やはり俺と『 』が《ボーダー》隊員なのは間違っている   作:必殺遊び人

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 はーい十一話でーす
 これにてS級試験編? 終了です。さてさて、次からどうするか悩みどころです。
 
 迅さんとの戦いの過去変でもやろうか・・・・・・。
 それとも弟子でも作るべきか・・・・・・。
 八幡VS『 』でもやるべきか・・・・・・。
 
 ほんとどうしましょうか(笑)

 それではどうぞ!!


十一話>>『――この世に運なんて存在しない』

 風間蒼也は隊室のベットで目を開けた。

 

『また、一緒に遊んでください』

 

 八幡が言った最後の言葉を思い出し――。

(フッ・・・・・・最後までなめた奴だ)

 軽く顔をしかめながら。

 

 風間がそこから起きると、風間隊の二人が声をかける。

「風間さん・・・・・・すみません。あの時、まったく動けませんでした」

「・・・・・・、」

 ばつが悪そうな二人を見るに、即座にリタイアしたことを悪いと思っていたらしい。

 だが、風間してもあれは仕方がない事だった。

「気にするな。菊地原の耳にも比企谷の鼓動からは驚きの心音が流れた。いけると判断したのは俺だ」

 ああ、八幡は驚いていたのだろう。本当に『 』(くうはく)の予測を超えて。自身の予測まで来てくれたことを。

 あの場面での《スパイダー》など誰も予測できない。

 『比企谷隊』を褒めはしても、他の隊を責めることはできない。

 

「それにしても、風間さん。最後なんで動き止めたんですか? もしかして何かを警戒して・・・・・・?」

 

 それは三上の疑問。

 その問いに、菊地原と歌川の二人も確かにと言う顔をする。

 あの時、八幡に動きはなかった。まさか三度も《スパイダー》に引っかかるほど風間蒼也という男は弱くない。

 

 ――であるならなぜ・・・・・・。当然の疑問だろう。

 

「あれか・・・・・・」

 と風間は最後の場面でも思い出したのか、僅かに顔を歪ませ。

「あれはただの《シールド》だ」

「《シールド》・・・・・・ですか?」

「ああ、あいつは俺の体に沿うように《シールド》を張ったんだ」

「「「――はぁ!?」」」

 驚くのも無理はない。そんな芸当。耳にしたことすらない。

「《シールド》に攻撃力はない。だからトリオン体を傷つけることはできない。耐久力で言っても、ピンポイントでガードしなければ《スコーピオン》も防げないだろう』

 

 そして――ただ、と。そう続けて

「トリオン体にはそれを破壊できるほどの力はない。勢いをつければそれも可能だろうが、体を覆うように作られた《シールド》を少しの力で破壊することはほとんど不可能だ」

 

「そうか。・・・・・・だから、あの時」

「でも、そんなことできるんですか? 止まってる相手ならまだしも、動いてる相手の体にピンポイントなんて・・・・・」

 歌川と菊地原のそれはもっともだ。

「できるはずだ。・・・・・・と言うより、あいつのサイドエフェクトはこういった小細工こそが本領だろう。まあそれにしても驚いたがな。それをするには空間把握能力の処理が異常だ。恐らく、出水の時見せた弾の防御。それの副産物といったところだろ」

 恐らく、と風間は言ったが。それはほとんど正解だ。

 いくら白の脳があるとはいえ、数ミリの誤差もなくすほど正確に《シールド》で『高速切替(ラピッド・スイッチ)』を行うなど、訓練なしにできるわけがない。

 少し違うところをあげるなら、相手を完全に動かせないように固定するなど、八幡一人では不可能だ。空間を座標のように認識する白の脳をリンク(・・・・・・・)して初めて可能な荒業だ。

 一人なら、《シールド》を腕にぶつけて、攻撃をキャンセルさせる程度が限界だろう。

 

 と言っても、目で追うのではなく感覚で追う攻撃手(アタッカー)のそれにたいして展開できるのだから、八幡のそれもおかしい事この上ない。

 

「だが、迅の言う通りだったな」

 ぽつり、と言った風間のその言葉に、全員が首をかしげる。

「迅が昨日俺に言ってきたんだ。『きっと戦ったあとはすごく楽しいと思いますよ』――とな」

「楽しい・・・・・・ですか?」

 ――何が? と続けようとする三上の言葉を聞く前に。

「ここまで完膚なきまでに負けたのは久しぶりだ。運ですら言い訳にできない。納得するしかないのではなく、納得させられる(・・・・・・・)。これが楽しくないわけがない」

