ハリーポッター ハッフルパフの聖女   作:リムル=嵐

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今回から、マルフォイ視点になって、原作の面影ゼロな進行になります。後マルフォイ関係の設定が大分捏造です、ご注意を。


sideマルフォイ

「二人とも、外で喧嘩なんて何て野蛮な事をしてるの!!」

 

カンカンに怒って日頃雪みたいに白い顔をリンゴみたいに真っ赤にした母さんに、父さんと二人で頬を腫らして怒られる。ドビーめ、母さんに喧嘩の事をチクりやがった。あいつ本当に使えないな。さっさと解雇して新しい屋敷しもべを雇えば良いのに。

 

「ルシウスはいつもの事だとしても、ドラコ!あなた女の子に卑怯な事をしたんですってね!!」

 

チクショウ、ミリア・エインワーズめ。

あいつがあんな野蛮な女だって分からなかったよ、何が妹にしたいランキング一位だよ、アマゾネスランキングの間違いだろう。

犬歯を剥き出しにして、怒りで充血した目をした同い年の女を思い出して、背筋が冷える。

ありゃ、マグルと魔法生物のハーフだ。とても人の、女の子のする顔じゃ無かった。

 

夢に出そうだと頭を振って思考を散らすと、母さんにまた怒鳴られた。

 

「ドラコ!!聞いているの!?あなたはルシウスに似て考えなしで流される所が有るのだから!もっと考えて行動なさい!!」

 

「なぁナルシッサ、ドラコも反省しているだろう」「ルシウスは未だ反省が足りないようで、暫くは屋敷しもべに言ってあなたの夕飯は野菜オンリーよ」「それはあんまりだろう!?」

 

外だと威厳たっぷりな父さんが尻に敷かれるのを見て、家の中でもせめて僕の見える所だけでも格好つけてよと思う。

外だと格好良いんだけどなぁ。オフの時が緩いんだよ、うちの父さんは。

 

「ごめんなさい、母さん。反省しているよ」

 

「はぁ、分かれば良いけれど。ドラコも暫く飲み物は野菜スムージーよ、いつもみたいにジュースばかり飲んでいると、体を壊します!」

 

そんな!?

 

「な、なぁナルシッサ、せめてパンかパスタは許してくれ、野菜だけだと栄養が偏るだろう?」

 

「ぼ、僕もせめてオヤツの時は許してよ、青虫じゃないんだ、野菜だけだと舌がおかしくなっちゃうよ」

 

「「ドラコは好き嫌い多いから、我慢しなさい!(だ)」」

 

そんな~。

何とかして主食がポテト生活を脱却するために奮闘してる父さんと、終いには拗ねてそっぽ向き始めた母さんを、ジュース禁止でショックのあまり呆然と見る。

 

それもこれも、全部ミリア・エインワーズが悪いんだ!!おのれミリア・エインワーズ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………久し振りに家族三人だけでピクニックにでも行かないか?この時期はアマゴやヤマメが釣れるだろう。久し振りに釣りでも……どうだろう」

 

ディナーのイタリアンに合わない、ハチミツとミルクの甘さで青臭さを無理やり誤魔化した野菜スムージーに辟易していると、大量のポテトと野菜(ポテトサラダにポテトのグリルに数種類の酢漬けと野菜スムージー)を青い顔して平らげた父さんが、明日は仕事が無いから湖にピクニックに行こうと行ってきた。

 

湖にピクニックなら、何時もなら釣り上げた魚とサンドイッチでパンが食べられるから、多分それ狙い何だろうな。まぁ僕も湖ピクニックなら、作るのが手間な野菜スムージーは出ないだろうと賛成する。

 

「父さんの釣り竿使って良い?」

 

「あぁ、ジャパンから仕入れた最新のリールに整備しなおしたから、ドラコ用に竿を調整しよう」

 

