ハリーポッター ハッフルパフの聖女   作:リムル=嵐

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はい、今回で一年生編の本編は粗方終了です。


賢者の石と後日譚

真っ暗闇の中を、ただ歩く、行く宛も方向も分からないままに、何も考えずに歩いていると、暗闇の向こうが少しずつ光ってきた。

 

『…………リ………ター…ハ…………リー……………』

 

眩しいはずなのに目は平気で、何処か安心する声に導かれるようにして、光に近付く。

 

光はスニッチだった、スニッチは光る事は無いのに、不思議だ。捕まえようと手を伸ばすと、目映い光で目の前が真っ白になった。

 

目を抑えて()()()()()と、僕はいつの間にかベッドの上に居たらしい、周りを見渡すと、ここは保健室みたいだ。

 

「ぼくは………石を、守るために……そうだクィレルの奴は!?」

 

こんな所に居るわけには行かない、直ぐにクィレルの奴を止めないと、そう思ってベッド脇から杖を取って、ベッドからから立とうとするも、上手く身体が動かなくてふらついて倒れる。

 

立ち上がろうと力を込めた時に、保健室の扉が開いて、咄嗟に杖を構えると、扉から入ってきたのはハーマイオニーだった。

 

「ハリー?ハリー!!」

 

「ハーマイオニー、無事だったんだね!」

 

走り寄って来たハーマイオニーを抱き締める。良かった、見たところ怪我は無いみたいだ。

 

「ロンは、ロンは無事!?」

 

「大丈夫よ、ロンは元気。今はスネイプ先生に補習に呼ばれてるの、ロンも三日寝込んでたから」

 

その言葉に驚くも、今は無事だと聞いて胸を撫で下ろす。

 

「本当に良かった、石はどうなったの?」

 

もう狙うやつは居なくなったんたから、ニコラス・フラメルが持ってるんだろうか。それとも未だ学校にあるのか?

 

「あなたのお陰で石は守られたけど、未だどうするか決めてないの。先生達の間で意見が別れて、ギネヴィアが職員室に乗り込んで、石を壊すなって説得してまわってるのみたいで………それが原因でスネイプ先生達とダンブルドア先生とマクゴナガル先生の二人で対立してて、来週ニコラス・フラメルが学校に来るって」

 

「何でそんな事に……」

 

予想してた事の斜め上を行く現状に、どうしてそうなったんだと首をかしげる。

 

「それよりもあなたは大丈夫?未だ何処か痛い所は無い?一週間も寝たきりだったのよ、まだベッドに居るべきだわ」

 

「一週間も!?」

 

不安そうな顔で僕の身体をペチペチ触るハーマイオニーの言葉に、頭が真っ白になる。

そりゃ身体が上手く動かない訳だ、間接や筋肉が悲鳴を上げてるし……二、三日は本調子とはいかないだろうな。

 

「ほら、ベッドに入って、私マダム ポンフリーを探してくる」

 

動き辛そうにしてた僕に、肩を貸してくれてベッドに入れてくれたハーマイオニーは、僕に毛布をかけた後そう言って保健室から出ていった。

 

一人になった保健室で、考えるしかやることが無いから、ついさっき出ていったハーマイオニーの事を考えた。

 

「最初は融通の効かない固い奴だと思ってたけど、本当は優しくて気が利くんだよな、ハーマイオニー」

 

それによく見ると結構な美人で、頭も良いときた。まるで何かの物語のヒロインみたいな女の子だ。

 

「ヒロイン…………無い無い、顔が良いからってそれは無いから」

 

頭に出てきた一際小柄で、金髪の肩下まである長い髪を、両サイドで少しまとめて、残りを下ろしてる髪形で(確かハーマイオニーが、ツーサイドアップって言ってた髪形)見た目は疑いようも無く美少女なのに、性格は熱血を越えて、特訓の鬼みたいな性格のあいつを思い出して、目を瞑って首を振る。

 

「訓練が厳し過ぎるんだよ、弟妹に教えたことあるって、絶対嘘だ。嘘じゃなきゃ弟妹は手足の一本無くなってる」

 

《反復練習が全てだから、取り合えず腕が上がらなくなるまでやろっか!》

 

あの悪魔の言葉を思い出して、ぶるりと身体が震える。

 

《大丈夫大丈夫、筋肉痛だろうが肉離れだろうが、呪文で何とかしてあげるから!取り合えずぶっ倒れるまでやるんだよ!!》

 

根性論の極みみたいな事を要求してくる悪魔を思い出して、あれがヒロインの物語とか想像できないと笑う。

 

「猫被るのは上手いんだ、ミリィは。そりゃクッキーは予想以上で驚いたよ、今までで一番美味しかったし。何だかんだ言って手当ての面倒とか、特訓の間はずっと気にかけてくれるし、それでもあの特訓は納得出来ないけど」

 

「……へぇ、今度からもっと厳しくしよっか?」

 

「教えてもらってるのに、そういう事言っちゃダメよハリー」

 

「どうしてそうなるんだ!!………や、やぁ、ミリィ、ハーマイオニー。い、いつから、そこに?」

 

