スーパーロボット大戦BPA 没ver   作:牢吏川波実

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分岐ルートその1

 

世界から戦争が無くなることはない。何故ならば、闘争本能を人間が捨てきれないからだ

 

 

戦争が遠い宇宙で行われるものになってからおよそ200年という時間が経っていた

 

 

35年前、日本を突如として襲った妖魔帝国との戦いを始まりとした第一次異星人襲撃頻発期を乗り越えた人類はしかし、そのとき結束したことを忘れるかのように局地的な戦争を繰り広げていた

 

 

16年前、タカヤ・ノリコならびにアマノ・カズミが太陽系代13番惑星雷王星軌道にてSTMCの群隊と戦闘。これを退けることに成功し、STMCの侵攻は一時止まる

 

 

15年前、戦争をやめない人類に天罰を与えるかのように起こったセカンドインパクトは、全人類の半分と土地を奪い去り、地軸が変わったことによって当時の日本、現在のエリア11からは四季がなくなり、年中夏の気候へと変動してしまった。だが、それでもなお世界の戦争は加速していく

 

 

7年前、神聖ブリタニア帝国が日本に宣戦布告、開戦から1ヵ月を待たずして日本はブリタニアに降伏し、ブリタニアの植民地となってエリア11と名を変えられる

 

 

半年前、ゾンダー、機界31原種、機械帝国ガルファ、ジャーク帝国、ガイゾックなど多数の勢力が地球に侵攻し、世界は第二次異星人襲撃頻発期へと移り変わっていった

 

 

そして今、STMCへの最終作戦の準備にはいった地球は一人の少女を中心として混迷の渦に入ろうとしている

 

 

すべての戦争が終わったその時、この地球に待っている運命は何なのか……

 

[??? ???]

 

委員長「……」

 

ヒイラギ「やぁ、彼女から連絡は?」

 

委員長「ない……」

 

エイト「まぁさか、マジで記憶をなくしちまったんじゃねぇだろうな?」

 

委員長「かもしれない。が、彼女に持たせた通信機は元から調子が悪かったからな」

 

エイト「なぁるほど。まぁ、死ぬことはあるまいて。ていうか、ヒイラギちょっとやりすぎたんじゃないかぁ?」

 

委員長「確かにあれほどまでの次元の歪みを観測したのは初めてだ。だが逆に面白い、だろ?」

 

ヒイラギ「……それよりも、エイトはどこに?確か彼女も目覚めたと聞いたが……」

 

委員長「知るか。どうせ、どこかで寝てるんだろう」

 

エイト「なぁ、次は俺に行かせてくれよ!楽しみだなぁ、今回の敵!」

 

委員長「まぁ待て、その前にやらなければならないことがある」

 

ヒイラギ「?というと?」

 

委員長「タツミ……それとカズマを起こす」

 

エイト「ハァッ!?マジかよぉ……あのサバゲー糞女俺嫌いなんだけどなぁ」

 

ヒイラギ「それに学生議会長か……何故そこまでする?第一、今回のハートは……」

 

委員長「弱すぎる。だからこそだ。俺たちの同じ土俵に立ってもらわなければ、困るのは俺たちの方だ」

 

エイト「だぁから、あいつを呼ぶってのか?だったら剣道部のゴンドウとか、薙刀同好会のカルマの方がまだましだっつうの」

 

委員長「フッ、ゴンドウとカルマではないが、もう一人目覚めさせる」

 

エイト「誰だよ?」

 

委員長「……ナルセ」

 

エイト「ゲェッ、嫌な予感が……」

 

ヒイラギ「全く、何回ぶりだ?これだけの数の人間が目覚めるのは」

 

委員長「7、8回ぶりってところだな。そのあたりでナルセがやりすぎてリセットするのに手間取ったから封印したんだが、今回のハートはどうも耐えられそうだからな」

 

ヒイラギ「フッ……終わるといいな、俺たちの旅が」

 

委員長「終わらせるさ。絶対に」

 

【チヨノフ 艦橋】

 

昌「……」

 

荒磯「では、ライディーンに乗ってくれるというのかね?」

 

