魔獣創造に『回帰』の残滓を入れてみた(一時凍結) 作:ぴんころ
お気に入り300件超えてしまいました。怖い。
他の作者様方の前書きを見ていると、なぜ自分にはあんな前書きが書けないのか忸怩たる思いであります
とりあえず、前回入れ忘れてたオーフィス擬きちゃんの設定を少々
名前:フィー(対外的にはオーフィス)
見た目:幼女オーフィス
能力:蛇を通じての
備考
龍ではないのでサマエルが本来ほどの効果を発揮しない
前回の最後で、和平会談編は終了と言いましたが、続けることにしちゃいました。感想で言われたことがすごい面白そうだったんで、ついやっちゃったんだ。プロットなんて存在しないからできることだね(白目)
今回は初めてイチャイチャ(?)描写を入れてみました。
「どうしてアザゼルを攻撃したんだ、ヴァァァァァァァァリィィィィ⁉」
そう叫び、ヴァーリを見た兵藤一誠は彼の姿を見て、彼の姿を見て今日何度目かわからなくなるほどの驚愕を得た。
なぜなら、彼の鎧は黒紫に変色し、縦方向に開いた口のようなものが至るところに存在していたからだ。
──その理由はただ一つ
カテレア・レヴィアタンの冷気に貫かれたとき彼の体に入り込んだものは、現魔王に対する呪詛だけではない。彼女はすでに
即ちそれは、彼女の肉体はケイオスタイドで構成されているのと同義であり、その内で生成された冷気にもケイオスタイドが含まれるということなのだ。
アザゼルは時間を凍結させられた空間に存在していた腕を消し飛ばされた。そのため、怪我の部分から入り込むということはなかったが、ヴァーリは違う。彼は気をそらした一瞬に、冷気で体を貫かれただけなのだ。そのため、いくら自らの体を治療し、旧魔王の呪詛を解呪しようとも意味はない。
──母なる権能には、その子たる存在は抗えないのだ。
だが、彼も立派だったとは言えるだろう。途中で自らの精神が汚染されていくことに気付き、その汚染に使用されている力を半減することで、レヴィアタン討伐まで自らの意志を維持したのだ。そうでなければ、今頃首脳陣は全滅していただろう。
「
しかし、それももう終わり。今の彼はもはやヴァーリ・ルシファーではない。名付けるとするならば『ヴァーリ・ラフム』である。
その姿を見て、この場にいるすべての存在がヴァーリはもう手遅れだと理解した。
「
兵藤一誠には、すでにラフムと化したヴァーリの言葉の意味はわからない。けれど、自らとの闘いを望んでいることだけはわかった。
「いいぜ…!お前がそれを望むんだったら…!」
それが、ラフムとしてではない、ヴァーリ・ルシファーとしての望みだと思えたからこそ、自らよりはるか格上との対峙を決意した。
◆◆◆◆
それは戦闘と呼べるほどのものでもなかった。
それでも動けなかったのは、他に守るべきものがあったから。首脳陣は自分たちの勢力を。護衛は首脳陣を。リアス・グレモリー眷属はレヴィアタンとの闘いで、もう動くことができない。
そして、全員が覚悟していたからこそ、眼前の光景には目を疑った。
「ウォォォォォォォ‼」
「
兵藤一誠とヴァーリ・ラフムが殴り合い、兵藤一誠が打ち勝っているのだ。
──理由としては単純だった
神器は所有者の思いに応える。だからこそ『友人となれたであろう宿命のライバルをこんな化け物のままにはしたくない』という、これまでにないほどの強い思いを持つ兵藤一誠がカタログスペックをはるかに超える力を発揮し、ラフムと化したことでそういった強い思いがなくなりカタログスペック通りの力しか発揮できないヴァーリ・ラフムをわずかに上回ったのだ。
しかも、今ドライグは宿敵であるアルビオンがこんな化け物になってしまったことに憤慨している。だからこそ、兵藤一誠とドライグはこれまでにないほどに同調することに成功した。
「すげぇ…」
アザゼルはそう呟いた。今代の赤龍帝は最弱だ。そう言ったときのヴァーリはとても残念そうだった。スペックも低い。戦闘への意欲よりも女への興味が強い。そんなものが自分のライバルなのか…と。
「ヴァーリ…お前のライバルは最弱じゃねぇよ…」
確かに技巧などなんにもない。ただ正面から殴り合うだけ。これでは、ほとんどの相手には敵わないだろう。
けれどこの瞬間、相手も正面から殴り合うしかない現状では、歴代最強クラスのパワーを誇っている。
魔王が、天使長が、全力で張った結界が赤龍帝の拳の風圧だけで消し飛びそうになっている。拳だけで、ラフムと化したことで他のラフムの特性──レヴィアタンの鱗──を得ているヴァーリの拳を弾き飛ばしている。それだけのパワーを持つ者がどれだけいるだろうか。
そうして戦況を見ていると、ヴァーリ・ラフムの様子がおかしいことに気付いた。
『相棒。奴の様子がおかしいぞ』
「ああ、わかってるさ。ドライグ」
