機械の少女は世界の終わりに何を見る【完結】   作:イヴ

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それはきっと、この世界の支配者だ。


飛竜

 少女と邂逅してから三百八十二日目。

 

 

「そろそろアレを食べようと思うんだ」

 一月程前に出会った青年──ディック──に貰った鞄を丁度良い高さの岩場に乗せてから、少女は鞄の中から赤い果実を一つ手に取った。

 

 

 球形の赤い果実は水分を多く含み、陽の光を反射している。

 

 

 林檎。

 

 

「これなんて言ってたっけ?」

「アップルと言っていましたね。林檎という果実だと思われます」

 木になる果実の筈ですが、あの遺跡群の近くに林檎がなる木があったのだろうか?

 

 

「これどうやって食べるんだろうねぇ? 魚や肉みたいに焼けば良いのかな?」

「焼き林檎……も、検索結果にヒットはしますが。ここはこの林檎を使った調理法を検索して一番多い検索結果を試してみるのが良いでしょう」

「おししょーって偶に意味の分からない事言い出すよねー。けんさくって、何?」

「インターネットから必要な情報を調べる事です。大部分が破損しているので、検索結果の信憑性は薄れますが」

「意味分からないね!」

 インターネット文化の復権は絶望的ですね。

 

 

「それでは検索します」

 調理シーンに林檎が写っている動画を検索。

 

 

 多数の動画の内八割を占める調理法を発見。この調理法の動画のみ、他の調理法よりも再生数やコメントが非常に多い事を確認。

 

 

 間違いない、これが林檎の正しい調理法だ。

 

 

 

「彼から紙とペンを貰ってましたよね?」

「あー、うん。日記を書けるって渡してくれた紙とペンならあるよ」

 あの時ディックが渡してくれた物資の中に、日記を書く事の出来る白紙の冊子と、文字を書けるペンがある。

 彼自身は文字の読み書きが出来ないらしく、宝の持ち腐れだと渡してくれたのだ。

 

 

「ペンをお借りします」

 そんなペンを少女から借りて、本機は右手にペンを持ち左手に林檎を持つ。

 

 

 

「さて、林檎の調理を始めましょう」

「え? ペンでどうするの?」

 見ているが良い、旧人類の林檎の調理方法を。

 

 

「……私はペンを持っています」

「え、あ、うん。そうだね」

 本機は軽快な音楽を流し、身体を左右に揺らしながら言葉を発した。現代語訳ではこれで間違いないだろう。

 

「……さらに私は林檎を持っています」

「そ、そうだね」

 この二つを少女に見せ付け、本機はペンと林檎を掲げた。

 

「え? えとぉ?! どういう事?!」

 さぁ、最終段階。

 

 

「───んぅっ!! 林檎ペン」

 ペン先を林檎に突き刺し、本機はそれを少女に見せ付ける。

 

 

 唖然とする少女。

 旧人類の特殊な調理法に開いた口も開かないといったところか。

 

 

「───いや、なにそれ」

 して、少女は率直な感想を述べた。

 

 

 間違ってはいない。むしろ正しい。

 

 

 間違っていたのは本機なのだろう。これを調理だと認識した本機はやはりポンコツなのだ。

 

 

「……すみません。林檎ですが、中心部に集まる種が食べにくいだけで基本的に皮もそのまま食べる事が出来ます」

「初めからそう言ってよ! 食べ物で遊ぶのはいけないと思うよ!!」

「……。……へい」

「おししょーーー!!」

 いや、本当に───

 

 

「旧人類は愚かですね」

「よく分からないけど人のせいにしてる気がする」

 ───その通りでございます。

 

 

   ☆ ☆ ☆

 

 寒冷地ともなると生命が活動するのが一段と難しくなるのが世の理だ。

 

 

 山を登るにつれて視界は白くなっていき、気温も下がっていく。

 本機に体温低下による影響はないが、少女はそうでもない。

 

