spider-man longing   作:ナツチョコ

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今回でようやく最後です。次でやっと原作突入です。

長くなりすいませんでした。出来れば、全部読んでください。


第十一話 後編

side緑谷

 

僕とゆっくんは、素早く降りて行動した。玄関口に行き、上履きから靴に履き替えて昇降口から逃げるように出て行った。無論かっちゃんも追いかけてきたが、あと一歩のところで捕まえきれなかった。

 

そして現在

 

「よーし、緑谷何か飲むか?」

 

「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ。じゃ、じゃあスポドリで。」

 

「了解。じゃあ二つ買うか。」

 

「あ、ありがとう。」

 

「良いよ、別に。」

 

僕は、ゆっくんから買ってもらったスポドリをがぶ飲みしてようやく落ち着いた。それに比べてゆっくんはけろっとしていた。かなり全力で走って逃げたのに、ゆっくんは散歩していたかのような感じだった。

 

そして僕の隣に座ると

 

「お前、俺のとこの道場に来ないか?」

 

「…え〜!!ど、どうゆう事⁈」

 

「まぁ、理由は俺の身勝手な事だがな」

 

そう言ってゆっくんは、スポドリを一口飲んで説明してくれた。

 

「まず緑谷。お前体力無いだろ。」

 

「うぐっ!」

 

「昔からオールマイトみたいになるって言ってるのに全然体力も根性もないから、道場に連れてやろうと思っているんだ。」

 

「それは、嬉しいけど。で、でも何で?」

 

「俺が個性を手に入れたからだ。」

 

「え?」

 

「お前だけ一番寂しい顔をしていたからだ。けど色々諦めきっている癖にまだヒーローを目指している。だから少しだけ道を照らそうとするだけだ。」

 

「…ゆっくんは、僕がヒーローになれると思っているの?」

 

僕はここでなれると言うと思っていた。けど

 

「うんにゃ、全然!全く思って無い。」

 

「え〜!!」

 

まさかの落とすなんて!

 

「今のままではな。」

 

「鍛えればなれると思うぜ。お前なら!」

 

僕は泣いていた。こうも真っ直ぐに僕を見てくれて言ってくれるゆっくんが嬉しかった。

 

「さて緑谷。質問だ。」

 

「俺が行ってる道場が死ぬほど辛いが、来るか?」

 

ゆっくんは笑ってそう言ってくれた。そして僕は

 

「〜もちろん!お願いします!」

 

ハッキリと返事した。

 

 

 

 

side虫塚

 

いや〜、緑谷良い返事して良かった!断られたらどうしようと思っていたよ。さて、返事をもらったから道場に来たのだが、緑谷が意外な反応をした。

 

「ああ〜!!!!あ、あなたは⁈」

 

「なんだジジイ。知り合いか?」

 

「いや、初対面の筈だが?」

 

緑谷が顔と名前を見て知っていると言わんばかりの反応をしてくれた。

 

「緑谷、ジジイを知っているのか?」

 

「当たり前だよ!オールマイトファンなら誰もが知っているよ。この人。武道武天<たけみちむてん> 前にオールマイトと決闘した人だよ!」

 

「はあ!!なんだって!聞いてねぇぞ、ジジイ!!」

 

「そりゃあ聞かれなかったからな」

 

いや、それは知らなかったからな!

 

話しを聞くと、昔テレビの特番でオールマイトと決闘するイベントに参加していたのだ。中々激しくアニメと変わらない迫力があったのだ。結果は引き分けだった。

 

「力任せのガキかと思っていたが、中々鬱陶しい所を狙ってくるもんだ。最後の一撃を喰らわなかったら余裕だったが。まぁ、油断大敵を忘れていた所為だな。」

 

普通オールマイトのパンチは一撃喰らったらヤバイのに、ジジイだから出来る芸当だな。

 

そのあとは、緑谷に一年間の特訓メニューを組ませて帰ってもらった。明日から道場に通ってくる。けど、親にも話してからだな。あいつのお母さん心配性だからな。

 

で、俺はと言うと

 

「ジジイ、話がある。」

 

「どうした、急に?」

 

「個性が、発現した。」

 

「………」

 

俺は発現した個性を話した。あまり細かいことは言わなかったが。

 

「ジジイ、俺辞めた方が良いか?」

 

これが心配だった。個性を鍛えることが出来ないのだから、修行の仕様がない。辞めろと言われるのが怖い。ジジイの修行は的確だし、もっとやっていたい。だから、辞めるのは嫌だ。

 

「はー。」

 

ジジイは溜め息を吐くと、

 

「あのな、個性が発現したぐらいで辞めさせる程、俺は器は小さくねぇよ。辞めなくて大丈夫だ。」

 

「けど、ジジイ個性を鍛える免許はあるのか?」

 

実際個性を指導するには資格が必要だ。それも国家資格。今から資格を取るのに、じゃ時間がかかりすぎるけど。ジジイは、懐から財布を出すと、

 

「ほれ」

 

一枚のカードを投げてきた。見てみると

 

「個性指導の資格証⁈」

 

何で⁈

 

「若い頃、本当は個性指導をしようとしたが、受講中に中々しっくりこなくてな、とったままあまり活用してないんだ。一応更新もしてあるぞ。」

 

本当だ。今年更新した事になっている。

 

「なぁ、勇護。本当の無個性を知っているか?」

 

「?」

 

「自分に信念がない奴だ。」

 

その言葉に何故かしっくりきた。

 

「もしくは自信が無い奴だ。たとえ、それらが折れても直せば良い。だが、それを直さねぇ奴もダメだ。勇護お前にはあるだろう、信念が!」

 

気づけば泣いていた。ああ、本当の意味で俺はまだ無個性だったな。何故かそう思ってしまった。まだ信念は無かったのだ。

 

「お前、何か家訓を作れ。」

 

「家訓?」

 

「そうだ。自分だけの信念にするためには、言葉した方がいい。だから、家訓でも何でも信念になる言葉を今出せ。」

 

急に言われてもねぇよ!

 

 

 

 

 

 

 

いや、あった。

 

俺は、涙を拭いて言った。

 

 

 

「"大いなる力は大いなる責任を伴う"」

 

ジジイはこの言葉を聞いて、笑った。

 

「ははは!良い言葉を知っていたじゃないか!それを信念にしてみろ。その言葉を魂に刻んでおけ。折れてもまた立て直せ。でもって、真っ直ぐに生きてみろ。そうすりゃ無個性でも生きていける。」

 

「はい!」

 

俺は涙をボロボロにして、返事した。

 

 

 

 

今日の事を知っているのは俺たちと、部屋の隅で巣を作っていた小さな蜘蛛だけだった。

 




ジジイとオールマイトの闘いは上手く書けたら、番外編に出します。

あとこのジジイ、まだ隠していることがありますが、これは後の方で出ます。楽しみにしてください。
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