それは赤龍帝も一緒だった。目の前でヴァーリだった者が何か笑っているように見える。それは、鎧にある縦方向に裂けた口が開き、笑い始めたからだろうか
彼らが次の行動に対して備えていると
彼らは理解できなかったことだが、この瞬間にヴァーリ・ラフムは理解したのだ。
そして彼は進化した。白龍皇アルビオンがラフムと化した『アルビオン・ラフム』と、旧魔王ルシファーの末裔がラフムと化した『ルシファー・ラフム』へと。
「クソッ…!」
結果として兵藤一誠は敗れ去る。赤龍帝の力ですでにボロボロだった彼は、分離したことでダメージが消え去ったラフムに敵わなかった。
ルシファーへ攻撃しようとすれば半減される。アルビオンへ攻撃しようとすればルシファーがばら撒いた魔力弾で動きを止められる。そんな状況から起死回生の一手をもたない彼では抜け出すこともできず、アルビオンの
けれど、彼もただでは負けなかった。カテレア・レヴィアタンの時に彼は知っている。本来耐えきれないほどの力を入れれば自壊することになるのだと。
『Transfer』
だからこそ彼は最後の最後で、2匹のラフムに力を譲渡した。お前風情では天龍の力もルシファーの力も、ヴァーリという男の一部ですら
「イッセー!」
そう言って兵藤一誠に駆け寄るリアス・グレモリー。兵藤一誠は眠っているだけだと理解し、安堵の息を吐いた。
こうして駒王会談は終わった。結果として今代の白龍皇が死亡。今代の赤龍帝が意識不明の重体。これらによって
◆◆◆◆
──けれど、彼らは知らなかった
ラフムと化したら、その大本である今現在オーフィスとして存在している
そして
ラフムと化した
──よもや、二天龍の力を得ることができるとはな──
そう、言ったのは『回帰』の獣、その残滓。彼は今回の実験で思わぬ成果を得た。本来ならば、カテレアに襲撃させるときに蛇を使わせ、首脳陣の能力のサンプルデータを得ようとしていただけだったのだ。
結局はアザゼルのデータしか得られなかったが、二天龍のラフム化とレヴィアタンの血筋の覚醒により、それらを魔獣創造で生み出せる戦力とすることができた。
では、次はどうするか
──アビー、アルクを呼んでもらえるか?──
「わかったわ、お父様」
そう言ってアビーは空間転移を行い、次の瞬間金髪の美女を連れて戻ってきた。
「どーしたの、おとーさん?」
美女──アルク──はニコニコ笑いながら問いかけてきた。
──確か、夏に冥界でパーティーがあるらしい。おそらく次の禍の団の動きはそこだろうから、冥界にいる君の端末には、そこに注視しておいてもらいたい──
「オッケー!」
アルクはそう言って了解の意を示した。
「今回の任務はそれだけ?」
──ああ──
そう言うとアルクはニコニコ笑ったまま去っていった。
「お父様?」
アルクが去ったあと、アビーが怪訝な顔をしてこちらをみていて
「禍の団にも端末はいるのだから、わざわざ冥界側に注視させる必要はないんじゃないかしら?」
そう、言ってきた
──一番襲撃しそうなのは、グレモリーの
この程度のことは聡いアビーならわかっているはずなのだが、と思っているとふと気づいた。
──ああ、もしかして嫉妬かな?──
彼女は最初期からいる自分よりも、後に生まれた子ばかりが仕事を与えられているという現状に嫉妬していたのだろう。自分では役に立てないのではないか、と
「ち、違うわ!ただ純粋に疑問に思っただけで──」
そう否定するも、慌てているのと顔が真っ赤な時点で図星なのだとよくわかる。だから
「──だから嫉妬してるとかそういうのじゃ──ってお、お父様⁉」
アビーのことを抱きしめた。
──アビーの出番はもう少し後だよ。アビーにも仕事はあるけれど、そのための下準備がまだだからね。もう少し待っててもらえるかい──
「……お父様がそう言うなら……」
顔を真っ赤にして、俯きながらもアビーはそう言った。
──とりあえず今は冥界の方だ。それも下準備の一つだからね──
そうして次のイベントにむけての準備を整えていった。
あれ?もともとの予定ではヴァーリ・ラフムがアルビオン・ラフムとルシファー・ラフムに分離して、これからのラフムにその形質が受け継がれるだけだったはずなのに、なんで一誠もラフムになってるんだろう……?
もう一人の最初期メンバーであるイリヤは現在修行中。気づけばあの子の出番がほとんどなかった。そろそろ出してあげないと…
ルシファー・ラフムとラフム・ルシファーなら後者のほうが言いやすそう。けどルシファー家のラフムくんみたいな感じがするので前者にした。
今回のキャラ紹介
・アルク…皆ご存じ月姫メインヒロイン。本来なら彼女自身が『星の触覚』だが、今作では彼女の触覚が様々なところにスパイとして潜り込んでいる。ちなみに今回登場していないが、使い魔の森のほうはネロ・カオスが細胞強制を延々と押し広げている。