幻想郷貧乏生活録   作:塩で美味しくいただかれそうなサンマ

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連チャンする時はするんです…では、どうぞ。
(…使いすぎ問題発生中)


第六話 お里の集まり

魔理沙にボコボコにされた日から大体2日ほど経った。

今日も暑いのにミンミンミンミンと蝉が忙しく鳴いている。

何に駆られたらあそこまで必死になれるのか。

そう思いながら人里へと向かう。

今日は人里でも有力者を集めた会議がある。

俺はそれに出席しなければならないが…まぁ、いつも通り俺の意見、考えなんてあってないものだろうからなんもすることはないだろう。

 

 

 

里の会議が行われる会場に着く。

中に入ってみると自分が最後の1人のようだ。

当然、人里の人々からは、[二人]を除いて睨まれてしまう。

気にすることなく、下座に着くと、会議が始まった。

音頭を取るのは、人里の賢者と呼ばれる、半妖怪の女性、上白澤慧音である。銀、もしくは青といった髪の青い服、変な帽子を被った理知的な女性だ。

 

「では、会議を始める。まずは、米の収穫状況についてだが…」

 

 

 

 

会議は円滑に進んでいるようだ。

近年、人里は豊かになってきた。

前は生活も苦しく、食い扶持減らしのために子を捨てる家も少なくなかったのだが。

30年前ぐらいだろうか、その時に改革を行ったらしい。

らしいというのはその時に生きてなかったからだが、親父が言っていた。

土地を開拓し、安定した米を収穫できるようになったことで、人々は副業、例えば飯屋や、退治屋、鍛冶、修理、貸本などいろいろなことに手を出し、里のお金回りも良くなったという。

俺はあんまり知らないことだがな。

まぁ、最近、外来人によってさらに豊かになったがな。

その外来人は人里でもかなり慕われているらしい。

 

 

「では、次に霧の湖の近くにできた館について。妖怪の仕業との見解が多いがどう対策を練るかを話し合いたい。」

 

ほー、いつの間にかそんなものができていたのか。

…かなり危険だな。

霧の湖は人里から近くないが、そう遠くないところに位置している。

館を作るということはかなり知能のある妖怪だし、人に危害を及ぼすようなら本当に危険な状況である。

が、そんな自分の予想に反して具体的な対策はなく、ただ注意をしておくだけ。

少し悠長じゃないか?

まぁいいか、どうせ俺が言っても聞き入れられないしな。

 

 

 

 

「…では、最後に。ひにん身分である幸太の処遇についての話し合いを」

 

始まった。この話し合いが始まった途端、さっきまでの静寂な、円滑な会議が嘘のように周りが興奮し、色々という。

やれもっと金を搾り取るだの、やれ農業を手伝わせるだの、俺に不利なことがいっぱいだ。

いや、これが正しいんだけどな。

うちの家系は代々、たしか、江戸の殿様の時代からか。

ひにん、つまり人に非ず。という最低な身分である。

そのおかげで色々と制限がかかってる。

最近は、慧音さんのおかげで緩和されて楽だがな。

しかし、それを良く思わないのが人里の人である。

昔から、どんなに辛くとも、もっと辛い「ひにん」という人たちがいたから人々は頑張れた。

なのに今や、そいつがいい待遇を受けてると聞いたら黙ってられないのだろう。

残酷だとは思うけどな。気持ちは分からないでもない。

 

「もういい!今日の会議は終わりだ!解散!」

 

慧音さんが全員を黙らせ、帰らせた。

まぁ、なぜかっていうと…

 

「幸太、すまないな。いつも。」

「いいえ、お気遣い痛み入ります。」

「…そう硬くしないでくれないか。」

 

慧音さんは珍しい考えの持ち主だ。

差別を無くしたいのだという。

有り難いことだ。

飛び跳ねて礼を言いたいぐらい。

しかし、硬くしないというのは無理な話だ。

こうしなければ自分が危ない。

人里の恩人である、慧音さんに対して、軽い態度をとったら、そんな隙を見せてしまったら、人里の人たちに俺が何をされるか分からない。

すこし、冷酷であるかもしれないな。

まぁ、こうしないと慧音さんも危ないから仕方ない。

最近では慧音さん支持派と、海魚を輸入している外来人支持派に人里は分かれている。

それで気遣いをしているのだ。

それなのにしつこく食い下がる慧音さんに困っていると、横から助け舟が出た。

 

「慧音さん、おやめください。ひにんなどに気をやるものではないですよ。」

「しかし…」

「…では、私はこれで失礼いたします。」

 

今、助け舟を出してくれた人は稗田阿求。

稗田家当主の、こちらもお里のすごく偉い人だ。

自分にはあまり感覚がないけどもな。

さっき、入った時に睨まなかったのはこの2人である。

そして、俺の、この身分の待遇が少し良くなったのもこの2人のおかげだ。

大声で、礼を言いたいが、そんなことできないのが歯がゆい。

悶々とした気持ちを抱えながら扉を出ようとした時目に入ってしまった。

 

阿求さんの申し訳なさそうな顔とともの会釈と、慧音さんの悔しそうな、懺悔するような暗い顔が。

 

 

 

 

 

 

あぁ、今日は良い一日にはならなそうだと。

まだ昼にもならないうちに確信して、そこを去った。

 

 

 




主人公への感情集

稗田阿求 憐憫
上白澤慧音 憐憫+申し訳なさ
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