ハリーポッター ハッフルパフの聖女   作:リムル=嵐

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今週分でーす。
ストック無くてキツいでース。
掟やぶりの爺無双デース。


継承者×悪女×屋敷しもべ

緊急会議。

ハリー達三人がゴーストのハロウィンパーティ帰りに見付けたあの壁の文字。

それについて、いつものグリフィンドール三人に、ギルとジニーも含めた合計九人で『必要の部屋』で集まって、ライラお手製のチョコナッツブラウニーと、厨房からもらってきたジュースを飲みながら皆で話し合う。

 

「『秘密の部屋』は開けられた………これハリーが継承者じゃなかったの?」

 

「私としても驚きですわ。まぁ、今可能性が高いのはスリザリンの誰かだと思われます。ですが確証がないので、何とも」

 

「どうしてだ?サラザール・スリザリンは秘密の部屋を開けるのは自身の後継者だとしているんだろう?ならスリザリンが一番可能性がたかいだろう」

 

「私もそう思うけど?」

 

エレナとライラの言葉に、ギネヴィアが苦々しい表情で答える。

 

このブラウニー美味しいなぁ、ギルも美味しそうに食べてるし、後で作り方教えてもらお。

 

「うぅん、あぁ……まぁ推理とも呼べませんが?もしそんな安直な答えで分かる継承者が『秘密の部屋』の入り口を見付けたとして、それをダンブルドア先生(知的探求心の塊)が見逃すとはとても………学生時代含めて何十年もの間、あの謎フリークリーから逃げられるとは思えませんわ」

 

校長先生に対するギネヴィアの扱いの雑さが酷い。今世紀最高の魔法つかいをして謎々好きって、賢者の石泥棒(去年)の時の事相当根に持ってるのね。

 

「あり得るわね」

 

「ハーマイオニーまで、一応校長先生何だよ?忙しい職業何だよ?」

 

「一応とか言う辺り、ミリィもミリィで大概なんだが?」

 

ライラに言われて肩を竦める。いやだって、校長先生だし、あの人の能力なら一日で普通の人十人の仕事したって不思議じゃないし。

 

「それよりもだ、壁の文字の内容もだけど、ミセスノリスが石みたいにされたのが一番問題だろう?」

 

「あれ、人にも同じ効果ならとてもじゃないけど危険過ぎるよ、不安でセドリックから離れられないんだけど」

 

「セドコンは無視して「セドコン!?むしろ誉め言葉ね!!」……無視して、石化する呪いや、石化能力のある魔法生物を調べて対策するべきだな」

 

「対策って、いったい何をするんだい?呪いなのか()()()()なのかも分からないんじゃ、対策も出来ないだろ?」

 

「それを今から話すんだろう!」

 

「まぁまぁ、落ち着きなよ。僕としては蛇の魔法生物だと思うんだ」

 

「スリザリン関連ですか」

 

「うん、スリザリンなら蛇だろうし、それに"声"の事もある、あの壁の文字的にも、蛇だと思うんだ」

 

「《秘密の部屋は開かれたり 継承者の敵よ、気を付けよ》だっけ」

 

「警告文、というよりは脅迫文ですわ、明確に"敵"に対しての文章です。ハリーが蛇語を話すとの事で、サラザール・スリザリン関連でいくつか調べものをしたのですが、『秘密の部屋の中の恐怖』、これが蛇語と何か関係があるのでしょう」

 

本腰を入れて探索してみますわ。そう言って紅茶を飲むギネヴィアの言葉を最後に、話題は次のクィディッチの試合に移った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideマルフォイ

 

ホグワーツが静かになる、最も闇の深い夜明け。

マルフォイは必要の部屋に入り、バジリスクを呼び出した。

 

「ドラコ、お主が継承者とは、その日記帳のせいかの?」

 

「来ると思ってたよ、ダンブルドア」

 

いつもとは違いオールバックにせず、髪を後で一つに結んだドラコは、複数のバジリスクを従えて言う。

 

「お主は、トムで良いのかな?」

 

「今はドラコの身体を間借りしているだけだがね、邪魔はしないで欲しいな、ダンブルドア。これはドラコの意思でもある」

 

ドラコのその言葉と共に、バジリスクがダンブルドアを睨み付ける。

涼しげにそれを受け流すダンブルドアに、ドラコは……その身体を操っているトム・リドルは、顔をしかめると言う。

 

「あなたが蛇語を話せなくて良かった。話せたらバジリスクは全てあなたに殺されていた」

 

「危険生物じゃからのう、仕方なかろうて」

 

ダンブルドアのその言葉と同時に、トムの体が縛られ、バジリスクの首が空を舞う。

 

