「あー、あったかいな。」
俺、虫塚勇護は天日干しされた布団の上に寝ていた。今は春、母さんが干してあった布団に寝たい欲に抗えず、今絶賛安らぎ中だ。
「あ〜、ヤバい。眠り…そう…だ。」
其のまま眠り落ちた…筈だった。そこへ、
「兄ちゃ〜ん!」
「グボォ⁈」
奇襲されたー!
「こ、こら!蟻巣《ありす》辞めてよ。」
「えー!やだよ!遊んでよ!お願い。」
この子は、俺の妹の蟻巣。俺の1つ下の5歳の妹だ。
そう。俺は転生者。けど、記憶はない。転生した感覚はあるけど、記憶が無いから自分が何者かは知らない。だけど、今は新しい人生を絶賛満喫中だ。
「お兄ちゃん!遊んでよ!早く。」
…ちょっとわんぱくな妹がいるけどね。
転生した世界は、どうやら個性というのがある。それは、中国から始まりやがて世界中に広まったと言う。俺もその個性を持っているらしい。らしいと言うのは、まだ個性を発現してないからだ。今六歳だけど全然発現しなくてさ。妹は、俺と同じく発言してないがまだ五歳だから、まだ望みはある。俺は、半分諦めている。正直な話もう発現しないと何故か確信できた。まあ、今は気長に待っているが、ちょっとは焦っているぐらいだ。とそこへ、
「あらら、なにしてるの、蟻巣。お兄ちゃんが困っているでしょう。」
洗濯物を混み終えた母さんが、部屋に入ってきた。母さんの名前は、虫塚雲子。個性は蜘蛛だ。体は、普通だ。ただ、腕が八本、しかもうち六本は、蜘蛛足なのだ。意識が出て来た三歳の時に初めて見たときは、怪物!と思ってしまった。親なのに。
「えー、でもお兄ちゃんが、遊んでくれないんだよ!外で遊びたいのに。」
「お兄ちゃんは、眠たそうだから寝させてあげなさい。」
「いやだ~!お兄ちゃん起きて~!」
ぐう、母さんの援護があるのに手ごわい!
「…仕方無いな・・・眠い。」
「あら、大丈夫なの、勇護?」
「うん。仕方がないから、遊ぶよ。」
「やった~!ありがとうお兄ちゃん。」
「ふふ、さすがお兄ちゃんね。じゃあ、近くの公園で遊んで来なさい。」
「じゃあ、行こうお兄ちゃん!」
ああ、公園は、嫌だな。あいつらがいそうだし。と考えてると、、
「じゃあ、勇護。お隣さんも連れて行ったら。」
「あ、そうだね。それもいいかも。」
「こら、お兄ちゃん!早く行こう!」
「まって、蟻巣。隣の家に先に行こう。呼んでから行こう。」
「分かった。じゃあ、先に行ってるよ。」
「あ、ちょっと待って。・・・ったく、せっかちだな。」
「ふふふ、じゃあ、ちゃんと見ていてね。勇護。」
「はーい。じゃあ、行って来ます。」
「行ってらっしゃい。」
隣りの家はすぐ近くだ。家から十秒歩く距離しかない。玄関には、蟻巣が待ってた。
「お兄ちゃん。一緒に呼ぼう。」
「うん。じゃあ、せえの」
「「一佳ちゃん!あ~そ~ぼ~!!!」」
その声に呼ばれて出て来たのは、
「はーい!!」
橙色の髪をした元気いっぱいな女の子、拳藤一佳だった。
主人公は、今訳アリで記憶がありません。ですが、今は十分にこの世界を楽しんでます。
因みにこの小説は、他の小説を読んで触発されて書きました。感想待っています。