 小刻みに身体を震わせては、寒い寒いと連呼していた。

 あまりに耳障りなので、体温を上げる作用のあるトウガラシとそれを助けるにが虫を混ぜ合わせた飲み物を作る。

 

 少女はそれを飲むと興奮気味に作り方を聞いてきた。

 また人類の生存に加担してしまった気がする……。

 

 

「ないねー、人の住んでる村」

「この辺りだとは思うのですが。微かに生命活動の痕跡が見られます」

 僅かではあるが、何かが薬草を切り取った痕跡が時々見られるようにはなった。

 それに今は、獣道のように見えるが人が使う為に揃えられたような道を歩いている。

 

 この道が本当に人間の作った道ならば、この先に人の村があるという事だ。

 

 

 今はこの可能性に向かって歩くしかない。

 

 

 

「───あれ? この匂いは」

「何か感じたのですか?」

 突然少女は目を瞑って鼻先に神経を集中させる。本機には嗅覚が設定されていないため、この感覚だけは少女だけのものだった。

 

 

「……血の匂いだ。生き物の」

 血の匂い……。

 

 

 この先に人の村があるのなら、狩猟した生き物の血だとか。

 

 

 

 それとも───

 

 

 

「……近いですか?」

「うん、もうちょっとだと思う」

「急ぎましょう。どちらにしても」

 ───どちらにしても、それは人間の最期の記録の一部だから。

 

 

 

 足早に匂いの元に歩いていくと、ついに人工物が見えてくる。

 

 

 屋根の上に雪の積もった木で出来た家。

 同じような物が数個並んでいて、その中には───

 

 

 

「そんな……」

「……遅かった、か」

 ───崩れている物もあった。

 

 

 しかし、あまり老朽化を感じられないのはなぜだろうか?

 そして血の匂い。最近まで人間が活動していた痕跡。

 

 

「おししょー!」

 突然走っていく少女は崩れた瓦礫の下に腕を伸ばす。まさか───

 

 

「危険なので勝手に動かないで下さい。……どうしたのですか?」

 ───生きているのか?

 

 

 少女に近寄って状況説明を試みるが、彼女は必死な表情で瓦礫の奥を覗いていて返事は来なかった。

 

 

「大丈夫ですか?! 生きてますか?!」

 ───人がいる?

 

 

「どいて下さい」

「ぇ、ぁ、おわ?!」

 少女を無理矢理退かして、本機は瓦礫の下を視界に入れた。

 暗がりの中に微かに人影が映る。生きているのか分からないが、どちらにせよ全貌を明らかにする事が必要だ。

 

 

「……ふん」

 瓦礫の下に負荷を抱えないように、本機は少しずつ瓦礫を退かしていく。

 遂に人の肌のようなものが見えたと思えば、それは───赤色をしていた。

 

 

 勿論そのような肌の色をしているわけでも、比喩表現でもない。

 

 

 健康的な肉体を持つ人間族の男性。

 その男性の身体中から噴き出した血流が、全身を赤く塗りたくっている。血は乾いていて、勿論心臓も動いてなければ息もしていなかった。

 

 

 

 ただ───

 

 

「───血は乾いたばかりか」

 この乾き具合から見て、彼が亡くなってからそう時間は経っていない。

 

 この村が襲われたのはどれだけ時間が経っていても昨日今日の話だろう。

 

 

 

「お、おししょー……死んじゃってるの?」

「見ての通り、息もありません。生きていると思ったんですか?」

「吐息が聞こえた気がしたから……」

 吐息……?

 

 

 聴覚器官に感覚を集中させると、確かに生き物の吐息のような音が聞こえた。

 

 

 崩れている瓦礫は周りの家と比べても巨大な物で、村の中心になる建物だったのだろう。

 つまりこの中には村の住民が何人も居たという可能性があり、生存者がいる可能性も高い。

 

 

「ね、聞こえるよね?」

「そうですね。……しかし、この村に何が」

 辺りを見渡せば家が崩れていたり、崩れていなかったり。

 

 雪が積もった地面は何かに抉られた跡が残っていた。

 

 

「早く助けてあげようよ!」

 そう言って少女は瓦礫を退かし始める。本機の真似をしているつもりだろうが、彼女の腕力では全く作業は進まないだろう。

 

 

 

 しかし。

 

 

 何かがおかしい。

 

 

 

「グルゥォゥゥ……」

 

 

 

 人の吐息は、こうも野生的だっただろうか?

