魔法科高校にて境界を視ゆ 作:オガワハイム
「早速聞こう。お前、
「どういうことだ?」
隣に座る両儀四季という男からされた質問。
その眼を見て達也も漸く気がつく。
ただならぬ覇気、うっすらと纏う血の気配。
こちら側の人間か
達也はそう結論付けるとどう応えたものかと考えた。
四葉家直系の司波深夜の息子。司波達也、本名が四葉達也であることなど当然言えるはずもない。
ならばどうしてあんなことを……。
なぜかそこまで知られているのではないか?そう思わせてしまうほどに四季と名乗った男の瞳は不思議な光を放っていた。
とにかく、達也は様々な事情を抱えている。四葉の情報操作を信じて達也はいたって普通な劣等生になる。
「ただの学生だよ。君と違って二科生だしな」
「君なんていうようなやつじゃないだろお前。四季でいいよ」
「そうか、ならそれで」
こいつは要注意人物かもな。そんなことを考えながら達也は両儀四季の名前を心の中で反芻した。
沈黙
隣に座る男が
「武道、なんかやってるだろ」
そう言ってこちらを見てきた。
「武道、なんかやってるだろ」
数秒、いや数分だったか。沈黙を破って声をかけたのは四季の方だった。
元々聞こうと思ってたことに対しての回答は得られなかったがそれはそれだ。そもそも、俺側の人間であるのであれば、そんな情報をおいそれと話すことなんて絶対にしないはずだ。
それについて答えたくないというのであれば別にそれでいい。
今はまた別の話だ。
「どうしてそう思った?」
この男はこの期に及んでとぼけるつもりなのだろうか。
「足運び、重心その他諸々を見ればわかる話だ。惚けるのもいい加減にしろ」
そういうと、観念したようにため息をつく。
「あぁ、一応。九重八雲から教えを受けている」
「へぇ、あの忍びのねぇ」
九重八雲。対人戦闘のプロフェッショナル。現代社会に潜む『忍び』、忍術を昔ながらのノウハウで現代に伝える古式魔法の伝承者だ。この界隈で彼の名を知らない奴は相当のモグリだろう。
(この男なら、俺を満足させてくれるだろうか)
四季は心の中でひとりごちる。
直死の魔眼を手に入れてからというもの、四季は殺人衝動にかられるようになった。真由美や世話になっている人たちの前では理性という名の枷で押さえつけているものの、堪え切れなくなった殺人衝動の場を
四季は体術など、魔法を除いた戦闘技術で自分を超えるものを見たことがない。もし、目の前の男、司波達也が自分より強く、殺人衝動を戦闘行為で誤魔化せるようになるのであれば。それは願ったり叶ったりなのだ。
「もし予定が合ったら手合わせでもしてくれないか?」
「手合わせ?まぁいいが」
「ならよかった。あぁ、連絡先教えておく。出来れば今日中にこのアドレスに連絡くれ」
懐から手帳を取り出すとペンを走らせ、連絡先のアドレスが書かれたページを千切ると達也に押し付けた。
(何となく嫌な予感もするし、この辺で退散とするか)
直感がそう告げていた。
「それじゃ、手合わせの件。よろしく頼む。お前との関係はこの先長くなりそうな気がするな。三年間、同じ屋根の下頑張ろうぜ」
そう言って席を立つ。一応言っといてやるか。
「逃げるなら今のうちだぞ」
そう言い残して四季はその場を後にした。
一体どういう意味だったのだろうか。
達也は先程去っていった四季の残した言葉の意味がわからなかった。逃げるのなら今のうち。何から逃げるというのだろうか。
そんなことを考えている時、目の前に一人の女子生徒が立っていた。
見上げる形でその女性を見る。
この顔、どこかで……
「新入生の方ですね? もうすぐ入学式の時間ですので講堂に向かった方がいいですよ」
今頃達也はあの性悪女に捕まっていることだろう。
まぁ、精々頑張ってくれと四季は心の中でエールを送った。
毎日詐欺をしました。
すみませんでした。
お気に入り登録ありがとうございます。
なんか今回はめちゃくちゃなきが……
慣れない書き方に挑戦したものです、とても読みづらかもです。
すみません。