ハリーポッター ハッフルパフの聖女   作:リムル=嵐

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賢者の石 説明編

学期末パーティが終わり夜もふけた頃に、私達四人は必要の部屋に三人組を呼んで、今回の件の顛末をお疲れ様パーティみたいな感じで話し合う事にした。エレナ曰く『賢者の石泥棒撃退~チキチキ、三人組インスタントヒーロー大作戦~』の作戦成功祝賀会である。

 

「「「「「「「かんぱーい!」」」」」」」

 

持ち寄ったグラスに、学期末パーティからくすねてきたボトル入りのジュースを注いで、屋敷しもべにお願いした塩味のクリスプとか、チーズが載ったクラッカーとかの軽食を、七人で囲んで話す。メインディッシュは4号程のミートパイ、ライラのお手製だ。

 

「いやぁ、三人ともスゴいね、まさか『例のあの人』を撃退するなんて。いや、信じてたけどね?改めて考えるとビックリだよ」

 

「運が良かったわ、クィレルがもっと用心深くしていたら、今頃ハリーも私も死んでいたもの」

 

「そんな事言ったら、僕なんて辺り所が良かっただけだぜ?それでも三日寝込んだんだ、もうあんな事したくないね」

 

「ハハハ、本当にね。クィレルの奴も、ヴォルデモートも、正真正銘の化物だったよ」

 

物質移動呪文(ロコモーター)で拷問するなんて、誰が考えたのさ。苦々しい顔でその時の事を思い出したハリーはそう言うと、八つ当たりのようにバリボリとクリスプを口に詰め込んだ。

 

「でもさ、顛末は分かったけど、私正直今回の事件の事、ちゃんと理解してないんだよね」

 

「あ、私も……正直自信無いよ」

 

「なら、詳細をギネヴィアに語ってもらえば良い。こいつは一から十まで知ってるだろう」

 

ライラのその言葉で、六人の視線がギネヴィアに集まる。集まった視線をものともせず、ギネヴィアはジュースを飲んでくつろいでいた。

 

「あら、私に何か?」

 

「今回の事件のこと、一から順番に説明して欲しいの」

 

ハーマイオニーに言われて、ギネヴィアは少し目を瞑ると、私達を一人一人見ながらゆっくりと話し始めた。

 

「まず今回の発端は、約十一年前………ハリーが一歳の時にヴォルデモート卿がハリーに撃退された所から始まります」

 

そう言ってハリーを見るギネヴィア。目で説明を促されたハリーは、僕はダンブルドア先生とハグリッドから聞いた話だけどと前置きして、当時の事を語る。

 

「魔法によって、秘密を知っている人間以外進入することが出来なかった家に、ヴォルデモートが襲撃してきて、父さんが応戦して殺された。その後に、僕の事を守って母さんが死んだんだ。その後ヴォルデモートは、残った僕に『死の呪文』を浴びせたんだけど、呪文が跳ね返ってヴォルデモートに直撃、ヴォルデモートは自分の『死の呪文』で倒された」

 

「『死の呪文』弾ける何て、一体ハリーは何をやらかしたの?」

 

あれは対抗呪文も無くて、盾の呪文(プロテゴ)ですら貫通して問答無用で直撃するから、物理的な防御以外に方法が無いって、闇の魔術に対する防衛学の教科書に書いてあったけど。物理的なものも、薄いものなら貫通するから、石壁とかで防御しないとならない。まさに理不尽の呪文って感じね。

 

「僕が生きてたのは、母さんが命を掛けて僕に『愛の魔法』を掛けてくれたからって、ダンブルドア先生が言ってたよ」

 

「「『愛の魔法』?」」

 

聞いた事も無い魔法の名前を出されてエレナと二人でおうむ返しに聞くと、ハリーが返答に困ってしまう。魔法の詳細までは、聞いてなかったみたいね。ハリーのライラが代わりに答えてくれた。

 

「太古の魔法、古い契約、ぶっちゃけちゃえばとんでもなく強力な反面、発動があり得ない程にシビアな魔法だな。スネイプ先生と愛の妙薬の調合をしてる時に、少し話した事がある」

 

「ここでの重要な事は、ヴォルデモート卿はこの時点では死んでいなかった事です。肉体は崩壊しても、ゴーストのような状態で生き延びたのでしょう」

 

「次に、クィレル先生がヴォルデモート卿にとりつかれ、グリンゴッツ魔法銀行に盗みに入った後、この学校に潜入しました。賢者の石による肉体の復活が目的でしょう。賢者の石でそれが可能かは分かりませんけどね」

 

