ハリーポッター ハッフルパフの聖女   作:リムル=嵐

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クィディッチ関連だけにするつもりが、今作品の知能チートさんが暴走して文字数が倍になっちゃいました(驚異の一万越え)



クィディッチ

あの後、私達がマクゴナガル先生を見付けるのと同時に、廊下に何かを破壊する音が響いた。

 

音がした方向に向かう先生達についていきながら事情を話していると、女子トイレの中で倒れたトロールに、ポッターとウィーズリー、泣き腫らして目元を赤くしたグレンジャーが居た。

 

事情を私達から聞いた先生は、二人に一人五点の加点をして、二人を庇おうとしたグレンジャーにも一点の加点をしてくれた。私とエレナにも、一人二点の加点があって、寮に戻った後に心配してくれてたギネヴィアとライラに怒られた後、事情を説明したら寮のパーティが更に盛り上がった。

 

そんな感じのハロウィンを終えて、十一月、ホグワーツの周りの山は灰色になって、湖は薄い氷が張っている場所が目立ち始めたこの頃、あの一件以降、グレンジャー達三人と仲が良くなった私達は、寮が違いながらも、冗談位なら話すような仲になっていた。

 

そんな三人から、秘密にしてと言われて聞いたポッターのデビュー戦を、魔法族のスポーツに興味があった私やエレナ、スポーツだけじゃなく文化に興味があったギネヴィアとライラで、その日に観戦に行こうという話しになった。

 

皆で今か今かと待ちわびて過ごして、遂にクィディッチのシーズンがやって来て、今は皆と観戦にクィディッチ競技場に来ていた。今は皆と先生達と同じスタンドで観戦してる。

 

「今日はグリフィンドールとスリザリンの試合だったよね」

 

「あぁ、確かポッターのデビュー戦だろう」

 

「事前情報だと、才能ある選手のようですわね、彼は」

 

「私、寒くて何かボーッとしてきた」

 

「確りしなさい、ほら、これを持って、布は取らないように」

 

青い炎が入った瓶に不燃布をキツく巻いたものをエレナに渡す。

 

「ありがと~。ふあぁ、温かぁい」

 

「それは魔法か?」

 

「持ち運びが出来る炎の魔法を使った、温石のような物ですわ。『生活に役立てる100の魔法』に載ってたんですの」

 

「読書で得た知識をそのまま活かせるのは、魔法の強みだな」

 

感心したように言うライラに、温石で温まったのかエレナがふんふんとうなずきながら言う。

 

「得た知識を直ぐに体感できるって意味だと、確かにそうかも」

 

「あ、頭回り始めた?」

 

「お陰様でね」

 

話してる間に準備が出来たようだ、審判の笛が音を鳴らして、競技場の中央に集まった選手が箒に股がって一斉に飛び立った。

 

「始まった!!」

 

「最初はグリフィンドール有利ですわね」

 

「スリザリンも強いからな、どれだけ離せるか」

 

スリザリンには私達の事をバカにしてくる人が多いし、個人的にはグリフィンドールに勝って欲しいな。

 

四人であぁだこうだ言いながら試合を観戦してると、ポッターの様子がおかしい事に気付く。

 

「あれ、ポッターどうしたんだろ?」

 

「緊張でもして箒の操作が出来てないのかな?」

 

エレナがポツリと漏らした言葉に、後で聞いてたマクゴナガル先生が反応した。

 

「ポッターは、グリフィンドールが誇る今世紀にただ一人のシーカーです、今までの練習も何度か観たことがありますが、箒の操作を誤るなど、ましてや暴走させるなど……あり得ない」

 

驚いて皆で後ろの列を見上げると、エレナに言ったわけじゃ無いようで、あり得ないあり得ないとうわ言のようにポッターを見つめては呆けていた。

 

「ほれ、確りしなさいマクゴナガル先生。君達も驚かせてすまんかったのう」

 

マクゴナガル先生の隣にいたダンブルドア先生の言葉に、四人でペコペコ頭を下げて答えると、マグルのお菓子が好きなのか、普通のビニール包装のレモンキャンディを一つずつくれた。

 

私達みたいな普通の生徒が、ダンブルドア先生にお菓子を貰えるとか何事!?

