では、どうぞ。
(注意)レミリア様キャラ崩壊半端ないです。
「幸太、そろそろ起きなさい。」
「う、ぬぅ…んんぅ…」
誰かに声をかけられたらしい。
そう、ぼんやりと働かない頭で理解する。
起きたくない。
眠い。
体が眠れと訴えている。
そうこうしてるとまた意識が飛んで…きた…
あ、だれか、誰かが俺の上に跨ってきた…
薄青色の髪の…羽が生えた…
「あら、可愛い寝顔ね。可愛すぎて…食べちゃいそう。」
その一言が頭上から瞬間眠気が吹っ飛んだ。
緩んでいた頭が全てを思い出したとともに鋭い悪寒と恐怖を思い出す。
ガバッと急いで上体を起こして飛び起き、レミリアから距離を取る。
レミリアは飛び上がる俺を回避したようで柔らかい、他から一段上がった地面の一段下の地面に置いてある椅子に座っていた。
「そんな怯えなくてもいいじゃない。」
「…ここはどこだ?」
「ここは紅魔館。私が住む屋敷よ。ちなみにこの館の主人は私。」
「何故、俺を殺さなかった…」
「殺す必要がないから。確かに興奮しちゃったけどももともと本気で殺す気は無かったのよ。」
本当のことを言っている…のか?
雰囲気は昨日と比べてだいぶやわらかい。
口調も優しげだ。
しかし、未だに現状を把握できていない。
冷静に確認することにして、部屋を見渡す。
俺が飛び起きた部屋は、壁紙が赤く、地面には高貴さを感じつつも派手すぎない茶と赤の布が敷かれ、俺が寝ていたのは多分…魔理沙達が言っていた《べっど》?というものだろう。
赤い掛け布団が使われてあった。
部屋の中にはろうそくが少なく、かつ太陽の光も入らないせいか薄暗い。
少し怪しげな雰囲気の漂う部屋であった。
レミリアは昨日、俺を殺さなかった。
ということはここにはレミリアが連れてきた?
何故?
意味がわからない。
「何故俺をここに連れてきた…」
「あなたを気に入ったから。ふふっ、光栄に思いなさい?」
そう、上機嫌にレミリアは言う。
絵面だけ見れば可愛らしい少女だが、彼女が言うとしゃれにならない。
思わず気持ち悪さで体が動かなくなる。
「もぅ、そんな怯えなくてもいいじゃない?まぁ、怯えてる姿も好きよ?無様で。」
「や、はっ、やめろ…近づくな…」
レミリアはそう言いながら、楽しそうな表情で、愉悦の塗れた狂った顔で、近づいてくる。
ただただ怖い。
俺は、得体の知れない恐怖を拒否する子供のように、後ずさりしている。
俺とレミリアの間の距離は一定に保たれていた…が、俺の背中が壁についた。
横に逃げようとした瞬間、俺の両隣の壁にレミリアの手が叩きつけられた。
レミリアは、もうすぐそこにいる。
もう逃げられない。
俺より身長の低いはずの彼女が、とても恐ろしい。
しかし、俺の中の冷静な部分が疑問を発していた。
レミリアは何故?ここまで俺を気に入ったのか。
最初はここまで好意を持ってなかったはず。
勇気を振り絞って尋ねる。
「なぜ…なんで?なんで!こ、こんなにも、俺を気に入っているんだ!?」
「なぜって?…そうね、そういうところよ?」
「そういうって、どういうことだ…」
「ふむ。話すと長くなってしまうわね。落ち着いたようだし、そこのベッドに一回座りなさいな。別にとって食ったりはしないわ。」
そう言うとレミリアは振り返って元の椅子のところまで行き、優雅に座った。
所作が様になる人である。
俺もある程度落ち着きを取り戻しているので、レミリアが害しようとしてないことくらいわかる。
勧められた通りにべっどに座った。
「私は《吸血鬼》という種族の妖怪なのだけれど…最近、外の世界では妖怪そのものが忘れられてきていてね。そもそも存在が信じられてない、という有様になっているの。で、私たちは人を恐れさせなければ生きていけないから襲う。私はそれを楽しんでいたのよ。まぁ、弱者をいたぶるというよりは戦闘の高揚感とか、生死のぎりぎりを争う危険な感じが好きなの。それと、人間の、生への欲と、死を避けんとする勇気に満ち溢れた表情や行動を見るのが好きなのよ。無力で、蛮勇なそんな人間がね。でも、ここ300年くらいは人を襲ってもちっとも楽しくないわ。悟い貴方ならわかるでしょう?」