昌「はい。洸さんは本当は自分で戦いたかったんじゃないかって思うんですよ……」

 

荒磯「え?」

 

昌「誰かに任せるのはきっと悔しかったろうなあって、だから……目が覚めるまで手伝ってあげたい……」

 

昌「うん、手伝ってあげたいんだ!私、難しいことよく分かんないから、今は……それでいいです!」

 

荒磯「……ありがとう」

 

昌「はい!」

 

レイミ「私からもお礼を言うわ。昌ちゃん」

 

昌「あの……貴方は?」

 

レイミ「私は奈良麗美、レイミって呼んでもらってもいいわよ。だけど、私的には個人的にちょっとショックよ。こう見えても、私ライディーンのパイロット候補生だったんだから」

 

昌「あっ、そうだったんですか」

 

レイミ「えぇ、私も私の母も超能力者だったのよ」

 

昌「なるほど……でも、なんで私ライディーンに?」

 

猿丸「ふむ、ライディーンのパイロットの条件はムー王家の血を引くこと、潜在的に強いサイキックの持ち主、あるいはその両方と考えられます」

 

昌「ムー王家?サイキック?」

 

荒磯「そうだな。この先の話は他の者たちも一緒のほうがいい。先ほど国連所属のWSOの方から援軍も来たことだしな」

 

昌「他の人達?」

 

【大洗学園艦 格納庫】

 

お茶の水「来ましたな荒磯艦長」

 

杏「ようこそ大洗学園艦へ」

 

昌「学園艦?それに、これって戦車ですよね?」

 

荒磯「うむ、彼女たちは我々の協力者となってくれた者たちだ」

 

昌「囀昌です。よろしくお願いします」

 

ユーフェミア「初めまして。昌さん」

 

昌「あ、貴方はユーフェミア皇女……」

 

ユーフェミア「ユフィでも構いませんわ。戸籍によると、貴方は名誉ブリタニア人であるとか……」

 

昌「は、はいそうです」

 

ユーフェミア「けど、今日からこの部隊にいる間は、貴方も日本人とお名乗りください」

 

昌「え?え?」

 

茜「まっ、そのあたりについてはまた後にしておこう」

 

荒磯「そうだな、皆に集まってもらったのは他でもない。先日現れた化石獣、そして妖魔帝国の話だ」

 

ユウヤ「妖魔帝国……それが俺たちの敵か」

 

荒磯「そもそものライディーンと妖魔の戦いは、1万2千年前にさかのぼる。現代と異なる文明を栄えさせていた古代ムー帝国は、突如妖魔帝国の襲撃を受けた」

 

荒磯「時の王ラ・ムーはその化学力の全てを注ぎ巨大ロボット『ライディーン』の完成を急いだ」

 

荒磯「だが、天変地異によりムー大陸の全ては海中に沈んだ。それが戦いの果ての暴走であったのか髪の怒りであったのかは今となっては分からない。だが、そのため双方の戦いの決着を見ることはなく、ムー帝国は滅亡し、妖魔は長く海底に封印されることとなった」

 

猿丸「しかし、これがかりそめの終焉にすぎぬことを予知能力で王は知っていました。王は強力なサイキックパワーを持つ皇女レムリアを冷凍冬眠させ未来への使者としました」

 

荒磯「目覚めたレムリアと現代人の間にできた一子……それがひびき洸だ」

 

アトム「ひびき洸さん……それが、前のライディーンのパイロットだったんですね」

 

荒磯「……そのひびき洸が成長した頃、ついに妖魔も復活した。それが35年前の妖魔大戦だ!」

 

杏平「そんな前から、侵略者に襲われてたのかよ」

 

ロラン「それで、その戦いはどうなったんですか?」

 

荒磯「ムーの血を引くがゆえに洸はライディーンの操縦者に選ばれ……長い長い戦いと多くの犠牲の果てに……」

 

荒磯「ついにこれを下したのじゃ!」

 

さやか≪カイザー≫「……」

 

さやか≪真≫「……」

 

幸子「って……え?」

 

ナカジマ「下したって……倒したってこと?」

 

荒磯「……うひ」

 

園宮「え?」

 

