースに銃身を短く切り詰め、ストックが取り外されて弾倉は100連装ドラムマガジンに変えて大柄なピストルとしての携行性とハンドリングの良さ、ライフル弾のストッピングパワーを同時に得ようというコンセプトに作られた銃“パトリオット”を手に持ち、それを上空に向けて引き金を引くと銃声が響くと同時に5.56×45mm弾が銃身が短い銃口から出て、上空にと飛んでいく。ナターシャは引き金を引きっぱなしでいた為、地面には大量の薬莢がパトリオットから排出されていた。数十秒後に発砲をやめて俺に注告した。

 

 

「これでここも騒がしくなる。今のうちだ」

 

 

すると突如と雨が降り出してきた。すると俺は、ナターシャの背後に霊らしき人物?が俺のことを見ていた。

 

 

「(あいつは……ザ・ソロー?なぜソローが……?)」

 

「南に60マイル行けば国境だ。お前なら走破できる」

 

 

そしてナターシャは自分の愛馬に向かっていく。俺は彼女がいく前に一つあることを聞き出す。

 

 

「……なぜドーヴァに雇われた?」

 

「雇われたのではない。自分に忠を尽くした。お前はどうだ?国に忠を尽くすか?それとも私に忠を尽くすか?国か恩師か?任務か思想か?組織への誓いか?人への情か?」

 

 

そう言ってナターシャは先ほど脱ぎ捨てたコートを拾って纏い着ける。

 

 

「お前にはまだわかるまい。だがいずれは選択を迫られる。お前は私を許せないだろう」

 

「ボス……!」

 

 

ナターシャは自分の愛馬に跨り、愛馬を進ませて俺に警告した。

 

 

「しかしお前に私は倒せない、私を知りすぎているからだ。そのバンダナがいい証拠だ。過去を引きずると死ぬ事になる」

 

 

するとナターシャが愛馬を上半身を上げさせるように手綱を操り、まだ地に伏していた俺の手の甲を踏んづけた。

 

 

「がはぁっ!」

 

「次に会うことがあれば殺す。いいか、このまま帰るんだ!」

 

 

そう警告したナターシャは愛馬を走らせてこの場を去って行った。俺はすぐに立ち上がって無線機で大佐の周波数に合わせて通信を入れる。

 

 

「こちらスネーク。大佐、聞こえるか?」

 

『聞こえているぞ。スネーク、大丈夫か?』

 

「ナターシャが……ボスが待ち伏せしていた」

 

『なんだと!』

 

「彼女はオセロットが作ったのかパトリオットで上空に発砲した」

 

『不味いな、敵の偵察部隊が駆けつけてくるはずだ』

 

 

確かに偵察部隊がここに駆けつけてくるのは厄介だが、何故ナターシャは俺がここにくるのが分かっていたのか理解できなかった。

 

 

「わかってる。しかし何故ここにボスが?情報が漏れているとしか思えない」

 

『わからん。現に敵の配置、地形、兵器情報にはこちらが備わっているはずだ』

 

「それと銃をなくした……。ボスに銃を」

 

『わかっている。スネーク、君はなんとか77がいる廃城まで向かうんだ。くれぐれも敵に見つからんようにな』

 

 

大佐との通信を終えたと同時に俺は近くの茂みに隠れた。すると帝国軍の偵察部隊がやって来た。やって来た偵察部隊の人数は二人。そして二人は不時着し、自爆して炎上しているドローンを目撃する。

 

 

「うぉっ!?なんだこりゃ?」

 

「鉄の塊か何かのようだが、人が入れるくらいのスペースがある。誰かは知らんが敵がこの国に侵入したようだ。探すぞ、まだ近くにいるはずだ!」

 

 

偵察部隊の二人は距離を離さず周辺を警戒しながら歩くの見た俺はこっそりと背後から近づき、そのまま俺はCQCで兵士二人を連続で地面に叩き伏せた。

 

 

「ぐっ?!ぐぉうっ!?」

 

「次!」

 

「何っ!?ぐっはぁ!?」

 

 

この戦法はサバイバル訓練が中止になった時に傭兵二人にやった時と同じように二人を無力化した後に俺は引き続き廃城まで向かった。廃城に待つ77と合流するために………

 





NGシーン


俺が廃城に向かっている時に馬の鳴き声が聞こえた。方向からしてドローンが不時着した場所にあった。その方向はバーチャスミッションでエルザを探していた見知った道だった。俺はそこに向かうことにした。そしてドローンが落ちたところに着くとドローンが既に自爆して燃え上がっていた。しかし不可解なことがあった。ここを巡回警備している帝国兵士がまだここにきていないこと。そして何より、誰かが乗ってきたと思われるサドルをつけた白馬がそこにいた。


「白馬……?一体、誰の馬だ?(そういえば馬って確か食えるんだったけか?まぁ無事に帰ったら食料庫にある馬刺しでも食ってみるか)」


そう考えながらも馬を触ろうとすると後方からよく知っている声が聞こえた。


「ダメよっ!」


俺は声が聞こえた咄嗟にM1911を声のした方向に構えるとそこには誰もいなかった。すると白馬は上半身を上げさせて再び地面に踏みつけると同時に俺に体当たりをして吹き飛ばした。


「どぉっあ!」

「スネーク」


すると白馬の上にはいる筈のないシャーリスの姿があった。


「シャーリス?どうしてここに…」

「食べてみようとか考えたでしょう?」

「俺はなにも…!む?」


俺は再び白馬を見た瞬間シャーリスに怒られる。


「スネーク!食べちゃダメよ」

「いくら俺でもそんなことはしないさ」

「嘘。そんな顔をしていた」


その時に木々に隠れていたナターシャが嫉妬と怒りの煙を上げていた。


「(おのれ、あの小娘……よくも私の愛馬を……!)」


そしてナターシャは機関車の様に走り出して帝国軍に伝えに行った。その時に俺はシャーリスに説教されながも何かが背後から通り過ぎたことに気がついた。


「むっ?」

「聞いていなかったでしょ?」


そしてこの説教はしばらく続いた……


「馬を食べようなんて考えないで。わかった?」

うん

「聞こえた?」

「あぁ」


すると周辺から帝国兵士達がわらわらとやって来たのだがシャーリスは構わず俺に説教を続ける。


「食べる気なのね」

「まさか」

「ダメですからねっ!とにかく、美味そうだなんて言わないでね」

「勘弁してくれないか…」


この光景を見ていた帝国兵士達は呆れながらも万国共通、女を怒らせてはならないことを思いながもスネークに同情していた。すると一人の帝国兵士が説教中のシャーリスを止めようとしたが……


「なぁ…君。彼も十分反省しているわけだしそろそろ勘弁してやってくれ「黙ってて!」…アッハイ」

「言っておくけどあなた時々、任務のこと忘れてない?」

「だがそれは…「黙って聞く!」勘弁してくれ…」


そして俺はシャーリスの説教を何時間も受ける羽目になり、帝国兵士達はそれを見守るだけであった。



END???

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