どうも。
DJ☆KAIこと、江波界司です。
稚拙な文章、でも評価は上々?と思えば速攻で低評価で感想、ではバレぎみの伏線。いかせん原稿を活かせん現状。ネタ切れ間近で悪戦苦闘。
これって字で伝わるんでしょうか。
まぁ本編なのよなぁ。
―クラミー side―
「クラミー……」
「ええ、これで、あの男はいづな陣営になったわ」
右手に持った銃を壁に近付けるミスディレクションで左手のボムから視線を逸らさせた一策。
けど
隣にいるステ……ステフにも不安が見える。空はあの男をそれなりに信用している。そんなヒキガヤが策を練っても歯が立たない。
空、本当に勝てるの?
―クラミー side out―
―other side―
「大分経ったな」
「そうですね。恐らく、そろそろ彼も」
「ああ、やられたろ」
月が照らす公園。
小枝を筆代わりに地面に計算式を書き続ける白と、それを守るように銃を構える空、ジブリール。
白が出すいづな攻略法が完成するまで時間稼ぎを提案して一人去った八幡。あれからそれなりの時間も経ち、連絡手段を持たない三人は八幡は既にいづなに負けたと考えておくことが善策といえる。
未だ手と頭を止めない白。ジブリールがそんなマスターを不安そうに見つめる中、公園の入り口に影が一つ現れる。
NPCと違い男性型の体型が確認できた空は迷いなく銃の引き金を引く。
顔すら見えない影は転がりながら回避し、だがゆっくりと進んでくる。公園の街灯が照らし、八幡の顔が闇より浮かぶ。
「くそっ」
思わず悪態が漏れる空。まだ策が出来ていない状態で八幡の襲撃。恐らくどこかにいづなが潜んでいるはず。そう考えれば迂闊に動くことも出来ない。
「ったく、なんで攻めて来ねぇ」
だが空は八幡の動きに疑問を持つ。仮にこちらに隙を作るために来たなら攻めるのが当たり前のはず。いづなが隠れているなら尚更だ。
未だ行動を見せない両者、いや両陣営。流れる沈黙に、白は顔を上げる。
「……にぃ、しろ……しんじる?」
「あ?当たり前だろ。兄ちゃんが白を疑ったことあったか?」
「……うん、なら……」
白は長く繋げられた数式、その最後の変数8に“=”を結ぶ。
「……次は、にぃの、ばん……」
言って白は立ち上がると、八幡に向かって銃を撃つ。そしてそれとほぼ同時、空に向かって草むらから弾が飛んでくる。
それを察知していたかのように白は体を射線に被せ、空の着弾を防いだ。
「なっ!?」
「マスター!」
空を庇い弾を食らった白。それを見届けたジブリールは空を腹から掴んで退避の行動に入る、がそれは叶わなかった。
白の弾を躱していた八幡がジブリールの視線の先に桃色の弾丸を放ち、逃走経路を封じる。
「ジブリールっ」
抱えられた空は強引にホールドから抜けるとジブリールの体を後ろに引く。僅かに後ろに傾いたジブリールの目の前を弾丸が通過する。頭部を狙った正確なショット。その主は、白だった。
背中合わせに銃を構える空とジブリール。その二人を囲むように隊形を組むいづなと八幡、白。形勢は大きくいづなに傾き、空の額には汗が一筋滴る。
「超計算力の白と能力値未知数の八まで相手とか、流石にきちぃな」
「マスター、もはやここまででしょうか」
ジブリールが弱音を吐いた理由、それは空が一任した白が作戦を完成させるに至らなかったことだ。長い計算式の末に、イコールから続けることが出来なかったからだ。
「いや、白は答えを出したんだ」
だが空はそのジブリールの考えを読み、否定する。
白はつくったのだと、必勝の策を、作戦を。
「ジブリール、二人をしばらく足止めしてくれ」
空が指す二人、すなわち今現在隣合った配置の八幡といづなをジブリール一人で抑えろと。
だがそんなデメリットは存在しないかのように、ジブリールは胸を張って応える。
「了解ですが、“別に倒してしまってもいいんだろ?”にございます」
「一応ツッコんで置くけど、それ死亡フラグだからな?」
「なんと。では、普通に倒してまいります」
堂々と相手の眼前で作戦会議を繰り広げる二人。当然いづながそれをいつまでも待つはずがない。やはりこの状況下では隙は見せないのが空という男だと彼女は再認する。
「随分余裕だな、です」
「はは、余裕なんざねぇよいづなたん。けどよ……」
追い詰められ、仲間も信頼する妹も奪われ、それでも彼は笑う。
「楽しいじゃねぇかよ」