 

 

 

「助けるから! 直ぐに助けるから!!」

 瓦礫を退かしていく少女の脇に、妙に血色のいいオレンジ色が見えた。

 

 

 それは肌というよりも鱗で。

 

 

 人というよりは───

 

 

 

「───ぁ、ちょ、これ?!」

「下がって!」

 急いで少女の肩を掴んで後ろに放り投げる。

 

 地面を転がっていく少女を尻目に、本機は片手剣を構えてこの村を襲った竜(・・・・・・・・)に剣を向けた。

 

 

 

 

「───グォァゥァァァアアアアッ!!!」

 音───というよりは衝撃が響く。

 

 周りの瓦礫を吹き飛ばしながら咆哮を上げたのは、前傾姿勢の四肢の内、前脚に翼を持った(モンスター)の姿だった。

 

 

 

「……レックス」

 轟竜───ティガレックス。この村を潰したのは、この竜だろう。

 

 村を襲い、暴れまわった挙句この建築物に突っ込み生き埋めになったか。

 所々に見当たる傷から、村人も少しは抵抗したのか他のモンスターに襲われた後なのかどちらかと見えた。

 

 

 

「つ、翼の生えた化物?!」

 飛竜を見たのは初めてなのか、後ろの方で立ち上がった少女は腰を抜かして再び崩れ落ちる。

 今彼女を狙われるのは問題───いや、なんの問題があるのか。

 

 

 本機の目的は人類の終わりを見る事だ。

 

 

 ここが彼女の終わりだというのなら、そこになんの問題がある?

 

 

「グァゥォァァァッ!」

 本機を飛び越え、少女の前に降り立つティガレックス。

 

 

「うわわわわわ?!」

 少女は直ぐに立ち上がって、木で出来た盾と槍を構えた。

 そんな物は気休めにもならないし、そんな物で彼女の運命は変わらない。

 

 

 なぜ本機は彼女を守り続けていた?

 

 

 本機の目的を構成するデータにバグがあるのか。

 

 

 このまま彼女が死ぬ事を、本機が良しとしないのは何故か。

 

 

 

「これは流石にやばいってぇ!!」

 ───今はその理由を解明している暇はない。

 

 

 

 この、本能のような行動意思に身体を任せる。

 

 

 

 理由は後で付ければいい。本機の目的は結果だ。

 

 

 

 

「───自己防衛、開始」

 地面を蹴り、剣を横に倒してティガレックスの脇を通りながらその横腹を切り裂く。

 

 

「グギャィァ?!」

「おししょー?!」

「……下がって、見ていて下さい。狩人の狩りを」

「狩人の……狩り?」

 かの時代、人は剣を持ちモンスターと戦っていた。

 

 

 人々は彼等をハンターと呼ぶ。

 自然の理と向き合い、繁栄の中心にはいつも彼等がいた。

 

 

 この狩りが終わった時、本機は自身の思考回路に問おう。

 

 

 

 これはモンスターハンターであるかどうかを。

 

 

 

 彼等の世界が本当に終わったのかどうかを。

 

 

 

 

 

「……飛竜の王(ワイバーンレックス)よ、狩人が相手をしましょう」

「グォァォァァアアアッ!!」

 咆哮を上げるティガレックス。威嚇と、大音量により敵の動きを止める行動だ。

 現に少女は両耳を抑えて蹲っているが───本機にその攻撃は通用しない。

 

 

 衝撃こそ凄まじいものの、音をデータとしてしか捉えない本機は耳を抑える必要もなくティガレックスに肉薄する。

 やはり手負い。この傷だと村の人々の抵抗だろうか。───推測しながらも一閃。

 