 各自思うこともあっただろうが、それでも――確かに、と。そう思わずにはいられなかった。

 

 次も挑みたくなる。そんな相手だった。

 だからこそ、八幡は最後にあの言葉を言ったのだろうが。  

 

「お前ら、何故迅が比企谷と戦ったか知っているか?」

「「「・・・・・・、」」」

 無言で答えるそれは、言外に知らないから早くっ、と言っているようで、少し笑みを浮かべながら風間は言った。

「迅は、比企谷を見た時、『未来が一本につながった』と言っていた」

「・・・・・・一本、に・・・・・・?」

「そうだ。迅の未来視のサイドエフェクトはあくまでも無限に広がるそれを見る。未来が確定するのはほとんど数秒の先の事だけらしい。戦闘でも数秒先を見て戦っているしな」

 言うまでもなく迅の未来視は全部が全部便利というわけでない。 

 見逃す未来もあれば。

 いつまでたっても確定できないこともある。

 そこを言葉巧みに誘導する戦いは、八幡のそれとよく似ているだろう。

 

「その無限の未来が、比企谷を見た瞬間に確定したそうだ。・・・・・・どの未来をたどっても、迅と比企谷が戦い、自身が負けるという未来にな」

 

「――ッ!!」

「上層部がどんな言い訳をしようと、比企谷には迅と戦う手札があった。そして、戦った結果、最後は必ず迅の敗北で終わる。だからこそ――あいつは比企谷と戦ってみたいと思ったんだろう。『初めて、自分の未来を変えてみたいと思ったよ』と迅は言っていたな」

 三人は声が出なかった。

 いったい、どこまで先を『比企谷隊』は見ているのだと。

 

 つまるところ、彼らがゲームと決め、動いた時はすでに――。

 ――チェックメイト。

 そういう事だと、彼らは理解した。

 

 だからこそ――なるほど、と。

 そのチェックメイトを崩してみたい。そう思えた。

「まぁ次はうちが勝ちますよ。結局最後まで残ってたの俺らだけでしたし」

「おい菊地原。それこそ運みたいなものだろっ。――最初のそれには同意だけどな」

 

 それこそが楽しいということだ。楽しみだということだ。

「風間さん。二人とも、これから迅さんたちの評価が始まるらしいですよ。そのことはまた後で」

「そうだな」

 そんな風間隊のようすでも見ていたかのように、会場では迅と東による評価が語られていた。

 

 

   ▲▽▲▽▲▽

 

 

「『それでは迅さん。初と言っていいS級試験だったのですが、終わってみれば『比企谷隊』の圧勝と言ってもいい結果に終わりました』」

 

 そんなお決まりの言葉ともとれる綾辻それから始まり、4チームのそれを評価するように迅が語る。

「『どうだろうな。結構八もギリギリだったと思うぞ。特に最後の『風間隊』の動き、あれは俺が見てた未来の中で最も可能性が低かった。――つまり八達にとっても嫌な動き(・・・・)だったはずだ』」

「そうだな。俺から見ても太刀川と『風間隊』が組んで戦った方が比企谷には美味しかったはずだ。もっと『楽に』勝てた可能性すらあっただろう。風間のあれはファインプレーだと言えるな」

「『えーと・・・・・・それは何故ですか?』」 

 上手く進行するためではなく綾辻には素直に分からなかった。

 本音を言うなら、今回の戦いすべてが分からない。

「『比企谷が言ってただろ『風間隊の連携はシヴィ』――だとな。そんなところに太刀川なんて入れてどうする気だ? 本気を出せませんと言ってるようなもんだろ』」

 そんな東の言葉に、会場の全員が――あ、という声を上げそうになった。

 考えてみれば簡単なことだ。

 まぁもちろんそれだけではない(・・・・・・・・)ことは確かだが、そう言った小さいことを積み重ねていったからこその結果のはずだ。

 

「『八の細かい技術については俺らでもパスだな。あれはどう考えても頭がおかしい。撃ったことを視認できないなんて俺知らなかったし』」

「『確かにな。出水の弾の全弾防御までなら何とか説明がつくが、早撃ちだの高速切替だの、そっちは完全に個人の技量がはいってる』」

「『なるほ・・・・・ど・・・・・・? ちょっ、ちょっと待ってくださいッ!! 出水隊員に使ったのあれを説明できるんですか!?』」

 思わず納得しかけた綾辻のそれに、周りの隊員たちも待ちきれないといった様子で耳を向ける。

「『あくまで机上の空論だ。例えばだが、《ハウンド》の軌道は『ボーダー』で作ったプログラムによって動いている。A地点からB地点までどういう風にとんでいけ、とな。そのB地点がトリオン反応がする場所だったり、視線の先だったりするわけだ。――なら、そのプログラムを解析していれば軌道を読むことは一応不可能じゃない』」