空は言うと同時にボムを地面に叩きつける。吹き上がる爆煙に向かって周囲の三人は銃を発射する。だがその弾が二人を捉えることはなく、煙の中心でぶつかり合った弾丸は来た道をそのまま反射して進む。返ってくる弾丸を躱した三人は空とジブリールがいた場所を見つめる、がそこに二人の姿はない。
周辺に視界を広げる三人。その内の一人である白に弾丸が発射された。察知した白は地面に向かって引き金を引き、跳弾した弾丸で直撃を避ける。
白を狙った本人である空は公園の外にいた。白は空に銃を向けながら歩き出す。
いづなも白に続こうと足を踏み出した。だがその一歩はすぐに引くことになる。聞こえた声が指す方向から弾丸が飛んでくる。辛うじて回避したいづなは近くのビルの屋上に目をやる。そこにいるのは銃を向けるジブリール。かなりの距離があるなか、長距離スナイプでいづなを狙ったジブリールは逃げる素振りを見せず轟然と立っている。
「さぁ、始めましょうか」
階段を登ってジブリールのいた屋上を目指して走っていた八幡は、ようやく屋外に出る扉を開く。そこではいづなとジブリールの激戦が繰り広げられていた。
八幡は援護射撃とばかりにいづなの支援を開始する。
身体能力の高い
飛び交う銃弾、弾き合う弾丸。互いに距離を詰め、開けながらの攻防。
しかしその均衡は僅かに崩れ始めていた。
―other side out―
―ジブリール side―
おかしい。
さっきからあの男はいづなの後ろからの援護射撃に撤している。本来なら不思議はない。自分の身を守りつつ攻撃するのはむしろ善策といえる。
しかし、それはかなりの非効率な作戦。たとえ相手に操られているとはいえあの男がそんな当たり前なことをするでしょうか?あの人の裏をかくような、虚を突くような彼が。
そう考えると、彼の動きに見えてくるものがある。
彼はいづなと私を射線を挟みながら撃っている。こちらから撃てないという事実を裏返せば、いづなが躱すのをミスしたと同時に味方に射撃されることになる。たとえゲームオーバーにならずとも、一定時間の停止は事実的な死を意味する。では何故そんなリスクを?
いえ、この行動はいづなの指示ではなくあの男の意志で行われているとしたら?
こんな仮説には何の根拠もない。
あの男はマスターのように強い訳ではない。あの男はマスターのように勝利に固執していない。ただくだらないことには頭を使い、無駄なことに言い訳をし――自分のすべきことには全力で向かう、そんな人だ。
それに彼は言った。『裏切らない』と。マスターをそして自分の目標を裏切ることはないと。
ならば彼は――
―ジブリール side out―
―other side―
『いづな』
耳に届く別周波の声がいづなに弾道を教える。
自分の真後ろから来る弾を正確に躱してジブリールを狙う。自分で味方の弾を躱しながら戦うのは非効率な部分もあるが、拮抗した実力同士で決着をつけるなら奇策を持つべきである。それが八幡との勝負でいづなが得た教訓だった。
現在あの奇策を取り入れていた八幡は、ガンで仲間にした後もその個性は失わずに銃を握っている。
「これでっ」
バックステップのフェイクを入れ、ジブリールは一歩を踏み出して距離を詰める。
いづなはジブリールの左右に弾幕を張りながら体を横に逸らす。
さっきまでいづなの体があった場所を八幡が撃った弾丸が通過しながらジブリールに向かう。だがジブリールがそれに回避行動を見せることはなく、横に飛んだいづなに銃口を向ける。
「っ?」
ジブリールに弾丸が直撃するとほぼ同時、ジブリールの銃から放たれた弾がいづなの額を捉える――寸前、いづなの目が大きく開かれ、体には赤い筋が浮き上がる。
陸上で生きる生物には到底不可能な動きを見せながらいづなは弾丸を回避した。
着弾によりジブリールは地面に倒れ込む。それを見ながらいづなは上がった息を整えている。体の表面から赤い文様は消え、いづなは徐々に肩でしていた息を鎮めた。
「危なかった、です」
ジブリールの行動は彼女にとって予想外だった。合理性の高い彼女が、まさか相打ち、いやそれにすらならないただの自爆をするとは考えていなかった。
仮にあのままジブリールの弾にいづながヒットしても、後ろにいた八幡がすぐに陣営を上書きしていたはずだからだ。咄嗟に『血壊』を使ってしまったが、焦ることはなかったといづなは思う。
『いづな、空と白は――』