荒磯「うひひひ……いやー思い出すのう猿丸博士。あの頃のわしらの大活躍!」

 

猿丸「いやーぼくはともかく荒磯君はどうでしたかね」

 

荒磯「わしは洸の同級生じゃったんじゃ!頼り、頼られる親友よ!ともに妖魔と戦ったんじゃ!」

 

荒磯「進め!レッド団!行け!ボインダー!なんつーてっ」

 

優花里「ぼ、ぼいんだぁ?」

 

レイミ「スイッチはいっちゃったわねえ」

 

荒磯「洸とは同じ女の子をめぐって競い合った者じゃ……」

 

お茶の水「それは、マリさんの事かね?確か、洸君の恋人じゃと聞いたが……」

 

猿丸「その通りです。荒磯君はほとんど相手にされませんでした」

 

荒磯「美しい……女子じゃったが……」

 

昌「じゃったが?……あの、そのマリさん、それに洸くんは……まさか、七年前にブリタニアがエリア11に戦争を仕掛けた時に?」

 

荒磯「いや……妖魔撃退後わしらはチームを組んで世界中に散らばるムーの遺跡を調査しておった……その化学力を分析し世界に役立てるためにな」

 

お茶の水「そのころ、日本には妖魔と入れ替わり、キャンベル星人という異星人が攻め入っておったな確か?」

 

荒磯「うむ、当時は日本の守りは完成したての超電磁ロボにまかせ調査は続行された」

 

荒磯「じゃが、忘れもしない8月7日……異星人の攻撃が激化したとの連絡を受けたその時、わしらがみたものは、クリスタルの柱の中で眠りにつく洸だったのじゃ!」

 

甲児≪真≫「な、何だって?」

 

荒磯「理由は、原因はまるでわからなかった。じゃが、考えられることはあった」

 

荒磯「それはラ・ムー王が洸の母レムリアを眠らせたのと同じことが起きたのではないかという事だ。考えたくはなかったが、もしも倒したはずの……わしらがあれだけ血を流し倒したはずの妖魔がまだどこかで生きていて……それに備えるために洸が眠りについたのだとしたら?」

 

荒磯「事態を重く見た国連は、ひそかにライディーンを隠すことを決定した。そして、新たに建造した母艦チヨノフにライディーンを極秘裏に隠し……いずれ再び起こるであろう妖魔の侵攻に備えたのじゃ!」

 

猿丸「つまり、せんじつの化石獣の出現はある程度予想されたことだったのですよ。洸くんもまた、ライディーンと同じくこのチヨノフのある一室で匿い、来るべき日に備えていました」

 

荒磯「だが……予想外のこともあった。洸が目覚めなかったこと!そして、囀昌がライディーンのパイロットに選ばれたということだ」

 

昌「でも、ライディーンに乗るにはムーの血を引いているのか、超能力を持っていないといけないんですよね?」

 

猿丸「今まで、超能力を使った経験はありませんか?先日の戦闘の際、確かに使用していたと、計器類が反応を示しているのですが?」

 

昌「分かりません……なんだか、記憶がとぎれとぎれで……」

 

猿丸「おそらく、それもいきなり超能力を使ったことによる後遺症のような物でしょうが、徐々に慣れていくでしょう。いずれにせよ、ムーが沈んだ時生き延びた者も多少はいるはずで、さかのぼればどこかで昌さんがムー王家の血を引く可能性もありますが……」

 

群像「だが、今確実に分かることは、彼女にしかライディーンを操縦することができないという事だろ?」

 

猿丸「そう言うことです」

 

昌「素人ですけど、私頑張ります。洸君の代役として」

 

≪歩行SE(複)≫

 

スカーレット「意気込みは良いが、それだけで戦場を生き残れると思うな?」

 

柚子「?あの、誰ですか?」

 

スカーレット「お初にお目にかかる。WSOスカルフォース、グレンファルコン隊隊長のスカーレット・ヒビキ大尉だ」

 

由木「同じくグレンファルコン隊所属、技官の由木翼中尉です」

 

荒磯「おぉ、ではあなた方が今回WSOから派遣された……」

 