 横に振ったヒーローブレイドが血流の線を描きながら鱗を弾き飛ばした。

 続けて身体を捻り、剣撃を叩き込む。

 

 

「ギェァァッ?! ───グォゥルォゥ……ギェァァッ!!」

 しかしティガレックスがそのままされるがままでいる訳がない。

 辺りを薙ぎ払うように、片脚を軸に回転するティガレックス。本機はその瞬間後ろに飛んで距離を取った。

 

 

 相手がブルファンゴだろうがティガレックスだろうが狩りの基本は同じである。

 

 

 

 人間は脆い。簡単に死んでしまう。

 

 

 モンスターはしぶとい。絶対に簡単には倒れない。

 

 

 

 だから、自身の安全を確かに確立させ、その中で攻撃する。そうして地道に体力を削って、初めてモンスターを狩猟する事が出来た。

 

 

 それがハンター。

 

 

 

 

「グォゥァァアアアッ!!!」

 攻撃を外した事への苛立ちか、歯を何度か噛み合わせて本機を睨み付けるティガレックス。

 手負いではあるがそう簡単に倒せるとは限らない。

 

 そして本機はまずモンスター達と戦う為に設計されてはいない。

 その為に設計されたならともかく、本機の馬力は人間以上モンスター以下である。

 

 

 しかし本機以下の馬力しか持たぬ人間はかの時代モンスターを受領していたのだ。

 出来ない事はない筈。しなければならない。

 

 

「反撃、開始。狩猟、続行」

 前に出る。死角である懐に飛び込んで、元からある傷を剣で突いた。

 

 飛び散る鮮血。ティガレックスは反射的に後ろに飛び地面を揺らす。

 そして血走った瞳を向けたかと思えば、全身の血管を浮かび上げて先程よりも大きな咆哮を上げた。

 

 

 怒っているのか。

 

 

 化物(モンスター)と呼ばれている彼等も生き物で、そこには生き物ではない本機には理解出来ない物があるのだろう。

 

 それに関して、どうという事はない。

 

 理解出来なければ、する必要もないバグのような物だ。

 

 

「ギィォゥァァァ!!」

「感情に身を任せて力を振るうのは、生命の欠点ですね」

 判断力の低下は死を招く。

 

 血管を浮かび上がらせ、弱点を抱えたまま真っ直ぐに向かってくる生き物はただの的でしかない。

 最大馬力で地面と足を繋ぎ、右手の盾で突進を止める。何か聞きなれない音がしたが放置し、動きを止めたティガレックスの頭を地面に押し付けた。

 

 

 左手の剣を振り上げる。

 

 

 ティガレックスの瞳孔が開いたのが先か、剣が竜の頭蓋を貫いたのが先か。

 本機が出せる最大の力で振り下ろされた剣は鱗を叩き割り血肉を貫いて、ティガレックスの頭蓋を砕いた。

 

 

 必然的に沈黙したティガレックスを他所に、少女の安否を確認する。

 驚いた顔で座り込んでいた少女に外傷は見られない。問題はなさそうだ。

 

 

「お、お、おししょー……ちょ、ちょ───」

 この村にはもう生き残りはいないだろう。居たとしても、村の外に逃げている筈。

 この場所には要はない。次の場所に───

 

 

「お、おししょー!」

「……なんですか?」

 少女が余りにも怯えた表情で本機を指差すので、ティガレックスと戦った本機に恐怖でも覚えたのか。

 違う可能性を推測する為に本機の状態を確認するが、なんと両腕が人間的にはありえない角度に曲がっている。

 

 過重が耐久性の限度を超えていたらしく、ティガレックスを止めた時と剣を振った時に関節部が外れたらしい。

 少女はこれを見て恐怖している可能性が高い為、関節状態を修復し───

 

 

「う、後ろ!!」

「───な」

「ギィォゥァァァアアア!!!」

 突然倒れたと確信していたティガレックスが起き上がり咆哮を上げた。

 モンスターの生命力を把握していなかったからか。生き物の感情を理解していなかったからか。

 

