あと長いです!
そろそろ、一佳を見つけようと思った俺はおばあちゃんと別れた。帰り際に、色々心配されていたが大丈夫とごり押しで帰った。
あ、名前聞くの忘れた。
???side
やれやれ。面白い子と出会ったね。
仕事である巡回から帰る途中何かの気配を感じた。周りを見ると、川の土手に小さな子供が座っていた。身長は、普通の小学生の低学年辺りだったが、何故か見た目より小さく感じた。とりあえずヒーローとして、何してるのか確かめようと話しを聞くために、近づいて話しかけた。すすり泣きが聞こえるね。
「坊や?一体ここで何で泣いているんだい?」
坊やは、こちらを向いた。クリクリした目に黒髪の短髪。整った顔。将来はモテそうだね。
「おばあちゃん誰?。」
「ああ、ごめんね。名前を言わずに聞いて。
私はただの学校の保険医さ。」
「ほけんい?」
「保健室の先生さ。」
そう言うと坊やは驚いた顔をした。そういえば最近は若い保険医が多いだったっけ。私みたいな年寄りは地方に行っちまって見ないね。現に坊やも顔に驚きの表情が出てるよ。
「はは、驚いたかい。まぁ、最近では小学校は大体若いモンがやっているからね。」
「え、なんで分かったの⁈」
「顔に出ているよ。考えている事が。あと年の功だね。」
ふふ、顔を真っ赤にして。可愛い坊やだね。恥ずかしがっているね。
とりあえずさっきの質問をし直すか。
「それで、なんでここで泣いているんだい?」
「……」
まぁ、簡単には喋らんか。そう思っていると、
「…おばあちゃん、実はね、…」
私は黙って聞いてやった。話の中身はよくある子供が友達と離れたくないというものだった。だがまぁよくある話と思っても子供には大ごとだろう。仲良くなった友達と離れ離れになるのは、いつの時代も嫌な事だ。そして
「おばあちゃん、俺どうすれば良い?」
どうすれば良い、か。しかし、この坊やの話を聞く限り意外と離れ離れになる事に困った様子ではないね。坊やはもう受け入れているようだが、友達が受け入れられず怒っているようだね。まぁ、私に言えることは
「…また仲良くなれば良いじゃないか。」
「でも!話を聞いてくれるか分からないし「本当にそうかい?」…え?」
「その子は多分、お前さんと離れる事を認めたくないんだよ。だから、走って逃げてしまった。」
「……」
今、また仲良くならなければ、坊やとその友達は中違いをしたまま離れる事になるだろう。それだと本当に嫌いになってしまうだろう。それは駄目だ。
「だからね、今度はちゃんと目を見て離れても友達だよって、言えばまた仲良くなれるよ。」
坊やは賢い。だが同時に無知だ。物分かりが良いとしても、まだ幼い少年。こうゆう子供は、今の内に大人がしっかりと手を差し伸べてあげないといけない。たとえしっかりしても、周りの環境で良くも悪くもなる。今の坊やは、その時期だ。だからもう一つ教えよう。
「それにね、また会えた時にその友達を驚かす為に目標を作ると良いよ。」
「目標?」
「ああ、目標だよ。今、自分が一番なりたいものになる、って決めた方が良いよ。」
「一番なりたいもの」
こうして考えさせて、自分で目標を持たせる。一番なりたいものになるって強い意志があれば大抵は道を外れないよ。まぁ、外れるか外れないは、坊や自身の問題だけどね。
「…うん?」
と、考えている坊やを見るとなんだか様子がおかしいね。考えているように見えるけど、なんだか気絶しているようにも見えるね。
「どうしたんだい?急に黙って?」
心配になってきたから声をかけてやった。すると坊やがちゃんと返事してくれた。
「あ、はい!大丈夫です。少し考えていただけです!」
「そうかい。じゃあこれをあげようか?」
私は良く生徒にあげるハリボーをあげた。坊やはポケットに入れて、
「ありがとうございます。おばあちゃん。俺なりたいもの決めたよ。」
「ほう。何になるんだい?」
坊やが顔を振り向いて、笑顔で答えた。
「みんなの友達になれるヒーローになる!」
ああ、良い顔になったね
坊やと別れて、帰ろうとした。けど一応声をかけてやった。
「…いつから盗み聞きの趣味が出来たんだい。根津。」
「おや、結構上手く隠れていたんだけど。いつから気づいていたんだい。」
「途中からね。視界の隅に大きな茶色の動物がいたら、嫌でもあんたを思い出すよ。」
「HAHAHA!残念!そんなにバレてたのか!」
出てきたのは、大きなネズミの姿をした動物だ。こんなのでも、雄英の校長だけどね。
「話を戻すけど、いつから盗み聞きの癖が付いたんだい?」
「わざとじゃないさ。携帯に何度も電話して気づいてくれないから探していたんだよ。見つけたと思ったら子供と話してたから、ついね。」
「おや、済まないね。どうやら充電が切れていたよ。」
携帯を見ると充電が切れていた。道理で携帯が静かなわけだい。
「それで、彼はどう見ているんだい?将来家の高校に入りそうかい?」
「…あの子はヒーローになると言っていた。案外こっちに来るかもしれない。けど、あの子はどちらにでもなれるね。」
「…やっぱり?」
「ああ。黒《ヴィラン》にも白《ヒーロー》もね。だから、私達が正しく導いてやらないとね。」
それが年寄りの役目さ。
「因みに貴方自身の考えはどうなんですか?」
「そりゃあ決まっているよ。」
何も確証がないのに、私はあの子みたいに笑って言ってやった。
「あの子は、ヒーローになるよ。人の心にずっと残るような。」
キャラの一人一人の心の中を考えるのが大変だった。あと文章にするのも。