プリキュアオールスターズ×仮面ライダー〜bの復活とsの暴走〜第三部   作:鈴木遥

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集結と帰還と伝説の覚醒

・「さぁ、存分に暴れろ!第二、三級邪神継承権共!」

 

ゴルドドライブ/蛮野天十郎の支持を受け、黄色いジェノサイダーに乗っていた、いわゆるダークライダー達や、 彼が空中に手をかざすと共に現れた各世界の怪人たちが解き放たれ、 続々と芝公園避難所に散開していく。

 

「 女子供も構わん!皆殺しにしろ!」

 

運の悪い事に、グリスとローグが警備している西の避難所入り口ではなく、なぎさが警備している東入口から攻撃された。

こちらには一般市民が多く集中しており、 キュアライダーたちのいるエリアから随分と離れている。

 

「 見せしめに殺し放題、人質は取り放題、 スタートダッシュをくじかれたってわけか!」

 

仮面ライダーディケイド/門矢士が怒りに任せて机を叩く。

 

「でも、何かしら…… どうも違和感が……。」

 

キュアダイヤモンド/菱川六花が、 避難所内の図面を見て首を傾げた。

 

「六花、違和感って?」

 

キュアルージュ/夏木りん が尋ねると、六花は地図の結界の当たりを指差した。

 

「ココが今、猿渡さんたちが警備してた入り口。

Splash Star のお二人の能力で、この避難所は四方に精霊の光を放ってるんだけど…… 結界が弱まってるのはこっちなんだよね。

もっと言うと、今後の戦いに重要なアイテムなんかを保存してるのもこっち。 今彼らは 向こうの結界から侵入してこちらに向かって進軍してるらしいけど……

だとしたらなぜ最初からこちら側を攻めなかったのか、って……。」

 

「住民を人質にとれば、俺達はなすすべなく道を開けるしかなくなる……兵力を極力減らしたくなかった、ってことか?」

 

左翔太郎が訝しげに言った。

 

「 わかんないことを考えたって仕方ないわ!とにかく迎え打たなきゃ!」

 

りんの提案に頷いた士は、 そばにいたゼクトルーパーに指示を出した。

 

「 一般市民の避難誘導を最優先に、 敵の進路を全力で妨害しろ!

武器倉庫かルージュたちが拾った謎の生物兵器……どちらかが奴らの狙いであることは間違いない。

試練の箱とシャイニールミナスの防衛も怠るな。」

 

『了解!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テントから、日向みのりをかばって逃げる霧生薫。

 

しかし、ロストスマッシュの弾丸を肩にかすり、地面に倒れる。

 

「薫お姉さん!」

 

ロストスマッシュだけでなく、怪人集団がすぐそこまで迫っている。フープが妖精会議テントにいる為、今の自分はキュアウィンディにはなれない。

 

「私は大丈夫だから、行って、みのりちゃん!」

 

最優先すべきは、みのりの安全と判断した。だが……。

 

「イヤ!薫お姉さんを置いていけない!」

 

「早く逃げて!!!あなたまでアイツらに……。」

 

「ヴァーカ!! どの道全員殺すんだよ!!

てめえの次はそっちのチビ女だ!!」

 

仮面ライダー王蛇/『第三級継承権』浅倉が罵るが、薫はその目から光を消さない。

 

「この娘に手を出したら只じゃ……!!」

 

と、その時。

 

「ウォラァッ!!!」

 

薫の背後から豪快に飛び蹴りを放つものがある。

 

こげ茶色のダウンコートと 若干くたびれたジーパンをまとい、くしゃくしゃの黒髪を 南風になびかせる。

 

「なァ玄さんよ、 LOVE & PEACE をぶち壊して、女子供に手をあげるクソ野郎がいるぜ?どーするよ。」

 