これは寮に帰って皆に言ったらまた騒がしくなるなぁ。

 

お礼を言ってキャンディを舐めてると、今度は後ろの列が騒がしくなってきた。

 

「火、火が出てますよスネイプ先生!」

 

隣にいたエレナが後ろを見て悲鳴を上げる。

え、なに?何が起こったの!?

 

「む、なっ何故我輩のマントに、ええいっ」

 

気になって後ろの列を見上げると、何かスネイプ先生が燃え上がってた………違った、スネイプ先生のローブに火が付いていた。

 

いやこれどっちにしろ事件じゃ!?

急いで回りを見る、もしかしたら犯人が居るかも知れない。

いくら探しても、周りには不審な人は発見出来なかった。火を出す呪文は上級生が習う呪文だから、上級生を中心に見てったけど、先生達がいるスタンドの周りは上級生が多すぎて分かんない。

 

下級生なんて私達位しか………あれ?

そこまで考えながら周りを見ていると、栗毛の女の子が人混みに紛れて行くのを見付ける

 

()()()()()()()()()()()()()

 

水増し呪文(アクアメンティ)……すまんのうセブルス、着替えてくると良いじゃろう」

 

「……いえ、火を消して頂き、ありがとうございます」

 

濡れたマントを脱いで、不機嫌そうにスタンドを後にするスネイプ先生を見ながら、グレンジャーが何で居たのか考える。

 

彼女は確か、今日はロン達グリフィンドール生と一緒に観戦するって言ってたよね、ここからグリフィンドール側のスタンドは結構ある。

グリフィンドール側とスリザリン側のスタンドの丁度中間の距離にこの場所はあるから、わざわざ目指さない限りこっちには来ないと思うし、グレンジャーは極度の方向音痴って訳でも無い、まず十中八九グレンジャーは目的があってここに来た、それじゃ目的は何?

 

ここは先生達がいる以外に他は何も無い、強いて言えばマクゴナガル先生の近くに居る先輩が実況解説してる位だ。

実況解説してる先輩とグレンジャーが仲が良いって話聞いたこと無いし、多分先生達に目的はあるはず。グレンジャーは勉強好きとは言っても、友達の試合を放置して先生に質問しに来る程勉強狂いじゃないし、ほれなら他に理由がある。

 

友達の試合を無視してまで()優先する程のことで、勉強は関係無いけど先生に目的があった、そして直後のボヤ騒ぎ…………これ、グレンジャーが燃やしたの?スネイプ先生を。

 

「頭の痛くなる話ですわね」

 

唐突に聞こえたギネヴィアの言葉に、背筋が凍る。

二人に席を外す事を言って、ギネヴィアをスタンド裏に連れていく。

 

「ギネヴィアも分かったの?」

 

「あら、ミリィもですの?見直しましたわ、貴女のこと」

 

驚いた顔で私を見るギネヴィアに、嬉しいやら、今まではどんな評価だったのか気になるやらで、微妙な気持ちになる。

 

「でも私、理由が分からない」

 

「ふむ、ちょっと整理しますね」

 

そういって考え込んだギネヴィアを待つこと数分、スッキリした顔でギネヴィアが言った。

 

「動機、分かりましたわ」

 

「え?本当!?」

 

「ええ、でも裏が欲しいですわね、ちょっとお話しに行きましょう」

 

そういって、スタスタとスタンドに戻るギネヴィアを追い掛ける。犯人はグレンジャーだとして、動機の裏付けって、誰から話を聞くんだろう?

