これは無名の英霊の力を借りた兄の物語   作:やまとんとん

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後ろ姿を見つめる少女

「あいつも居なくなったことだしもう帰ろう、立てるか?」

 

あれだけボロボロになっていたのだ立てるわけがないと思いながらも俺はさやかに一応聞いてみた。

 

「さやかはもう大丈夫さ、さやかは癒しの願いで魔法少女になったから癒しの力でもう立てるはずだよ」

 

「そうか、ならもう帰ろうあの魔法少女のこともきゅうべぇから聞きたいからな」

 

そうして俺らはマミの家へと向かった。

 

そして彼らの後ろ姿を見つめるものが一人いた。

 

彼女はあり得ないものを見たような顔で否定するように呟く。

 

「そんな……あり得ない……今までやり直し続けて……あの人は一度も……少なくとも私は会ったことがない……あの人は一体」

 

彼女は幾つか考察をしとりあえず彼が危険かどうかを確かめるしかないといけないという考えに至った。

 

そして密かにイレギュラーであるあの人がいれば今まで失敗続きだったこの連鎖を止めてくれるのではないかと心の奥底で希望のような物が芽生えた。

 

───────

 

「で、どういうことなのキュゥベえ?」

 

「そんなに睨まないでくれよマミ、僕はただここら辺の魔女の強さが前よりも強くなった気がしたから援軍として彼女を送ったんだ」

 

「あれは明らかに援軍って感じじゃあなかったな」

 

「それについてはごめんよ僕が人選を間違えちゃったからだね、元から彼女が攻撃的なのは知ってはいたけどまさか魔法少女同士で殺し会うなんて思わなくって」

 

「はぁ、全く士郎がいたから良かったけどいなかったらさやか達がどうなってたのかわかったものじゃないわ」

 

「キュゥベえあの女の子のよくいる場所を教えてくれ」

 

「杏子ならここからさほど遠くないゲームセンターでよく遊んでるよ」

 

「そうか、ありがとう教えてくれて明日辺りにでも行ってみようと思うよ」

 

俺がそうキュゥベえと喋っていると横からこっちを見ている気配を感じふと横を見る。

 

「なんだよ、マミ」

 

「何でもないわ、全然士郎が他の女の子と仲良くしてたって私には関係ないもの」

 

今日のマミはやけに機嫌が悪いなと思いながら立ちあがり台所へ行く。

 

「どうしたの士郎?何かやることでもあるの?」

 

「いや、今まで忙しかったからさ、ちゃんとした料理を食べてなかったろ?だから久しぶりに料理を作ろうと思って」

 

「え!?士郎って料理が作れたの?」

 

男の俺が料理を作れるからってそんなに驚かなくてもいいのにと士郎は思う。

 

 

そしてそのあと士郎はマミに料理を作りマミは自分よりも士郎が料理上手なことに密かに絶望していたことはマミ以外誰も知らない。

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