やはり俺と『 』が《ボーダー》隊員なのは間違っている 作:必殺遊び人
設定ミスなどのご指摘をいただきました。
もちろん。オリジナルの部分以外はすべて原作を基準にやっていますのでそう言った報告は本当に助かります。
八神 椎名様 レレレ様 ライリー様 カヴァス三世様本当にありがとうございます!!
まだ投稿して間もないこれに評価をつけてくださった方。お気に入りにしてくれた方々全員に感謝しています!
それではどうぞ!!
それは比企谷八幡にとって初めての敗北だった。
元いたブースのベットへと転送され――ボスンと音を立てながら落ちるそれは、自身が負けたことを如実に告げていた。
少しの間何が起こったか分からなかった八幡は、風間の言った――。
「一本目だ。次いくぞ」
その声で我に返る。
(えっ? 負けたのか・・・・・・。全く見えなかった。ていうかなんだあれ? ・・・・・・高速で動くトリガーか、それとも姿を消すトリガーか――?)
――まぁどちらにしろ。
「チートすぎるだろ・・・・・・」
どんよりと言う言葉が適切な今の八幡に対し、トリガーの予測は当たっていた。
言うまでもないが、これは後に風間隊の代名詞たる《
故に周りの認知度も低い。
八幡が知らないのも無理からぬことだった。
「さて、どう対応したもんかな」
――もう負けでいいです。と言いたい気持ちをぐっと抑え、八幡は転送ボタンをポチッと押した。
『二本目開始』
抑揚のない声と共に告げられるアナウンス。
八幡の腕に表示されているレーダーには風間の居場所と現在いる自分の位置が表示されている。
レーダーはトリガーではなく通常装備だ。これがなければ敵の居場所も分からず無駄な時間を過ごすことだろう。その代わり『ボーダー』ではバックワームと呼ばれるレーダー無効のマントを開発している。主に
そして言うまでもないことだが、八幡は先ほどまで訓練生だった。故にそんなものは持っていない。
(距離はまだあるか・・・・・・)
レーダーによると今回はそこそこの距離がある。それでも一分あればいい方と言う距離だが、八幡が
「あー作り物と知ってても、家を壊すってのはなんかイヤな気分だな・・・・・・。ひ、人とかいないよね?」
そんなことを言いながら、八幡は近くにある一軒家やら地面やらを粉々にすべく破壊していく。
ガラガラ、と音を立てながら崩れるそれを見て、八幡の顔はなぜか満足そうだ。もしかしたら今日のストレス発散にでも使ったのかもしれない。
そして、それは唐突に――。
「来たか・・・・・・」
八幡の視界の端にそれは映った。
それとほぼ同時。空から落下してきた風間が、二本の刃を振り下ろしてきた。
八幡は先ほど同様《スコーピオン》を体の中で分岐させて防御する。だが――。
結論から言って、八幡は選択を間違えた。
風間が使用したトリガーに目が行き過ぎたのだろうか。先ほどもそうだったではないかと――前の戦闘で学習したはずだっただろうと。つまるところ。
――風間蒼也には、同じことが通用しない。
「・・・・・・なっ!」
八幡の肩が切り裂かれる。
咄嗟に、肩からもれるトリオンを抑えながら、八幡は距離をとる。
傷は思ったより深かった。右腕は反射的に避けたことでかすっただけだが、左の方は恐らくもう動かせないだろう。
「どういう事だ・・・・・・?」
防御はしたはずだった。目でも追えていた。さっきは防御できた。ならばなぜ。
考える可能性は先ほどと違う状況だということ・・・・・・だけ・・・・・・?