父さんは魔法つかいなのに釣りマニアで、よく姿現しで釣具を抱えて世界中を飛び回っては美味しい魚を釣り上げてくる、姿現しを釣りの為に覚えたと断言するくらいには釣りが好きな人だ。本当にオフの時が、オフの時が緩いよ、父さん。

 

「やった、ありがとう!」

 

父さんの釣り竿は素人でも分かる位には高そうなものばかりだ。お気に入りが竹で出来た竹竿なのが、父さんの釣りへの情熱が分かる。本当に魔法界有数の名家の当主とは思えない。

 

「釣りは良いですけど、またあの大きな魚を釣り上げてこられても、料理が大変なのですから、気を付けてくださいな」

 

「あの湖にいるのは大きくてもアオウオ位だ、クロマグロを越える魚はいないさ」

 

あぁ、ジャパンで知り合ったアソウさんと釣ってきたあのお化けサイズの魚か、父さんよりでかくて、あまりの重さに屋敷しもべが四人掛かりで魔法を掛けて運んでた、今でも氷室に冷凍保存されてるアレ。

パーティの度にあれの料理を出してるから、うちの十八番料理になったんだよな、マグロのフィッシュ&チップス。僕はサーモンの方が好きなんだけど。

 

「母さん、行こうよピクニック!!」

 

「良いけれど、罰は続けてもらいますからね」

 

その言葉に、僕と父さんは揃って項垂れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕飯後、父さんに釣具を調整してもらう事になって、今は父さんの執務室で調整が終わるまでの暇潰しにと、社会勉強代わりに仕事で使わなくなった資料を見せてもらってる。

まぁ、あんなつまんない資料直ぐに飽きて、今は滅多に入れない父さんの執務室の探検をしてるんだけど。

 

「あれ、これもしかして」

 

小難しい本が並べられた本棚からは面白そうなものが見付からなくて(狙いは昔母さんに贈ったラブレターだ)、仕方無いから執務机を漁ってると、一番下の引き出しのそこが浅いのに気付いた。

変な形のインク切れのペン(側面が凹型になっている)しか見付からなくて、退屈だったんだ。

ははっ、僕は探偵の才能が有るかもしれない。

 

分かりにくいように手紙やらクッキー缶やらで隠されてるけど、父さんは整理整頓掃除大好きな綺麗好き人間なんだ、こんな無秩序な引き出しは何かあるって言ってるようなものだね。

 

「……そうかこれか、凝ってるなぁ」

 

引き出しの奥の部分に丁度ペン一本分の穴が空いていたから、ピンと来て変な形のペンを差し込む。凹みの部分が上手く底板にはまって、底板を取り出せた。

 

「マグル製の日記帳?どうしてこんなもの隠してたんだ?」

 

隠されてたのは黒い日記帳一冊。しかも金字の擦りきれたおんぼろだ。

 

父さんは釣り道具関連以外のマグル製品はガンとして使わない人の筈だ。少なくとも僕の知っている限りは。

 

だとしたらこれは………

 

「もしかして、これ父さんの学生時代の日記帳か?」

 

あの釣り好きが服を着た様な父さんが、どうやってホグワーツで母さんにプロポーズしたのか、興味が沸いてきた。

 

「どうせ『君は世界一の竹竿よりも何倍も価値がある』とか、『世界中のどんなに美しい魚よりも君は美しい』とかだろう、釣り人間だし」

 

ページをパラパラと捲って見るけど、どれも白紙だ。本当にこの日記帳何なんだ?

 

「魔法でも掛かってるのか?」

 

母さんに教わった透明インク表れ呪文(アパレシウム)でも出てこない。

暫くあの手この手で何かないかと試してみるけど、何も起こらないからちょっとイライラしてきた。

 

「なに、端っこならバレないだろ」

 

腹いせに小さな落書きでもしてやろうとペンで文字を書くと、書いた筈の文字が消えた。

 

「これがこの日記帳の使い方か?」

 

これならいくら悪口を書いても絶対にバレないな、ストレス発散用のいたずらグッズか?

