「スプラウト先生、今日は代役を立てるのをオススメします」
今日もユニコーンのお世話、私がいつもお世話してるユニコーンは、もう人に馴れたみたいで、昨日はお世話が終わった後、私の事を背中に乗せてくれたの。今日は何をして遊ぼうか、考えるだけでワクワクしてくる。
因みにダンブルドア先生からの報酬は、初日のプリペイドカード以降は、ちょっとした魔法の道具だったりして、結構ランダムだ。おとといは万眼鏡で、昨日は蛍石で出来たチェス駒一セットだった。
結構価格に差がある物でも報酬にするみたい。因みに一番高いのは蛍石のチェス駒、輸入品の魔法の品で、一セット驚きの18ガリオン。売れば数年は遊んで暮らせる値段ね。一番安いのは杖のお手入れセットで、3ガリオン。
「ギネヴィア、いきなりどうしたの?」
「もうすぐ、ロンかハーマイオニー辺りが教員室に駆け込んで、ユニコーンどころじゃ無くなるでしょうから」
エレナと二人で、今日はユニコーンに乗せてもらって、湖を一周しようと話してると、ギネヴィアがスプラウト先生と話してるのに気付く。何話してるんだろ?
「あら、あなたにしては過程が飛んでる説明ですね、どうしてそうなるのかしら?」
「ここで言える内容では無さそうですから」
肩をすくめるギネヴィアに、スプラウト先生は話を取り合って居なかった。
「それでは、無理ですね………皆さん、出発し……あなたはマクゴナガル先生の守護霊?どうしたのですか!?」
スプラウト先生は青い半透明の猫を見付けると、側に近寄って話し掛け始めた。
あの猫一体何?スプラウト先生が守護霊って言ってたから、守護霊呪文で呼び出したのかな?それだと呪文を使った人はとんでもない人だね、守護霊を遠隔で維持するのは、スゴく難しいのに、伝令まで出来る守護霊とか、この学校でも片手の数の人しか出来ないんじゃない?
スプラウト先生は猫の守護霊から何かを聞いた後、今日は付き添いのハグリッドだけで、森に行くことになった。
「何が起こったんだろ」
「私達はユニコーンのお世話ですわ」
エレナの言葉にそう返して、ユニコーンの身体を拭くギネヴィアに、ライラがブラシを片手に不安そうな顔をする。
「ギネヴィア……私達は、向かわなくて良いのか?」
「今行ったところで先生方の邪魔になるだけです。無事を祈りましょう」
その言葉に、何が起きたのか悟って思わず叫ぶ。
「無事を祈るって、まさか!?」
「あ、ゴメンね驚かせて。大丈夫だから………ギネヴィア」
私の声に驚いたユニコーンを抱き締めて、背中をブラッシングしてあげて落ち着かせる。馬型の幻獣は人の感情に機敏に反応するから、落ち着いた態度で接しないとダメなのよね。つい驚きで、それが頭から抜け落ちちゃった。
「夕飯後、寮のシャワーを浴びている時に先輩方が、ダンブルドア先生が外に行くのを見掛けたそうです。多分クィレル先生への罠でしょう。校長先生はホグワーツの何処からでも、姿現しが出来ますからね」
確かに、罠じゃないならわざわざ歩いて外に行く理由が無いもんね、先輩方が見てるなら、ダンブルドア先生に注意を向けてるクィレル先生は、当然気付いてると思う。
罠だと分かっても、目の前のチャンスを見逃せる人じゃ無いから、今は石泥棒してる所ね。