スカーレット「はい、今回作戦が開始されるまでの間、しばらくは戦技訓練も兼ねて、アンノウン・エクストライカーズと行動を共にさせていただければと連絡したところ、こちらの部隊を紹介されました」

 

みほ「あの、作戦って何ですか?」

 

スカーレット「悪いが、今は話すことができない」

 

由木「その時になったら、ちゃんと話しますから」

 

みほ「はぁ……」

 

岬「あの、昌ちゃん」

 

昌「その声、もしかしてあの時私に声をかけてきてくれた……」

 

岬「はい。岬明乃です。昌ちゃんを無理やり戦場に送り出す形になっちゃったけど…‥」

 

昌「いいんです。おかげで、友達を……あっ!」

 

ましろ「な、なんだいきなり大声を出して!」

 

昌「あの!私の友達は……白鳥、ツバメ、ちどり、それとナナリーは?」

 

荒磯「あぁ心配いらんよ、先連絡がきて、皆かすり傷一つなくアッシュフォードに逃げ延びたそうじゃ」

 

昌「そうですか……よかった」

 

ユーフェミア「……荒磯艦長。私は、捕虜となったブリタニア人の兵の元に参ります」

 

荒磯「はい、分かりました」

 

ユーフェミア「では……」

 

≪歩行SE≫

 

昌「あの、ブリタニア兵ってもしかして今回の戦いで……」

 

茜「いいえ違うわ。ネジが島沖であったちょっとした戦闘でね……」

 

昌「?」

 

【大洗学園艦 保健室】

 

アーニー「う、うぅ……!」

 

チリャード「Oh!やっと気がついたでゲスな」

 

アーニー「???あの……あ、あなたは……?」

 

リチャード「ミーは、落語家で牧師の極楽亭リチャードという者でゲス。そしてこちらが弟子のサヤ」

 

サヤ「よろしくピース」

 

アーニー「は、はぁ……えーとここは一体どこなんでしょう?」

 

リチャード「ここは、エリア11にある学校の保健室でゲスよ」

 

アーニー「が、学校……!?」

 

リチャード「いやあ、あなたはラッキーでゲス!ボロボロに壊れたロボットの流れ着いた先が、ココだったんでゲスから!」

 

アーニー「ちょ、ちょっと待ってください!僕が撃墜された場所は、ネジが島の沖だったんですよ!?」

 

アーニー「それが、エリア11へ漂着したっていうんですか!?」

 

リチャード「まさに神の奇跡でゲスな!とにかくあなたは助かった!細かいことを気にしたら負けでゲス」

 

アーニー「は、はぁ……」

 

サヤ「あなたのロボットは修理して、格納庫に保管されてイルでしょネー」

 

サヤ「傷の手当もシテやったし、とっとと出て行けばイイのにナー」

 

アーニー「ええっ!?い、いきなりですか!?」

 

サヤ「出口は開いトルでー」

 

リチャード「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」

 

≪歩行SE≫

 

ユーフェミア「お二人とも、冗談はそこまでにしてください」

 

アーニー「!?ゆ、ユーフェミア様!?」

 

ユーフェミア「お二人とも、今は二人切りとさせてください」

 

リチャード「分かりました。行くぞ、サヤ」

 

サヤ「シーユー」

 

≪歩行SE(複)≫

 

アーニー「あ、あの……ユーフェミア様がどうしてここに……」

 

ユーフェミア「ユフィでいいです……クロヴィスお兄様のせいでこのようなことになってしまい、申し訳ありません」

 

アーニー「!じ、自分なんかに頭を下げないでください……それより、一体僕はどうして……」

 

ユーフェミア「単刀直入に言います。貴方の軍籍はもうなくなってしまいました」

 

アーニー「え……」

 

ユーフェミア「順番にお話しします。まず、クロヴィスお兄様は昨晩、何者かによって暗殺されました」

 

アーニー「あ、暗殺!?誰にですか!」

 

ユーフェミア「分かりません。壁には日本語で『天誅』と書かれていたそうです」

 

アーニー「では、犯人はイレブン……」

 