――まさかっ。
「・・・・・・落下時のパワーをプラスした、のか――?」
その通りだ。風間が行ったのは剣道やらではありえない、三次元空間の戦闘への利用。
落下時のベクトルを足せばスコーピオンを割れるなどシビアな計算を、風間は過去の経験だけで確信していた。
そんな八幡の独り言に、
「正解だ。そして――これがお前と俺の差だ」
律儀に、風間は答えてくれた。
それは余裕などではなく、ただ当たり前の事だったからだろう。
『これがお前と俺の差だ』つまりこれが経験値の差だと。あたかもそれを見せつけるかのように。
「・・・・・・」
八幡は押し黙る。流石に理解した。この人は強いと。
しかし、そこで終わる程度なら、風間は八幡に声をかけていなかっただろう。
「・・・・・・知ってますか風間さん。『戦えないことは戦わない理由にならない』らしいです。面白いですよね、戦えないのに戦うなんて」
俺なら逃げますけど、と続け。
「――?」
――何が言いたい。そう問おうとする風間の答えを、すぐに八幡は口にする。
「なら、俺はこの言葉を推奨します。『負ける理由が負けない理由にはならない』そんな言葉を・・・・・・」
一瞬、風間はポカンとしたあと。意味を理解し笑みを浮かべる。
なぜなら八幡はこういったのだ。
――俺の負ける理由がなんであれ、それがあなたの負けない理由にはならないと。
「なら勝ってみろ」
「そのつもりです」
その言葉を最後に、二人は同時に動いた。
《スコーピオン》同士の接触。トリオンでできたそれは、技術班のプライドか何かなのか、まさに刀同士がぶつかたように金属音をまき散らす。
八幡は片腕だけでなく、体のいたるところから攻撃できる特性を生かし、動かない左腕を庇うように戦っていた。
周りから見れば、相手があの風間蒼也だということを考えると、よく打ち合えていると思う程度だろう。
ただし、その中身ははっきり言えばおかしいことこの上ない。
変幻自在。取り出し自由。それを売りにしている《スコーピオン》ではあるが、それをフルに使った戦い方ができるようになるには、数ヶ月にも渡る実践と、訓練が必要だ。
さらには、ほとんど防御という機能を捨てているそのトリガーで、守りにを主体としてもたせている今の現状は、はっきり言って異常ですらある。
まあそれでも――。
「・・・・・・ッ! くそっ――」
明らかに少しづつトリオンが削られていく。
こればかりは運がなかった。風間が相手だったどうのではなく、単純にスコーピオンを使ってきた年季が違う。仮に技術面が同じでも、風間はそれに対する術を心得ている。
不意をつけない。結果、相手は憶する必要がない。それは戦闘への余裕につながり、パフォーマンスの向上を図る。
(マジで強いな・・・・・・。挑発したは良いけどこのままだと・・・・・・ッ)
思考は止めない。止めたら負ける。
そして、八幡は距離をとる。
しかし――。
「それは失敗だ」
風間の姿が消える。
八幡は風間が《
我慢できなかった。とりあえず逃げるしかないと。八幡はそう思ったのだと――。
そんな風に、風間は考えてしまった。
なぜなら。これこそが狙い。
「――ッ、そこか・・・・・・」
抑揚ない声と共に、投げナイフのような形にした《スコーピオン》を、八幡は何もない空間へと投げつける。
(当たった感覚はない、外したか?)
「ん? こっちか――?」
次も八幡は狙いをつけ同様に投げた。
すると今度はグサリ、と。
――当たったか。
そして。
八幡の視線の先、何もない空間から、驚きの顔を隠すことなく――風間蒼也は姿を現した。
風間の今の気持ちを代弁するのはいささか難しい。
なぜなら、風間ですら何が起こっているか分からなかったからだ。
(なんだ・・・・・・? 確実に《
警戒しながら、
感じたのは違和感。そして、見つけたのは確信。
そこで風間は答えを知る。
「まさか・・・・・・音か?」
「マジかよ。もう気付いたのか」
八幡が破壊した瓦礫と化した家やら地面。それは風間の《
仮に、見えないほど高速で移動するトリガーがあったとしても、こう足場が悪ければ発動すらままならないだろう。そんな高性能なトリガーが、それほど自由に使えるとは思えない。そして、それが消えるトリガーなのであれば、いまのように音で判断できるだろうと。
「だからここ一帯を破壊したのか。下がったのも俺に《