 

さっきの席に戻ると、周囲が大歓声に包まれた、実況解説してる先輩の声を聞くと、ポッターがあの状況から巻き返して、スニッチを捕って、グリフィンドールが勝ったようだ。

 

スリザリンに勝てたとあって、グリフィンドール側のスタンドは大歓声、ここもマクゴナガル先生が狂喜乱舞で、日頃からは考えられない様な高笑いまでして喜びを表現している。

 

「もう、二人ともどこ言ってたのさ、一番良いところのがしちゃったよ!?」

 

「惜しかったな二人とも、これは後一月は語り草になる試合だったろう」

 

「ごめんごめん、ちょっとお花摘みに言ってて」

 

盛り上がってる二人に言い訳をして、ギネヴィアを見る。ギネヴィアは軽くうなずいた後、マクゴナガル先生を宥めてるダンブルドア先生に話し掛けた。

 

「ダンブルドア校長先生、少しお話しをよろしいでしょうか」

 

話し掛けられて気が付いたのか、ギネヴィアの方を見て少し考えるように言い澱む。

 

「ふむ、君は確か……」

 

「失礼しました、私の名前は、」

 

そこまで言ったギネヴィアを手で制して、髭を撫でて話し出した。

 

「おお、そうじゃったそうじゃった、ギネヴィア、ギネヴィア・テイラーじゃな?」

 

「はい、覚えて頂いて光栄です」

 

スゴ、入学したばかりの一年生の名前も覚えてるの?流石二十世紀最高の魔法使い。

 

「そうじゃのう、ここではうるさくて話しにくいじゃろう、校長室について来なさい、そっちのミリア・エインワーズも関係あるんじゃろう?」

 

話を振られてペコリとうなずく。何か想像してたよりもずっと気さくな人で、驚いたよ。

 

「ついて来なさい」

 

そう言って歩き始めたダンブルドア先生の後ろを、早足でついていく。

 

競技場からホグワーツ城に入って、そこから更に校長室まで、たまに口を開くダンブルドア先生にギネヴィアと相槌を打って歩く。お爺ちゃんなのに背が高いから、歩幅が大きくてどうしても私達は早足になっちゃうんだよね、同年代でもちっちゃい自分が恨めしい。

 

背は同じくらい何だけどなと隣を見ると、たゆんと弾む二つの玉が見えて、何を食べればそうなんだろうと考える。

 

「あんまり、じろじろ見るのは止めて下さいな」

 

「何食べたらそうなるの?鳥?やっぱり鳥が良いの?」

 

「いや、知りませんよそんなの。それに入学してからは同じもの食べてるでしょうに」

 

ってことは

 

「遺伝?遺伝なの!?妬ましい、妬ましい!!」

 

「こんなの、あっても良いこと有りませんわよ。寝るとき大変ですし、この歳で肩凝りが出てきてますし、男の人は話す時も顔じゃなく胸を見ますし、って言うか私顔じゃなく、胸でだれかを判断されてる可能性ありますわよ?」

 

うわ、そこまで言われるとちょっと考える。って言うか肩凝り悩んでたんだ、そっか、何かごめんね、今度肩揉みしたあげよう。

 

「う、何かごめんね」

 

「分かれば良いんですのよ」

 

フンスフンスと、腕を組んで怒ってますアピールしてたギネヴィアを宥めながら、校長先生を追い掛ける。

 

「さぁ、着いたでな、そこに座ってなさい」

 

部屋に着くなり、いそいそと部屋の奥でお茶の準備を始めた校長先生に言われて、階段と思う部分に腰掛ける。何かここ来客を想定してる作りって感じしないなぁ、イスが無いし、何かごちゃごちゃしてる。

 

「寒い日はこれが一番じゃ」

 

「ありがとうございます」

 

「ありがとうございます校長先生」

 

受け取った湯気の立つマグカップに、ゆっくり口をつける。

紅茶とかじゃなくて、中に注がれてたのは砂糖たっぷりのココアだった。

 

「美味しい」

 

「ココアはVAN HOUTEN(バンホーテン)のミルクココアが一番じゃからな。それで聞きたいことはなんじゃ」

 

豪快に飲んだせいで髭についたココアを、タオルで拭きながら聞くダンブルドア先生に、結構お茶目何だなと肩の力が抜ける感じがした。

 

「先程の試合、途中でポッター選手の箒に、誰かが呪いをかけた疑いがありまして」

 

それを聞いて、ダンブルドア先生の表情が好々爺としたものから、教師のそれに変わった。

 

「ほう、箒に呪いを掛けるのは、生徒では少々難しい難易度にある、それは知っておるのか?」

 

「えぇ、ポッター選手の箒はプロ選手も使うニンバス2000、子供のいたずらが通用する箒では無いでしょうから」

 

「それならば、ギネヴィア・テイラー、君は教師を疑っていると、そう言うのかね?」

 

試すかのように漏れ出る威圧感に、胃がキュッと締まるのを感じた。怖いよダンブルドア先生、って言うか何でギネヴィアはそんな平然とココア飲めるのさ!?

