異世界転生でメタルギアというチートは大丈夫か? 作:コレクトマン
「当然だろう、俺達の様な謎の組織に誘拐されたのだから当然警戒もする」
「…だよな」
〈何はともあれ、我々にはより多くの人材が必要不可欠なのは代わりありません。マナカやギリスには申し訳ないのですが、我々の活動の為に人材を引き抜くしか他ありません〉
「…とにかく人材を沢山集めよう。次の課題の移行はそれからだ」
「無論そのつもりだ。……第五話始まるぞ」
人材確保から数日が経ったある日、俺は射撃演習場で銃のメンテナンスをしていた。俺がメンテナンスしているのは“M4カービンライフル”。M4はM16サービスライフルから発展した米軍正式採用のカービンモデルであり、俺にとってこれは銃の中で一番好きなやつでもある。俺が今メンテナンスしているM4はライフル越しでもCQCができる様にとカスタマイズされた物だ。ハイダーはCQC対応のを使用しており、サイトは“EOTech 512 ホログラフィックサイト”でレールシステムには“バーティカルグリップ”が装着されてある。他は余分な物なのであまり付けていない。M4のメンテナンスが終えるとライデンが何か困った様な顔つきで射撃演習場に入ってきた。
「ライデンか…どうした?そんな顔をして…」
「スネーク、面倒なことが起きた。派遣させていたスタッフが帰投した際にスタッフの跡を追ってきたのか、ある武器商人が俺たちのマザーベースを特定された。今でも武器商人を乗せた船がマザーベースに近づきつつある」
「……確かかライデン?」
「あぁ……一応戦闘班と警備班を総動員して警備を強化している。…後は武器商人達の出方次第だ」
俺は武器商人の正体を確かめる為に銃のメンテナンスを中止して司令部まで足を運ぶのであった。
所変わってその武器商人は、数日前にある傭兵が他の同業者が謎の球体に空高く連れ去られた所を目撃したという情報を入手する。傭兵曰く、その連れ去った犯人とおもしき人物も何かに引っ掛けて自身もその球体に取り付けて空に向かってその場から去っていった。その時にその傭兵は空を見上げていたら謎の怪鳥が先ほど空に向かってった人物を連れ去る様に口らしき物で挟んでそのままマナカ共和国の方に飛んでいったそうだ。
(謎の球体……それに空高く連れ去られた……そして怪鳥。……そう、そういう事ね)
その情報を頼りに武器商人は護衛を数名引き連れて木製の商談船でその人物と謎の怪鳥の跡を追いかけていた。怪鳥が向かっていった方向に舵を取りながら前進していると人の手によって作られたと思われる鉄で出来た島を発見した。武器商人の護衛に付いて居た者達はその光景に唖然していた。ある者はありえないと…またある者は興味と冒険心を抱いた。そして当の本人である武器商人はその鉄で出来た島………否、海上プラントのことを知っていたのだ。武器商人こと彼女はリョウと同じく現代で予想外な死を遂げて神の手によって転生された転生者なのだ。
「ねぇメイ?あの鉄で出来た島、何かと興味が沸かない?ちょっと行ってみようよ!」
「ちょ…ナナ!?幾ら何でも危険です!メイ、あの島には近寄らず別の進路を進みましょう!」
「いえ…大丈夫よミレイ、彼処こそ私たちが追っていた怪鳥の巣よ」
「えぇ!?あの島が?」
「フッフ〜ン♪やっぱり当たりね!それじゃあメイ?彼処に上陸っていう事でいい?」
「えぇ、それで良いわ。……正確には怪鳥の巣ではなく、その怪鳥の主人の島だけどね」
こうしてメイと呼ばれる武器商人は護衛のナナとミレイと共に海上プラントことリョウの拠点であるマザーベースに商談船で進路を取らせるのであった。そしてある程度近づくと空から妙な音が響いた。その妙な音で護衛のミレイは慌てふためき、ナナはミレイの慌て様に面白がっていた。そしてメイは、空から聞こえる妙な音は聞き覚えのある音であることが判明した。
「……ローター音?やはりこの音は……ヘリ!」
そう気付いた時にはナナ達がいう怪鳥ことマザーベースから離陸したヘリが三機がメイ達が乗る商談船を囲んだ。そしてヘリのドアが開かれるとそこにはM16A2にM203を装備した戦闘スタッフと警備スタッフがメイ達に照準を向けながらいつでも射撃できる様に銃を構えていた。
「怪鳥の中に人が?!それにあの銃は一体…?」
「あらら、向こう側は結構大胆な歓迎ね。ねぇメイ、此処から先どうする?」
