マリアさんがエルフナインの可愛い写真秘蔵コレクションをクリスちゃん、友里さんを交えてエルフナインの可愛さを語る秘密のお茶会。
舞台はマリアさんの自室。
クリスちゃんと友里さんは玄関で向かい合い、覚悟を決めて部屋のとびらをあけた。

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マリアさんの可愛いものが意外に好きなところ、シスコンぶり、そして情熱的な性格だと、多分こうなるんじゃないだろうかみたいな……そんなギャグ話。


エルフナインを愛でる会

エルフナイン!!!私の妹!

 

どん!と机を力強く叩いてマリアは叫んだ。

勿論、エルフナインは彼女と血縁上の妹ではない。

彼女の中の姉としての本能が妹を見ると止まらなくなるのだ。

この発作に周囲は慣れ親しみ、また同時に、酷く面倒にも感じていた。

この話、長いのである。

ピンクの複雑な髪型をふさふさと揺らして彼女は語る。

「見た!あの「頑張ります!」天使よ天使!自分にも出来ることがある筈だ!って言ってもあの小柄で可憐な姿にちょっと大きめの白衣!萌える!

それに舌っ足らずな声!可愛すぎッ!あぁもう尊い!皆もそう思うでしょう!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

再度強く叩かれる机、この机は実は2代目である。

語りが熱くなる度、マリアの拳の衝撃が高まり、この前の剣が可愛過ぎる会議でとうとう机を叩き割ってしまった。

この可愛い会議はマリアの自宅で行われ、付き合わされるのは立花響、雪音クリス、予定が合う時は風鳴翼、友里さん等だ。

現在面子は雪音クリスと友里さん。

彼女達が選ばれた理由は、エルフナインの可愛さに基本的同意するであろうと考えられたからのと、エルフナインと触れあう機会が多いだろうと決め打って、エルフナインの可愛いエピソードを語り尽くす為にこの面子なのだ。

「クリスはッ!クリスは何かあるッ!」

 

決まってこの乙女、クリスに話を振る、海外で住んでた時期が長いからか。英語でスムーズに話せるからなのか。いつも初手クリス。

 

「あー……まぁあいつは可愛いっすよね……」

 

雪音クリスはエルフナインとの最初の出会いを思い出す、そう言えば元のホムンクルスの身体を失って、キャロルの身体になったから、髪の色とか、ほくろとか瞳の色とかそう言えば違うなぁ~とか考えてしまう。

 

「可愛い所か……小さい癖に頑張り屋な所は確かに守ってあげたいなぁ……」

 

エルフナインのころころ変わる表情を想像して愛おしく感じてしまったクリスはどうやら考えていた事が漏れてしまったらしい。

再び台パン。

 

「そうよ!そうなのよ!わかってるじゃない!」

 

見えている地雷原を踏み抜いた様だ。

友里さんはただ黙って頷くのみ。彼女もエルフナインと過ごす時間が長いからか、全面的に同意しているし、いつもこの会議には出来る限り居るらしい。

 

「分かりみが深くて言葉が出ない。」

 

友里さんはいつもそう言って、賢者の如く頷き、ホットコーヒーをすする。

彼女は、飽くまでもエピソードを、淡々と語り、ホットコーヒーを客人分淹れ、すするのみ。

そこで友里さんが言った。

「そういえば、エルフナインのお風呂上がりの写真、渡しておきましょうかまめ?」

 

更に強い一撃が机を襲い、マリアの瞳に炎が揺らめく、返答は即座だった。

「今すぐ!今すぐ欲しいわ!この会議には欠かせないわ!そうだ!私もエルフナインの秘蔵コレクション写真(犯罪スレスレ)を引っ張り出してくるわ!」

 

マリア・カデンツァヴナ・イヴは熱い女である。

今は、明らかに熱さが空回りしてオーバーヒートした挙句デッドヒートして事故りそうである。

マリアは時として手段も方法も問わない方法を用いる場合がある。

勿論、彼女の行動は基本的に法律に触れるようなものは比較的少ないが。

 

机に再度衝撃、まるで卒業アルバムの厚さのファイルを開くとそこには天使が写っていた。

 

「うわっ……よく集めたな……お前……にしても可愛いなぁ……エルフナイン」。

 

机の上に広げられた、あの手この手の手段を使った用いて集めたマリアのエルフナインコレクションは正しく犯罪的だった。

 

水着、メイド服、着替え、お風呂上がり、寝顔。

エルフナインにプライバシーは無いのか、下着姿まである。

あまりの過激さにクリスは赤面し、友里さんもどうやら苦笑いだ。

「ねぇねぇ!どう思う!」

 

目をキラキラ輝かせてマリアは犯罪臭しかしない、写真を手に持ってクリスに見せ付けてくる。

その写真にはリディアンの制服を来て恥じらうエルフナインが写っていた。

まるで小学生のエルフナインが少し大きめのリディアンの冬服を着て笑っている、ごく普通の写真。

彼女の両手は袖で隠れていて、不釣り合いな服を背伸びして着ている美少女は堪らなく可愛らしい。

「かっ……わ……いいっ……食べちゃいたい」

その写真はこの場にいる全員を魅力し、即座に全員の中でデータを共有した。

「これ……ほんとっ!ほんとっ!」

マリアは終始髪を揺らして語り続ける。

「ほんと!!!!!!!!!!!!!!!!!ショタロリは最高だわ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

この女、熱い。

エキサイトするマリアを放置しつつ、犯罪臭のするエルフナイン写真集に手を伸ばす。

ナース服、体操着、メイド服、誰だこんなものをエルフナインに着せた輩は。

けしからん。

そこでクリスの中のエルフナイン熱が再燃したのか、つい考えていることがそのまま口に出てしまった。

 

「……エルフナインにはあのちょっとぶかっとした白衣が一番似合うに決まってんだろ。」

 

三度目の台パン。

「いいやッ!私はメイドさんのエルフナインにご奉仕されたい!」

 

この熱い女、変態である。

間違いなくちょっと妹を感じて頭がおかしくなってる。

クリスの頭の中はもう既にマリアを変態と認識してしまっていた。

 

「あんな頑張りますって感じで家の中をとことこ歩き回ってあぁもう……っ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

出た、机に突っ伏して喚きながら机を叩いてる。

なんだこれは、この姉ヤバいぞ。

クリスは何か危機感を感じて友里さんの方には視線をやる。

 

「あぁ、クリスちゃん、これいつもの事ね最後いっつもこうだから」

 

とだけ言って友里さんはすっと立ち上がっておぞおぞと部屋から退出した。

これはアレなのか?これになったらお開きなのか?

クリスも何やら意味のわからない妄言を繰り返すマリアを置いてその場からそそくさと立ち去った。

 

「んへへ……うへへ……」

 

その場には全米に名を馳せた歌姫が可愛らしい少女の危ない写真を見つめてニヤける危ない光景が暫く続いた。




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