海未ちゃん(大学生)と善子ちゃん(高校生)が従姉妹という関係だったらという物語。歳が離れすぎだとあれなので年齢は近くしてあります。


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海未ちゃんの誕生日ということで。まあ、1日遅れだけど。


うみよしの日常

「お姉ちゃーん」

「いらっしゃい、善子。背伸びました?」

「うーん、わかんない」

「とりあえず、中にどうぞ」

「はーい」

 

三月十五日、私――園田海未の誕生日。従妹の津島善子が家にやってきました。

善子は静岡県の沼津に普段は住んでいるのですが、春休みになったのと私の誕生日をちゃんと祝うんだとか。私はもうすぐ大学二年生で、善子は高校二年になります。

私も善子も一人っ子ということで、歳が近い私たちは姉妹のような関係で、この通り善子は私に会うとべったりです。

 

これはそんな私と善子のただただ普通の日常の一幕。

 

 

~~

 

 

「と言う訳で、お姉ちゃんお誕生日おめでとう!」

「ありがとうございます。あっ、ラブライブ優勝おめでとうございます」

「ありがと、お姉ちゃん」

 

私たちµ’sを解散した翌翌年、善子の進学した高校で善子がスクールアイドル“Aqours”を始めて、まさかの優勝をしてしまいました。面白いことにµ’sと似ている点が多々ありますね。人数だったり、スクールアイドルを知って、何も考えずに始めたりなどなど。

ちなみに、予選などは映像で、決勝は穂乃果たちと一緒に見に行きました。その辺りはぬかりありません!

 

「プレゼント悩んだんだけど、はい。微妙だったらそう言ってほしいんだけど」

「随分大きい袋ですね」

 

善子から渡されたのプレゼントは大きな袋に入っていて、善子がそう前置きをしたから、何が入っているのやら?でも、危険なものは入っている訳がないから問題ないでしょう。そう思いながら袋を開けると、その中にはサメのぬいぐるみが入っていました。どうやらジンベエザメのようです。そう言えば、この子やたらとサメが好きでしたね。

サメは怖いイメージが強いですが、デフォルメされているからか怖さは皆無で、むしろかわいらしい。

それに何よりも、質感がいい。肌触りはふわふわで、力を籠めると沈んでいく。

 

「どう?」

「ありがとうございます。気に入りましたよ」

「ふぅ、よかった。これで微妙だったらどうしようって心配しちゃった」

「おや?この子の首に……」

「あっ、もしも微妙だったらそっちだけでもって思って。それもプレゼントだよ」

 

ぬいぐるみの首には花をかたどったペンダントが付いていた。しかし、これがなんの花なのかはわからない。小さな青い花ですが、残念ながら考えてもわかりませんね。

 

「これはなんの花なんですか?」

「勿忘草だよ。お姉ちゃんの誕生花。他にもあったけど、一番きれいに見えたからこれにしたの」

 

なるほど、勿忘草でしたか。まさか、私の誕生花だったとは。それにしても、これが良かったって、そういう意味なんでしょうか?もしそうなら、今後の接し方を考えないと。

 

「善子。あなたは勿忘草の花言葉って知っていますか?」

「ん?ううん。知らないけど、きれいだったからつい。もしかして、何かまずかった?」

「いえ。特に悪い意味は無いですよ」

「ふぅ、よかった……それで、花言葉ってなんだったの?」

「“私を忘れないで”という意味ですよ。もちろん、善子のことを忘れたりなんてしませんよ」

「そんな意味だったんだ」

 

勿忘草の意味を伝えると善子は安堵の表情をする。一時期作詞で花言葉を調べていたのが役立ちましたね。それにしても、意味を知らずにこれを選ぶとは。まぁ、偶然の結果でしょうね。

 

「ふぅ、それでこの後どうしよう?」

「ん?てっきり、何処かに行きたがるものとばかり思ってましたけど?」

 