 

こんにちは、君は誰だい?

 

「ウワッフォイ!?」

 

いきなり日記帳に浮かび上がった文字に驚いて変な声が出た。おのれミリア・エインワーズ。

 

「な、何だよこれ、いたずらグッズにしても質が悪いぞ」

 

ぶっちゃけビビって日記帳を戦々恐々と眺めていると、文字が消えて新しい文字が浮かんできた。どうなってるんだこれは。

 

声は分からないから、日記帳に文字を書いてくれるかい?

 

「………はは、これは一体何なんだ?」

 

放置も怖いから、取り敢えず適当に別の誰かの名前を書いてみる事にする。ゴイルで良いか、これで呪われても化けて出るなよっと。

 

ゴイル?それが君の名前なのかい?本当に?

 

何を疑ってるんだ?まさか嘘だとバレてる?そんな事あるわけない!!

 

急いで自分はグレゴリー・ゴイルだと書き入れる。

 

嘘は良くないなぁ、マルフォイ

 

「ヒッ!?」

 

あ、危うくチビる所だった。

 

僕はルシウスに保管されてる筈だ、君はマルフォイ家の誰かだろう?

 

この日記帳、まさか自意識があるのか、自我を持つ日記帳なんて、どんな高度な呪文が掛けられてるんだ。

 

その文字に絶句していると廊下からドビーを叱る声が聞こえてきて、慌てて二重底の引き出しを直して、元の場所に戻る。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。シャツの下だから、一応バレないとは思うけど。

 

「この役立たずッ!!お前は本当に余計な事をして!!!…………あぁ、ドラコ。釣竿の調整が一段落した、これがお前の釣竿だ」

 

「ヒィ、お許し下さいましご主人様」

 

杖で頭を小突かれて半泣きのドビーと一緒に入ってきた父さんが、高そうな釣竿を僕に見せてくれた。

 

スゴいや、これならどんな魚でも釣れるぞ。

 

「ありがとう父さん!」

 

「今日はもう部屋で寝なさい。私は明日の仕掛けの準備をしなければならないからな。……ドビー!お前は今から罰則だ!!」

 

「ヒィ!!お許しを、お許しを御主人様!」

 

父さんに言われて直ぐに部屋を出る。この調子ならバレないだろう。何だかんだ言って忙しい人だし、明日以降も多忙だ、来週の汽車の時間までに隠せれば良い。

 

「それまでに時間を見付けて忍び込まないとな」

 

部屋に戻ると、鍵を掛けて机に向かう。

机の上に日記帳を開いてインクを垂らす。文字が消えるってことは、それが文字に反応するのか、それともインクなら何でも良いのか。試す必要がある。

 

やぁマルフォイ、正直者になれたかな?

 

ここからはこの日記帳との筆談から、情報を抜き取る。こいつがなんなのか、父さんに聞けば分かるかもしれないが、バレたら絶対に怒られる。だからと言ってこいつがなんなのか分からなきゃ、僕はちょっと不安で眠れない。これは怖いもの見たさも有るけど、知ろうとしないで逃げ出すよりは、多少はマシだ。ミリア・エインワーズへの報復に使えるかもしれないしな。

 

『お前は誰だ?』

 

僕はトム、トム・リドルだ。本当の君の名前を教えてくれるかい?

 

『ドラコ・マルフォイ、ルシウス・マルフォイの息子だ』

 

息子!これまた驚いた、彼は息子にこの日記帳を渡したのか

 

『僕が見付けたんだ、父さんには黙ってろよ!』

 

ハハハ、手癖が悪いんだなドラコ、その方が面白そうだ、良いよ黙っててあげよう。勿論、条件はあるけどね

 

『今すぐお前を燃やしても良いんだぞ!?』

 

出来るならやってみると良い、君が日記帳に文字を書く前にしたこと、僕は知ってるんだぜ?