「潜入したクィレルは、ヴォルデモート卿の力を高めるために、定期的にユニコーンを襲ってその血を飲んでいました。そしてハロウィンの日に賢者の石の窃盗に行き、スネイプ先生に妨害されました。トロールは陽動で、大きく分けて地下室に待機するものと大広間に行くように命令したものの二通りで、本命は大広間に行くように命令したものでしょう。この時トロールはトイレに隠れていたハーマイオニーの声に釣られて、命令を無視してしまった。ここがクィレルの予想外の事です。その後にハリーとロンが気付いてトロールを倒したのは、ヴォルデモート卿からすれば業腹ものでしょうね」

 

「ハロウィンはそう言う流れかぁ、ユニコーンはあいつが犯人だった何て、もし生きてたら割断呪文(ディフィンド)で、全身切り傷まみれにして、塩水に放り込んだのに」

 

あんなに可愛い生き物を傷付ける何て、絶対に許せない!と息巻くと、皆(特にハリーとロン)から恐ろしいものを見る目で見られた。なんでよ?

 

「ごほん、スネイプ先生の足の傷は、クィレルを足止めするために立ちはだかった時に、フラッフィに襲われたものでしょう。窃盗に失敗した事に腹を立てたヴォルデモート卿は、クィレルに命令してハリーを亡き者にしようと、クィディッチで箒に呪いを掛け、またもスネイプ先生に妨害されました。その後も何度もスネイプ先生に妨害されたクィレル先生は、スネイプ先生の目を盗んでユニコーンの血を飲み続け、ダンブルドア先生がユニコーンに対して対策をしたせいで後先が無くなって、怪我をしたユニコーンへの魔法薬の調合や、ユニコーンの亡骸を処理するのに忙しくなったスネイプ先生の目を盗んで、ダンブルドア先生に手紙を出して、ユニコーンの治療に先生方が出払った夜に、賢者の石の強奪に出ました。その後は、皆さんの知っている通りです」

 

スネイプ先生働き過ぎじゃない?

 

「流石スネイプ先生、それに加えて私との個人授業もしてたんだから、あの人はスゴい人だ」

 

「う~ん、朝から夕方まで授業して、合間にクィレルの監視に放課後ユニコーンの魔法薬の調合とハリーの護衛、週末にライラとの個人授業と平行してハリーの護衛に、クィレルの監視………スネイプ先生過労で倒れるよ?」

 

思わず呟いたエレナの言葉に、スネイプ先生を疑ってた男子とスネイプ先生に火を着けたハーマイオニーは、気不味そうにする。

 

「私スネイプ先生に何て事を、とても酷い事をしてしまったわ」

 

「ローブに火を放つのは、相手が誰であろうと傷害罪や殺人未遂ですわ。ここが怪我に寛容な魔法界で良かったですわね」

 

ギネヴィアの言葉に泣きそうな顔をするハーマイオニー、ハリーとロンが慌ててフォローしている。

 

「ハーマイオニーは悪くない、誰もあんな意地が悪い奴が守ってるとか思わないよ!?」

 

「守るなら守るで、もっと分かりやすくしてくれれば良かったんだ!」

 

「そうだとしても、先生が生徒に手を上げるなんて………」

 

「それはほら、クィレルはそうだったから!!手じゃなくて足だったけどね!」

 

ハリーはそう言って笑った。ハリー、その自虐はちょっと笑えないよ。今度は暴力を振られても大丈夫なように、体の動かし方、パパにお願いして教えてもらえるように出来ないかしら。

 

「もう、ハリーったら……お祝いなのに、落ち込んでちゃダメよね!どんどん食べるわよ!!」

 

ハーマイオニーは元気が出たみたいだ、チーズとサーモンの乗ったクラッカーを食べて、オレンジジュースを飲んで笑った。

 

「私も、少し無粋でしたわね、お詫びに一つ、一発芸でもしてみますか」

 

ギネヴィアがそう言って杖を取ると、無言呪文で空中に絵を描き始めた。

 

「どうです、立体的な絵は珍しいのでは?」

 

迷いなくスラスラと描きながらギネヴィアがそう言うのと、ファンシーな色でデフォルメされた立体的なホグワーツ城が出来上がってく様子に、私を含めて皆のテンションが上がる。

 

それから暫く、皆が特技を出したりして盛り上がった後、ハリーが思い出した様に暗くなった。

 

「あいつは、ヴォルデモートは未だ生きてる。僕には分かるんだ」

 

