異世界転生でメタルギアというチートは大丈夫か?   作:コレクトマン

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「ヘリに乗り込む際に治療用の道具を忘れるな」

「了解です」

「副司令、諜報班から連絡です!」

「諜報班から?…あぁ、俺だ。何?それは確かか?…分かった、それはこちらで対処してスネークに伝える。あぁ……引き続き頼むぞ」

「今のは?」

「諜報班からスネークがサバイバル訓練している場所に傭兵達が向かっているとの情報が入った。万が一の為に俺も出る。だから、アレを持って来てくれるか?」

「分かりました!今すぐアレを取って来ます!」

「あぁ…頼む。第三話始まるぞ」




サバイバルは危険を伴うがこれは予想外である 後編

 

 

三日目………

 

 

奴隷エルフの少女シャーリスと出会ってサバイバル生活が三日が経った。朝になったことに気づいた俺は身体を起こした。

 

 

「ん……朝か。予想外な事が起きて中止となったサバイバル訓練も終わりか。……短いサバイバル生活だったな」

 

 

そう呟きながらも俺はシャーリスを起こしに向かった。

 

 

「シャーリス、朝だぞ」

 

「…スネーク?もう朝なの?」

 

「あぁ、そろそろ此処から離れるぞ[CALL]……ん?ちょっと待ってくれ」

 

 

シャーリスと会話中に無線機から通信が入ってきたのでシャーリスとの会話を中断して通信を送ってきた者の周波数に合わせる。

 

 

『スネーク、面倒な事が起きた』

 

「ライデン?どういう事だ」

 

『その密林地帯にドーヴァ帝国の傭兵達が向かっていると諜報班から連絡があった』

 

「何だって!」

 

『恐らくだが、ドーヴァ帝国の奴隷商人が傭兵を雇ってエルフの少女を連れ戻そうとしているようだ。分かっていると思うが敵に見つからず回収地点に向かってくれ』

 

「分かった。出来るだけ善処する」

 

『もし回収地点に敵がいた場合はヘリで一掃するつもりだ。一応分かっていると思うが…』

 

「あぁ、分かっている。衰弱状態の少女をフルトン回収はしない」

 

『それで良い。兎に角、少女を連れて回収地点に向かえ』

 

 

ライデンからの通信が切れると俺はすぐにシャーリスに今起きている状況を説明した。

 

 

「シャーリス、どうやら厄介な状況になった様だ」

 

「え……?どういう事なのスネーク?」

 

「どうやらドーヴァ帝国の奴隷商人が傭兵を雇って君を探しにきた様だ」

 

 

それを聞いたシャーリスは恐怖心に駆られたのか再び青ざめた。

 

 

「まさか……あの人が……!」

 

「落ち着け、今は此処を出て俺の仲間が迎えにくる場所まで敵に見つからずに行くぞ」

 

「無理よ……私はもう逃げられない。だからスネーク、せめて貴方だけでも……」

 

「駄目だ、何が何でも君を連れてこの場所から脱出する。それに、既にこの密林地帯の最短ルートは端末(コイツ)に覚えさせてある」

 

 

そう言って俺は端末を取り出して起動させて直ぐにマップを開く。

 

 

魔法具(マジックアイテム)?貴方のそれは一体………?」

 

「厳密には違うが今はそう認識しても良い。まずこのAと書かれている所まで行くぞ」

 

 

俺はシャーリスを連れて拠点を放棄して回収地点まで向かうのであった。因みに言い忘れていたが、この世界の共通言語は日本語で文字は英語であるのでシャーリスも英語の大文字くらいは分かっていたそうだ。シャーリスと共に回収地点に向かっている途中に俺は一旦シャーリスを草むらに隠れる様に指示を出して俺も草むらの中に隠れる。すると進路上に二〜三名の傭兵が徘徊していた。

 

 

「ここまで索敵範囲をひろげているとはな………シャーリス、此処の草むらから動くな。彼奴等を無力化してくる」

 

「わ……分かったわ。気をつけて……」

 

 

シャーリスが俺の無事を祈って草むらに隠れている間に俺は、スタンナイフを引き抜いてそのまま傭兵の背後にこっそりと近づく。すると傭兵は何かを口にしていた。

 

 

「エルフの小娘となると結構良い女かもしれねえな。……へへっ、考えただけでたまんねえぜ!」

 

 