司令塔のいのから情報が告げられる。あちらもまだ決着は着いていないようだ。ジブリールと八幡をどう使うかを考えながら、いづなは力の抜けかけた手の銃を握りなおす。
「それが本命のチートか」
「っ!」
まるで嘲笑うかの如く、低い声が耳に届いた。
『いづなっ』
声の主を見るより先に届いた声に従い、いづなは後ろに飛ぶ。動いた自分の影を弾丸が通過した。
低い声と弾丸の持ち主、八幡はこちらに銃を向けていた。
「なんで、です」
「俺は何でも一人でやる派なんだよ。テスト勉強もゲームのデータの上書きもな」
八幡の言葉に巡るいづなの思考がある仮説を出す。
あの時銃を壁に向けて撃ったのはミスディレクションではなく、反射した弾丸でいづな陣営にされた自分の所属を上書きするため。
その仮定を証明する必要はなかった。たとえ方法や工程に差異があれど、今のこの状況が変化することはないからだ。
いづなはその回答を得ると銃を構える。
「普通にやったら、凡人の俺が
心底困っていると言うように八幡はいづなに言う。警戒を下げない彼女にだが八幡は気にすることなく続ける。
「だから、何でも一人でやる派の俺だが……利用出来るもんは何でも使うぞ」
八幡はいづなに向かって銃弾を放つ。桃色の弾を躱したいづなは反撃をすべく銃口を八幡に向ける、が
「なぁ――ジブリール」
『いづなぁ』
飛んだことで死角になっていたジブリールがいづなに弾丸を発射した。
いのの声が無ければ避けることは出来なかっただろう。
再び『血壊』を発動したいづなは足場のない空中でバク宙を決める。ジブリールの撃った弾を回避し、荒い息を吐きながら二人を視界に入れる。
「負けねぇ、負けたくねぇ、です」
―other side out―
「飛行は禁止じゃなかったのかよ」
マジでふざけたチートだな。
物理学ガン無視か。物理限界に設定させられたジブリールが負けるのも無理ないな。
「さて、ここからのご予定は?」
「休日の過ごし方聞くみたいに聞くなよ」
いやいやジブリールさん?あんた何言ってくれてんだよ。誰のせいで予定狂ってると思ってんだ。てかどうやって気付いたんだ?
今回俺はあくまで予備、空たちが負けそうな時の控えのつもりだったのに。
「仮にあなたが最後まで敵の振りをしながら残ったとしても、あなた一人で勝てると?」
あー無理ですね。やっぱ相当無理があったわこの作戦。
にしてもなんつー威圧感だよ、いづなのやつ。話は聞いてたけどここまでふざけたチートとは思ってなかったんだが。
「それで、次の策はおありで?」
「あーないことはないな」
「させねぇぞ、です」
ですよねぇ。
いづなは俺とジブリールに向かって引き金を引く。
紙一重で躱した俺はビルから飛び降り……はせずに扉に向かって走り出す。
だが平凡な俺の足といづなの脚力を比べてどちらが勝つかは明白だった。先回りしたいづながこちらに銃を向けている。
「やべっ」
体勢が悪く、今の俺じゃ躱せない。
そんな俺を助けるかのようにいづなに向かって放たれた弾丸。いづなはそれを躱すのために地面を蹴る。
的を絞らせないように動き回るいづなは、また出口の扉の前を陣取る。
「そろそろ作戦を聞いても?」
「従うのか?お前が?」
「作戦は聞きますが、言うことを聞くかは別の話ですね」
なんでこんな時まで仲間割れしなきゃならん。いや流石に今くらいは仲間だと思って貰いたい。じゃないと勝てるもんも勝てないだろ。
「古来より、追い詰められたら取れる作戦は一つしかない」
「もったいないぶらずにお願いします」
そう言うなよ。
せっかくの名言だ、心置きなく言わせて貰いたい。
銃を構え、いづなに向かって弾丸を撃つ。躱すいづなは狙いを定めるためだろう、数メートル横の位置に止まるとこちらに射線を合わせる。
だがそれより先に俺は走り出す。
最終手段、奥の手、追い詰められた時の秘策、奇策、それは――
「逃げるんだよぉ!」
エンパイア・ステート・ビル(よりはかなり低いが)から俺は安全装置なしのダイビングを決行した。
戦闘描写って難しいっ。
どうしても長くなればなるほど言葉が被ってしまってしょうがないです。
語彙力が欲しい(切実)。
文才がないのは知ってますが、評価が両極端なのはなぜなのでしょうか……
感想、誤字報告お待ちしております。
番外編 エルキア王国奉仕部ラジオは必要ですか?
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