後書き溜めが尽きました、ここから先、週一投稿が出来るかは保証できません。申し訳ない。
「ドラコさん、お姉様達に何で言い返さなかったのです」
ケーキを皆に切り分けて配り終えた後、僕は何か言いたげなアストリアを、疲れているようだと屋敷に案内して、二人きりで応接間で話をしていた。一応、母さんにはドビーに命じて連絡してある。今頃はうちの親戚の一人が、僕の代打でパーティーの運営をしているはずだ。
「あの二人の言葉は事実だ」
屋敷しもべに飲み物を持ってくるように言って、アストリアに座るように促す。
「マグル生まれや半純血相手ならどうこうは言いません、でもドラコさんはグリーングラスやブルストロードと同じ格のマルフォイじゃないですか!」
怒るアストリアに、この子は姉と違って頭が回ると思った。バカより賢い人の方が、仮面夫婦をするにしても、条件が良いのは確かだ。
「あの二人が下に見ているのはパーティー参加者で、僕じゃない」
「パーティーのお客様の格は、招待した家の格になるんです!」
アストリアのその言葉に、驚いて目を見はる。
「その年でよくそこまで理解しているな、スゴいじゃないか」
「え、それはその、えへへ……じゃなくて!!」
誤魔化されなかったか。
「いや、本当にスゴいよ、僕が君の歳ではこうはいかなかった」
「来年からホグワーツに行くんですもの、これくらい突然です」
お、恥ずかしそうに照れてる、これは誉められていないんだな。まだ年相応の部分があって安心した。これで全部が全部大人びていたら、僕はアストリアが不気味に思えてた。
「そうか、来年からホグワーツに、もう魔力は発現したのかい?」
「はい、家の庭園を散策している時に、周囲の植物が急に凍り始めて」
それはまた、あまり聞かない魔力の目覚めだな。普通は自分に効果を及ぼすものだったり、出来ても簡単な物を浮かせる浮遊術位だ。
「魔力が強いのだね、アストリアは」
「そうだと嬉しいです。私、ドラコさんと婚約出来ると知って、凄く嬉しかったんです」
まるで憧れのクィディッチ選手に会えたみたいな、そんな嬉しそうな顔をするアストリアに、どこかで会ったことがあるだろうかと考える。
「すまないが、今回が初対面だったと思うが」
「私、記憶力が良くて、二歳の時の事も確り覚えてるんですよ。私が三歳の時、私の家のホームパーティで、泣いてた女の子を助けてくれましたよね?」
アストリアが三歳の時?
そんな事………あったな、あれは僕が五歳の時だ、庭園にある池で船のオモチャを浮かべて遊んでいた女の子が、船が流されて泣いてて、僕が船を池に飛び込んで拾いに行ったんだっけな。下着の中までびしょびしょになって、次の日熱を出して母さんにこっぴどく怒られたんだよな。
「まさか、あの木船の女の子?」
「はい、思い出してくれました?あの時から、ずっとドラコさんの事を好きだったんですよ」
「だが僕達は未だ子供だ、婚約者なんて早いと思うが」
そもそも、僕は未だアストリアの事を好きだと言えない。それはもちろん、人としてはこれまでを見て好きだが、それは異性に対するものじゃなくて、妹や親戚の子供に対するような好きだ。こんな気持ちで婚約するのは失礼にあたるだろう。
アストリアも、そんな子供とも言えない時からなんて、早熟過ぎる、きっと兄や年上への親愛の気持ちと異性に対するものが未だ分かってないんだ。
「ブラックは赤ちゃんの時から婚約者が居ると聞きます。それに子供だからです、ドラコさんが他に好きな人が出来ても、未だ取り返しがつくじゃないですか」
それは!?
「君の気持ちはどうなる!」
「ドラコさんが幸せなら、私は幸せです。そういうのが男女の愛だって、ママが言ってましたから」
確かにそういう事もあるだろうけど、それではあまりにアストリアが報われないだろう?