「心配ないわ、こっちが妙な動きを見せなければあっちは攻撃してこないわ。ミレイ、貴女は白旗を持ってきて」
「…分かりました。すぐ持ってきます!」
ミレイは一度船内に戻って白旗を取りに行った。そしてメイは今でも警戒しているヘリを見上げるのであった。
その頃、商談船を目視したとスタッフの情報をもとに武装させたスタッフ達を乗せたヘリを三機その場に向かわせた後に俺はM203を取り付けられたM16A2を持ち、マザーベース司令部の甲板上で待機していたジョニーから双眼鏡を受け取って確認すると商談船を目視するのであった。
「……あれが武器商人達の船か」
「あっはい、今のところはヘリに囲まれて以降これといった動きがありません」
「そうか………ん、あれは……白旗?」
「へ?……商談船から白旗ですか?」
「あぁ…どうやら攻撃の意思はない様だ。だが警戒はまだ解かない方が良いな」
俺はその商談船に対して少し嫌な予感を感じた。迂闊に攻撃しない様に商談船を包囲しているヘリのパイロットやヘリに乗っているスタッフに通信越しで攻撃禁止令を告げた。するとジョニーはまたなのか腹から音が鳴り出してそのまま腹を抑えて蹲った。
「あっ…?!は…腹が……!?」
「……はぁ、またか。こういう時に限ってお前なあ、
「す…すいませんボス!と…トイレ〜!?」
ジョニーはトイレに向かって行ったその時に商談船を囲んでいるヘリに乗っているスタッフから通信が入る。
『ボス、商談船から武器商人のボスとおもしき女性からボスに会いたいと言っておりますがどういたします?』
「俺にか…?何故俺に会いたいのだ?何かしらの罠か?」
「それを決めるのはスネーク、お前自身だ」
俺は武器商人の意図を読めず考えているとライデンがやってきたのだ。…いきなり背後から話かけるのは辞めてほしい。俺自身にも頭上に!マークが出そうで怖い。
「スネーク、武器商人である彼ら……いやっ彼女達の対応の判断はボスに任せる。彼女達をマザーベースに迎え入れるか、そのまま立ち去らせるかを……」
「…何か最初の所だけ投げやりになっていないか?まぁいい、彼女達は………」
数秒経って俺が出した決断は…………
「……その武器商人のボスとその護衛をマザーベースの司令部に連れてきてくれ」
「…分かった。お前が決めたことだ、俺はお前の指示に従う」
そう言ってライデンは司令部から離れて商談船を囲んでいるヘリ三機に指示を出す。果たして俺が決断した行動は吉と出るか凶と出るかは判らない。
それから十分が経った時に商談船を囲んでいたヘリ三機が戻ってきたのだ。その内一機はヘリポートに着陸し、ヘリのドアが開かれるとそのヘリから少し露出しているチャイナドレスを着た女性とその女性の護衛らしき二人が降りた。武器商人の護衛の内一人は白髪で肌も白く、眼の光が無い蒼い眼。武器商人のボスの趣味なのか現代の白いスーツをモデルに作られた礼装を着ていた。見た目は何かと可愛らしい容姿なのだがその反面、何かと恐ろしい物を感じられる。そしてもう一人は白髮の女性とは正反対に黒髮の女性であり、より鍛え抜かれた肉体と筋肉質が印象に残るくらいである。服装は動きやすさを重視してのことか私服に専用のロングブーツ、ジャケットを着ている。そして右目部分には医療用眼帯が着用していた。それと背中に布で巻かれた長物を背負っていたが中身が何なのかは判らない。武器商人のボス、マザーベースのボスこと俺。転生者同士の初の対面であった。
「初めまして…と言うべきか?俺はこの拠点のボスのリョウ・スネークだ」
「初めまして、この鉄の島……いえっ、海上プラントの主様?」
その武器商人のボスの言葉を皮切りに俺は驚いた、何故彼女が海上プラントのことを知っているのかを。そう考える前にスタッフ達が一斉にM16A2を武器商人のボスに向ける。そして武器商人の護衛の二人もボスを守るために懐から“コルト M1851 ネイビー”を引き抜いてボスの前に立つ。武器商人の護衛がパーカッションロック式シングルアクションリボルバーを持っていることに驚いたがそれどころではないと俺はスタッフ達に攻撃中止告げる。武器商人のボスも護衛二人に銃を納める様に静止した。
「よせ、此処で厄介ごとを起こしても俺たちが損するだけだ」
「よしなさいナナ、ミレイ。彼ら今後、良い関係のお客様になり得るかもしれない方々よ。だから銃をしまいなさい」
