spider-man longing   作:ナツチョコ

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すみません。大学のゴタゴタで遅くなりました。ではどうぞ。


第三話

この子との出会いは一年前。幼稚園で個性が発現しなくていじめられていた時、その子は颯爽と来て助けてくれたんだ。

 

 

                     一年前

 

 

「おい、なんか言えよ。無個性!」

 

「個性が無くてどんな体してんだよ!」

 

「うう。やめてよ。」

 

俺は、なかなか発現しなくて個性について周りからいじめられていた。

え、中身大人なんだから殴り返したり、言い返したりできなかったのかって。いや、言い返したりはしたよ。個性は絶対あとで発現するって。けど心が体に引っ張られているせいか、うまくそのあとが言いくるめたり出来ず、怖がっちゃたりしてね。それが裏目に出てだんだんいじめがエスカレートしてどうにもできなくなっちゃてね。んで、いつものようにいじめられていたら、

 

「ふんッ!」

 

「ウゲッ!」

 

「イデェ!」

 

突然俺をいじめていた2人が頭を抑えて倒れていた。そしてその2人の後ろに立っていたのが、

 

「お前ら、いい加減にしろ!2人でいじめて恥ずかしく無いの⁈」

 

拳を握って直立不動してた拳藤一佳だった。

 

「い、痛えよ、テメェ!何すんだよ!」

 

「何って、いじめてるあんたらを止めただけだよ。」

 

「なんでこんな個性が発現してねぇ奴を助けるんだよ。」

 

「そうだよ!個性無いし、ウザいからこうしてるんだよ。」

 

いや、個性無いだけでここまでやるか?俺は地面にへこたれながら聞いていた。すると拳藤は、

 

「アァ?」

 

「「「ヒッ⁈⁈」」」

 

メンチ切って脅してた。ちなみにへこたれていた俺も怖かった。だって声もドスが効いていたもん!

 

「今止めるなら、殴らないけどまだするなら…

 

「「す、するなら?」」

 

「これで殴る。」

 

と言いながら巨大化した掌を上に上げて見せつけていた。流石にやり過ぎじゃね。そう思ってしまうほど怖かった。何故か俺まで入っている気がしたのは気のせいだ。気のせいだと言ったら気のせいだ。

 

「「う、うわぁー!お母さーん!」」

 

2人は、半泣きして逃げていった。ちょっとだけ同情してしまった。

 

「フンだ!男子なのに弱虫!」そして俺を見て、

 

「アンタ大丈夫、立てる?」スッと手を差し伸べてくれた。

 

俺は手を握って立ち上がりお礼を言った。

 

「大丈夫だよ、ありがとう。」

 

「そ、良かった。」

 

俺はおずおずとしながら助けてくれた理由を聞いた。

 

「あの、どうして助けてくれたの?」

 

「うん?だってあいつら2対1で襲って卑怯だったから。あとあんまり見てて良くないなと思っただけだよ。」

 

結構あっさりしているなっと思いつつ、

 

「あ、あの僕は虫塚勇護。君の名前は何て言うの?」

 

僕呼びは、気にしないでくれ。この姿で俺呼びだと、背伸びしたいのかなと思われてしまうからだ。

 

「私は、拳藤一佳。よろしくね。」

 

一佳ちゃんは、笑いながら言ってくれた。

 

「ねぇ、お友達になってくれない?遊んでくれる人がいないから。」

 

「うん。いいよ。アンタ見ていないとまたいじめられていそうだから。」

 

「はは、ありがとう!」

 

これが俺の拳藤一佳との友達の始まりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、こんな感じで、拳道とは仲良くなった。今でも、たまにあいつらがいじめにくるが、一佳がいるお陰で大分減ってくれた。その後妹の蟻巣にも友達になった。今じゃあ、家族ぐるみでの仲良しだ。俺と一佳は、ずっと仲が良かった。あの日が来るまでは。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…転勤?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




一応早く出来るよう次から頑張ります。

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