いや私も怖くて話したくないからココア飲んでばっかり居るけどさ。

 

「えぇ、それともう一つ、先走ってしまった生徒のご報告を」

 

「ふむ、先走ってしまったのう、それはボヤを起こした犯人を言っておるのかの?」

 

漏れ出ていた威圧感が無くなって、残ったココアを飲み干して言うダンブルドア先生。仕草が男らしいなこのお爺ちゃん。

 

「えぇ、ポッター選手の箒に呪いを掛けるのは教師だと推理して、実際にポッター選手を助けるために教師に火を着けた、友達思いの勇敢な生徒のご報告を」

 

「ほう?ならばポッターに呪いを掛けるのはスネイプ先生だと、そう言いたいのかの?」

 

眉間に皺を寄せて考え込む様に言うダンブルドア先生に、ギネヴィアが慌てたように話す。

 

「それは違います、スネイプ先生は気難しい所はありますが、一生徒を貶める為に呪いを掛けるなんて事はしないでしょう。先生は教えると言う事に、誇りと面白さを感じている人です」

 

え、ちがうの?スネイプ先生かと思ってたよ私、てっきりスリザリン贔屓が行き過ぎて暴走したのかと。って言うかさっきから話してるのが、私の分からなかった動機の話だから、頭の中で整理するので一杯一杯で、ココアを飲んでるだけなのに疲れて来たよ。

 

「ほう?ならばその生徒は何故勘違いをしたのかの?」

 

「スネイプ先生は、ポッター選手を弄るのが好きなようで、周りから見たらそれは嫌ってるのと同じ様に見えるのです。ポッター選手と親しいその生徒は、それでスネイプ先生が呪いを掛けたと判断したのでしょう。多分、双眼鏡か何かで呪いを掛けた人間を探してる時に、スネイプ先生を見付けたのです」

 

「ポッターと親しい友人という事は、一年生かの?それは聡明な子じゃな、ちと行動力が有り余っとるが」

 

感心したように言うダンブルドア先生に、私もうなずく。私はポッターの箒の暴走と、ボヤの関連性に気付けなかった。それを気付いてここまで推理してるんだから、ギネヴィアって何かもうスゴい。

 

いや、呪いって判断して直ぐに犯人に当たりを付けて、しかも相手が教師なのに関係なくボヤ騒ぎを起こせるグレンジャーも、十分天才の部類だけど。

 

私と先生がギネヴィアをマジマジと見てると、ギネヴィアが澄ました顔で続けて言った言葉に、目を丸くする。

 

「えぇ、実際にスネイプ先生はポッター選手に呪文を掛けていたのでしょう?」

 

「え?いや、さっき呪いは掛けてないって言ったじゃん」

 

思わず声に出して言うと、ダンブルドア先生もうなずいて言う。

 

「そうじゃのう、確かに言っておったが………これは聞き間違いかのう?それと、確かにスネイプは呪文を掛けておったよ」

 

「いいえ、私は確かに、呪いは掛けてないと言いました。スネイプ先生が掛けたのは呪いの反対呪文でしょう。友達思いのかの生徒は勤勉でした、呪いは掛ける対象を、視界に納めていないとダメなことを知っていました。ですが反対呪文の事は、知らなかったのでしょう。反対呪文も、解呪する対象を視界に納めていないとダメなことを」

 

そこまで聞いて今までの整理していた頭の中での今回の出来事が全て繋がった。

 

その1何者か(推定教師)がポッターに呪いを掛ける。

 