「メイ……分かりました」
「は〜い、分かりましたっと!」
互いのボスは部下達に銃を降ろす様に伝えた後に再び会話を再開するのであった。
「それじゃ改めて、私は“
武器商人のボスこと美帆からナナ達のことを紹介する。ナナは俺に和かな笑みで手を振り、ミレイはお辞儀をするとそれ以外のことは興味が無いのかそのままそっぽ向いた。
「それと、あともう一人護衛が付いて来てるのだけど…」
「もう一人?他にも護衛がいたのか?」
「えぇ、恐らくなのだけど……ミレイ?」
「はいっメイ。引きずり出します」
美帆はミレイに何かしらの指示を聞いたと同時に背中に背負っていた布を巻いていた物を取り出し、布を巻き取ると先ほど懐にしまったコルト M1851 ネイビーの魔改造品なのかカービンライフル版のコルト M1851 ネイビーカスタムを俺たちの前でお披露目したのだ。そしてミレイはそのカービンライフル風コルト M1851 ネイビーを構えて拠点開発プラントの方に向けてそしてそのままを下ろし、引き金を引いてパーカッションロック式特有の銃声が鳴ると同時にミニエー弾が拠点開発プラントの真下に飛んでいく。すると拠点開発プラントから老人の悲痛な叫びの様な物が聞こえた。俺のスタッフの中にはドワーフを除いで老兵はいないはずなのだが明らかに老人の声が聞こえた。そして老人の悲痛な叫びが止んで数秒経つと今度は拠点開発プラント近くの海面で水しぶきが上がった後に謎の爆発による水柱が上がると同時に悲痛な叫びの主らしき老人の声が聞こえた。
『ジ・エンド!』
……いや待て、待て待て待て。何でそっちにコブラ部隊の高性能じいちゃん“ジ・エンド”がいるの?するとナナが今起こっていることはどういう事なのかを説明する。
「いや〜ゴメンね?今ミレイが撃ったのはもう一人の護衛ことストーカーなの。家のお爺ちゃんは何かとメイにぞっこんでストーカーしてるよのねぇ?」
「いやっそれ以前にそのストーカー爺さんを撃ち殺すのはどうかと思うのだが……」
「大丈夫よ。あのおじいちゃん、何かと不死身っぽいからすぐ復活してくるわ」
ナナがそう言うとヘリポートの上空から光が降り注ぎ、その光の中からダークエルフの老人がこの世界の単眼鏡をスコープ風に取り付けたパーカッションロック式ライフルのカスタム品を持って復活してきたのだ。容姿からしてダークエルフ特有の黒人肌と耳が長いことを除けば完全にジ・エンドという名の高性能じいちゃんそのものであった。因みに余談だが、その高性能じいちゃんの服装はジ・エンドと同じMOSS迷彩であった。
「やれやれ………また、儂の寿命が削られてしもうたわ…」
「もうおじいちゃん、もう老いらくの恋は終わっているんだからメイのストーカーを止めたら?」
「それは出来ん!」
「止めなさい。でないとまた海に落としますよ?」
ミレイがドスが入った声でジ・エンド風ストーカー爺さんに警告するが、ストーカー爺さんはそれでも引き下がらなかった。
「それは出来ん!」
「では…また海に落ちなさい」
「ぬ!?……だあああぁぁぁぁぁ!!?」
ミレイのハイキックがストーカー爺さんを蹴飛ばし海の方に落とした。…いや、流石にこれはやり過ぎであろう。
「思い残す事は…無い」
「いやっあるだろう普通…(汗)」
ストーカーじいさんの断末魔と言うか遺言?を呟いたと同時に俺は無意識にツッコンだ。そしてストーカーじいさんは海に着水して再び爆発して水柱を上げるのであった。
『ジ・エンド!』
「また自爆か………俺も人のことを言えないがこれだけは言う、これはひどい」
「いえっ…あのストーカーはメイに雇われる前に悪魔に寿命を対価にしてまた蘇って復活するの術式を埋め込まれているのでまた復活して来ます」
「寿命を対価って、何それ怖い。………因みに今を含めて何回死んだんだあの爺さんは?」
「今を含めて16回は死んでいるわね。まぁすぐ復活するけどね♪」
ストーカー爺さんの死亡回数をミレイに聞いてみるとミレイの代わりにナナが答えた。それを皮切りにまた天から光が降り注ぎ、ストーカー爺さんが舞い降りて来た。
「やれやれ……これで16年分持っていかれたわい」
「あなたの自業自得です。少しは反省しなさい」
美帆の護衛達の茶番?を聞き流しながらも俺は美帆に話の本筋である“ある事”を聞き出す。
「……話を戻すが、貴女方は一体何なんだ?武器商人にしては只のでは言い訳に過ぎない。貴女方の目的は……」