ポッター達はダンブルドア先生の事を、先生が何かして知ってるはずだから、それを止めに行ったって感じで、さっきのマクゴナガル先生守護霊は、三人の内の誰かが連絡に行ったって事で、連絡したって事は、不測の事態かクィレル先生を捕まえたかの二択、どっちにしろ私達じゃ行っても無駄ね。
「ほら、シャキッとしなさい、今日は背中に乗せてもらうのでしょう?」
ギネヴィアに背中を叩かれて、言われた事を思い出す。
そうだったね、今日はユニコーンの背中に乗って湖を一周する約束だった。
「……もう叩か無くても平気よ、ギネヴィア。……ねぇ、もう乗っても平気かしら?」
私の言葉に、ユニコーンは膝を折って乗りやすくしてくれた大丈夫みたいね。
そのままユニコーンの背中に乗ると、ユニコーンが立ち上がって視界が高くなる。ここまで高い視界は、パパに肩車してもらって以来ね、スゴいわ。
その後は、一周だけだったはずが湖を三周して最後の一周はライラもユニコーンに乗って、並走しながらの一周だった。ユニコーンに乗るなんて、一生の思い出になったわ。
そしてもう一つ、その日に一生の思い出が出来るとは、この時予想はしてなかった、少なくとも、あんな事になるなんて。
ハーマイオニーに教員室に行って、先生達を呼ぶように頼んだ後、僕は瓶の中身を飲み干して、黒い炎を通り抜けた。
この先に賢者の石がある。ギネヴィアが前に言った事を考えれば、今夜が一番のチャンスだ。もう石泥棒は来てるかも知れない。いや、トロールが倒されてたんだ、居るに決まってる。
そこまで考えて、僕はローブから杖を取り出して慎重に進んでいく。暫く炎の中を歩いて、いつ薬が切れるかの恐怖に耐えながら、ついに炎を通り抜けると、そこは最後の部屋だった。
「貴方が石泥棒だったのか、スネイプじゃなく」
「ポッター、君はここまでこれると、確信していたよ」
そいつはいつもと違い、落ち着き払った声で言うと、みぞの鏡から視線を外して僕を見た。
ギネヴィア達が言ってた通りだ、石泥棒はスネイプじゃ無かった。
「ギネヴィア達の言ってた通りだ」
僕がついそう言うと、そいつ…クィレルはイラついた様子で床を踏み締めた。
「あの小娘っ!あいつのせいでダンブルドアは私を警戒した!!あいつのせいで、スネイプが私の監視についたんだ!!」
「スネイプが?」
「ああそうだ!……ポッター、君の試合の時、必ずダンブルドアかスネイプが君を見守っていた。私が箒に呪いをかけた時もっ、もう少しで君の頭を地面にぶちまけたザクロの様にしてやれたと言うのに!スネイプが邪魔をしたっ!!」
クィレルがまるで玩具を取り上げられた子供の様に、癇癪を起こしているのを見て、僕はクィレルの言葉に呆然としてしまう。
あぁ、それもギネヴィアの言った通りだ、スネイプは入学してから少しの間、いつも僕を監視してた。あれは僕を守るためだったのか、最近スネイプが大人しかったのは、クィレルを監視してたからか。
「忌ま忌ましいスネイプ!あいつのお陰で、何度もチャンスを潰した、ハロウィンの時も、あいつが!!」
その言葉に、呆然としてた思考が戻る。今こいつは、何て言ったんだ?