……明らかにこの傭兵は結構ヤバイ人物だと認識した俺は他の傭兵がいないかを確認した後にスタンナイフを高電圧モードに切り替えた後に高圧電流を帯びたスタンナイフの平面部分を傭兵の背後に当てると高圧電流が傭兵の身体全体に回った。

 

 

「あばばばばばばばーーっ!?」

 

Sleep(眠れ)…」

 

 

高圧電流を浴びた傭兵はあまりの電撃耐えきれずにそのまま気絶した。俺は直ぐに気絶させた傭兵から離れて草むらの中に隠れた。すると他の傭兵達が戻ってきて気絶した傭兵を発見したのであった。

 

 

「ん…?彼奴、何やってんだ?」

 

「さぁ?未だに奴隷の事に考えすぎて頭がイカレてんじゃねえか?」

 

 

……どうやら気絶させた傭兵は人望の方は結構低い様だな。そんな事を考えながらも俺はそこらへんにある石ころを拾って今やってきた傭兵達の後ろ側に向けて投げた。

 

 

「…ん?何の音だ?」

 

「どうした?」

 

 

傭兵達が俺の投げた石ころの音に反応して後ろに振り向いた瞬間を狙ってそのまま俺はCQCで傭兵二人を連続で地面に叩き伏せた。

 

 

「ごっ?!だぁぁ!?」

 

「次!」

 

「何っ!?ブゥゥウ?!」

 

 

一人目は右手で右手首を掴んでスタンナイフを持った左手で相手の首根元にスタンナイフの峰部分を当てながらそのまま相手を叩き伏せる様に引い倒した。そして二人目は此方に気づいたのか俺の方に視線を向けるが俺はお構いなしに左手で相手の胸元に手を当てたと同時に右足で相手の足を払い、そして左手に重心を掛けて相手を叩き伏せる。その衝撃で二人の傭兵は気を失うのであった。CQCを見たシャーリスは唖然としていた。…まぁ、この世界にとって近接格闘術を使う者はいない為か中々お目に掛かれないのだ。

 

 

「凄い………!」

 

「クリア。………さて、此奴等が気を失っている内に移動しよう。このまま真っ直ぐ行けば目的の回収地点だ」

 

 

俺はシャーリスに安全である事を知らせた後にそのまま回収地点に向かうのであった。この時の俺は失念していた。俺達の後から追ってくる者達の存在に………

 

 

この何処までも続く密林地帯を歩いて数十分、回収地点まで敵に見つからずに慎重に移動していると密林の道の終わりを告げるかの様に目の前には広い草原が広がっていた。

 

 

「……ようやくこの密林から出られたな」

 

「あの……スネークさん?スネークさんのお迎えの人が居ないのですが?」

 

「あぁ……それか、少し待って欲しい。今から通信を入れて聞いてみる」

 

 

シャーリスは俺達PFの軍事用語に理解できないでいた。その事を気にせずに俺は周波数をライデンに合わせて通信を入れた。

 

 

「こちらスネーク。ライデン、俺達は無事に密林から脱出して回収地点に居る」

 

『そうか。今は俺と医療スタッフの二名ヘリに乗ってそちらに向かっている、その場で待機してくれ』

 

「了解した」

 

 

ライデンとの通信を切った後、シャーリスに迎えがもう少しで来る事を伝えた。

 

 

「あと少しすれば俺の仲間が迎えがくる。仲間の中に治療が得意な奴がいるからそこで治療してもらえば何とか助かるだろう」

 

「そうですか。あの……スネークさん、色々とありがとうございます」

 

「気にするな。偶々俺が彼所でサバイバル生活をしてから君を見つけた様なものだし」

 

「それでもです。本当に……ありがとうござい“ザクッ”…あぐっ!」

 

「ッ!?シャーリス!」

 

 

突如とシャーリスの右足腿にクロスボウ用の矢が突き刺さっていた。その突き刺さった場所から血が流れていた。

 

 

「シャーリス!大丈夫か!」

 

「す…スネーク…さん」

 

「動くな、今治療する!」

 

 

俺はシャーリスの右足腿に突き刺さっているクロスボウの矢を摘出しようとした時に密林の方から多数の気配を感じ取った。その密林から次々と傭兵達が出てきたのだ。その内の一人はクロスボウを装備していた。おそらく奴がシャーリスを狙って矢を放ったのだろう。俺はシャーリスの治療を断念してスタンナイフを引き抜いて構えた。そしてそれが今現在(前編の冒頭)に到る。

