spider-man longing   作:ナツチョコ

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ちょっと今回は少なめです。


第八話

翌日の夜、緑谷と浜辺に行くとトゥルーフォームのオールマイトがいた。一人だけか?

 

「オールマイト!」

 

「誰それ⁈」緑谷が大声で呼んでしまった。しかも後ろのベンチにカップルが座っている。ヤバっ。

 

「え?オールマイト⁈どこ⁈」

 

「リピートアフターミー!人違いです!」(小声)

 

「ひ、人違いです!」

 

 

よくこれで誤魔化せたな。まぁ、今姿が違うしな。

 

 

誤魔化した後、あの場から少し離れて話し合いを始めた。

 

「おめでとう、二人とも。素晴らしかったぞ!特に虫塚少年。一位での合格。流石だな。」

 

「え⁈一位合格だったの、ゆっくん⁈」

 

「すまん。黙っていて。ただ単に恥ずかしくて。あとお前経由で爆豪に伝わっていったらメンドくさいから。」

 

本当だ。事実学校の先生にも受かったが一位はみんなに説明しないでと伝えた。恥ずかしいし、爆豪にねちっこく質問責めされるのは嫌だから。

 

「まぁ、これは置いといて。二人と私の関係は黙っていたから。緑谷少年は嫌だろうし、先生が許さないかもしれないだろう。」

 

「はい。ありがとうございます。」

 

「そうですね。ジジイは実力で合格しなきゃ、ぶっ飛ばすと思いますし。」

 

まぁ、ジジイはそういうのは言わなくてもオールマイトに伝わらせる気がするけど。

 

オールマイトは話を続けた。

 

「さて、話は変わるが緑谷少年。全力を出して、どうだった?」

 

恐らくワン・フォー・オールのことだろう。緑谷は答えた。

 

「駄目、でした。たった一振り、人殴りしただけで、壊れました。僕にはまだ扱うことはできません。」

 

「そうだな。いくら器を鍛えたと言っても所詮は一年鍛えただけの急造品。まだ強度が足りてない木製バットで鉄壁を殴るものだ。けど、腕が砕けないだけでも上々だ。」

 

そう言って緑谷の肩に手を置いた。緑谷も理解しているため、何も言えなかった。

 

「…」

 

「…はぁ」

 

余りにも空気が重かったので、俺は緑谷の後ろに回り込み、

 

「ふん!」

 

「痛い!」

 

軽く背中を叩いた。ただし、ちょっと強めだけど。

 

「な、何するの、ゆっくん⁈」

 

「一緒にいること考えろ!空気重いわ!」

 

「「えええええ〜⁈」」

 

緑谷とオールマイト、めっちゃびっくりした顔をしてるな。けど、言わせてもらうぞ。

 

「あのな緑谷!100%を使えなくてもいいだろう!今はまだ学生。俺たちはまだまだ素人。そんな奴がアホみたいなパワー出してタメを殴り殺したら意味ねぇだろ!」

 

「あ。」

 

「だから、今は使い方を覚えるべきだろ。ちょっとずつ調整していければなれんだろ。だから最初は低火力の力を使えるようにすればいい。あんまり自惚れるな。俺たちは最初は無個性だった。ゼロからの始まりだ。だから、焦らず一歩ずつ前を見て進もう!」

 

「…っ!うん!ありがとう、ゆっくん!」

 

「いいよ。自分への言葉みたいなもんだから。」

 

ちょっと恥ずかしかったが、これは自分も当てはまる。だから常々思って言わないと。

 

 

 

「青春だな!」

 

オールマイトの呟きにはスルーしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、もうすぐ入学式や卒業式シーズンになるが、俺はある事に悩んでいた。それは、

 

「ヤバイ!スーツどうしよう⁈」

 

スーツ申請しなきゃ!全然これを考えてなかった!他人にはどうでもいいかもしれないけど、しかし自分には大切な事だ!とりあえず今世で鍛えた画力で絵柄などを決めるのだが、着てみたいスーツが多い!何せ自分が知っているだけでも映画版とゲーム版でかなりの数がある。まぁ、着たいのは数着だが。だが、全部着てみたい!週一で!

 

それはともかく、ちゃんと考えて丸一日。

 

「良し!これを最初に着よう!他は別の機会に申請してやればいけるはずだ!」

 

ようやく決まり、俺はスーツ申請を提出した。多分大丈夫!

 

 

 

 

 

まさかあのジジイがスーツに関わっているとはこの時俺は知りもしなかった。




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