ここの読者はそんなにさっきゅんが好きなのか…?
今回は戦闘ですが、私には戦闘の様子を描くには実力がないことが分かっただけでしたorz
前回と比べると、少し短いです。
では、どうぞ。
色とりどりな弾幕がホールを埋め尽くし、それらは私のもとに高速で迫ってくる。
私はそれらを時間を止めることで回避し、お返しにナイフを投擲する。
腋を出すという特徴的な巫女服を着た少女――「博麗霊夢」はナイフ群をグレイズしつつ回避する。
端から見れば互角の戦いを繰り広げているように見えるだろうが、そんなことはない。
(死ぬ死ぬ死んじゃう!掠った!掠ったよ今!もうやだ!お家帰るううう!)
スペルカードルール上、当たり所が悪くない限り死ぬことはないのだが、そう分かっていても弾幕が自分に押し寄せてくる光景というのはかなり恐怖心を感じるのだ。
パニックになりつつも霊夢の弾幕を避け続ける。
内心が取り乱しているというのに動きが鈍くならないのは相変わらず私の心境を考慮しないマイボディのおかげである。きっと外面は冷静な表情、もしかしたら余裕の微笑すら浮かべているかもしれない。
実際はそんな余裕ないから!心の中では涙目になってるから!
なんとか弾幕を避けきると、霊夢が若干イラついたような表情で話しかけてきた。
「余裕ね。笑みなんか浮かべちゃって。そんなに私の弾幕は避けやすいかしら?」
「そうね。まるで時間が止まっているのかと思うほど遅い弾幕だったわ」
なに言ってんだマイマウスううううううう!!!!????
実際に時間を止めて避けてるやつの台詞じゃねえだろおおおお!
というかやっぱり笑ってました!?違うの!そんな余裕ないの!
だからその懐から取り出したスぺカをしまってえええええ!!
「そう…。そんなに余裕があるならこれも避けきってみなさい!」
――霊符「夢想封印」
大小様々でカラフルな弾幕が殺到する。
これも時間を止めることで回避するが、その弾幕に込められたホーミング能力をもって私を追尾してくる。
ゲームでも見たけど、この追尾能力反則じゃない!?
なにこの異常なまでの追尾能力!外の世界のミサイルじゃないんだよ!?
こっちも避けながらナイフ形の弾幕と銀のナイフを放つことで霊夢に攻撃してるけど全く当たる様子はない。
博麗の巫女の勘半端ねえ!!死角から放ったナイフをグレイズで避けるって、最早あれ能力でしょ!
こうなったらこっちもスぺカを使うしかない!
私は懐からスぺカを取り出し、宣言する。
――幻世「ザ・ワールド」
「時よ、止まれ」
時間を止め、ナイフを各所に設置する。(この時にジョジョ立ちするのも忘れない。ん?そんな余裕ないんじゃなかったか?十六夜咲夜やってるならジョジョネタは必須でしょう!)
「そして、時は動き出す」
相変わらず私の意思に反して動く口はもう放置するとして、時間が動き出した瞬間、大量のナイフが霊夢に向かっていく。途中、夢想封印に当たって弾かれるナイフもあったが、約七割のナイフは霊夢へと到達する。
幸いにも夢想封印も私の弾幕に当たって軌道がそれた。
ゲームでは主人公がスぺカを放つことで敵の弾幕が問答無用で消されていったが、現実ではせいぜい軌道がずれる程度のようだ。(もちろん、マスタースパークのような強力なスぺカの場合は消されてしまうのだろうが)
しかもその時にスぺカの制限時間が訪れたのか、夢想封印が消失する。
チャンスだと感じ、さらに弾幕を重ね、避けにくいように退路を塞いでいく。
しかし、霊夢の顔には勝利を確信した笑みが浮かんでいた。
それを見て私は退こうとするが、その前に再び夢想封印が宣言され、ナイフの群れは弾き飛ばされ、弾幕は打ち消されていく。
そして、一際大きい弾幕が私に直撃した。
私は吹き飛ばされ、壁に激突し、墜落する。
朦朧とする意識の中で私は紅白の巫女を見上げる。勝ったというのに彼女の顔は不機嫌そうな表情を作っていた。
「あ・た、最後・・、よゆ・・笑み・浮かべ…」
霊夢が何か言っているようだが、全身が痛み、意識が途切れそうになっている私には上手く聞き取ることができない。
私は霊夢に見下ろされながら意識を失った。
目が覚めたときにホールの惨状に私が心の中で絶望の声を上げたのは言うまでもない。
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