「君は未だ十歳になったばかりだろう?」
「愛に年齢は関係無いって、おば様が言ってました」
「僕は君を未だよく知らない」
「これからお互いの事を知っていきましょう」
「もしかしたら、君にも他に好きな人が出来るかもしれない」
「私の目には、ドラコさん以外の男の人は、棒人間に見えますから」
「僕は君を傷付けるかもしれない」
「私もドラコさんに酷いことを言ってしまうかも、でも私達なら乗り越えられます」
「君を失望させるかもしれない」
「どんな醜態を見たって、見捨てることは無いです」
「僕は臆病だ」
「ドラコさんは例え臆病でも、勇気がありますそれは私が知っています」
「………僕の負けだ」
これだけ言って折れないなら、アストリア以外を婚約者にしたら反発が凄そうだ。欲しいモノに対する貪欲さは姉妹でよく似てるみたいだな。
「始めてドラコさんに勝てました、これからよろしくお願いします、ドラコさん」
今日一番のとびきりの笑顔をするアストリアに、乾いた笑みを浮かべた。なんとも心強い婚約者だ。
「他の婚約者候補に会わない訳もいかないからな、パーティで他の女性と歓談するのは許してくれ」
「そこまで重たい女じゃありませんよ、後でちゃんと私の事、構ってくれるんでしょう?」
「……埋め合わせは勿論するさ」
やはりと言うべきか、意外と言うべきか、アストリアは結構甘えたがりな様子で、あの後しばらくは僕の隣の席に座って、散々甘えてきた。勿論、男女の節度は守ってだが、歳の近い兄に対する甘え方と言うか、親戚の仲の良いオジさんに対する甘え方と言うか、なんとも距離感が近い。
グリーングラスは姉妹揃って顔が整ってるのもあって、歳を理由に拒んでた僕が言えたものじゃないが、こう、
「アストリアもパーティを楽しんでくれ、我が家のホームパーティは始めてだろう?」
「はい、庭園を見させてもらおうかと思っています」
「ラベンダーと紫陽花が見頃だ、楽しむと良い」
「ありがとうございます!」
丁寧な話し方で無くて良いと言ったが、『ママに厳しく言われていて、こちらの方が話してて楽なのです』と言われた、本人がそういうなら仕方無い。
アストリアと二人パーティーに戻って、僕は他の婚約者候補の女性………女の子と話していた。
アストリアとあの二人を除いて皆、年下も年下、これでは婚約者になれても、彼女というよりも、幼馴染の方が近いだろう。単純にアストリア並みの女の子が見つからなかったのもあるが。
あまりに若過ぎるせいで、こっちが婚約者なんて、選択肢を狭める事をするのが心苦しい位だ。どうせ皆、入学はホグワーツだろう、その時にスリザリンに来たら歓迎してやろうとしか、思えなかった。
その後は、アストリアとも、手紙のやり取りを約束して、ホームパーティは終了。姿表しで消えていく招待客を見送って、家族で食事を取ってる間に、ドビーに命令を出して書斎の日記帳を隠していた場所に、用意した偽物を入れておく。
バレないよう、本当ならホームパーティ中にやらせるつもりだったんだが、ドビーに任せる事が多かったのと、アストリアとの話し合い中は、命令を出す隙が無かったのが悔やまれる。
その後は忌々しい日記帳と会話を続ける毎日だ。
学校の課題はとっくに終わらせているから、時間に余裕はある。後はこいつから取れるだけの父さんの情報を抜いて、こいつをなんとか処分して終わりだ。
そう思って始めた日記帳との会話だが、こいつは結構話が上手い。非常に悔しいことに、僕みたいなタイプの扱いがよく分かっているようだ、気付いた時には楽しく文章を書いていたなんて気持ち後悪くて仕方がない。
ルシウスは、僕を一度も使った事はない
『何故だ?』
さぁ、怖かったんじゃないか?その点、君は怖いもの知らずだ、ドラコ
『父さんはそんな臆病な人じゃない、何か理由が合ったんだ』
使った事が無いという事は、直接のやり取りが無かったという事だ。それで何でここまでの情報を持っているんだ?こいつの情報が全て正しいのなら、声の認識が出来ない筈だ、それなのにずっと隠されていたあの引き出しの底から、どうやってそこまでの情報を?
まぁルシウスは別に良いんだ、それで?結局君はどうしたいんだい?
『お前を、ハリー・ポッターへの嫌がらせに使えれば良かったんだが、宛が外れたよ』
こいつがいつまでの情報を持っているか分からないが、この名前に反応するかどうかで対応を変える。あいつが英雄だと分かるのは、十一年前の時点から先の情報を持っているという事だ。
ハリー・ポッター?誰だいそいつは
………
『イギリス魔法界の有名人だよ、未だ十二歳になったばかりだけど、大臣より知名度はあるんじゃないか?』
へぇ、気になるね、一体何をしたんだい?