「バジリスクの防御を無詠唱で抜くか、つくづく化け物だなダンブルドア」

 

愉快そうに顔を歪めるトムに、厳しい顔をしてダンブルドアが言い放つ。

 

「トムや、今すぐにドラコを解放しなさい」

 

「それを僕は望んでいない、()()()()()()()()()()

 

「………ドラコか?」

 

「ええ、と言っても、証明は出来ませんが?僕は僕の意思で、ハリー・ポッターとミリア・エインワーズに決着をつける。それでグリフィンドールとスリザリンのふざけたお祭騒ぎも終わらせる。日記帳はその為に利用しているに過ぎない」

 

「それが本当だとして、それでハリーが無事な保証があるのかの?」

 

まるでこれからの展開が分かっているかのように、ダンブルドアはそう言うと、マルフォイがギラギラとした目で言う。

 

「今、この場で日記帳を奪ッッッ!………未だ僕に逆らうか、後継者の癖に」

 

「面の皮が存外薄いよのぅ、トムや」

 

「坊ちゃまから離れろ、忌ま忌ましい日記帳!!」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、トムの後ろに現れてトムを拘束しようと魔法をかけた。

それをトムが体捌きのみで回避したのを皮切りに、この日、この場で、闇の帝王の欠片と今世紀最優の魔法使いが、ぶつかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideハリー

 

「ギネヴィア、会わせたい人って誰だい?」

 

週末のクィディッチの朝練終わり、お腹が減ったのを我慢して、ギネヴィアに必要の部屋に連れてこられた。

 

本当なら今頃、ハーマイオニーと話ながらホグワーツの美味しいご飯を食べているところなのに。

 

「安心してくださいな、ご飯は用意してありますわ。味も保証しますよ」

 

「なら良いんだけど、今日はガッツリ食べたい気分何だよね………わぁ、スゴ」

 

ギネヴィアの言葉を聞きながら部屋の中に入ると、中央の大きな丸テーブルにこれでもかと料理が並べられていた。カツサンドにステーキ、パエリアにサーモンのカルパッチョ。どれもホグワーツで出されるイギリス料理出はない、異国の料理だ。

 

「これ、本当に僕の?」

 

「私の分もですわ。これを作ってくれた人に会わせたいのです。先ずは食べましょうか、シェフが出るのは料理の感想を言うときですからね」

 

「やった!!」

 

ギネヴィアの言葉を半分聞き流して、お腹の音を鳴らして席につくと、目の前の料理にかぶりつく。

 

「ステーキとか初めて食べた!美味しいなぁ!!」

 

「お願いしてつくってもらったサーモンのカルパッチョ、美味しいですわ。ガーリックトーストも良い塩梅で」

 

「これ、何て食べ物?」

 

「ジャパンの塩焼そばですわね、こちらだと海鮮たっぷりのパスタが近いでしょうか」

 

どれも量が少な目で品数が多くて、色んな味を楽しめた。米ってこんなに美味しいんだ、パエリアもチマキも美味しかった。

お肉も牛豚鶏が色んな料理で出されてて、ステーキもしょうが焼きも唐揚げも、皆美味しい。

 

「こんなにお肉一杯に食べたの、生まれて初めてだよ、ホグワーツってヘルシーなもの多いから」

 

「単純に、学校全体の人数の確保となると、長期保存のきく漬け物が多いですからね、美味しいですけれど」

 

うん、後はパンとベーコン。

 

「でも、ホグワーツでこんな異国の料理が出るのって、スゴいね、何かジャパンの料理が多かったけど」

 

炊き込みご飯とか、卵焼きとか。

 

「雇い主がよくジャパンに行くそうで、向こうの屋敷しもべにレシピを習ったそうです」

 

「へぇ、そうなんだ……っ!?」

 

お腹一杯になって、ギネヴィアが麦茶って言ってた飲み物を飲みながら聞いていると、テーブルの上の食器がひとりでにふわふわと浮かんで部屋の奥に消えると、コウモリのように長い耳とテニスボール位大きな緑の目をギョロリとさせた生き物が、お盆の上にデザートを乗せて運んできた。

 

「ハリーは初めて見るのですね。彼は屋敷しもべ妖精、魔法使いに仕えることを生業とする者達です」

 

「そ、そうなんだ」

 

「初めましてハリー・ポッター!!こちら今日のデザートのカスタードプリンとフルーツのア・ラ・モードでございます」

 

「あれは君が?スゴく美味しかったよ、これも美味しいな、どうもありがとう」

 

「あぁ、ハリー・ポッターに褒められた!!」

 

トリップを始めた奇妙な生き物を横目に、ギネヴィアに説明を求める。

 