すると背後から、 赤色のスカジャンをまとった男が現れる。

黒髪オールバックで纏め、上品な口髭が印象的なダンディ。 背中には『正義』と大きな文字で書かれており、その後ろ姿は紛う事なき正義そのものに見えた。

 

「許す訳にはいかんな、カズミン……。」

 

「気色悪い。二度とそう呼ぶな。」

 

「お前だって玄さんて呼んだろ!?」

 

「如何にも玄さんて顔だろーがオメーは!!」

 

痴話喧嘩をしている二人のところに、 焦った様子でほのかが現れた。

 

「何やってるの二人共!!」

 

「あァすまんほのほの……コイツがな!」

 

「違うほのほの!かずみんが!」

 

「どっちもほのほの言わない!!」

 

ガンッ!と 思いっきりほのかの拳骨をくらい、でかいたんこぶができた二人。

 

これがキュアブラック/なぎさだったらと思うと、冷や汗が出る。

 

「はい!強化アイテム!」

 

ほのかが二つのスクラッシュゼリーを手渡すと、 簡単に作戦を説明した。

 

「門矢さんからの作戦は、 とにかくこれ以上一般居住区域に敵を侵入させないこと!

あの展望台が、敵を食い止める境界に指定されてるわ。

頼んだわよ!」

視界の左端にある展望台を指差した。

 

「試してみるかィ……新兵器!」

 

「 これ以上、かよわき命に手出しはさせん!」

 

 

腰に巻いてあった『スクラッシュドライバ』 ーに、猿渡は『グリスブリザード』ジェリーを、玄徳は『ジャスティスレッドブル』ジェリーを装填。

 

『グリスブリザード!!』

 

『ジャスティスレッドブル!!』

 

「「変身!!」」

 

『ガキガキガキガキガッキーーン!』

 

『正義の突撃!ドッゴーーーン!』

 

 

 

一海は、ダイヤモンドを彷彿とさせる、荘厳な『グリスブリザード』に。

玄徳は、頭部に闘牛を思わせる鋭利な角が生えた、赤いボディの『レッドブルローグ』に変身した。

 

「大復活!心火を燃やしてぶっ潰す!」

 

「正義の為の……礎となれ!」

 

生まれ変わった二人の仮面ライダーの快進撃が、今始まる。

 

 

 

 

男は荒野を迷走していた。

 

相棒も、夢も、生きる意味も見失った今、彼を結び付けているのは、たった一通の手紙。

 

『兄貴、俺たちの光の道が閉ざされようとしてる。

守ってやってくれないか?東京タワーの住人達を。』

 

たった一人の相棒と放浪していた時。

 

雨風をしのぐために何度か立ち寄った河川敷で、たった2行程の文が書かれたメモが置かれていた。

 

この世界に来る前、彼の相棒は、ネイティブと呼ばれる存在に騙され 人間ではなくなってしまったのだ。

最終的には 彼とともに征くため、 彼によって葬られることを望んだ。

まるでその後起こる闇の同盟との抗争をも、彼は予言していたようだった。

 

「相棒…… 心底ロクでなしだお前は。

地獄の果てに行っても俺を振り回しやがって。」

 

彼の遺体は 根岸、三島没落の知らせを受けるとともに、 とある海辺の教会に葬られた。

 

その後彼はたった一人、混沌とする世界のあちこちをいったりきたりしていた。目的も生きがいもない、明日の自分がどこへ行くのか、そもそも自分が何者なのかも、わからないままに……。

 

遠くで巨大なドーム型のバリアが、攻撃されている音がする。

こちらも荒地とかしてはいるが、一応東京都内。

 

知ってか知らずか、弟分に『守ってくれ』と遺言されていた、東京タワーの避難所まで近づいているのだ。

 

「皮肉なもんだなァ、 俺ァあの場所が嫌いだってのに、てめーのせいで無意識に、こんな所まで来ちまったよ。相棒……。」

 

