かなり投稿が遅れました。
これからはもっと早く投稿したいなぁ…
少年は走っていた。大事な妹の手を引いて…
彼等の向かう場所などはない。ただただ走るだけだった…
産まれた時よりいた悪魔。彼等の父親はその悪魔と闘っていた死んだ…
『大丈夫だ。父さんは必ず帰ってくる。だから母さんと妹を護れよ?お前は男なんだからな』
父親の最後の言葉だ。この言葉を残して戦地に向かった翌日二人の兵隊がやって来て真っ黒の炭のような者を渡して来た。『君のお父さんは立派に闘っていたよ』兵隊はそう言ったけど彼は嘘だと思いたかった…父さんが死ぬはずない…そんなはずない!何度そう言っても兵隊はそれが父親だと言い続けた。彼の母親まで『もうお父さんはいないの!』そう言い続けた。それからは父親の友人の家に引き取られた。
そんな中、母親が死んだ…手足を無残に引きちぎられたのだ…悪魔に…
・・
世間にはそれは事故だと伝えられたしかしそれは
・・
事故では無かった…
彼は妹を連れてその家を出た。どこか安全な所に…平和な所に…
そうして走り続けても安全な所などどこにもなかった…
『第二次世界悪魔対戦』が行われている今
もはや安全な場所などはどこにも無かった。
「おにいちゃん、お腹すいたー」零の背中におぶられている彼の妹の花が言った。「…ゴメンな花、今食べ物無いんだよ」「ぶーやだ!お腹すいたー!」「だから、何も無いんだよ!」「ぶー!!おにいちゃん嫌い!」「あっ!待てよ花!」まだ3才の妹を逃がすまいと、走り出した妹を追いかける。
「花~!?」「どこだ?花~?」彼が呼び掛けるが返事はない。周りを見渡してもいるのは、
この東京に避難しに来て行き場のない人達や、
食べ物を違法な値段で売りさばく人。
とにかく人が沢山いるここで背の小さい少年が背の小さい妹を見つける事は難しかった。
「逃げろ~!!!」突如誰かの叫び声と共に大勢の人間が雪崩のようにやって来る。その隙間から見えたのはまるで蟹のような形をした生物。しかしその生物は4メートルはあり、おまけに無数の触手が生えているそしてその触手が掴んでいるのは…「花!」少年の妹だった…
「花!花!」「おにいちゃん!」花が助けを求めるなのに彼にはどうする事も出来ない…すると蟹の悪魔は大きな爪を上げるそしてとてつもない勢いでそれを零に向かって振り下ろす。
殺される…と思った瞬間、零の肩が掴まれ後方に投げ飛ばされる。
顔を上げた時、目に入ったのは何人もいる自衛隊と零が預けられた家の当主、神木重三郎だった…
「え?お、おじさん?」「…下がっていろ…」そう言いながら重三郎は腰の鞘からゆっくりと刀を抜刀する…そしてそれをそのまま振る。
刃から放たれた音速の斬撃は蟹の悪魔に直撃し、硬い甲羅にヒビを付けるしかし致命的なダメージには至らない。
「…やはり一筋縄ではいかんな…おい」「ハッ!」自衛隊の一人が素早く反応「後は頼んだぞ」「了解しました。総員狙撃体勢!」隊長だろうか?その声と共に数人の自衛隊が最新の鉱石、デスメタルを使った銃弾がこもった銃を構える。「付いてこい零」重三郎が告げる「え?花は?」「…いいから来るんだ」「まってよおじさん!花を…花を助けてよ」零は助けを求める。しかし重三郎はそれを無視し、自衛隊に指示をだす。
「おい!早く射殺しろ、その子供は気にするな」「…了解しました…」一瞬の躊躇いの後、自衛隊が返事をする。「おじさん!まってよ!ねぇ!お願い撃たないでよ!」「おにいちゃん!」花が手を伸ばす…「構わん!撃て!」重三郎が叫ぶ、「頼むよ…頼むから…花を…花を…」「総員構え……撃て!」隊長の指示そして自衛隊達の指がトリガーに触れかけた時…
「…止めろ…止めろ…止めろ!…止めろぉ!!」
零の叫び声と共に全ての動きが止まる。
自衛隊、悪魔、人間、生物、しかしそれは時が止まるのとは違う。まるで巨大な力で押さえつけられる様に…
これが天宮零の能力…超能力が目覚めた瞬間であった…
今回は前編なので後編に続きます。なるべく早く投稿いたしますのでお楽しみに…