「ポッター、お前とあの小娘どもは、どうも好奇心が過ぎる。生かしてはおけない」
「お前が、トロールを?」
怒りで視界がチカチカするのを堪えて、クィレルを睨むと、クィレルは何を勘違いしたのか得意気な顔で話し出した。
「さよう!私はトロールに関して、特別な才能を持っている。ここに来る時に私が倒したトロールを見たか?残念な事に、ハロウィンの時皆が血眼になってトロールを探していた時、スネイプとあの小娘は私を疑っていた!スネイプはこの立ち入り禁止の部屋の前で私に立ちはだかり、あの小娘……ギネヴィア・テイラーは遠回しに授業中何度も私に警告してきた!!」
「お前が、お前のせいで、ハーマイオニーは危険な目にあった!!」
「元はと言えば、お前を殺すつもりだったんだよポッター!!」
僕が怒りを我慢出来ずに叫ぶと、クィレルはそう言って僕に杖を向けた。
その場から逃げる様に飛び退くと、クィレルの杖から飛び出した赤い閃光が床にぶつかる。
「逃げるな!」
「僕はお前なんかに負けない、
「
僕の呪文は掻き消されて、クィレルが腕を振るうと、どこからか縄が僕に向かって飛んでくる。僕はその縄に縛られて、杖を落とさないようにするのに必死だった。
「ふん、一年生ごときが頭に乗りおって」
「うあっ」
そう言って僕を蹴飛ばすクィレルを睨む。久しぶりに蹴られたお腹は、前よりも痛い。ここで負けたら、僕に期待してくれたダンブルドア先生を裏切る事になる、ここは堪えるんだ。
「そこで私が石を手に入れるのを見ていろ」
そう言って、クィレルはみぞの鏡を見始めた。ブツブツと一人言を言い始めたクィレルを見て、チャンスは今しかないと思って、僕は必死に覚えた無言呪文で縄を解く、音がでない様に注意しながら、ギネヴィアに言われた事を思い出す。
《この呪文は危険な呪文です、当たれば間違いなく勝てますが、外した場合、相手は本気になってあなたを殺そうとするでしょう。必ず勝てる時にしか使わないでください》
チャンスは今しかない、あいつが僕の事を無視してる今がチャンスだ!
そう判断して、鈍い痛みで呻きそうになるのどを叱りつけて、渾身の力で杖を振るう。
「
「なっ!?」
まさか一年生ごときが、縄を解いて失神呪文を使うとは思わなかったのだろう、クィレルは失神呪文を食らってその場で倒れてしまった。
少しの間杖を構えて警戒し、何も無さそうだと判断して、緊張が解けた。
「勝った、勝ったんだ!」
僕はクィレルに勝った喜びで一杯になって、はしゃいでしまった。相手は恐ろしい闇の魔法つかいなのに、油断してはしゃいでしまったんだ。
「ロコモーター・クィリナス・クィレル」
だから、その呪文に気付かなかった。虚ろな表情で、人体には無理な動きで立ち上がるクィレル。間接は鈍い水っぽい音をならして、まるで骨が無いかのようにグネグネと動く。
「があぁぁあぁあぁぁあぁあぁぁあぁぁあ!!!!!」
痛みで叫び出すクィレルに、得体の知れない恐怖で後ずさる、何だこいつは、何なんだ一体、お前は本当にヒトなのか?
「お許しを、お許しをわが主!!」
『ならん、お前は失敗をし過ぎた』
「今度こそ、今度こそは期待に応えて『それで何度目だと言うのだ!!』……がああああぁぁぁぁ!!!!」
まるでもう一人がいるかの様に、一人言を始めたクィレルを不気味がっていると、また叫び出したクィレルに短い悲鳴を上げる。
だって仕方無いじゃないか、ここまで不気味な存在を、僕は知らなかったんだから!
『お前は私の人形に成れば良い』「………わかりました、わが主」
それを言うとクィレルは、僕に背を向けて頭に巻いたターバンを解き始めた。
「何だよ、何だよそれは」
恐怖で身体が言うことを聞かなくなる中、口だけは嫌にスムーズに言葉を発した。
『やぁ、久しぶりだハリー・ポッター』
クィレルの頭には、もう一つの顔があった。
「僕は、お前なんて知らないっ!」
『私は君を知っている。何、少し話をしよう』
「僕は話したくなんか無い!!」
『俺様は話したいのだ。ハリー・ポッター、俺を倒した英雄よ』
嫌だと言って後ずさる僕を見て、そいつは……ヴォルデモートは、蝋燭みたいに白い蛇みたいな顔を歪ませて、まるで浮いているかの様にスムーズな動きで、僕に近付いてきた。
「こっちに来るな!失神呪文!!」
『未々だ、魔法式の構築が遅い。それではガキにすら負ける』「がああぁあぁああぁ!!」
僕の呪文を無理矢理動かしたクィレルの杖で弾くと、悲鳴を上げるクィレルを無視して、ヴォルデモートは杖を振るう。僕は呪文か何かの力で動けなくなって、目の前にそいつの顔が表れた。
『ここに来たと言うことは、石がここにあると知っているんだろう?石は何処だ、言え!!!!』
「ふざけろ、死んでも言うもんか!!」
「わが主になんと言う口を!