 本当に机上の空論だった。

 仮にそれが本当だとすると、『ボーダー』のトリガーで彼らに勝てないといっているようなものである。

「『《ハウンド》の微調整も、《旋空弧月》の展開速度も、《バイパー》のリアル起動設定も、すべて過去のデータで数値化できる。癖と言っても良いけどな。強ければ強い奴ほどその数値にブレがない』」

 ――そもそも、強くないとできないけどな。と続けた東の言葉は、攻略法がないことを言外に伝えていた。

 強いことが前提条件なのに、そこに至れば攻略対象になる。 

 ――いったいどうしろと? そんな隊員の言葉が聞こえてきそうだった。

 

「『たしか、比企谷がよく言ってたな、実際に言ったのはオペレーターのやつらって話だけど』」

 

 

『――この世に運なんて存在しない』

 

『ルール、前提、賭けるもの、心理状態、能力値、タイミング、調子、・・・・・・そういう無数の見えない変数(・・・・・・)で、ゲームの勝敗は始める前に終わってる。偶然なんてない』

 

『知ってれば1パーセントが100パーセントに変わる。知らない奴は運が悪かった(・・・・・・)と愚痴をたれ、知っている奴は必然的に(・・・・)勝利をもぎ取っていく』

 

 

「『要は、その変数をどっちが多く知ってるかってことだろ。あるいは代入するか。そして、それができてるからあいつらは負けないんだ』」

 もう黙るしかない。

 最初は、とてつもなく賢いオペレーターがいて、比企谷八幡は才能に恵まれた。その程度の認識でしかなかった。

 それを――。

 はっきりと否定された。才能ではなく、どこまで本気かの違い。

 天才と言う存在は、無自覚に周りを傷つける。だからこそ――。彼らは周りから煙たがられたのだろうが・・・・・・。

 

 そんな中――。綾辻はそれを言った。

 

「『迅さん。つまり、それをすれば私たちでも勝てるってことですよね』」

 

 勝つ方法ならそこにある。追いつける可能性があるなら十分だと。

 その綾辻の言葉に一瞬。――ポカンとした迅は、自然と笑みを浮かべ、

「『そうだな。あいつらの計算やら技術は変数を確定する方法だ。なら別の方法で変数を埋めればいい。もっと言うなら、あいつらの予測を超えて変数を書き換えてもいい』」

 楽しそうにそう言った。

 その言葉に綾辻も笑い。

「『じゃあ、次のS級試験は『嵐山隊』が出ますね!! 次あるA級のチームランク戦。そこで私たちは上に行きます』」

 高らかに、全員の前で宣言した。

 

 そして、『ボーダー』には負けず嫌いしかいない。

 

 それを信じるなら、それを黙ってみているものなど、ここに誰一人としているわけがなかった。

 隊室で聞いていた『太刀川隊』『冬島隊』『風間隊』はもちろん。

 B級隊員ですら、戦ってみたいと心躍らせ。

 

 もしこれが、上層部が狙っていたことなのならば、その思惑は達成できたと言えるだろう。

 ただ、ある隊室で――ニヤリ、と。ほくそ笑み、唯一のS級チームがこれを狙っていた可能性もあるが・・・・・・。

 言ってしまえば。

 

 ――ゲーム相手は多い方がいいだろう、と。

 

 それが本当なら大変だ。

 『 』(くうはく)はこれのために、ギリギリの戦いを演じただけかもしれない。

 もっと楽に勝てたのにここまでした可能性すらある。

 

 ゲームに負けたぐらいで終わったと思うな――次の布石を打っているのが『 』(くうはく)だと。

 

 

   ▲▽▲▽▲▽

 

 

 八幡と『 』(くうはく)は会場で行われているそれを聞きながら、自分たちの最後の布石がうまく発動したことにほくそ笑んでいた。

「マジですごいわお前ら・・・・・・。こういうのなんて言うんだっけ?」

「・・・・・・時限式の、爆弾・・・・・・」

 八幡のそれに何でもないように答える白。

「実際そこまで大したことでもないけどな。今回のそれはうまくいけば御の字程度のそれだ。最後のハチと風間の戦いがなければ、ここまで隊員を煽ることもなかっただろ」

 これにて終局。

 そう言うように、そらは静かに目をつむる。

 

