聖杯大戦~天地創造の聖戦~(TRPGリプレイ小説) 作:吹雪狐
Side ???
「...とりあえず、今日はここで野宿かな...。この時間、この容姿じゃ泊めてくれる場所もこの辺りにはないだろうし...。」
この青年は生まれ育った地域から迫害を受け、魔術教会からも追われていたが、なんとか振り切り、最近まで身を潜めていた。その青年が、再び西に戻ろうとする。
「1年程身を潜め、やっとこの術をものに出来た。あの人を殺した魔術教会に、やっと...復讐が...」
「...成る程ね。良いこと聞いたわ」
青年が声のした方を振り向くと、そこには腹部が露出した修道服を着てかなり鍛え上げられた腹筋の女がいた。
「ッ... 聴かれてたか...」
「まあ待ちなさい。お互い敵は同じのようだし、ここはお互いに手を組むというのはどうかしら?」
「...何をするつもりだ?」
「聖堂教会の中で私が率いる部隊が魔術教会に宣戦布告するのよ。我々が奪いとった大聖杯で七騎の英霊を召喚してね。」
「...成る程。そして貴女は聖堂教会の者のようだね。そしてその中でもかなりのお偉いさんときた。だが、聖堂教会も黙っていないのでは?」
「問題無いわ。教会側も神谷姫華を失うのは嫌だろうし、埋葬機関の連中も手出しはしたくないはずよ。それに裏では殺しあってるし聖堂教会から干渉されることはないはずよ。」
青年は安堵した。
――――この女と戦ってなくてよかったと
神谷姫華といったら聖堂教会の中でも屈指の実力者と名高い。埋葬機関のNo3や4辺りとまともにやりあえる程で、半数には確実に勝てるといった実力者だ。
「それは聖堂教会側も手出ししたくないだろうな。その話乗った。」
「話が分かるわね。どうやら召喚の触媒も持ってるみたいだし」
姫華は青年の鞄の上にある先程青年が何かを感じた聖遺物を見てそう言う
「これが...?」
「そうよ。とりあえず指針も決まった事だし、貴方の名前を教えてくれるかしら?」
「...ヴァイス。」
「...そう。じゃあヴァイス。詳しい話は後でね。」
こうして、ヴァイスは聖杯大戦に足を踏み入れるのだった。
Side ???
「さて、以前話したとおり連中が七騎のサーヴァントを召喚し、聖杯の予備システムを使って我々も七騎のサーヴァントの召喚出来るようになった。そこで君達にはこの大戦に参加してほしいと頼んだ。」
「そうですね。我々4人組はそれを任されておりました。」
「召喚の為に必要な触媒を自分達で用意してほしいと頼んだつもりだが、用意してあるかな?」
「もちろん、ここに...。」
「...ふむ。これは驚いた。どれも素晴らしい英雄が呼べそうだ。」
「あらやだ。素晴らしい英雄だなんて。私達やるわね。」
「俺とか極東まで行ったからな...。」
「貴方が私の口調について言わなくなるなんて、相当苦労したのね...。」
「それもあるがお前の口調にはもう慣れた。これ以上気にしてるとやってられんからな。」
「あー、水を指すようで悪いが、早速サーヴァントを召喚してきてくれ。その後のことは君達に任せる。この後もお客が来るからな。」
「了解しました。必ずや、大聖杯を取り返します。」
――――
「...さて、入っていいぞ。」
「...ではお邪魔する。久々だな。」
「君こそね。藤堂亜煉君。」
「それで、用件は?」
「ああ、それについてはだな...――――」
「――――了解した。が、2つ条件がある。」
「何かな?」
「まず1つ。触媒についてだが...」
「それについては問題ない。この矢を使ってくれ。私も詳しくは知らんが、ギリシャ神話の英雄の矢らしい。」
「ギリシャ神話の!?それは有難い。俺のことをわかっているな。」
「君とは長い付き合いでよく傭兵として雇う上に聖杯教会を抜けてこっちについたからね。これくらいの恩返しはしたいのさ。それにギリシャ神話の英雄なら必ず気に入ると思ったからね。そして、二つ目は?」
「おお、そうだそうだ。二つ目は他の仲間についてだが...」
「それはこの資料を見てほしい。」
「なるほど、女好きの執行者と錬金術師の者は知らないが、この4人組なら安心だ。面識はかなりあるしな。」
「そうだな。いくら私情を持ち込まないとはいえ女性嫌いだったもんな。でも、この二人、腕は確かだよ。」
「そうか。依頼は了解した。そして質問だが、敵についての情報はあるかい?」
「まあ、多少はね。向こうには神谷姫華と彼女の率いる面子。更には封印指定の魔術師までね。」
「なるほど。だから執行者もか。にしても奴が相手は厳しいな...。」
「そうは言うが、先程の執行者は神谷への対抗策と考えているのさ。」
「奴は勝算があるわけか。とにかく、頼まれた以上仕事はするさ。」
「本当に助かる。健闘を祈ってるよ。」
こうして、両陣営準備は整いつつあるのであった。
今回もただの前置きですね。
最初のうちはこんな感じだと思います。あと、あくまでリプレイ再現小説なので、クオリティ等は保証しません。