 

 

「へへっ……ようやく見つけたぜ!」

 

「!…くっ、他の傭兵達か!」

 

「おう兄ちゃん、よくも俺の獲物を独り占めしようとしてたな?」

 

「はぁっ?何言ってんだてめえ、あの小娘は俺のだろうが!」

 

「巫山戯んな、アレは俺んだ!」

 

「黙れカス共!アレは俺の物だ!」

 

 

何やら傭兵達がシャーリスの事で言い争いを起こしていた。俺はその隙シャーリスの方に向かおうとするが、先ほど言い争いしていたクロスボウを持った傭兵が俺の足下にクロスボウの矢を放った。

 

 

「おっと!変な動きを見せんなよ?その奴隷の命が大事なら大人しくしているかここから失せるんだな!」

 

「……クソが!」

 

「スネーク…さん。私に構わず……逃げて……下さい…!」

 

「いやっそれは出来ない相談だ。むしろ奴らは俺をそのままにしておく訳がなさそうだがな…」

 

「へっへっへっ!分かってんじゃねえか、兄ちゃん?だったらこの後どうなるかを知っているって訳だな?」

 

『ぎゃはははははっ!』

 

 

かなり不味い状況だな。流石にこの数相手にシャーリスを守りながら戦うのは難しい。銃器とかあれば話が別だが、今はそんな物は持って来ていない。この絶望的な状況で答えは一つだけであろう“現実は非常なり”と思われたその時、何かしらが接近してくる音が聞こえた。

 

 

「な…何だ?この音は?」

 

「この音は………ヘリ?…まさか!」

 

 

俺はその音ことローター音である音がする方向に目を向けると、ライデンや医療スタッフを乗せたUH-60ブラックホークの改良機こと“UTH-66ブラックフォート”が此処にやって来たのだ。これを見た傭兵達は驚きを隠せずに慌てていた。

 

 

「な…何だあの怪鳥は!?」

 

「で…デカ過ぎる?!」

 

「………ちょうど良いタイミングで来たか、ライデン!」

 

 

ヘリの中ではライデンが高周波ブレードを背中に取り付けられている専用の鞘に納めてスネークの方を見た。

 

 

「…待たせたな、スネーク」

 

『此方“トリスタン”、ボスと重要人物を確認!重要人物の方は負傷している模様!』

 

「分かった。トリスタンはランディングゾーンを確保するまで上空で待機。俺はスネークを救助する」

 

『了解!ご武運を!』

 

「あぁ。……出るぞ!」

 

 

ライデンはヘリのドアを開けてそのまま百メートルの高さから飛び降りて地面に着地した。普通の人間なら落下死する位の高さであるがライデンは人間では在らず、ジェフティの医療施設のサイバネティクス技術によって改造されたサイボーグである。……誰がどう考えてもジャック・ザ・リッパーですね、本当にありがとうございます。そんなこんなでライデンは地面に着地した後にスネークの方に目線を向ける。

 

 

「スネーク、無事か?」

 

「あぁ、何とかな。それよりもシャーリスを……!」

 

「シャーリス?そのエルフの少女のことか?」

 

「あぁ、クロスボウを持った奴がシャーリスの足を」

 

「そうか。………スネーク、少女を抱えて俺から離れろ」

 

「!………分かった」

 

 

ライデンの言う通り俺はシャーリスの下へ駆けつけた。駆けつけた時にはシャーリスは足腿に刺さった矢の痛みに耐えきれずに気を失っていた様だ。兎に角俺はシャーリスを抱えて巻き添えを食わない為に離れるのであった。

 

 

「な!?な〜に逃げようとしてんだてめえ!?」

 

 

ボウガンを持った傭兵がクロスボウを俺に向けて、引き金を引いて矢を射出させた。このまま俺の背中に刺さると思われたその時、ライデンは背中に装着してある専用の鞘から高周波ブレードを引き抜きその矢を両断する。

 

 

「んな?!矢を斬り落としたっ!?」

 

「待て………貴様等の相手は、俺だ」

 

「く……クソがっ!カッコつけてんじゃねえ!!」

 

 

すると痺れ切らしたのか傭兵の一人がヴァイキング・ソードと呼ばれる剣を片手にライデンの腹部に突き刺した。この時に傭兵はライデンの腹を貫いて殺したと確信をした。

 

 

「ライデン…!」

 