「なるほど…反抗する人間がいないのか…」
そこで、俺の登場というわけだ。
みんな妖怪を忘れてしまって、退屈してたところに気まぐれで遊びに行った人間が大当たりだったと。
「そういうこと。なら貴方が気に入られた理由も分かったでしょう?貴方は久々に私を滾らせてくれたわ。えぇ、それはとても素敵なほどに。確かに幸太、貴方はとても弱い。一般人より少し良いぐらいではないかしら。でも重要なのはそこじゃないのよ。反抗する、その強い心が、その目が、私を滾らせた。私に対する多大な恐怖を感じながらも生きることに必死にしがみつこうと輝くその目が。しかもその後に戦いで私が手加減していたとはいえ昔と同じような高揚感を味わわせてくれたとなれば気に入らないはずはないでしょう?」
「だからって…ここまで気にいるか?」
そう、そうだとしてもこの気に入りようは異常である。
そもそも滾らせたから気に入ったのならそれはおもちゃとして気に入ったと言ってるようなものであるが、レミリアの態度からはそれよりも深いものを感じる…気がする。
「そこまでなるものなのよ。ここ100年で私が襲った人間は何をしたと思う?誰1人抵抗するものなどいなかった。汚く濁るその目で、命乞いをしたり、はたまた全てを諦めたり、幼女に踏まれるなんてご褒美なんてことを言う変態もいたわね。そんな反吐が出るような人間どもに飽き飽きしていたの。しかも幻想郷に来てそれが解決されると思っていたら、人里の人間どもはみんな平和ボケを起こしてると来たわ。私の苛立ちは頂点だったの。それで気晴らしに出かけた散歩で、貴方の噂を耳にして、あなたをを見つけた。その時の私の喜びといったら…しかも幸太は私のはるか想像の上を行ってくれたわ。正直、弾幕ごっこの時点ですぐに終わると思っていたのに。それなのに貴方は耐えきり、抵抗することをやめず、果ては私は一撃食らわされそうになったわ。あの時は本当に…滾ったわ…」
うっとりとした目線をこちらに向けながらレミリアが言う。
…なんとも、厄介なものに気に入られてしまった気がする。
いや、1人の男として女の子にこんなこと言われるのはあまり嫌じゃないが…なんか、ちがう。
まず強大な妖怪である、しかもその嗜虐性を見てしまったせいで俺の恐怖が消えない。
というよりちょっと口調が違いすぎないか?
「…なんでそんな口調が緩いんだ?」
「へ?あぁ、別に普段から威厳のある口調でなくとも良いでしょう?疲れてしまうし。それに…」
レミリアが不意に近づいて耳元に顔を寄せる。
驚いて少し跳ねてしまったが、レミリアが俺の肩に優しく置いた手によって動きを封じられる。
昨日とは違い、切羽詰まった状況でないときに見るその顔は本当に綺麗である。
しかもなんかいい匂いがするような…
「貴方はそんな口調を使わずとも私を《畏れる》でしょう?ほんと、勇気があるのに臆病者で可愛いんだから。」
そう、甘く囁かれる。
ゾワっとした恐怖と鳥肌が全身を走る。
自分の顔が真っ赤になって暑くなるのを体感する。
からかわれたのか本気なのかわからんが心臓に悪い…
顔を離したレミリアは意味深な笑みをたたえたまま。
それにあまり可愛いと言われると自信がなくなるな…
結局、そのあとは疲れがたまっていたせいで眠ってしまった。
起きたときにはレミリアはいなくなっていたが、正直レミリアは苦手である。
最近きた感想とか評価を見てニヤニヤするのが楽しいです。
こんな文でも楽しんでくださって何よりです。
本当にありがとうございす。
というより完全にキャラが一人歩きして超絶ドSになりました。
これからも、よろしくお願いします。
主人公への感情集
レミリア 興味+嗜虐心+感謝