「彼はドビーと言って、あなたに感謝のお礼をしたいと言ってましたので、紹介させてもらいましたの」

 

「お礼?」

 

「はい!そうでございます!!」

 

プリンとフルーツに生クリームがたっぷり乗ったア・ラ・モードを食べながら言うと、トリップしてたドビーがまくし立てる。

 

「ドビーめはあの暗黒の時代を終わらせたハリー・ポッターに、感謝しているのでございます!あの時代は屋敷しもべにとっても地獄の時代でした。純血主義の家は屋敷しもべを消耗品……インクか何かのように雑に扱い、それ以外の家は死喰い人(デスイーター)の餌食に。屋敷しもべはどんどん数を減らし、一時期はとても種族と呼べない程に少なくなった事も。それでも魔法使い仕えることを生き甲斐として、泥水啜ることすら出来ずに、文字通り苦汁の舐めて生きていたのです。それをハリー・ポッターは変えてくれた!!」

 

あぁ、ドビーもそれか。

感謝と聞いて嫌な予感がしたのが、見事に的中して、僕はせっかくのプリンが美味しく感じなくなった。

 

「僕はなにもしてないよ、母さんが僕を助けてくれたんだ、それであいつが勝手にやられたんだよ」

 

「えぇ、知っています。坊っちゃまに伺いました」

 

え?

その言葉に驚いてドビーを見ると、ドビーは真剣な顔で僕に言った。

 

「例え()()()()()()()()()()()()()()()()例えお母様による魔法の結果によるものだとしても!!それでもドビーめは、生きているあなた様に、ありがとうと言いたいのです」

 

「いや、僕は」

 

「生きていてありがとうハリー・ポッター、ドビーめはあなたにお礼を言えて、とてもうれしい」

 

その言葉に何と答えるか迷っていると、ギネヴィアが優しい声で言ってくれた。

 

「ハリー、あなたは生きていて良いのですよ。あなたが生きている事で、勇気付けられる人がいます。あなたが死んだら悲しむ人が大勢います。だからあなたは生きていて良いのですよ」

 

あ、あれ?

何で涙が、

 

「私こう見えてお姉ちゃんですから、辛い時は泣くべきですわ、ハリー」

 

「ギネヴィア、ドビー、うぅ」

 

沢山泣いた、それはもう泣いた。何なら泣きつかれてギネヴィアに抱き着いたまま寝た。

とても恥ずかしかったけど、ギネヴィアが笑って皆には秘密だと言ってくれた。

 

思えばダーズリーの所に帰る度に言われる言葉に、いつしか僕が生まれなければ良かったと、心の奥で思ってたんだろう。

 

『お前はマトモじゃない!!』『あなたは普通じゃない』『お前の親はマトモじゃない』『お前は親に捨てられた』『『お前はいらない子だ』』

 

ずっと、そう教え込まれてた。3歳の時から口酸っぱく、暴力と共に。

 

この学校に来てから、変われたと思った。

いじめの無い(ワクワクする)授業ってだけで涙が出るくらい嬉しかった。

目覚ましが暴力の物置じゃない(安心して休めるふかふかのベッド)ってだけで、眠ることが怖くなくなった。

初めて本当の友達が出来た。

暴力を振るわない、僕の物を盗らない、僕の事を気遣ってくれる、本当の友人。

今まで会ったこともこともないような、可愛い女の子とも出会えた。

 

初めて人を好きになれた。

初めて暖かな繋がりを感じることが出来た。

 

あの頃とは違うと、変わったと思ってた。

 

でもダーズリーの所に帰ると、やっぱり変わってなかったと、思い知らされた。

ダドリーのお旧の部屋に入れられたけど、今までより目の敵にされて、呪文も使えないから、ダドリーの事が恐くて仕方無い。

 

トラウマってやつだと思う。

 

あの家に戻ると自分が無力なただのハリーに戻ってしまう。

 

バーノン叔父さんが顔を赤くしているのを見ると、足が震える。ダドリーが頭を掻こうと手を上げるだけで、肩がビクつく。ペニチュア伯母さんのお仕置きが怖い。

 

あまりに以前と変わらないどころか、以前にも増して酷くなるあの家の環境に、ホグワーツの生活が夢だったと思ったこともある。

でも無事だったのは、皆の手紙のお陰だ。

朝手紙を新聞と一緒に食卓に持っていく時に、僕宛の手紙を見付けるのがとても嬉しかった。

夢じゃないんだと教えてくれるあの手紙が、僕の日々の糧だった。急いで隠して部屋で読むのが、生き甲斐だったと言っても良い。

 