 

「こいつッッッ!!」

 

腹が立って日記帳を床に叩き付けて踏みつける。

散々踏みつけた後に蹴り飛ばす。

その時にページがめくれて、文字がまた浮かぶ。

 

気は済んだかい?なら僕を元の場所に戻してくれ

 

「僕をバカにするな!!」

 

まるで嘲笑うかの様に言うこいつに、何か仕返しが出来ないかと考える。理由は分からないが、あの隠し場所に戻りたがっているなら、それを出来なくしてやる。

 

『お前はもう僕のだ、元の場所にはそっくりな偽物を置いておく』

 

おいおい、親相手とはいえ窃盗は犯罪だぜ?

 

『お前に嫌がらせ出来るなら、それくらいやってやるよ!!』

 

いい根性してるよ。面白い、お前に興味が出てきた

 

「ふざけた事を抜かすんじゃない!!」

 

何をしても気にしないこいつに腹が立って、日記帳を閉じると机の引き出しの中に入れてベッドに入る。あんな不愉快な日記帳、父さんは何で隠してたんだ。廃棄すれば良かったのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ドラコ、どうしたんだ?」

 

あの後、気色の悪い事に夢にミリア・エインワーズが出てきて、何が最悪だって、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

寝起きの気分は最悪も最悪。俺はマグル生まれの俺に媚びる奴じゃなく、ミリア・エインワーズとか言う女の癖に生意気な奴が気にくわないんだ、断じて夢に出てきたあの気色の悪いゲテモノなんかじゃない。

 

「何でもないよ父さん、ちょっと嫌な夢を見てね」

 

そういって釣竿で糸を戻す。ルアー付きの先端手前まで巻いて、また湖に投げ入れる。

 

「夢か、話してみると良い。正夢(まさゆめ)ではないが、魔法族の夢は何かの予言や暗示を意味する事がある」

 

「昨日喧嘩してた奴が、僕に媚びる夢」

 

「ほう、それの何が気にくわないんだ?」

 

父さんは小舟の反対側で仕掛けを付けた浮きを、釣竿を持ってのんびりと釣りをしている。

僕の夢の内容を聞いた父さんが、面白そうな表情で僕をみた。

 

「あいつはそんな媚を売るような奴じゃない、そんな奴に僕は喧嘩で負けてないんだ!!」

 

それを聞いた父さんは、何やら嬉しそうに笑って僕を見る。

 

「お前も、そういう所はマルフォイ似何だな。過激な純血主義に共感しているのは、感心せんが」

 

父さんが純血主義を否定したのを聞いて、驚いて父さんの方を見る。今小舟には僕と父さんだけだ。母さんは湖の(ほとり)でピクニックシートを広げて、パラソルを差して、読書をしている。

 

「父さんは純血主義じゃないの?」

 

「母さんの家とは違って、過激派じゃないだけだ」

 

過激派?

マグル生まれの奴等を迫害することが?

 

「別にマグル生まれを認める訳じゃない、ただ、純血を守るために親戚で子供を作り続けてみろ。血は濃くなる一方で、やがて家なんてくくり無くなるぞ、どの家の血も濃く継いだ子供が生まれるのだから」

 

「それは、でもマグル生まれ何て認められないよ、あいつらは僕達純血が長年掛けて築き上げた魔法界を、まるで当たり前みたいな顔して蹂躙するんだ」

 

大事な習慣・慣習、伝統に作法、マグル生まれは尽くそれらを無視する。僕らの大事なものを壊して、効率だの何だの言ってどんどん魔法界を別のものに作り替える。

 

「今までが今までなんだ、私だって魔法界で暮らしていて、いきなりマグルの社会で生活しろと放られたら、それが家族で自分一人だったら、マトモに育つ自信はない」

 

父さんがそう言うので、僕も少し考える、僕がマグルの学校に行く?マグルの社会で生活?あの詐欺紛いの気電(きでん)何かも勉強させられるのか、何て言ったか、そう化学(CHEMISTRY)、あんなイカれたものを、しかも職業によっては使わない事を学ばされるんだろう?冗談じゃない!!