ユーフェミア「そこまではまだ。しかし、クロヴィスお兄様の失態もあり、お兄様についていた兵は全員、更迭もしくは軟禁状態になりました」

 

アーニー「そんな……」

 

ユーフェミア「そしてアニエス・ベルジュ少尉。貴方には、ブリタニア人を代表してある部隊に参加してもらいたいのです」

 

アーニー「部隊?」

 

ユーフェミア「はい。その名も……」

 

ユーフェミア「『蒼い惑星地球を守るために多くの国と世界から集まった連合部隊』……略して≪AGCWP・BPA(アグクゥプ・ブループラネットアース)≫です」

 

アーニー「……普通の部隊名とはかけ離れた名前ですね」

 

ユーフェミア「何分、付けたのは子供達ですから。世界が戦争に明け暮れている中でも、せめて自分達だけでも地球のために戦おうと」

 

アーニー「こ、子供?」

 

ユーフェミア「話を戻します。貴方には、このAGCWP・BPAにブリタニア人代表として参加してもらいたいのです。因みに、他は全員日本人です」

 

アーニー「え?……日本人の部隊?」

 

ユーフェミア「……アニエス・ベルジュ少尉、貴方は今回、どのような理由でネジが島を攻撃したと聞いてますか?」

 

アーニー「え?独立国家であるネジが島王国のジル国王の独善的な圧政によって、国民が困窮しているため、人道支援のために自分と茜少尉が陽動をして……そうだ、茜少尉は!彼女は無事なんですか!」

 

ユーフェミア「えぇ、すでに目覚めています。傷一つありませんよ」

 

アーニー「そうですか。よかった……」

 

ユーフェミア「アニエス少尉。ネジが島王国で圧政があったという事実はありません」

 

アーニー「え?」

 

ユーフェミア「そして、あなたと茜少尉は、陽動という名の捨て駒とされたのです。ブリタニアに仇名す危険人物といして」

 

アーニー「なっ、そんな……それじゃ、自分はあの時本当は……」

 

ユーフェミア「はい。そして、お二方はすでに撃墜されたと判断され、KIAとなり軍籍上は死亡という事になってしまいました」

 

アーニー「そ、そんな……」

 

ユーフェミア「お兄様のしたこととはいえ日本人、ブリタニア人、分け隔てなく接する人間を危険分子として排除しようとするなんて、申し訳ありませんでした」

 

アーニー「!ユーフェミア様……」

 

ユーフェミア「あなたをブリタニアの軍に復帰させることは簡単なことです。ですが、もしもの時を考え、あなたにはこちらの部隊に参加してもらうほうがあなたにとっても良いことだと考えました」

 

ユーフェミア「試作機も、そのまま使用しても構いません。今、ブリタニアを代表して部隊に参加できる方は、あなた以外にはないんです。お受けしていただけますか、少尉?」

 

アーニー「ユーフェミア様……分かりました。その任務、謹んでお受けします!」

 

ユーフェミア「ありがとうございます。少尉」

 

アーニー「いえ……自分の方こそありがとうございます。落語家の方まで連れてきていただいて」

 

ユーフェミア「え?」

 

アーニー「突然のことで混乱している自分の緊張をほぐすために、落語家のリチャードさん達を連れてきてくれたんですよね」

 

ユーフェミア「あ、あの……」

 

アーニー「いやぁ、それにしてもあれが昔の日本で流行っていた落語という文化を受け継いでる人達ですか……一度あのサヤさんの落語を聞いてみたいなぁ……」

 

ユーフェミア「……」

 

ユーフェミア(申し訳ありませんリチャードさん、サヤさん。私にはここまで純粋に信じ切っているアニエス少尉の考えを訂正することはできません……)

 

【チヨノフ 艦橋】

 

昌「えぇ!?いつもはズボンを履いてないんですか!?」

 

宮藤「う、うんそう……」

 

沙織「それでも、服部さんとかに比べればまだスクール水着だからましと言えばマシ……そっち系の性癖を持っている人は別だけど」

 

バルクホルン「や、やはり私にベルトは……」

 

服部「私はもうそろそろ慣れました……」

 

昌「やっぱり、異世界の人は違うな……」

 