「にしても悪いな。最後の最後に白の力借りちまって・・・・・・。さすがに一人じゃ確実をもぎ取れなかった」

 独り言のつもりなのか、そのまま八幡は言う。

「最後。サイドエフェクトで風間さんが間違いなく攻撃するところまでは分かった。けどそれ以上は無理だ。誘導できなかったし、倒す方法も一つしか思いつかなかった」

 

 《シールド》による人体拘束。それをするために、八幡は最後に白の力――つまり『 』(くうはく)を頼った。

 風間と戦うなら、『 』(くうはく)の力は使えないと言った空の忠告を無視し、不確定要素を入れてしまった。

 負けなかったからよかった。

 逆に言えば負ける可能性があった。

 八幡の言葉は、それに対する謝罪だった。その言葉に――。

 パチリ、と。空は目を開けて。

 

「それなら気にするな。そんなことは分かってた(・・・・・・・・・・・)。俺が『 』(くうはく)に頼るなって言ったのは、ハチ一人で戦うことで、最後の一手を風間の認識外から攻撃するためだ」

「・・・・・・逆に、最後までハチ兄が一人で戦ったら――勝負、分からなかった・・・・・・」

 ――は? という八幡の言葉を無視するように。

「風間はよく研究してたぜ。太刀川と組んで戦わなかった段階で、ハチに対抗する何かを持ってるとこまでは確信があった」

「・・・・・・しろたちが手伝っているか・・・・・・ハチ兄一人の力か・・・・・・見分けるくらい、多分――できる」

 そう。風間は八幡の動きから、サイドエフェクトを誰に使っているかなんとなく分かる程度まで研究していた。

 八幡のサイドエフェクトは、持っているというだけで相手にプレッシャーを与える。

 ――もしかしたら作戦が漏れているのかもしれない。

 ――あるいは、次の動きを予測されているかもしれない。

 そう言った相手の不安から、八幡は敵の動きを限定するのだ。

「結局のところ。最後まで攻めてこなかったのも、俺らの動きを見るためだろ。見せたパターンなら、何かしら対策、あるいはカウンターくらいは用意されてたと思うぜ」

「・・・・・・しろたち、相手の動き予測する――けど、自分の事は・・・・・・自分が一番、知ってる」

 つまりはそういう事。

 風間は『 』(くうはく)と八幡のセット相手でも、何かしらと言うよりは、何とか食らいつく程度の力量があったということ。

 技量で太刀川に劣っていようが関係ない。

 要は『比企谷隊』の動きをどれだけ知っていたかの差。

「なんだよ。なら最初からそう言えばよかったろ・・・・・・」

「違うんだって。それを言ったら、ハチの最後の一手は、『どうしようも無い一手』から『狙う一手』に変わるだろ」

「・・・・・・その違い、分からないほど――ハチ兄・・・・・・馬鹿じゃ、ない・・・・・・」

「・・・・・・、」

 それを聞かされては、八幡も納得するしかない。

 何かを隠し持っている人間というのは、それだけで呼吸が変わる。

 一般人ならいざ知らず。近界民(ネイバー)やら遠征やらで戦い――戦争と置き換えてもいいその組織に身を置いている者が。さらに言うなら、そこのトップの実力者なら、違和感程度なら見つけられただろう。

 違和感は警戒を生み、それだけでこちらの計画を崩される。

「要は油断させてた方が、動かしやすいってこった。ハチと風間ぐらい差があるなら――まぁ、風間からしたら格上相手に警戒を解くなんて本来有り得ないが・・・・・・」

「・・・・・・最初、互角に戦えて――作戦も、うまくいっ、た・・・・・・」

「――なら。行けるかも・・・・・・その程度には思うはずだ。全力を常に出す相手でも油断を誘うことはできる」

「・・・・・・落差、だいじ・・・・・・それ、大きければ――油断・・・・・・」

「・・・・・・、」

 

 八幡も、二人がここまで読んでいるとは思ってもみなかった。

 一年以上二人と組んでいるが、ここまでふざけた連中だったかと――あいた口がふさがらない。

「ほんと、お前らが敵じゃなくてよかったわ・・・・・・」

 やっとの事で出た言葉がそれだった。

 笑うしかない。こいつらを出し抜こうとしている『ボーダー』の連中に憂いの念すら捧げたいほどに・・・・・・。

(まあ、俺も『ボーダー』なんだけど・・・・・・)

 

 ほんとに敵じゃなくて良かったと。八幡は大きなため息を吐き出した。

 