 

「うへぇ……」

 

嫌そうな顔をした僕を、父さんが笑う。

 

「くく、それはあいつらマグル生まれが、ずっと考えている事だ。あいつらは何で魔法薬学を学ぶのかすら分からない。同年代の純血は入学前に学び、知り合い同士助け合えるが、マグル生まれは自分の身一つで入学して、努力をしなければならない、はっきり言ってあの学校は純血有利な教育形態だ」

 

確かに、僕達は入学前からの知り合いも多い、学校外にも頼れる大人の魔法族が沢山いる。あいつらみたいに頼れる大人が先生のみとは違う。

 

「だから、お前がマグル生まれの女子に成績で抜かされてるのは、私としては情けない限りだ。入学前に学んだアドバンテージすら、マトモに活かせないんだからな」

 

「ぅ、ゴメン父さん」

 

「まぁいい、あの連中、特にギネヴィア・テイラーか、私も錬金術の事での会議で会ったが、あれはもうマグルだの魔法族だのじゃなく、人類の特異点かナニカだ」

 

「そこまで?」

 

「あのマグル贔屓の老いぼれが、あの少女に対しては対等な目線で語っていた。マクゴナガル相手ですら、元教え子という贔屓が入るのにだ」

 

嘘だろ、あのダンブルドアが?

 

「だからまぁ、気になって調べれば他にもよく分からん異質な女性生徒が多数だ、特にハッフルパフ、あそこの四人組は異常だ。グリフィンドールのグレンジャーも、異常だがな」

 

「あいつら、勉強は出来るのは分かってたけど、そんなスゴいのか………」

 

「だがお前は私とナルシッサ…マルフォイ家とブラック家の直系筋の人間だ。血筋から来る才能なら、女性生徒よりも上なんだ、せめて確りと学ぶ姿勢くらいはして欲しいものだがね」

 

これでも一応、上から数える方が早い成績なんだけどな、まぁ上位五人が文字通り桁違いなんだけど。

 

「……分かったよ父さん」

 

ミリア・エインワーズをへこませるには、成績で上に行ってマウント取って、散々に煽る位はしないと、気が済まないからな。

 

「だからまぁ、マグル生まれは魔法界には必要だ。魔法界は数十人規模では認められないし、維持も出来ないんだからな。マルフォイ家やグリーングラス家他数家は、純血とマグル生まれは別けるべき考えなのは変わらない。ただし能力があれば取り立てるし、家に囲む。過激派なブラック家やゴーント家は、マグル生まれは皆殺しな考えだからな、私も外ではそういうスタンスだが、マルフォイ家の総意としては穏健派だ。親戚にも半純血が結構居るだろう?」

 

釣り上げたヤマメを網に入れながら、父さんがそう言う。

 

「マグル生まれは……まぁ、使えるなら使ってやっても良いかな、半純血も、有能なら取り立てても良い」

 

ルアーを投げつつ、父さんの考えに同調すると、父さんがまたアマゴを網に入れながら笑う。

 

「ふ、その意気だ。だがまぁ、上の人間が下より仕事が出来ないじゃあ、格好が付かないだろう?」

 

「それは嫌だ!!!ねぇ父さん、クラッブとゴイル何だけど」

 

父さんに言われて、部下にバカにされる所を想像して叫ぶ。そんな屈辱、僕が認められる訳無いだろう!!