その2スネイプ先生がそれに気付いて反対呪文を掛ける。

 

その3グレンジャーも気付いて呪いを掛けた人物を探す、ポッターをじっと見詰めるスネイプ先生を見付けて犯人だと誤認。

 

その4スネイプ先生にグレンジャーが火を着ける。

 

この並びなんだよね、多分。

 

「いやはや、大したものじゃ、ミス ギネヴィア・テイラー、君は間違いなく秀才じゃな………それでボヤ騒ぎの勇敢なる犯人は誰じゃろうな、ウィーズリーの六男が確かハリーと同い年じゃったのう」

 

考えるように楽しそうに言うダンブルドア先生に、ギネヴィアが得意気に言う。二人とも何か楽しそうね、私は聞いてるだけだからココアのお代わりが欲しい所だけど。

 

「いいえ、彼は勇敢ですが、火を着ける為の呪文を知りません。ハーマイオニー・グレンジャーです」

 

「確かに、彼女は優秀な魔女だとマクゴナガル先生に聞いておる。彼女ならば、可能じゃろう。……今年は優秀な魔女が複数入学したのう」

 

「えぇ、ミリィも途中まで、グレンジャーが犯人という所までは推理できたのですわ」

 

物欲しそうにコップの底を見ていたら名前を呼ばれたので慌てて話しに加わる。

 

「えっと、自分はグレンジャーが犯人と分かっても、動機が分からなかったので、ギネヴィアの方がスゴいです」

 

「そうかそうか、じゃか君も十分優秀な部類じゃよ。どれ、ココアのお代わりを持ってこよう」

 

ひょいと持ってたマグカップを取られて、また部屋の奥にココアを補充しに行くダンブルドア先生。

 

「それにしても、グレンジャーが犯人を間違えてる事まで分かるなんて、スゴいね」

 

「確信は無かったのですけれどね。私はグレンジャーと同じく呪いの掛け方しか知りませんでしたから」

 

え?どういうこと?でもさっき解呪の方法も言ってたじゃん。

 

「あれは、グレンジャーの当時の思考を予想してそこから導きだした推測ですわ。私がグレンジャーなら、そう考えますから。私とグレンジャーの違いは、スネイプのに対する好感度みたいなものかしら」

 

「好感度?」

 

「ええ、グレンジャーはスネイプ先生に対して良い印象を持っていなかった、だから呪いを掛けていると疑わなかった。私はスネイプ先生がそのような人間ではないと考えた、そこからスネイプ先生がグレンジャーに誤解を受ける事をしていたと考えて、解呪の方法を推測したのです」

 

何でそれをあの数分で出来るのか、ちょっとこの友人はハイスペック過ぎると思う。

 

「それを聞いて益々、儂は君の事を恐ろしく感じるのう」

 

ココアを持ってきて、私達にまたマグカップを渡してきてくれるダンブルドア先生の言葉に、ギネヴィアが恥ずかしそうに謙遜する。

 

「憶測に憶測を重ねた、推理とも呼べない妄想の類いですわ、私自身的を得ていた事に驚いています」

 

「あ、ココアありがとうございます」

 

このココア美味しいんだよねぇ、何か身体の力が程よく抜けて、自然体になれる味って感じ、スゴいリラックス出来るよ。

 

「十分名探偵の部類じゃがなぁ、ポアロとか好きじゃろう?」

 

「どちらかと言うと私は、ホームズの方が好みですわ」

 

「シャーロキアンかのう、儂も若い頃は熱中したものじゃ」

 

何故か推理小説に話が流れそうになってて、慌てて話題を変える。

 

「えっとそれで私達が来たのは理由が有りまして!」

 

「おお、そうじゃった、未だ本命を聞いていなかったのう。それで、その話をして君達は何を儂に望んでいるのじゃ」

 

「グレンジャーへの罰則を、軽減して欲しいのです。彼女は確かに教師に攻撃を仕掛けました、それもとても危ない攻撃を」

 