茜「私もびっくりしたわ。地面があんなにあるなんて。向こうの世界の扶桑は結構な範囲が地盤沈下で海の底になってるから」

 

みほ「やっぱり、異世界の人でも、同い年の女の子が一緒だと安心しますね」

 

桜野「そうね。やっぱりどの世界でも女の子は同じってことなのかな?」

 

小梅「確かに」

 

昌「あの、一つ聞いていいですか?」

 

岬「なんですか?」

 

昌「不安じゃないんですか?自分たちの世界に帰れるのかとか、向こうの世界がどうなっているのかとか……」

 

ましろ「……」

 

桜野「……」

 

さやか≪カイザー≫「不安じゃないっていえば、嘘になるわね」

 

ジュン「えぇ、こうしている間にもネウロイやBETAが扶桑を襲っているかも」

 

華「私たちの場合、陸に置いてきてしまった大洗の人たちがどうなっているのか……」

 

群像「だが、そんな事よりも今は自分たちがどうやって生き延びるかが大事になってくる。生き残らないと、本当に向こうの世界に帰れなくなるからな」

 

岬「それに、こっちの世界に来れたから昌ちゃんと逢うこともできたし、悪いことばかりじゃないと思うな」

 

昌「岬さん……」

 

アイちゃん「ミサキ……」

 

岬「そうそう、アイちゃんにも会えたね」

 

アイちゃん「うん、ありがとう……」

 

昌「え?」

 

エリーゼ「どうしたの?」

 

昌「う、ううんなんでも……」

 

昌(今の何?なんだかプレッシャーみたいなの……超能力?)

 

宮藤「それに、向こうにはリーネちゃんやルッキーニちゃんたちもいるから。きっと大丈夫」

 

服部「第501統合戦闘航空団ストライクウィッチーズの元隊員の方たちですね」

 

みほ「501か……宮藤さん、ストライクウィッチーズってどんな人たちがいたんですか?」

 

岬「あっ、それ私も聞きたい!個性的な人たちが多かったって学校で教えてもらってたけど……」

 

宮藤「個性的というか、みんないい人達だよ。ここにいる人たちみたいに」

 

桜野「それじゃ、後で私の部屋に来てお茶会でもしながら聞こうか?」

 

昌「お茶会、いいですね」

 

さやか≪カイザー≫「お茶会をするなら、八光さんも誘わないと」

 

みほ「はい」

 

昌「八光さん……?その人は、今どこにいるんですか?」

 

ましろ「あの人は……」

 

【大洗学園 ホテル客室】

 

八光「……」

 

八光「何も、する気が起きない……」

 

八光「そうか、これが無力感……もう、あんなことをしなくてもいい……だが、今の私に何が残っている?」

 

八光「魔力も失った。死ぬタイミングも逃した。多くの未来ある若者たちの命を奪った自分に、一体……何が……」

 

???「失礼します」

 

八光「!?」

 

???「あっすみません警戒させてしまって。私は、ユーフェミアさんに御呼ばれされました」

 

ルゥ「メンタルカウンセラーのルゥ・リルリです」

 

八光「ルリルリ?」

 

ルゥ「ルゥ・リルリです」

 

八光「カウンセラーか……私には必要ないかもね……」

 

ルゥ「必要ない……ですか?」

 

八光「そう。私にはもう何もない。使命も果たすことができない。未来を生きる資格もない。アラハバキの力も全然使いこなすことができない。そんな人間に、生きる資格なんて……」

 

ルゥ「貴方はどうしたいんですか?」

 

八光「どうしたい?」

 

ルゥ「そうです。貴方に起きた出来事……人伝ではありましたが少しは聞いています。ですが、貴方から何があったのか、それを聴かせてもらいますか?」

 

八光「聞いて、どうするつもり?好奇心で聞くのだったら、やめておいた方がいいわよ。貴方みたいな子供には……刺激が強すぎるわよ」

 

ルゥ「傾聴すること……それがカウンセリングの基本ですから」

 

八光「……夜中に身体が火照って眠れなくなっても知らないから……そうね、まずは……」

 