暗い顔をしたハリーにどうしたものかと皆と顔を見合わせる。ロンはヴォルデモートの名前がお気に召さないみたいで、聞いただけで顔を真っ青にしてた。

たかが名前で、そこまで怯えなくて良いのに。

 

「ロンってばビビリ~、ヴォルデモートがそんなに怖いの?」

 

「君達は魔法つかいの生まれじゃ無いから、分からないだろうけど、『例のあの「ロンッ」』………ヴォルデモートはイギリスの近代魔法史で、最も邪悪な魔法使いなんだよ!!僕達の同級生には、彼や死喰い人(デスイーター)に家族を殺された奴がごまんといる!何が怖いって、死喰い人は家族を、親友をヴォルデモートの為に殺せるんだ!!」

 

その言葉に、皆が重い空気で黙り混む。

死喰い人は、ヴォルデモートの信奉者だっけ、とんでもない話ね。赤の他人の言葉を信じて、家族や親友を手にかける、私には想像すら出来ない。

 

エレナは想像しちゃったのか、青い顔をして口を押さえた。背中をポンポンと叩いて、顔色が戻ってきたら飲み物をゆっくり飲ませる。小さくセドリックの事を呟いてるエレナが、何を想像したのか分かって、ロンを睨む。

 

ロンに何て文句を言おうか迷ってると、ギネヴィアが咳払いをして言った。

 

「昨日の友は今日の敵、まさに地獄ですわ………だからこそ、ヴォルデモートを復活させてはならない」

 

ギネヴィアの言葉に皆でうなずく。

はぁ、今はロンを責めてる場合じゃないよね、今回はハリーを執拗に狙ってたんだし、ハリーの近くにいる私達も標的にされるかもしれないんだから、何かしら対策をしなくちゃ。

 

「新学期も、土曜日に必要の部屋で特訓を続けましょう。自分達の身は自分達で守るの」

 

「ハーマイオニーの意見に賛成」

 

「私も……賛成」

 

「でも、それだけじゃ未だ足りないよ、何か未だやれることを探そう」

 

私達が重たい空気を変えるために、ハーマイオニーと三人でるんるんと乾杯のポーズを取ってると、ハリーが何か考えるように言った。

 

「ぐがっ!?………何するんだミ「ほら、かんぱーい!!」…かんぱい」

 

ハリーの口にクラッカーを突っ込んで、無理矢理乾杯する。今はお疲れ様会何だから、楽しむんだよ!!考えるのは新学期からでも大丈夫でしょ!直ぐに復活する訳じゃ無いんだし!

 

「実戦経験を積むだけなら、かなりのトラウマになりますが、可能ですわ」

 

「まさか、禁じられた森で武者修行とか言うつもりかい?」

 

ギネヴィアが、何か言い出したく無い事を言うように、ハリーの話題に乗っかった。ロンはそれを聞いて嫌そうに顔をしかめる。

 

禁じられた森って、そんなに危険なのかしら。二週間通ったけど、アクシデント何て一つも無かったけどなぁ。

 

「いえ、図書館ですわ。RRPG(リアル・ロール・プレイング・ゲーム)、禁書の一つです」

 

「なんだいそれ、RPGって、様はごっこ遊びだろう?それが何で禁書なんだい?」

 

RPG?D&D(ダンジョンズ アンド ドラゴンズ)みたいな?

リアルって、まさか本の中に入れる訳じゃ無いだろうし。

 

「実際に本の中に入って、自分達がキャラクターになって物語をクリアする必要が有るのですわ」

 

うそ、本当に入れるんだ、物語の世界に。何かスゴい楽しそう何だけど、何で禁書扱い何だろう?

 

「何それ、スッゴい楽しそ「痛みも何もかも、それこそプロテクトの掛かってる死ぬこと以外、何でも有りですけれどね」……………スッゴい危険そうね、本当に」

 

ハーマイオニーが目をキラキラさせていたのが、割り込んで説明したギネヴィアの言葉で、目を真っ黒にさせていた。

 

「一度、マクゴナガル先生と二人でやってみたのですけれど、もう二度としたくないですわ」

 

あのギネヴィアをして、そこまで言わせるとは、何と恐ろしいゲーム。

 

「利点としては、所詮ゲームですので、中で腕を千切られようが、足を切り飛ばされようが、スライムに全身を強酸で溶かされようが、火炙りにされようが、巨大な虫に群がられようが……全部こっちに戻れば無かった事になりますわ。えぇ、()()()()()

 

マクゴナガル先生、あれ以降オークを思い出すからか、豚肉を食べれなくなってしまったそうですわ。何て呟きを聞いて、とてもじゃないがやりたいとは思えなかった。って言うか、全部まるで体験したような感じだったけど、何回リベンジしたのさ、負けず嫌いめ。