「そうじゃのう、その点を考えれば処罰は重くなるじゃろう、反省文に三ヶ月の謹慎とその間に………罰としてハグリットの手伝いでもさせるかの、それと長期休暇に特別補習じゃな。これくらいが妥当じゃろう」

 

そんな、今からじゃグレンジャーは年越しも両親に会えないの?これでも、罰則としては軽い方なのは分かるけど、でもこんなのって無いよ、友達の為に頑張っただけなのに。

 

「えぇ、一年生の彼女への罰則としては、普通ならそれくらいが妥当かと。しかし彼女の行動は友人の事を思いやっての行動であり、今回はスネイプ先生の日頃のポッター選手への過剰な弄めとも言うべき行為が、誤解を受ける理由になったとも言えます。しかも彼女からすれば、ポッターは頼るべき教師に攻撃を受けて、デビュー戦とも言うべき晴れ舞台で大怪我を、下手をすれば死ぬ可能性のある妨害を受けたという状況なのです。ましてや彼女は、ハロウィンの時にポッターとウィーズリーに命を救われています。友達思いの彼女は、友人であり命の恩人であるポッターの為に、勇気を振り絞ってスネイプ先生と言う、ポッターを苦しめている元凶に立ち向かったのです。私は彼女の手段は認められませんが、その魂の有り様は、模範たる優秀なグリフィンドール生だと思いますわ。」

 

長々とグレンジャーの弁護をしたギネヴィアは、ココアを少し口にすると、ダンブルドア先生に頭を下げる。

 

「どうか、グレンジャーへの罰則を軽くして頂けませんか」

 

「私からも、お願いします」

 

ココアを横に置いて、ダンブルドア先生に頭を下げる。

グレンジャーは確かに、自身の学力を鼻に掛けて、威張る様な話し方をする時もあるし、結構なミーハーだし、お節介焼きの構ってちゃんだけど、優しくて友達思いで頭が良くて、真面目で努力家で面倒見の良い、ちょっと寂しがりな自慢の私の友達何だ、だからお願いダンブルドア先生、グレンジャーを助けて下さい。

 

「ふむ、儂もそうしたい所じゃがなぁ、教師に火を着けるなぞ、事実だけみればこのホグワーツの歴史でも希な凶悪犯じゃよ」

 

「な、そんなっ「そこでじゃ」」

 

ダンブルドア先生のあんまりな言葉に思わず声を荒らげると、先生が茶目っ気たっぷりなウィンクをして意地悪な笑みを浮かべた。

 

「のうギネヴィア・テイラー、ポッターに呪いを掛けた犯人に、目星がついてはおらんか?」

 

その言葉に驚いてギネヴィアを見ると、まるで降参を示す様に両手を上げて首を振るギネヴィアの姿があった。あの、情報から犯人の割り出しも出来てるの!?それって本当に天才じゃない!!

 

「校長先生はやっぱり、流石は二十世紀で最も偉大な魔法使いですわ」

 

「お主は百年に一人の名探偵じゃよ、聞かせてくれるかの?名探偵の推理を」

 

「まず最初に、犯人に納得して頂ければ、グレンジャーへの罰則を軽くして頂けますか?」

 

「うむ、今月の土日に儂の特別補習と反省文にする」

 

それ、人によっては大金を支払っても受けたい特別補習では?

 

悪戯小僧みたいな笑顔のダンブルドア先生に、思わず乾いた笑みを浮かべる。

 

「では、最初に犯人の名前を、犯人はクィレル先生、クィリナス・クィレル先生です」

 

「ほう、して理由は?」

 