こいつは少なくとも十一年前の時点での魔法界しか知らない、古い情報のままあの引き出しの底に隠されてた!
ここから考えられる予測は二つ。
一つ父さんはこの日記帳に情報を与えたくない。
二つこの日記帳は記憶容量がそこまで大きく無い、又は定期的に記憶容量の整理及び削除が発生する。
一つ目の場合、父さんが一度も使った事が無いのは、この日記帳に余計な情報を与えたくないから。これはつまり、情報を与えた事による、この日記帳の影響力を警戒してだと思われる。
普通の火で燃えず、ハサミの刃が通らなく、水で濡れてもインクが滲みすらしないこの日記帳を、普通の方法で処分することは出来ないからだ。出来るとしても時間の掛かる方法や、公的機関を使う事が必要になるもの。ドビーが闇の魔術が掛けられていると言っていたから、公的機関は問題がある。そのため、出来るだけこの日記帳が抵抗しにくいよう情報を規制して、時間の掛かる方法での処分を考えていたり、そもそもあの引き出しから出さずに誰にも知らせずに、封印に近い処理をするつもりだったのかもしれない。
二つ目の場合、父さんが一度も使った事が無いという情報の審議が分からなくなるだけじゃなく、こいつの持ってる情報の正誤が不明になる。これは元々だが、それでもこいつの言葉の重みが変わる。
それに仮定としての記憶の整理がどれだけのインターバルで行われるかで、こいつに対する対応が変わるのだ。少なくとも数日ではないみたいだが、これも検証の必要がある。
二つ目の兆候があるかを調べつつ、一つ目の可能性で動くべきかな。
一先ずはあのメガネの情報を小出ししてこいつの情報を釣ろう。
『それはもう、魔法界を震撼させる、とんでもなく大きい事をしたのさ。それも赤ん坊の時にね』
気になるなぁ、教えてくれよドラコ
この食い付き、ハリー・ポッターが何をしたのかそんなに気になるのか?
……少し引っ張るか
『それをいう前に、少し確認させてくれ』
なんだい?
『君の記憶容量はどれどけあるんだい?』
あぁ、二度手間を心配しているのかい?心配しなくても、数百年間の毎日の分刻みスケジュールだってばっちりさ
『そいつはスゴい』
それが本当なら一つ目の可能性で確定だな。警戒はするが、いつかバレる嘘を吐く性格では無いだろう。
だろう?だから早くハリー・ポッターの事を教えてくれよ
『あぁ、その前に、
僕のその言葉に、文字が暫く浮いてこなかった。
これは当たりか?
僕の知ってる時代のままなら、その言葉の指す人物は、ヴォルデモート卿だろう?
こいつは、なるほどなぁ。
ニヤケそうになる顔を必死を抑える、
ヴォルデモート卿は元々、政治過激犯だ。最初は街頭演説から始まり、そこからゲリラ活動によるテロ組織たる
その中でも、ヴォルデモート卿を例のあの人と恐れる様になる期間は、後期の分類になる。つまりは、ハリー・ポッターが英雄になる直前期間だ、こいつの最新の情報はそこまでだと考えられる。
これが分かっただけでも大金星だな。
『そうだよ、その例のあの人に関わる事をハリー・ポッターがしたんだよ』
ただの赤ん坊ごときが、何が出来たと言うんだ?
やけに感情的だな、これは少しずつ探りを入れるべきか。
その後も会話を続けてみるが、ヴォルデモート卿に関する情報はやけに詳しい、まるで横で見てたみたいに詳細に知っているようだ。
で、結局何をしたんだい、そのハリー・ポッターとやらは
『あぁ、そのハリー・ポッターが例のあの人に大金星さ』
有り得ない、そんな筈は無い!!
化けの皮が剥がれたな、お前は死喰い人かそれに近しい存在に作られたものだ!
どうして父さんが持っているのかは想像がつく、ベラトリックス・レストレンジだ、あの人は母さんの姉だからな、死喰い人時代に父さんにこの日記帳を隠し持つように言っても不思議じゃない。
父さんも、義理の姉から言われれば、断り辛いだろう、次はこいつの能力の把握だ。何を出来るのかを把握しなければ、こいつを利用することも無理だからな
投稿予約ミスった!!
折角朝で統一してたのに………
秘密部屋編アンケート、同数票だったので、決戦投票です!!
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ウィーズリー覚醒 バジリスク討伐
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ギネヴィアの私TUEEEEEルート