私へのプレゼント渡しが終わったことで、そんなことを言う。久しぶりにこっちでのんびりできるのだから、何処かに行きたがるものだとばかり思っていました。夕方にことりの家に来るように言われているから二人にはそこで祝われるでしょうし、それまでなら十分に時間はありますし。

 

「お姉ちゃんは何かしたいこと無いの?」

「うーん。特には。二人とも用事でちょうど出かけていますし」

「そっか。あっ、そろそろお昼の時間だから何か作るね」

「なんで、あなたが作るんですか?私が作りますよ」

「お姉ちゃんは誕生日だから、ここは私が」

「私の家で善子はお客さんなのだからここは私が」

 

どちらもここは引かない。まさか、こんなところで張り合って来るとは。

 

「だいたい、あなた料理できるんですか?」

「もちろん!ママが遅い日は自分で作ってるし」

「はぁー。なら一緒に何か作りますか」

「あっ、それいい!」

 

善子が引く気が無さそうだから、ここはこうするのが一番楽そうですね。それにしても、まさかちゃんと自炊ができるとは。

結局お昼は私の得意料理の炒飯を作って食べ、善子が何処からか引っ張り出してきたたこ焼き機で黒いたこ焼きを作って食べました。まぁ、たこが無かったので肉やら野菜やらで代用しましたけど。それにしても、なぜタバスコを入れた物を平然と食べれるのでしょうか?

 

 

~~

 

 

「「「「「「「「海未(ちゃん)、お誕生日おめでとう!」」」」」」」」

「姉さん、お誕生日おめでとう!」

「ありがとうございます。善子は昼にも祝われた気もしますが」

「いいの!」

 

夕方というかほとんど夜になり、ことりの家に行くとリビングが綺麗に飾り付けされていました。

九人に祝われて私は机の前に座る。机には色とりどりの料理が並べられていました。

 

「というか、私は場違いなような?せっかくµ’sの皆さんで姉さんを祝う訳で、部外者の私がいるのは引けるというか」

「いいの、いいの。知らない仲じゃないんだし」

「そうそう。みんなで祝った方が海未ちゃんもきっとうれしいよ」

「なら、いいんですけど」

 

みんなにそう言われて善子はそういうことにする。

善子は私以外の人がいると何というか猫を被る。あんなに甘えていたのに、今は“姉さん”呼びで、口調もどこかぶっきらぼうなどなど。まぁ、いつものことだからいいんですけど。

 

「海未ちゃん、何か言って」

「無茶ぶりにもほどがありますよ。今日は私の為に誕生日パーティーを開いてくださりありがとうございます」

「海未ちゃん、固いで」

「……と言う訳で、かんぱーい!」

『『『かんぱーい!』』』

 

茶々を入れられたから、さっさか音頭を取ると、早速料理に手を付ける。唐揚げやコロッケ、サラダなどなど様々な料理があり、この辺りはにこや希が主に作ったようでとても美味しい。

 

「どう、口にあう?」

「ええ。とても美味しいですよ」

「そっか。なら良かった」

「そう言えば、海未。そのペンダントどうしたの?」

「これは善子がくれました」

「ふーん。もしかして勿忘草?」

「ええ、そうですよ。よくわかりましたね」

「まっ、これくらいはね」

 

美味しいことを伝えると二人は安心したような表情をし、絵里にペンダントの事を聞かれて答えると、真姫は一発で花の名前を当てました。まさか、わかるとは。真姫は髪をクルクルさせるとさも当然のように言いました。ということは、花言葉の意味も知っているのでしょうね。

 

「善子ちゃん、ラブライブ優勝おめでとうね。見てたよ」

「あっ、ありがとう。あと、私はヨハネ!」

「あはは。そう言えば、堕天使キャラだったね」

「キャラじゃなくて、正真正銘の堕天使よ!」

「善子ちゃんはあいかわらずだねー」

 