「今日の試合は、魔法生物の世話や保健室の留守等で、特別な事情がある先生を除き、殆んどの教師が集まって試合を観ていました、英雄ハリー・ポッターのデビュー戦ですからね、それは観るでしょう。そして先生方はいつもあの場所で集まって観戦をするのでしょう?試合が始まる前に、先生方が話しているのを聞きましたわ。そしてあの場にクィレル先生は来ませんでした。他の来なかった先生方と比べて、クィレル先生が今日来れなかった理由が私には検討が付かないのです。肝心の動機ですが、これは最近のニュースから考え付きました。順を追って、まず私のクィレル先生に対する学校で得た情報から。私はクィレル先生の授業を受けた事は有りませんが、あの先生は少し挙動不審で、独り言を言う癖が有るようです。廊下を一人で歩いてる時に、前触れ無く恐慌状態になったのを見た事が有りますわ。そして、『闇の魔術に対する防衛術』の教師に対するジンクス、一年で担当教員が変わると言うもの、クィレル先生は今年赴任された教員でしたわね。今年、英雄の入学に併せての赴任、そして今年に入ってからのニュースですが、新学期始まって直ぐのグリンゴッツの侵入事件。ポッター選手から彼のこれまでの事を私は聞きました、とても辛い過去だったと記憶していますが、重要なのは侵入事件があった近日、ポッター選手とハグリットがグリンゴッツに行っていますね?そして上級生の方から聞きましたわ、今年の進入禁止の説明は例年と違って不親切だと。あぁ私、推理小説の他にも、ファンタジーにも大変興味が有りまして、魔法が出てくる創作をよく読んだものです。この学校に来てもそちらの興味が尽きず、冒険をした事があると噂のクィレル先生にお話しを伺った事もありますの。クィレル先生は確か、吸血鬼退治等をした事があるとか、その時の恐怖が原因でクィレル先生はニンニクを持ち歩いているのですが、私はあれは別の臭いを誤魔化すために着けていると思っています。私は嗅覚が鋭敏でして、ニンニクとは別に、あの先生のターバンの中からは不快な臭いがしますの。後私、トレローニー先生とお話しする機会もありまして、先生がこの学校の教師になる時に受けた面接の話も聞いています、確か予言の実演を始める所から記憶が飛んでいて、気付いた時には面接は終わっていて合格だとだけ言われたとか。占い師や巫女等のスピリチュアルな職の人達は、極度の集中状態によるトランス現象が起こる事があるとか、何を予言したのでしょうね?そして、闇の魔術には不死に関する記述があるというのを、読書をしている時に発見しましたわ、他にも「もうよい……ギネヴィア・テイラー」…………最後に一つだけ、『あの人』はあの日、本当に倒されたのですか?」

 

「訂正しよう、ギネヴィア・テイラー。君は疑いようも無く名探偵で、間違いなく天才じゃ、それも相当の自信家ののう。シャーロック・ホームズの生まれ変わりと言われても納得するわい、好奇心だけを見れば世界一じゃな」

 

え、どういうこと?一体何が?何を話してるの?

 

「ハッフルパフに五十点の加点、グリフィンドールに五点の加点、そしてその事は他言無用じゃ。今だ魔法大臣ですら信じていない、儂も半信半疑な領域じゃよ、()()()

 

え、五十点!!?しかもグリフィンドールにも加点!?

罰則の軽減の筈が、何か加点までされてるんだけど!?

 

「お褒めに預かり光栄ですわ、これからも精進致しますの」

 

「末恐ろしい事じゃ、本当にのう。その好奇心と推理が原因で、身を滅ぼす事にならぬよう気を付けなさい。ミリア・エインワーズも、ここでの話は他言無用じゃよ?」

 

「はい、分かりました」

 

「肝に命じますわ」

 

こうして最後の方はよく分からないまま、ダンブルドア先生との話は終わった、寮に帰ったら二人に何て答えようか頭を悩ませながら、二人で廊下を歩く。

次の日寮の得点が大幅に上がってる事で二人から質問攻めにされるのを、この時の私は予想できて居なかった。




最早この子予言者の領域にいる気がする、やっぱり知能チートが読んでて一番ヤバイチートだと思う今この頃。
でも作中でも事情を知ってる大人組は予想出来てたと思うんだよね、この段階でと自己弁護。
それでもやっぱりこの子はやり過ぎてるかなぁ、そこら辺の匙加減感想にくれたらうれしいです

秘密部屋編アンケート、同数票だったので、決戦投票です!!

  • ウィーズリー覚醒 バジリスク討伐
  • ギネヴィアの私TUEEEEEルート
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