「《訓練が厳し過ぎるんだよ》辺りからね、折角マダム ポンフリーに無理言って看病変わってもらったのに、来て損したわ」

 

ツーンとした表情でそっぽを向くミリィに、僕の言葉に怒ってるハーマイオニーが、ベッド横にいつの間にかいた。

 

まさかそんな前から居たとは、僕は退院したら次は過剰な特訓で、オーバーワークによる過労死の運命だったみたいだ。世の中って残酷。

 

「これは、あなた達の為に頑張った私に対する裏切りよ。許さないんだから」

 

次の特訓は実戦形式にしてやるんだからと言う、ミリィの怒りを抑える為に、何か差し出せる物は無いかと考える。僕はあまり物を持ってないし、ミリィならストレス解消に、僕がサンドバックにでもなれば良いかな?

 

「あぁ~、骨一本で済ませてくれない?」

 

ダメ元で、減刑をお願いする、もしかしたらハーマイオニーが助けてくれるかもしれないし。いや、ヒロインのハーマイオニーなら助けてくれるはずだ、僕はハーマイオニーを信じてる。

 

「そんな事しないわよ!?」

 

私ってそんなサイコパスに見える!?って憤慨してるミリィに、ハーマイオニーは僕への視線の温度がドンドン下がってる。

 

ハーマイオニーは罰が足りないと思ってるみたいだ、残念彼女は助けてくれないらしい。

やっぱり、骨の一本じゃ足りないのか、出来れば三本を越えないと良いんだけど。

 

「分かった、腕と足を持ってけ、バランスが良くなるように左右一本ずつ」

 

これが僕に出来る最大限の譲歩だ!と覚悟を決めて言うと、ミリィは据わった目で僕を見た後、顔に手を伸ばして思いっきり引っ張った。

 

「ぬぐうぅぉぉ」

 

何かが無理やり剥がされる音と痛みが顔からして、思わずそこを抑えて痛みで唸る。大丈夫ハリー?何て言って心配してくれるハーマイオニーは、やっぱりヒロイン属性持ってると思うんだ。僕としてはもっと胸が………おかしいな、何でそんなゴミを見る視線を向けてくるんだい、ハーマイオニー?

 

「変な呻き声上げないでよ、これで勘弁して上げる」

 

顔の痛みに口を歪めながらミリィを見ると、その手には真っ暗に変色して固まった血があった。

かさぶたを剥がされたみたいだ、勢いよく思いっきりに。

 

「ったく、絆創膏張るから見せて………ハーマイオニー、少し二人っきりにしてくれない?もう直ぐロンのお迎えでしょ?」

 

ロンのお迎え?あいつは怪我の後遺症で幼児まで若返ったのか?友達に迎えに来てもらうとか。しかもハーマイオニーが甲斐甲斐しく迎えに来てくれるとか、今度ロンの飲むコップの中身に、スキャバーズの毛を入れてやる。

 

「あ……ゴメンねハリー、私もう行かなきゃ」

 

ミリィに言われて時計を見た後、見舞いのお菓子を脇の机に置いて、ハーマイオニーは保健室から小走りで出ていった。

 

「あぁ、うん、気を付けてね………………そっちかよ」

 

少し顔を赤くして、恥ずかしがってるハーマイオニーを見て、ロンが原因と言うよりも、あのラッキースケベ体質に我らがヒロインがやられたと見て、これからあの二人と話す時どういう顔をすれば良いんだと、頭を抱える。

 

「ほら、顔隠さないの、こっち向いて………これでよし。りんご剥いてあげるね」

 

ロンの奴はヒロインと今頃いちゃついて、僕は悪魔に監視されながらベッドの上か、今ならロンへの憎しみで僕はスリザリンと友達になれる気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図書室で自習が終わって、夕飯の前にハリーのお見舞いに行こうと歩いてたら、ハーマイオニーが向かいから走ってきた。何があったのかを聞くと、一週間振りにハリーが目を覚ましたらしい。

 

それでマダム ポンフリーに許可を無理矢理もらって、今はハーマイオニー抜きで看病してるんだけど…………

 

「ロンの奴め、退院したらまず最初に、あいつの赤毛をスネイプそっくりな油まみれの黒髪に変えてやる」

 

目を覚まして早々に、自分の親友に憎しみをぶつけるハリーに呆れていた。

 

はぁ、どうしてそうなるんだか。素直に応援すれば良いのに。私としてはロンのラッキースケベ体質(命名エレナ)が全てハーマイオニーに向けば、被害に遭わなくて済むから助かるんだけど。ハーマイオニーも、彼氏が相手ならそこまで嫌がら無いだろうし。

 

ロンの奴、階段から落ちてどうやったら下に居た私の下敷きになって、スカートの中に顔突っ込めるのよ?わざとでも色々おかしいでしょ。思い出したら沸々と怒りが沸いてきた。

 

「ロンへのイタズラなら、私達四人も混ぜなさい。あいつには散々な目に遭ってるから、仕返ししても誰も咎めないわ」

 