善子の方を見ると、花陽とことりに話しかけられて、通常運転でツッコむも、いわゆる天使属性の二人には相性が悪いようでたじろいでいました。そう言えば、時々配信で堕天使云々をやっていましたね。何かやらかさないか心配で毎回見ていますが、特に心配するような事態はなく生き生きとしているから問題はありませんけど。

 

「そうだ、海未ちゃん。プレゼントだにゃ!」

「ありがとうございます」

「あー、穂乃果も海未ちゃんにあげるよー」

 

凜からプレゼントの袋を貰うと、それを見た穂乃果が大声でそう言って、部屋の隅にあった自分の鞄から袋を取り出す。その結果、他の皆もプレゼントを取り出し、瞬く間に全員(善子からはすでにもらったから善子以外)からプレゼントをもらいました。

 

「ありがとうございます。家で開けますね」

「うん、そうして」

 

この量を流石にこの場に開けると時間がかかりそうだからそう言うと、料理を食べ進めて、それからことり作の誕生日ケーキを食べると、喋って瞬く間にだいぶ時間が更けり、解散となりました。

まさか、みんなにまた祝ってもらえるとは思っていませんでしたけど、今日はいい思い出になりましたね。

 

 

~~

 

 

「お姉ちゃん、一緒に寝ていい?」

「はぁー、いいですよ。隣に布団を敷いちゃいなさい」

「はーい」

 

家に戻って来て、お風呂から上がると、寝間着の善子がやって来てそう言った。その手には布団一式があり、聞かなくてもそのつもりのようだった。まぁ、時にはいいでしょう。

布団を敷くと、もうすぐ日をまたごうという時間だったので、電気を消して布団に入る。

 

「今日は楽しかったですよ」

「そう?なら良かった」

「そう言えば、善子の通っていた高校は廃校になったそうですね」

「うん。あとちょっとだったのに届かなかった。確かに悔しかったけど、ラブライブで優勝して浦女の名前は残せたから。だいぶ整理はついたかな?」

「そう。ならいいのですが。てっきり、慰めて欲しいからこっちに来たものとばかり」

「流石にそこまでは。でも、お姉ちゃんといたからだいぶ気は楽だったかな?」

「なるほど。自分自身で、いえ仲間たちとちゃんと気持ちの整理は付けてきたんですね。善子も成長しましたね」

「あれ?なんで、ここでしみじみとされてるんだろ?」

「ふふっ。気にしなくていいですよ」

「そうなの?」

「そういうものですよ。ほら、もう寝なさい。明日は観光をするのでしょう?」

「うん……あっ、そうだ。これだけは言っておくね」

「ん?」

「お姉ちゃん、大好きだよ!」

「なっ!」

「あっ、お姉ちゃん照れてる?もしかして顔真っ赤?」

「いきなり言われて驚いただけです!」

「えー。それで、お姉ちゃんは?」

「ん?何がですか?」

「私の事好き?」

「んー。秘密です」

「えー。私は言ったんだからお姉ちゃんも言ってよー」

「秘密です。ほら、あんまりしつこいと、明日一緒に行きませんよ」

「えー。でも、眠くは……」

「はいはい」

「まだ……眠くは……」

 

善子の頭を撫でてやると、それで落ち着いたのかすぐに眠りに堕ちました。まぁ、朝早くに起きて電車に揺られたわけだから疲れは溜まっていたから当たり前でしょうね。

 

「さて、私も寝るとしましょうか……あっ、もちろん私も大好きですよ」

 

私は眠りに堕ちた善子の頭を撫でながらそう言った。まぁ、寝ているから聞こえてないでしょうし、これは妹のような存在として大好きって意味ですけど。

果たしてあなたの“大好き”はどういう意味なのやら?

 

勿忘草のもう一つの花言葉“真実の愛”




海未ちゃんの前だと甘え、他の人の前だといつも通りの善子ちゃん。
結局何がしたかったのか書き終えてからわからなくなったり。まぁ、いいや。
では、ノシ

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