八光「母さんの事から……かな」

 

【輸送船 客室】

 

ユーフェミア「カウンセラーを送っていただき、ありがとうございます」

 

田中(通信)「いやいや、こちらとしも協力者の方を減らすわけにはいきませんから」

 

ゲンドウ(通信)「ユーフェミア皇女、さっそく本題に入ってもらいたい」

 

ユーフェミア「はい。こうして、通信のみではありますが集まっていただきありがとうございます」

 

サンドマン(通信)「……」

 

八木沼(通信)「……」

 

ユーフェミア「本日、部隊名も正式にAGCWP・BPAに決まり本格的に始動しました」

 

渋谷(通信)「では……」

 

ユーフェミア「はい、ようやくGEARに電童を並びに地球防衛組にライジンオーをお返しすることができます」

 

渋谷(通信)「そうか……あの戦いの後ブリタニアに接収された電童……ここまで、短いようで長かったものです」

 

ユーフェミア「とはいえ、あの子たちには辛い思いをさせるかもしれません」

 

渋谷(通信)「いえ、あの子たちも、きっとそれを望んでいます。ガイゾックとの決戦の時、何もできないで目の前で友達を奪われるような思いをするよりかはましなはずです」

 

ユーフェミア「そうであって欲しいですね……」

 

ユーフェミア「……現在、私たちの部隊に参加していただいている組織は国連から出向してきたチヨノフを始めとして、光子力研究所、科学省、WSO、そして傭兵部隊のアンノウン・エクストライカーズと、ブリタニアから出向してもらいましたアニエス少尉」

 

ユーフェミア「並びに、異世界から来たアルゴス試験小隊のユウヤさん、A-01の茜さん、戦車道履修者の皆さん、ウイッチの皆さん、ロランさん、ソニックダイバー隊、イ401、そして八光さんほかテストパイロットの方々……」

 

ユーフェミア「この部隊は、人権保護が主な目的ではある物の、最終目的に宇宙怪獣を含めた地球に仇名す者たちと戦うことが目的となっています。そのため、戦力を上げるためには、皆様のお力が必要となります」

 

ユーフェミア「ネルガル重工からは、部隊に新型の戦艦を送るという事を確約してもらいましたが、その前に特別任務として火星への同行を条件とされました」

 

ユーフェミア「もちろん、この条件を飲みます。ですがその間、いつまた妖魔が現れるか分からないため、地球をおろそかにするわけにも参りません」

 

ユーフェミア「そこで、部隊を二つに分けることにしました。地球に残る組と、ネルガルの新型艦と共に宇宙へ上がってもらう組とです」

 

ユーフェミア「また地球残留組には、各地の電童を含めたスーパーロボットと合流することも任務とします」

 

サンドマン(通信)「姫、グランナイツは火星同行組と一緒に行きましょう。宇宙には敵が多い」

 

ユーフェミア「分かりました。では、他の皆様は地上組と合流という事でよろしいですか?」

 

八木沼(通信)「そうだねぇ……GGGは、今パリで特殊任務中だから、すぐにはちょっと……」

 

ゲンドウ(通信)「こちらもパイロットがまだ来ていない。しかし、来てもらっても構わない」

 

田中(通信)「こちらも、あの方々であればいつ来てもらっても問題はないかと」

 

渋谷(通信)「こちらも大丈夫です。北斗君も、銀河君も、それから地球防衛組もいつでも待っていますよ」

 

ユーフェミア「分かりました。では、組み分けを伝えます」

 

ユーフェミア「地球残留組が学園艦、ウイッチ、ソニックダイバー隊、イ401、科学省、そしてチヨノフ」

 

ユーフェミア「火星同行組がアルゴス試験小隊、A-01、ロランさん、光子力研究所、WSO、アンノウン・エクストライカーズ、そしてアニエス少尉です」

 

田中(通信)「おや?テストパイロットの方々は呼ばれていないようですが?」

 

ユーフェミア「八光少尉たちテストパイロットの方々は……」

 

≪地球残留組≫

ガールズ&パンツァー

ストライクウイッチーズ

ストライクウイッチーズ 劇場版

スカイガールズ

蒼き鋼のアルペジオ

アストロボーイ・鉄腕アトム

ゴッドバード

 