エレナのパンツに手を入れて、ギネヴィアの胸を揉んだあいつは、今じゃハッフルパフの女からヴォルデモートよりも危険な人間として、『近寄ってはいけない例のあの人』何て呼ばれてる。

何故か被害に遭わないライラは、面白がってるけどね。

 

「あ、うん。やっぱりあいつは親友だから、心が狭い事は止めておくよ」

 

「あぁそう……はい、りんご剥けた。あーん」

 

「むごぅ!?」

 

ハリーの言葉に、ちょっと残念に思って、まだムカムカする気持ちを、剥いてあげたりんごをハリーの口に無理矢理入れる事で納得させる。

 

「いきなりはむせるよ、一人で食べられるから」

 

暫く目を丸くして口をもごもご動かしてたハリーは、りんごを飲み込んで口を開く。

 

「腕、痛いんでしょ?未だ無理しちゃダメだから、大人しくしなさい、あーん」

 

「……あーん」

 

諦めた表情で、そう言って大きく開けたハリーの口に、小さく切ったりんごを入れる。弟妹が熱を出した時とか、忙しいママの代わりに看病してあげてたっけ、懐かしいなぁ。

 

「はい、あーん。多分ね、来年から三年生の選択科目に錬金術が入ると思う」

 

「あーん……………錬金術ってまさかニコラス・フラメル?」

 

賢者の石の事ばかり調べてたせいか、錬金術=ニコラス・フラメルみたいなイメージがあるみたい。まぁそうなんだけどね。

 

ギネヴィア、錬金術に興味が有ったけど、学べるのは東アフリカのワガドゥーだけだって知って、泣く泣くホグワーツにしたって言ってたから。因みに説明担当はマクゴナガル先生だったそうな。

その事もあって、ギネヴィアはホグワーツに錬金術を入れるべきだと声高々に主張して、他にも興味のある生徒を署名をして集めて、会合なんてものまで開いて、先生を説得してまわって………あそこまで来るとホームズでもポワロでもなくて、モリアーティね。

 

「うん、石を守るのにここは一番適してるし、ニコラス・フラメルはゲラート・グリンデルバルドに立ち向かったメンバーの一人だから、教師としてホグワーツに居るのは生徒を守る面でとても良い事よ。あーん」

 

「あーん……………ゲラート・グリンデルバルドって?」

 

「ヴォルデモートより前の、ヴォルデモートと同じくらいの悪人。あーん」

 

「あーん……………それなら、石はホグワーツにずっと有るんだね。そんな人が来てくれるなんて、ホグワーツはスゴいや」

 

すっかり調子を戻して元気に言うハリーに、ギネヴィアが何をしてるのか言う気にはならなかった。どうせハリーが起きた事を知ったら、新しい御輿として取り込もうとするに決まってるもの。今は静かに休ませてあげたいからね。

 

「えぇ、ギネヴィアの説得が成功すれば、ね。りんごはもうお仕舞い、ほら寝た寝た」

 

「分かったから、頭から毛布を被せるのは止めてよ」

 

いつまでも横になろうとしないハリーに頭から毛布を被せると、ゴミをまとめてゴミ箱に入れて、見舞いの品が積まれてる机を軽く整理する。

 

「今日はもう帰るね。明日はエレナ達も連れて来るから、無茶したお説教覚悟しときなさい」

 

「そんな、僕は「わかってる、けどそれでもやり方はあったわ、ダンブルドア先生が簡単に石が手に入る仕組みになんて、するはず無いもの」………それは、そうだったけど」

 

不満そうにしてるハリーを、弟妹にするみたいに抱き締めた後、肩を押して寝かせる。

 

「でも、頑張ったわハリー、あなたは自慢の教え子で、私の自慢の友達よ」

 

「ありがとう、ミリィ」

 

お礼を言うハリーに微笑んで、保健室から出る。出口にダンブルドア先生が居て、私にウィンクをして中に入っていった。

 

「あの人、私がこのタイミングで出てくるのを、まるで予想してたみたいね」

 

ダンブルドア先生の事を、少し不気味に思いながら、この後の事を考える。マダム ポンフリーは、ダンブルドア先生が入って行ったから、多分話は通ってると思うから、私からは言わなくて良いわね。

 

それじゃあ夕飯食べて、シャワーを浴びた後は三人に目が覚めた事を言って、その後はギネヴィアが企んでる事を止めないと、このままじゃ理事会にまで説得しに行くつもりだろうし、実際に手紙を出してるし。

 

「はぁ、平穏は無いのかしら、この学校」

 

たまにはゆっくりしたいのに。




次は後日譚とか、今回の事件の解説回みたいな感じのを投稿しようか、それとも幕間の話を入れるか、どうしましょ。

アンケの動作確認と、次の話の内容

  • 説明回キボンヌ、何が何だかわかんねぇよ
  • 幕間良いよね、ほのぼの読みたいんだよ
  • 誰でも良いからイチャラブ読みたいんだよ!
  • キャラの設定とか出すのええんやない?
  • さっさと秘密の部屋やるべきそうすべき
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