「へっ……へへっ、何が“貴様等の相手は俺だ”だ!口だけが達者な………ん?」

 

 

傭兵はライデンを突き刺した時に付いた返り血を見た。その返り血は赤い血の色ではなく白い血の色が付いていた。それこそサイボーグになった者が流す人工血液“ホワイトブラッド”である。余りにも不気味すぎる白い血を見た傭兵は血の気が引いてライデンから距離を取った。

 

 

「な…何だよこりゃ!?コイツの血が…白い?!」

 

「…フフフフフハッハッハッハッハ!」

 

 

ライデンは腹部に剣が貫かれたのにも関わらず不気味にも笑い出す。するとライデンから通信が入る。通信の主はマザーベースにいる医療班のスタッフのサイバネティクス技術者の人こと“ブライ”である。

 

 

『おいっライデン!お前何つう事を仕出かしてるんだ!?いくら自己修復用ナノペーストを持っていってあるとはいえ人工血液を生成するのが面倒なんだぞ!!』

 

「そんな事はどうでもいい。ブライ…俺の痛覚抑制を外せ」

 

『な…何言ってんだライデン!そんなことしたら…』

 

「やるんだ!」

 

『…だぁクソッ!マジで帰って来い、帰ってきたら説教だからな!』

 

 

そう言ってブライはライデンの痛覚抑制の設定を変えるように操作すると剣が突き刺さっていた腹部の激痛がライデンの身体全体に伝わった。

 

 

「っ!うがあぁぁぁあああ!!?」

 

 

ライデンは貫かれた腹部の激しい痛み襲われ、高周波ブレードを手放して腹部に刺さっている剣の握り部分を両手で掴む。

 

 

「ライデン!?まさか…痛覚抑制を?!」

 

「な……何だ?あの白髪の野郎…急に苦しみだしたぞ?」

 

 

この時に傭兵達はライデンから逃げれば良かったのだが既に遅かったのだ。この人斬りジャック(ジャック・ザ・リッパー)に目をつけられた最後、誰であれ生きて帰れないのだから。するとライデンの瞳が紅く染まり、不吉な笑みをしながら血に飢えた獣の様に傭兵達を睨む。

 

 

「痛みだ…これでこそ、戦いだ…!」

 

 

ライデンは腹に突き刺さっている剣を引き抜くと、その傷口から多量の人工血液が溢れ出た。しかしライデンはそんな事すら気にしていないのか狂気じみた笑いをしながら赤いオーラが発していた。これは雷電の本性であるジャック・ザ・リッパーを表した状態“リッパーモード”であるが何故この世界のライデンに宿っているのか不明である。

 

 

戦場(ここ)が俺の居場所…それが俺だ…」

 

 

傭兵達はライデンの異常な行動に驚きもした。そして何よりライデンがもはや人間でないことを改めて認識したのであった。

 

 

「クソッ!楽な仕事だと思ったにの何だってこんな化け物と遭遇しちまったんだ!?」

 

「こうなったら、殺られる前に殺れだ!」

 

「野郎ぅ、ブッ殺してやる!!」

 

 

三人の傭兵達がライデンの周囲を囲った後にライデンに剣を突き刺した傭兵はライデンが落とした高周波ブレードを拾ってライデンに斬りかかる前にライデンが手に持っている剣で高周波ブレードを拾うとする傭兵の手の甲に突き刺す。

 

 

「ぐぎゃあぁぁああ!?お、俺の手が?!」

 

 

傭兵の悲鳴を皮切りに他の傭兵達はライデンの死角から斬り掛かろうとする。するとライデンが右足で高周波ブレードの握り部分を器用に引っ掛け持ち、背後から斬り掛かる傭兵の腹部に突き刺す。

 

 

「がはぁっ!?」

 

「!野郎ぅ!!」

 

 