ギネヴィアはそれを気付いていたんだろう。

ギネヴィアはよく僕宛に小箱を送ってくれた。

父親が政治家だから、バーノンおじさんも僕に強く言えないんだ、中には便箋や皆からの贈り物が詰められてて、今でも僕の宝物として、ホグワーツに持ってきてる。

誕生日の時の箱には検知不可能拡大呪文が掛けられてて、それに今までの贈り物を詰めて持ってきてるんだ。

 

それでも、朝起きたらこれが夢だと、狂った自分が見た幻覚だったらと思うと、寝るのが怖かった。

 

ホグワーツに来てもそれは続いた。

幸せ過ぎて怖かったんだ、この幸せが夢だったらって。

ギネヴィアはそれを分かってたんだ、流石名探偵。

 

こうやって気遣ってくれて、男なのに泣いてる情けない僕にも、優しくしてくれるんだから、ハーマイオニーの事を好きになって無かったらどうなってたか。

 

ギネヴィアは、まるでお姉ちゃんみたいだ。

何でも知ってて何でも出来る、優しいお姉ちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideギネヴィア

 

「寝ましたか。寝顔、可愛いですわね」

 

朝からクィディッチの練習で疲れて、お腹一杯に食べたのだから眠くなって当前、こうなるのも想定内と考える私に、ドビーが気を利かせてくれる。

 

「ドビーめが部屋まで魔法でお送りしましょう」

 

「お願いします」

 

すやすやと眠るハリーを、ドビーにお願いして部屋に送る。

私はお茶を入れて一息つく。これからする事に対する覚悟を決めるためだ。

日記帳に侵食されたドラコ・マルフォイの強さは、ハリー・ポッターでは敵わない。ダンブルドアがそう判断したなら、ドラコさんは日記帳と共に殺される可能性がある。ドラコさんの体で抵抗する闇の帝王に、容赦なく杖を向けるダンブルドアが鮮明に脳裏を過る。

 

ダンブルドアは、大局を見る。大を助け小を捨てる。為政者としては正しい。全てを救うことは不可能で、それは夢だ。現実的ではない。

だが捨てられる側からは納得がいかないのも、事実だ。

 

家に殆んど帰らない、父親を思い出す。

行事を機械的にこなし、会話を嫌う父親を。いつも書斎に籠り、交通事故に遭った弟の見舞いにすら来なかった父親を。

 

ダンブルドアが嫌いだ。根本が父親と似通っているから。

ダンブルドア(父さん)が嫌いだ。知らないくせに、知ろうとしないくせに、私の事を知った気になっているから。

父さん(ダンブルドア)が嫌いだ。私を通して、私の利用価値しか見ないから。

 

だから、ダンブルドアを利用する。

意趣返しではある、というよりも逆恨みに近いが。根本的に、馬が合わない。反りが合わない、水と油、犬猿の仲、何でも良いが、合わないのだ、あの人間性が。

 

だからダンブルドアがすることが手に取るように分かる。嫌いだから嫌にでも目につくのだ、うんざりするが。

だからこの計画とも言えない事を思い付いた。

 

ドビーに話し掛ける。

 

「ドラコさん、日記帳にかなり侵食されておりますわね」

 

ドラコさんはハリー・ポッターとミリア・エインワーズの二人と、決着をつけたがっている。そしてそれ以上に日記帳を何とかしたいと考えている。

だけど彼にはバジリスクがいる。あの壁の文字は、言葉通りの意味もあるだろうが、ドラコさん自身に対する警戒であり、私に対するメッセージも込められているんだろう。

 

"バジリスクの毒を手に入れた、日記帳を破壊してくれ"

 

彼は継承者であり、前任のヴォルデモート(継承者)の敵なのだ。

 

望まれたのなら、動かなくては。

あの時助けに答えると、私は言ったのだから。

()()()()()()()()()()()()()()()

 

「ドビーめは、坊ちゃまの力になれないのが、悔しいです」

 

()()()()()()()()、自身が悪女だと自覚して、ダンブルドアの事を言えないと思いつつ、ドビーを唆す。

 

「ダンブルドア先生なら、ドラコさんを助けられるかも知れませんわよ?」

 

「ッッッ!?坊ちゃまを、坊ちゃまを助けてください!!!」

 

その言葉に、すがり付くようにしてこちらを見るドビーに、()()()としか思わない私は、人でなしなのだろう。




来週はちびっ子同士の戦いデース。
思ったよりギネヴィア無双出来なくて、アンケ詐欺になっちゃいそうで戦々恐々としてマース。
……デース

秘密部屋編アンケート、同数票だったので、決戦投票です!!

  • ウィーズリー覚醒 バジリスク討伐
  • ギネヴィアの私TUEEEEEルート
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