「てか風間さんにとって俺が格上って、お前ら頭いいのになんでそこだけ馬鹿なんだ? 今日ので分かっただろ・・・・・・それほど差がないって」

「「・・・・・・」」

 八幡のその一言に、二人は思わず絶句した。

 

 ――こいつ、トリオンをあんなに消費して、散々不意を突かれて。何を言っているんだ、と。

 

 作戦やら、相手の動きのサポートは確かに『 』(くうはく)がやった。

 それでも、実際に戦ったのは八幡なのだから、それは自分の実力と判断してもいいと思うが。

 どうやら、こいつ。肝心なとこで馬鹿らしい。

「なぁハチ。それ本気で言ってるんだったら流石に引くわ・・・・・・」

「・・・・・・ハチ兄、強い。――そろそろ、わかれ・・・・・・」

 白の口調が思わず崩れるほどには、八幡のそれはおかしいらしい。

 全部が全部新しい戦法。

 しかも、できるのは八幡一人と来た。

「――?」

 どうやら八幡には本気で分からないようで、首を傾けて頭にはてなを浮かべている。

 とは言え。

(わからないフリうぜぇー。自分から認めたくないのは分かるがここまでだと思わねーわ・・・・・・)

 空には八幡のそれが照れ隠しだと容易に見破っていた。

 

「・・・・・・ハチ兄、ちょっとムカツク・・・・・・今度ゲームする、ぼこる」

「やめてくれ」

 

 そんな二人の言葉を最後に――。

 

「『それでは、S級試験の方を終了したいと思います。比企谷隊員は、後に『ボーダー』本部から連絡が来ると思います』」

 

 綾辻のそんな言葉がアナウンスで流れた。

 

 

 

 

 

 




『副音声』

綾辻「はーい! 今日の副音声開始ですよー。今日は比企谷君と噂のオペレーターに変わり、綾辻遥と――」
三上「三上歌歩がお送りします!」
綾辻「さて、何で今回私たちがお送りするかというと、ちょっとお試しで! っていうのが本音らしいよ?」
三上「そうらしいね。かざまさんのメアドに比企谷さんから『お願いします』って連絡きたときは流石に驚いたなー」
綾辻「なにがすごいって、人を経由してお願いしてるところだよね。風間さんなんか微妙に残念そうだったし・・・・・・」
三上「・・・・・・うん。わたしも少し引き受けずらかったもん。あはは・・・・・・」
綾辻「まっ、今日はあれだね。・・・・・・なんて言えばいいのかな・・・・・・」
三上「うん。まさかオペレーターの二人がそこまで考えてたなんてね。もう、どこにリアクションとればいいのかすら分からないよね・・・・・・」
綾辻「ところで私たちオペレーターの事知っちゃっていいのかな? 本編では全く知らない二人設定なのに・・・・・・?」
三上「うーん。一応ありらしいよ。『副音声』の元ネタと同じで、なんか『副音声時空』なるものに私たちいるらしいから」
綾辻「副音声時空? 無理やらい感すごいね・・・・・・」
三上「ふふふ。もしかしたら、私たちとオペレーター二人が接触するっている前振りかもね」
綾辻「そうだったら良いなー。一回はなし聞いてみたいよね」
三上「ところで、他の隊はどうなったんだろ・・・・・・。当真さん達、真木ちゃんに書類全部任されたらしいけど・・・・・・」
綾辻「あー、それなら最近隊室にこもりっきりらしいよ。少し同情しちゃうぐらい・・・・・・」
三上「そ、そうなんだ・・・・・・。そう言えば太刀川さん達もこもりっきりらしいよ」
綾辻「え? なんで・・・・・・?」
三上「なんか試験のログ何回も見直してるらしいね。リベンジする気満々だったよ。・・・・・・まー風間さんがレポートが終わってないだろって、今度はそれで隊室にこもってるらしいけど・・・・・・」
綾辻「た、太刀川さんらしいね・・・・・・。そう言えばそろそろA級のランク戦が始まるよね。原作開始前最後のA級ランク戦だからまだ二宮さんはいるし、なんか『ボーダー』全盛期って感じだよね」
三上「うーん。まだ緑川君が入ったばっかでB級だから、今回のランク戦で上がってくる感じなのかなー」
綾辻「そこらへんももしかしたらこれから書かれるかもね」
三上「えーと、なんか普通話しちゃってるけどいいよね・・・・・・。私たち初めてだし・・・・・」
綾辻「――! え、あー――そ、そうだね。何かそろそろ変な事言いそうだし終わりにする?」
三上「う、うん。これで副音声終了かな」
綾辻「また読んでね!」

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