魔獣創造に『回帰』の残滓を入れてみた(一時凍結)   作:ぴんころ

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今回は、一誠がなんやかんや頑張ってたタイミングでのパーティー会場。

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一方そのころ

 現在冥界で行われている若手悪魔のパーティー。その会場にいた者たちは、現在の状況は質の悪い悪夢なのだと思いたかった。

 

 テロ組織による襲撃ならば理解できた。しかしそれも、旧魔王派がそのまま攻め込んでくる、という程度の貧困な発想のもの。なぜなら旧魔王派は、『魔王の座を奪い取り自らの手で冥界を統治する』ということを目的としている、そう考えていた。しかし、実態は違った。すでに彼ら(旧魔王派)にとって、今の冥界は何の価値もなかったのだ。贋作の魔王に尻尾をふった輩など治める価値もない、ということなのだろう。

 そのことを理解できなかったからこそ、今このパーティー会場は混沌としているのだ。

 

──ラフムによる襲撃──

 

 それこそが今この場で起きていることの真実。旧魔王の血族が、ただ今の冥界を滅ぼすためだけに、オーフィスの蛇を使用した結果、起きている惨劇である。

 

「クッ!」

 

 ヴァーリの時のことを考え、魔王は接近戦ではなく遠距離で戦うように指示を出す。しかし、魔力を扱うことのできないサイラオーグはそのようなことができないため、接近戦を行うしかない。

 すでにレグルスを身に纏っているとはいえ、レグルスを通じて汚染されかねないので、拳により引き起こされる風圧だけで敵を吹き飛ばし、それらを魔法で消し飛ばすというのが今の彼らの戦い方であった。

 

 しかし、そんな戦い方が長く続くはずもない。若手悪魔は、どれだけ倒そうとも無限に増え続けるラフムを相手にできるだけの戦力ではないのだ。

 かと言って魔王が出ることも難しい。なぜなら彼らの攻撃では、ほんのわずかなミスで前線に出ている若手悪魔を殺しかねないからだ。そして、それだけではなく今現在彼らも攻め込んできた旧魔王と戦闘になっている。だからこそ、救援など望むことはできないだろう。

 結果として、戦闘開始から約3時間。そこで彼らの魔力は尽きた。これ以上の抵抗をすることはできず順当にラフムに殺されることとなった。

 

◆◆◆◆

 

 魔王は魔王で攻め込んできた、旧魔王派のシャルバ・ベルゼブブだったラフムと戦闘になっていた。ラフムが攻め込んできた当初は、彼らも若手の指揮をとることが出来ていたのだが、ラフムと化した魔王が攻め込んできたことで、そちらで手一杯となり、若手への指揮がとれなくなったのだ。

 

d<、jt@emks@m(死ね、紛いものども)!」

 

 今のシャルバは蠅の王たるベルゼブブではない。三大勢力との会談のときにカテレアがレヴィアタンに回帰したことを知っていたオーフィスは、かつて他の神話の神、その分霊であったころへと回帰させるための蛇を旧魔王には渡していた。

 ゆえにこそ、この場にいるシャルバはベルゼブブではなくバアル・ゼブル。嵐と慈雨をつかさどる神格へと、ラフムになることで立ち返った存在である。

 

 今の彼は自らの起こす嵐、そして降らせる雨により悪魔を滅ぼしにかかる。なぜなら彼の起こす慈雨とは、人間のためのもの。人間を食い物にする異形に対しての慈悲など込められているはずがない。人類が異形による搾取という長い冬を超えるための恵みの雨は、遍く人外へダメージを与えるのだ。

 

「ハァッ!」

 

 サーゼクスの滅びの魔力により、降り注ぐ雨を防ぐ結界が張られる。他の者では、悪魔の張った結界という点に対して特効効果のある、異形を滅ぼす雨を防ぐことはできない。そして、彼が結界を張ることに集中しなければならないということは、他の面々でバアル・ゼブルとの戦闘を行うということ。そのため、彼の持つ雨と嵐を抜くことが難しかった。

 

「えーい」

 

 そう言って放たれたのはセラフォルーの魔力弾。直線状にある雨粒を凍らせ進みながらも、その上から降り注ぐ雨により、すぐに消滅していく。サーゼクス以外には、敵の攻撃を防ぐ結界を張ることはできないが、防御に回っているサーゼクスが攻撃に回らないとバアル・ゼブルを倒すことはできない。

 それに加えて、若手のほうにはラフムが行ったのだ。そちらの救援に向かう必要もあるのだから早めに倒さなければならない。唯一の救いとしては、この異形殺しの雨を結界を破るためだけに使い、若手のほうには一切降っていないという事実があることだ。そうでなければ、きっとすでに若手は全滅していた。

 

 そうして戦うこと2時間。彼らはついに決定的な破綻を目にした。

 

「え?」

 

 その言葉を言ったのはセラフォルー。彼女は目に映った光景を信じたくはなかった。まさか──妹が化け物に心臓を貫かれ、目から光が消えているなんて、信じられなかった。

 

「あ、ああああああああああああ!!」

 

 その叫びとともに結界を飛び出し、ラフムの元へと駆けるセラフォルー。しかし、結界の外に出れば、バアルの雨を全身に受けることになる。

 彼女は全身に纏った魔力である程度まで防いでいたが、結局妹の亡骸のもとへたどり着く前に死亡した。

 

 そして、それに少し遅れて完成した、アジュカの結界。これによりサーゼクスは防御にまわる必要がなくなり、そのまますぐにバアル・ゼブルは討伐された。

 

 

 こうして、冥界のパーティーは終了した。魔王セラフォルー・レヴィアタンと、リアス・グレモリー以外の若手悪魔。それこそが今回の襲撃での死亡者。

 そして、それと同時にリアス・グレモリーは敵と通じているのではないか、という疑惑が出始めた。





今回はここまで。ちなみにラフムやらを誘導していたのが、アルクの端末。もともとはケイオスタイドで作られた端末ってことで、原作では「聖杯の泥で反転した」という生まれの黒王が、真祖クラスのスペックで出る予定だったけど、なぜか出ることなく終わってしまった
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