突き刺したと同時に右足から高周波ブレードを引っ掛け外し、その後から斬り掛かって来た傭兵の攻撃を避けながら先ほど高周波ブレードを突き刺した傭兵から引き抜き、そのまま大円陣を描くかの様に前と後ろの傭兵達を横一閃に振るい、血しぶきが舞、傭兵達の胴体を真っ二つにする。真っ二つにされた傭兵達は断末魔をあげることなく絶命した。…これはシャーリスには見せられない光景だな。剣に手の甲に刺されたままの傭兵は同業者達の無残な死を目撃した時には自分だけでも助かろうと必死に手の甲を突き刺さっている剣を引き抜こうと左手を伸ばそうとするが、無慈悲にもライデンは左足で剣の柄頭を踏みつけて更に深く差し込みより抜きにくくし、さらに高周波ブレードで傭兵の右腕を斬り落とす。右腕を斬り落とされた激しい痛み襲われ悶え苦しむ傭兵などどうでもいいかの様にライデンは高周波ブレードで横に一閃すると、血しぶきが舞うと同時に悶え苦しんでいた傭兵は上半身と下半身が別れるかの様に上半身が高周波ブレードでなぞった通りの横に滑るように落ちていった。そしてライデンは残った下半身を残った傭兵の方に蹴り飛ばす。ここまで起こった出来事は約15秒間である。

 

 

「ひ…ひいぃっ!?」

 

 

残った傭兵は恐怖した。三人掛かりとはいえ一気に瞬殺されたのだ。そしてライデンは高周波ブレードに付いた血を指で拭き落とすと同時にブレードを傭兵に向ける。

 

 

「どうした?俺を殺すんじゃなかったのか?フハッハッハッハッハッハ!まだまだ貴様には俺の…人斬りの本性を教えてやる。見ておけ、これが俺の戦いだ!」

 

 

ライデンが傭兵に殺意を向けるのを皮切りに“ニンジャラン”で傭兵との間合いを積めて“斬撃モード”で傭兵を斬り刻み、最後にと言わんばかりに“斬奪”で傭兵の心臓をえぐり出し、そのまま握りつぶした。そしてリッパーモードが解除されたのか赤いオーラが消えていた。その時にライデンは痛覚抑制を外してある為か腹部に貫かれた傷のダメージが徐々に痛み始めたのだ。ライデンは直ぐに自己修復用ナノペーストを取り出して握りつぶすと液体が飛び散り、貫かれた傷が瞬く間に修復されていったのであった。

 

 

「はぁっ…はぁっ…ふぅ…何とかランディングゾーンを確保したな。…だが、帰った後には説教か。ブライに殺されそうだな…」

 

「あれは幾ら何でも軽率な行動をとったライデンの自業自得だ。いくら俺たちの痕跡を残さぬ為とはいえやり過ぎだ」

 

「なぁスネーク、すまないが俺と一緒に怒られてくれないか?」

 

「自分で巻いた種は自分で片付けろライデン。トリスタン、こちらスネーク。ランディングゾーンを確保。そのまま降下してくれ」

 

『了解!これよりランディングゾーンに降下する!』

 

 

ヘリのパイロットのTACネームである“トリスタン”に着陸地点を確保した事を告げるとトリスタンはヘリの高度を落としてそのまま着陸する。そしてヘリに乗っていた医療スタッフがドアを開けていつでも治療出来る様にと準備を終えていた。

 

 

「ボス!早くその少女をヘリに!」

 

「分かっている。ライデン、一旦マザーベースに帰還するぞ」

 

「あぁ…分かった」

 

 

俺はシャーリスを抱えながらヘリに乗っている医療スタッフに手渡してヘリに乗り込み、ライデンもヘリに乗り込む。全員ヘリに乗り込んだ事を確認したトリスタンはヘリを上昇させて高度を上げる。

 

 

『上昇開始!』

 

 

ヘリが上昇し、ある程度高度に達するとそのままマザーベースの方角に機体を向けてそのままその方角に進ませてドーヴァ帝国領土から離脱するのであった。

 

 

『離脱します!』

 

 

俺はある程度離れた事を確認した後にヘリのドア閉めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘリの中では医療スタッフがシャーリスの右足腿に突き刺さっている矢の摘出と止血を行っていた。

 

 

「どうだ、シャーリスの容態は?」

 

「無事に脈は安定しています。少しでも遅かったら危なかったでしょう。幸いなのはあの矢に毒が盛られてなかった事ですね」

 

「さてっ…此処からが問題になって来たぞスネーク」

 

「あぁ、だが今はマザーベースに戻ってシャーリスの本格な治療が先だ」

 

 

その後は無事に俺たちはマザーベースに帰還し、シャーリスはヘリポートで待機していた医療スタッフ達が搬送した。このサバイバル訓練はシャーリスという少女の予想外な事態で中止になった。………サバイバル訓練が中止になった後は射撃訓練や近接格闘訓練が通常の倍のレベルに跳ね上がっていたということをこの時の俺は知る由もなかった。

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