「があぁぁあぁぁぁあぁぁあぁぁ!!!!!!!」
その呪文を掛けられている間の事を、僕は痛みでしか覚えていない。絶え間ない今まで生きてきた中のどんな痛みよりも、何十倍も何百倍も痛い痛み。何度も視界が真っ暗になったり真っ白になったりして、その度に痛みで視界が戻る。
『答えろポッター、お前が鍵なんだ!!』
「はぁ……はぁ、嫌だ」
「磔の呪文!!」
「があぁぁあぁあぁぁぁあぁぁあぁ!!!!!」
『時間が無いのだ、石は何処にある!!』
クィレルに引き摺られて鏡の前に運ばれると、ローブをを引っ張られて、無理矢理鏡を見せられる。鏡に映った僕は、石をポケットから出して、僕にウィンクをするとポケットに石を閉まった。
同時に右のポケットに重さを感じて、僕のポケットに何かが入れられたことが分かった。
その後鏡には、保健室で僕にリンゴを剥いてくれるミリィの姿が映った。
ゾッとしないな、ハーマイオニーにチェンジして欲しい。僕は鏡の光景を見て、未だそんな事を考えられるのかと驚く。自分でも予想してなかった程タフネスがあるみたいだ、僕は。
「クィディッチの優勝杯なら、鏡に映ってるよ」
石の在りかを言わないために嘘を吐くと、クィレルの頭にいるヴォルデモートが叫んだ。
『クィレル、そいつのポケットだ!!』「仰せのままに、わが主!!」
そのまま僕に掴み掛かろうとするのを見て、手を振って払おうとする。
「無駄な抵抗はするっっっ!?だぁあぁ!!何だこれは!!?」
僕の手を掴んだクィレルが、突然手から煙を出して悲鳴を上げた。
いきなりどうしたんだ?
『早く石を奪え!!』「わが主、ですが腕が、腕が焼けてしまう!!」
クィレルの手を見ると、煙を出して黒くひび割れていた、まるで炭になったみたいだ。
『良いから早く石を奪え!!』「ポッタアァァァァァァ!!!!」
痛みで我を忘れたのか、それとももう指を動かせないのか、杖を握らずに、魔法も使わずに襲い掛かって来たクィレルの顔に、手を押し当てる。
「があぁぁあぁあぁぁあぁあぁぁあぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁぁあぁぁあぁぁあぁ!!!!!!!!!」
痛みで叫んだ口にも思いっきり手を突っ込んでやる。何でか分からないけど、クィレルは僕に触れると焼け焦げてしまう様だ。
口も焼いてしまえば、もう呪文が唱えられなくなるに違いない。
ザマァ見ろとほくそ笑むと、クィレルが僕を突き飛ばした。未だそんな力があったのか、あのなよなよとした弱々しい演技をしてた割りに、本当は武闘派だったのかもしれない。
突き飛ばされて床に頭をぶつけた僕は、そのまま意識を失った。最後に見えた景色では、何故か寮監の先生方が勢揃いしてる所だった。
ハリーは努めてシリアスだと言うのに、この落差よ。
秘密部屋編アンケート、同数票だったので、決戦投票です!!
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ウィーズリー覚醒 バジリスク討伐
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ギネヴィアの私TUEEEEEルート