 

「……………やろう、僕は強くならなくちゃいけないんだ!」

 

青い顔をして決意を固めるハリーに、ギネヴィアは宥めるように言う。

 

「オススメ出来ませんわ、あれは元々一般販売されていたものの、あまりにも廃人や精神疾患持ちを量産したせいで禁書指定されたものですのよ?」

 

いや、何よそれ、ちゃんとテストプレイしたのかしら、魔法界ってそこら辺テキトーそうだし。

そんな危険な本は焚書しちゃえば良いのよ。

 

「それでも、今話してくれたって事は、強くなれるって事だろう?」

 

「ソロで魔法職は地雷ですのよ?」

 

「なら、僕が前衛をすれば問題ないな」

 

意気揚々と声を上げるロンに、胡散臭いモノを見るような顔をするギネヴィア。そういえばさっきからエレナとライラが見えなけど、何やって………

 

「六枚切りの食パンに、マシュマロとチョコを乗せて焼くんだ。マシュマロは立ててトーストが見えなくなるくらい、チョコも上からマシュマロが見えなくなるくらいたっぷりと、それで直火で3分、裏っかわが狐色になったら完成」

 

「ハフッハフッ………美味しい~♪これトースターでもいける?」

 

「私も欲しい!」

 

暖炉辺りでパンをトレーを網に乗せて焼いてた、トロットロに溶けたマシュマロとチョコが乗ったトーストを食べてるエレナを見て、作ってるライラに私の分もお願いする。

 

RRPGは、最悪廃人でも死ぬことは無いんだし、今はマシュマロトースターよね!!

 

「くく、ほら、言うと思って焼いてたぞ。リンゴももうすぐ焼けるからな、紙皿を出してくれ」

 

アルミホイルに包まれた丸っこいのを、火掻き棒で弄りながら言うライラは、とても楽しそうに笑ってた。私は渡されたトーストをテーブルの上にある紙皿に乗せて、もう一枚を用意する。

それが終わったらまだ湯気を出してるトーストにかじりつく。…………はふぅ、幸せ~♪

 

「ハーマイオニー、一緒に食べよ!」

 

トーストを食べながらハーマイオニーを呼ぶ。このトースト本当に美味しいわ、いくらでも食べられそう!!

出来立て熱々で、チョコとマシュマロがソースみたいに絡んで、最高に美味しいわ!!

 

「デザートね、美味しそうなもの食べてるじゃない!」

 

「さて、焼き上がったぞ、熱いから触るなよ~」

 

軍手をして、アルミホイルに包まれたリンゴをゆっくりと火から上げて、テーブルまで運ぶと紙皿に乗せて、慎重にアルミホイルを解くと、中から湯気と共に甘い良い匂いが、部屋に充満する。

 

「兎に角、説得はあなた達でしてください!!私はもう二度と……あれをしたくないんですのよ!!!」

 

コップにジュースを追加して、さあ食べようとフォークを持った時に、ギネヴィアの怒声が聞こえてきた。何があったの?

 

「どうしたの?」

 

「……何でもない」

 

「あ、リンゴかい、僕にもおくれよ!」

 

聞いても二人とも答えてくれなくて、ギネヴィアを見る。

 

「別に、この二人が分からず屋なだけですの。私にも、そのトーストもらえるかしら」

 

「少しまて、直ぐに焼くから」

 

ギネヴィアも、曖昧な事しか言ってくれない。

うぅん……説得って何の話し?さっきまで禁書の話をしてたし、許可書をもらう話かしら?

 

まぁ、私はやりたくないから、別に良いかな、どっちに転んでも。二人がやるなら好きにすれば良いんだし。廃人になられても困るから、ハーマイオニーにストッパー役は頼むけど。

そう考えてリンゴをかじると、ギネヴィアがトーストをライラから受け取りながら、こっちに話し掛けてきた。

 

「ミリィ、来年は今年より大変かも知れませんわ」

 

「ハリーと友達になったんだから、覚悟してるわ」




ちらし裏に、CM風予告書いてあるから、そっちも参考にしてみてね!

追記 アンケートは締め切りました。
秘密の部屋編は2020年夏頃投稿予定です!

次の話し何だけど、プロット組んでたら石心先生が難産過ぎて、先生で一本作ろうか迷ってるよ。好きなルートを選んでね!

  • ギルデロイ女体化番外編
  • ウィーズリー覚醒 バジリスク討伐
  • ジニーのヤンデレ化
  • ギネヴィアの私TUEEEEEルート

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