ほぼ全てを失った自分のことなどよそに、ワームから平和を勝ち取った人類の塔。

彼はあの場所が大嫌いだった。

弟分は相棒はもういないのだ。誰が救われようと知ったことではない。だが……。

 

「あの連中をブチのめせば、見えるかもなァ……。

暗闇を超えた暗闇も。」

 

どこからか、ショウリョウバッタの形をした小型メカが現れる。ホッパーゼクターだ。

 

男は腰のベルトの蓋を外し、ホッパーゼクターを装着。

 

「変身……。」

 

『ヘンシン!Change!Kick・HOPPEAR!』

 

 

 

数秒後、仮面ライダーキックホッパーへと変身した。

 

「さァ数年ぶりの再会だ、楽しくやろうぜ?天道……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻『はぐっとプリキュア』管轄エリアテント

 

こちらには第三級邪神継承権、 ラッキークローバーの面々が侵攻していた。

 

影山冴子が アークオルフェノクに固執しブラックホールへの服従を拒否。

その代行を草加雅人仮面ライダーカイザが行なっているが、統率力は皆無。

戦力的にはどう見てもこちらが有利なのだが……。

 

「ねーたくまくん、 こいつらみんな殺していいんでしょ?」

 

「オイ!やり過ぎじゃ……!」

 

「 待て北崎!ゼクトルーパーは構わんが、市民は連れ帰って労働させろとの指令だ!」

 

草加に止められてた北崎は 慌てて首根っこを掴んでいた女性を宙に投げ飛ばした。

 

 

「やめなさい!」

 

投げ捨てられた女性は、空中でキュアアンジュ/薬師寺さあやにキャッチされ着地。どうにか逃げ伸びた。

 

「アンタたち、いい加減にして!」

 

キュアエトワールが合流し、ラッキークローバー4名と睨み合いになる。

 

「へー! 君たちがプリキュアって言うんだ〜!? すごいな〜!殺しがありそうだ〜! J もそう思うでしょ!?」

 

「……。」

 

「あそっか〜! J は化学班の村上サンの意向に逆らったから、ボコボコにされて魂抜かれたんだよね〜!!」

 

「くっ……。」

 

「な〜に〜たくまくん、 怖い顔してるけど〜、まさか文句があるわけじゃないよね〜?」

 

「いや……。」

 

「言える訳ないか〜! J みたいに哀れな人形にさせたくないもんね〜!」

 

 

「御託はいいから……かかってきなよ!」

 

「ここを征服したいなら、私達を倒してからよ!」

 

「ちょっと待って! 面白そうだから僕も混ぜてよ!」

 

すぐそこのテントの上から、甲高い声がした。

 

小柄な白髪の少年と、黒いコートの女性が並んで立っていた。

プリキュア達は少年の方に、ラッキークローバーは女性の方に 警戒の目を向けた。

 

「ビシン……!!」

 

「影山ァ!!どのツラ下げて現れやがったァ!!!このコウモリ女!」

 

「冴子おねーさんは君達が気に入らないって。僕はね、キュアエトワール、君が憎くて仕方無い。

だからさ、同盟結んだんだ。

手始めに君たちを一匹残らず狩りつくす!」

 

「上等だァ!かかってこいクソガキ!」

 

 

テントの上で、ビシンの上着が風になびく。

 

腰には、何やら奇っ怪なベルトが巻かれている。

 

(あれって……!?)

 

アンジュには、見覚えがあった。

 

門矢士とともに、新たにキュアライダーチームの仲間となった戦士、水澤悠の装着していたそれによく似ている。

 

『ALBINO‼』

 

「アマゾン……。」

 

ベルトの効果音に続き、ポツリと一言、ビシンが呟くと、ビシンの身体を灰色の煙が覆う。

 

全員が顔を手で覆い 煙が腫れた頃 ……。

そこにいたのは、白濁色のボディを持った、アマゾン系の疑似ライダーだった。

 

「さァ遊ぼうか……お兄さんお姉さん……!」

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