「そのことを説明する前提で接触してきた……と言えばいいのかしらね?確かに私達は武器商人であることには変わりないけど、それは表向きの話よ」
すると美帆の雰囲気が一変した。多少は明るめに振舞っていたのだが本題に入るにつれ冷徹な表情になった。
「裏の世界では私や貴方の様に転生者。主に悪質な転生者を抹殺ことを目的としたギルド兼武器商人、それが私達の組織“ヴァナルガンド”よ」
「ヴァナルガンド………それに貴女が、転生者……」
美帆から自分が転生者であることを知った俺は内心驚いていた。俺以外にも転生者がいるということ美帆が説明しなかったら知らないままでこの世界を過ごしていたかもしれない。そして俺は美帆が言う悪質な転生者とはどういう事なのか気になったので聞いてみた。
「…少し話を変えるがいいか?貴女がいう悪質な転生者とはどういう意味だ?まるで俺や貴女以外にも他の転生者がいるみたいな口ぶりなのだが…」
「貴方のいう通りこの世界には貴方や私以外の転生者がいるわ。事実上ドーヴァ帝国には大魔導士“レイ・アデランス”という男がいるでしょ?」
「あぁ……ドーヴァの優秀な魔導士と言う事は諜報斑から聞いているが。……まさか奴も?」
「えぇ、彼も貴方や私と同じ様に神によって転生された者よ」
この事を知った俺はもしやと思い頭の中で情報を整理し、一点に収束することである答えにたどり着いた。この時に俺は独立支援AIであるヴェスタに通信を入れて神様からヴェスタに保管されている録音データが無いかを確認を取らせた。
「ヴェスタ、神様からメッセージなどの録音データなどは無いか?」
〈ボス、その質問は貴方以外の転生者と遭遇したと肯定してよろしいのですね?〉
「あぁ…そうだ。ヴェスタ、神様が予め入れた録音データをiDROIDにアップロードしてくれ」
〈了解。アップロードを完了次第メッセージを起動させます〉
ヴェスタが俺のiDROIDに神様のメッセージをアップロードしている間俺は色々と考え込んだ。すると美帆が俺の通信相手が誰なのか気になり、俺に聞いて来た。
「あら、その端末で誰と話していたの?」
「すまないが…秘密事項だ。ただ言えるなら…神様の伝言を持つ物と言えばいいか?」
美帆は何やら一部納得してない様子を見せながらこれ以上聞いてこなかった。するとヴェスタから通信が入る。
〈アップロード完了。メッセージを起動します〉
[あーっ……このメッセージを聞いていると言う事はお主以外の転生者と遭遇したという訳じゃな。無論これは想定内でもあるが故にお主に伝えて起きた事がある。何故お主以外の転生者が居るという疑問も抱いているかもしれんが、その疑問も想定内でもある。だがまずは、お主に儂からある依頼を受けてほしい。その依頼は、ある転生者達の抹殺じゃ。転生者の中には特典を利用して世界を我が物とせんとする者や己が快楽の為に殺戮を尽くす者が数少なからず存在する。これを聞いたお主はこう思っているのだろう、“何故俺がそんな事を”とな。儂等神々も色々な対策をしているのだが限界があるのじゃ。お主には申し訳ないが、この世界のバランスを保つ為にこの依頼を受けて欲しい。じゃがお主の組織では厳しいと思うなら“ヴァナルガンド”というギルドを探して見るといい。儂からは以上じゃ、
神様のメッセージが終えると俺は頭を抱えた。何せ今俺の目の前には神様が言っていた
「スネーク、遅かれ早かれこうなる事は必然だった。お前の指示は今後の俺達の明日にも影響がある。お前はどうする?スネーク」
「………本来なら傭兵として人生を送ろうと考えていたのだが、どうやらそれは叶わぬ夢になったようだ。ならば俺が取る道は一つだ、神様の依頼を受ける。そして……」
俺は美帆達の方に向けてそのまま美帆の方に向かう。
「武器商人兼ギルド“ヴァナルガンド”よ、俺達の
「そう……細かい条件は後でいうとして、私からも貴方達の使う武器の提供と私が行う
「じゃあ…細かい条件を置いて、今は」
「えぇ…交渉は今のところ成立ね。今後とも宜しくね、スネーク?」
「あぁ… 宜しく頼む、美帆」
こうして俺達は武器商人ことギルド“ヴァナルガンド”と協力関係を築き、今後の悪質転生者の対処を共に行動するのであった。その後に俺はファントムシガーを一服吸いながらも明日回収して来た傭兵やエルフの姉妹の説得を考えるのであった。