それを避けるには勉強しか無いんだけど、あの二人が邪魔だな。

 

「あの二人がどうした?何かやらかしたのか?」

 

「いや、バカ過ぎて勉強を教えるのが辛いって言うか、今朝教えた事も昼には覚えてないから、あいつら勉強の邪魔なんだよね」

 

「あの家は、息子の教育すら出来んのか。このままだとうちも人の事を言えんが、まぁいい、取り巻きは変えると良い、こちらから向こうの親には連絡しておこう。三日後は我が家のホームパーティーだ、その時に新しい取り巻きと、婚約者候補でも決めるといい。出来れば純血で、無理なら半純血からだ」

 

婚約者か、純血を絶やさないって意味だと確かに、早い方が良いのはわかるんだけど、早過ぎる気もするなぁ。

 

「僕、未だ12何だけど」

 

「もう12だ、ブラック家など、生まれる前から決められている事すらある」

 

「子供何だと思っているんだ、過激派は」

 

「道具だ、純血を絶やさない為のな。母さんは未だ凝り固まって居ないから、私が少しずつ説得しているんだが、ブラック家は洗脳じみた教育をしていたみたいでな、苦労しているよ。お前も、母さんの前であまり穏健派の言動はするな、説教が倍になる」

 

え!?

何それは、理不尽過ぎるだろう。

子供を道具扱いなんて、しかも洗脳!人権なんて無いんだな、純血過激派には。

それに穏健派ってだけでそこまで変わるのか、うちの母さんは。

 

「分かったよ、気を付ける」

 

「それで良い、お前はマルフォイだ、魔法界を前に進める為に尽力した一族の後継なんだ。ダンブルドアが表に出て来てから、マルフォイは落ちぶれたと言ってるやつもいるがな」

 

寂しそうに言う父さんに、執務室で見た大量の書類を思い出して言う。

 

「そんなことない!父さんはスゴいじゃないか!!」

 

「あぁ、ありがとうな、ドラコ」

 

その後二人して暫く、無言で釣りを続けた。

 

「………父さん、さっきのそういうところはマルフォイ似って、何?」

 

「……私があの赤毛のいけすかない阿呆と、何で喧嘩するか分かるか?」

 

「ウィーズリーと?貧乏の癖に生意気な奴だからじゃない?」

 

「生意気なのはそうだが、貧乏なのは関係無い……あぁいや、少しはあるか。アーサー・ウィーズリーはな、能力がある癖に、自分の趣味の為だけにそれを使う。だから本当はもっと上の地位に行けるのに、あいつはあんな仕事で安月給、家族にも負担を掛けているんだ。それをあいつは気付こうともしない!」

 

「はぁ、なるほど?」

 

「もっと上の地位に行けるのに、私が根回しをしているのにあいつはそれを蹴りおって、ホグワーツの時もだ、純血のよしみであいつの尻拭いを何度もしたのに、あいつはスリザリンというだけで私を毛嫌いさ、礼の一つすらない!!」

 

「あぁ、うん」

 

それから暫くアーサー・ウィーズリーの愚痴を言っていた父さんは、もう戻ろうと言って釣具を片付け始めた。

 

「マルフォイ家の男はな、プライドが高い。そして、ライバルを作るものだ、お前のそれはハリー・ポッターなのかは分からないが、私にとってはアーサーだ。ライバルと認めた奴にはな、情けない所を見せたくないし、見たくもないんだ、『私の宿敵なのだから、気高くあれ』そう思うんだ、マルフォイは」

 

あぁ、なるほど僕にとっては、ハリー・ポッターとミリア・エインワーズがライバルか、父さんがアーサー・ウィーズリーの情けない所を見たくないのと同じで、僕はミリア・エインワーズが媚を売るのが嫌だったんだ。

 

「ドラコ、お前は魔法の才能なら誰にも負けないんだ、ライバルと認める相手は、それこそ慎重に選べよ、私のように苦労するな」

 

「分かったよ父さん、僕もやりたい事が見付かった」

 

先ずはハリー・ポッターを奴の得意なクィディッチで潰す。ミリア・エインワーズには期末試験で上に立って、散々に煽ってやる!

秘密部屋編アンケート、同数票だったので、決戦投票です!!

  • ウィーズリー覚醒 バジリスク討伐
  • ギネヴィアの私TUEEEEEルート
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