プロローグ
聖杯の力を使って美遊を別の世界に送ってからもう何週間も経った。
そんなことを思いながら今日もこの牢屋でじっとしていると急にそのときはやって来た。
ドゴォォン!
牢屋の扉を強引に開ける音が部屋中に響き渡る。
扉を開けたときに舞った砂煙で噎せながらこの扉を開けた張本人に聞いた。
「だ、誰だ?」
するとその小柄で金髪の男の子は見た目に合わない冷静な声で言った。
「起きなよ、出所だお兄ちゃん」
──────
「さぁここだよ」
「本当にこんなところにあるのか?」
俺は今金髪の男の子の案内で山の上にいる。
「お兄ちゃんが聖杯の力を使って別世界への入り口を作ったせいで今世界のバランスは崩れてるんだ、だからどこの平行世界でもときどき短時間だけどここみたいに別世界への入り口が開くことがあるんだよ、まぁどこに繋がっているかは僕も分かんないけどね」
「それでそんなところに俺を連れてきてどうするんだ?まさか珍しいから連れてきたわけじゃないんだろ?」
「うん、お兄ちゃんは今エインズワースに追いかけられてるんだからこれを使って逃げなよ」
そう言うと金髪の男の子は思いだしたかのような表情をして自分のポケットを探り一枚のカードを取り出した。
「それは…」
「そう、お兄ちゃんのカードさ」
「なんで君がそれを…」
「いやー、自分のカードかと思ったら違うからあげる」
俺はそれを無言で受け取りポケットに仕舞った、そうして空間が歪んでいる場所へと体を向けて足を進めた。
───────
歪みを通り抜けるとそこはお菓子で飾りつけられた空間だった。
少し歩いて周囲の景色をみていると奥から声が聞こえてきた。
「折角のとこ悪いけど、一気に決めさせて貰うわよ」
声とともに銃の音が数発聞こえたので何事かと思いポケットのカード手ににインストールと即座に唱えて変身して音の元へと向かう。
俺がたどり着いた場所には少なくとも人間だとは思えないものがいた、だが俺が一番驚いたのはそいつと戦っていたのは少女だったのだ。
その人間だとは思えないナニかを押さえつけもう決着はついたのかと思い安心したときにその人間ではないナニかは顔を蛇のように伸ばし少女へと迫る、そのまま口を開き少女をその大きな口で噛みつこうとした、その刹那俺が使いなれた双剣を投影して投げつける。
するとそのナニかは絶命したのか消滅したのを確認して先程襲われていた少女に話しかける。
「大丈夫だったか?怪我はないか?」
「え、えぇ大丈夫よ、助けてくれてありがとう」
めっちゃ短かったけどプロローグだからしょうがないよね?←言い訳