 そしてこの腕では決定打を与える事が不可能ある。

 

 

 絶望的な状態だ。

 

 

 最適解が見付からない。

 

 

 

 そもそも本機の行動自体が間違っていたのだから、その先の答えはまた自らが選ぶしかない。

 ハンターの居ない世界で、なぜ人間を守ろうとしたのか。なぜ───

 

 なぜ───

 

 

「おししょーに攻撃するなぁ!」

 フリーズして動かない本機とティガレックスの間に少女が入り込む。

 背中の木で出来た槍を持ち、向かってくるティガレックスへ向けて伸ばした。

 

 

 

「ギィ───」

 運が良かったのだろう。

 

 

 それは今日まで彼女が生きてきた事と同義で。

 

 

 

 それか、狩人としての才能があったのか。

 

 

 

 伸ばされた槍はティガレックスの眼球を撃ち抜き、頭の奥までを貫いていた。

 即死だったのだろう。悲鳴も上げずに今度こそ倒れ込むティガレックスは二度と起き上がる事はなかった。

 

 

   ☆ ☆ ☆

 

「おぉ……やっぱりおししょーって凄いね。ていうか変だね」

「誰がポンコツだ小娘」

 外れた関節を少女に手伝ってもらい、元に戻す。

 辺りには瓦礫が山の様に積み上がっていて、固定用具も簡単に用意が出来た。

 

 

「痛くないの?」

「痛覚を有していないので」

「やっぱり変なのぉ」

 変なのだろうか。いや、人間からしたら変なのだろう。

 

 

 生物は痛覚により危険をしり、命のあり方を大なり小なりの感情で表す。そういう有機物だ。

 

 

「この村はあの化物に襲われちゃったのかな?」

「……そのようですね。抵抗も虚しく、守り切れずに」

 もう少し早く村に着いていれば、この村を守れただろうか?

 

 

 いや、その必要はない筈。

 

 

 なぜ本機は少女を守るのか。

 

 

「なんでおししょーは私を守ってくれるの?」

 唐突に少女はそう呟く。

 

 

 何故?

 

 

 何故───

 

 

「おししょーの目的は人間の最期を見る事だって言ってたし、よく人間の生死に関与したらダメだって言うよね。……おししょーが普通の人じゃない事は大体分かってきたんだけども、その目的の理由が分からないなぁ」

「……目的の理由?」

「おししょーが人間の最期を見て、どうしたいのか。とか?」

 どうしたい、か。

 

 

 

「そんなものはありません。本機はただ、命令された使命を果たすだけです」

 どうしたいもなにも、本機はその為に製造された。

 

 

 その目的に理由も何もない。

 

 

 

「うーん。それがないなら、多分おししょーは勘違いしてるんだよ」

「勘違い……?」

 何を……。

 

 

「目的って、その後がないとなんの意味もないと思うんだ。達成した後に得られる何かが欲しいから目的を作る筈だもん。おししょーが誰かに頼まれて動いてるだけだとしても、おししょーに頼み事をした人はその先の事も考えてる筈。それがないなら、きっとおししょーは勘違いしてるんだよ!」

「……なるほど」

 それは感情論などではなく、合理的な答えである。

 

 

 本機は目的を勘違いしている。

 

 

 

 人類の最期を見守る。その目的の先にある何かか、その目的そのものを履き違えている為に、行動に矛盾が生じる。

 

 

 

「しかしうーん、この後どうしよう。山の反対側に行こうかなぁ、ここは寒い」

「夜は冷えるので残っている家で夜を過ごすのが最前だと思われます」

 ──『この世界は時期に放───染で終───迎えるだろう。人類は───かもしれない。しかし、もし人類──────のなら。最後───類を見───に守って欲しいんだ。その為に───作った』──

 

 

 もし、本機が何か致命的な間違いを起こしているのなら早々に解決しなければならない。

 

 

 

 ───本機の目的は?

 

 

 ───その先にある物は?

 

 

 

 何か。




製作者に問う。本機の生産目的を
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