≪火星同行組≫

マブラヴオルタナティブ

マブラヴトータルイクリプス

∀ガンダム

真マジンガー衝撃!Z編

マジンカイザーSKL

スーパーロボット大戦UX

 

≪地球残留組選択≫

 

ユーフェミア「八光少尉の精神状態から、無理に環境を変えてストレスを与える事は得策ではないと考え、地球に残そうかと」

 

≪火星同行組選択≫

 

ユーフェミア「兜博士から、アラハバキの宇宙でのデータを取りたいとの事なので、火星へと同行させましょうかと」

 

ゲンドウ(通信)「百鬼八光少尉……か」

 

田中(通信)「おや?何か思うところでも?」

 

ゲンドウ(通信)「……」

 

【学園艦 ホテル】

 

八光「……」

 

ルゥ「……」

 

八光「……」

 

ルゥ「……ふぅ、今日はここまでにしましょうか」

 

八光「そうだな。どうだ?なかなかに興奮する内容だったろ?」

 

ルゥ「そうですね。官能小説一つ書けるんじゃないですか?」

 

八光「確かにな……私も、よく心がおれなかったと思う」

 

ルゥ「それは、八光さんに心の支えがあるからじゃないですか?」

 

八光「心の支え……何なのだろうな」

 

ルゥ「八光さん自身もおっしゃってたじゃないですか。覚えてませんか?」

 

八光「ん?」

 

≪ドアの開くSE≫

 

岬「八光さん!って、あれ?あなたは……」

 

ルゥ「初めまして、カウンセラーのルゥ・リルリです」

 

岬「ルリルリちゃん?」

 

ルゥ「ルゥ・リルリです」

 

八光「岬艦長、どうした?」

 

岬「これから、皆と合流できたことを祝してお茶会をしようと思っているんです。八光さんも来てください、それからルリルリちゃんも」

 

ルゥ「ルゥ・リルリです」

 

八光「いいのか?私のような汚れた人間が行っても……」

 

岬「もちろんですだって八光さんは……ううん」

 

岬「ヤコちゃんは、私たちの友達だから!」

 

八光「ヤコちゃん……それは私のあだ名か?」

 

岬「うん!」

 

八光「ヤコちゃん……そっか、ヤコちゃん……か」

 

岬「ヤコちゃん?」

 

八光「忘れてた……私にはまだ、生きなければならない理由があることがな……」

 

岬「?」

 

八光「いこう、岬艦長……いや、明乃」

 

岬「うん!」

 

八光「ほら、ルリルリも」

 

ルゥ「だから、ルゥ・リルリです」

 

岬「じゃぁリリちゃん!」

 

ルゥ「そこはルリじゃないんですか?」

 

八光「……フフッ」

 

八光(これが、同世代の人間との会話……か)

 

八光(冥夜……私は、お前たちと壁を作っていたのかもしれない……硬くなりすぎて、自分を忘れていた。ただ気楽に、話せばよかったんだな)

 

八光(私は全てを失った。取り戻すことができないものは多いけど、取り戻す物は取り戻す。そして、自分になかった物はこの部隊で手に入れる)

 

八光(皆、私は絶対に帰る。帰ったら、お前たちにも紹介しよう……)

 

八光(私の、たくさんの友達を……)




[ゴッドバード]
昌「ひびき洸君に代わってライディーンに乗り込んで戦うことになった私、囀昌はたくさんの敵と対峙していくことになる」
昌「妖魔帝国との戦いの中、次々と復活する敵」
昌「しかし、それと同時に彼らもまた宇宙の果てから帰還し、私達と一緒に戦ってくれることになった」
昌「そして、その先に待っている私の父親に関する衝撃の真実」
昌「果たして私はたくさんの友達と一緒にすべての世界を救うことができるのか」
昌「次回スーパーロボット大戦BPA、『終わりのない戦い』に……」
昌「フェード……イィィン!」

この小説は……

  • 不定期連載でもいいから常に公開して
  • 今後もエイプリルフール限定で復活して
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