「――まぁ、そういう事です。ここまでうまくいくとは思わなかったですけど・・・・・・。実際のところどんなトリガーが判断がつけばいいなー程度でしたから」
その言葉に、風間は思わず拳を握る。
《
開発されたばかりとは言え、風間もそれなりにこのトリガーを使ってきた。使い慣れていないということはなかったはずだ。
もし問題点を挙げるなら、試した相手が悪かったのかも知れない。個人一位の弧月馬鹿も、A級になりたての槍馬鹿も、才能豊富の弾馬鹿も。全員細かい戦法と言うより感覚派である。
結果、八幡のように対策らしい対策を行ってきた者がいなかったのだ。
そしてさらに。
「そのトリガー、使用中は他のトリガー使えないっぽいですね。使えたなら《シールド》で防いだでしょうし・・・・・・。えっ? さすがに《シールド》を入れてないことはないですよね?」
ここまでばれる。
将来。風間隊として《
菊地原と言う『聴覚強化』のサイドエフェクトを求めたのも、これを想定しての事だったのかもしれない。
「でも、まぁ今回はこれで終わりですかね」
「・・・・・・、」
――どういうことだ? 風間は聞く前に理解する。
パキパキッ、と。八幡の体がひび割れるように崩れたのだ。
「さすがに、トリオン流し過ぎました」
『トリオン漏出過多。
比企谷八幡と風間蒼也。二人の二回戦は幕を閉じた。
▲▽▲▽▲▽
ベットに寝っ転がったまま八幡は思考する。
(はぁ、さすがに二回目は通用しないよな。どうするか・・・・・・あれ? これ詰んだっぽいな)
単純な戦闘では、八幡は風間に勝てない。それは先ほどの戦いで理解した。
そもそも、訓練用トリガーで戦ったのが間違いだったのかもしれない。
「まぁ、なるようになるか」
やれることをやるしかないだろと。八幡は通話ボタンを押す。
「風間さん、次始めていいですか」
「『・・・・・・』」
返事がないただの屍のようだ。――じゃなくて、なぜか風間から返事が来ない。
(あれ? 通話つながってるよな。――なッ! もしかして帰ったのか!? し、しまった油断した。かくれんぼで隠れている最中に他のみんなが帰った時以来だから覚えていなかった・・・・・・だと・・・・・・!! おのれ風間許すま――)
「『俺がこの勝負を仕掛けたのは、お前に『ボーダー』と言うものを知ってもらうためだ』」
唐突に、声が聞こえた。
「えっえ・・・・・・? 風間、さん? ・・・・・・あれ、帰ったんじゃ・・・・・・?」
どうやらこのボッチは本当に帰ったと思っていたらしい。
「『俺の個人総合は9位。つまり俺の上に8人いるということだ。恐らくお前は一人でもそこまで行ける。だが、一人ではどこかで壁にぶつかる時が来る』」
「・・・・・・」
そして風間も八幡のそれは無視するらしかった。
そのまま、風間は続ける。
「『他のチームを考えるのも一つの手だろう。俺のように自分でチームをつくるのもいいかもな。だが、俺はこれだけは約束できる』」
そして。
「『俺とくればトップまで行かせてやる』」
それを言った。
そこまで聞いてそういう事か、と。八幡は理解する。
「なるほど。いちゃもんつけて俺と戦う気満々だったわけですね。案外性格悪いですね、風間さん・・・・・・」
実のところそうなのだろう。
ニヤリと笑う風間の顔が、それを証明しているようだった。
「『どうだ。俺のチームに入る気になったか?』」
二度目の勧誘。
もしかしたらもう二度とこんな良い人はいないかもしれないと。八幡は素直にそう思えた。
断る理由はもうないのかもしれない。
だが、性格の悪さ――ひねくれ度で言えば八幡も負けてはいなかった。
「風間さん。一つ聞きたいんですけどいいですか?」
「『なんだ』」
「サイドエフェクトってランク戦で使用していいんですか?」
八幡は知らなかったのだ。サイドエフェクトを使っていいのか否か。まあ、単純に聞く相手がいなかっただけなのだが。結果的に八幡は今までランク戦でサイドエフェクトを使った試しがないのだ。
「『なんだお前、サイドエフェクト持ちだったのか。もちろん使っても問題ない。サイドエフェクトはあくまで身体機能、才能と言う認識だからな。常時発動型もいることを考慮すれば、それをなしと言うのは無理だろう』」
――そもそも、と。そう続けて。
「『才能を出すな、など。普通に考えてありえないと思わないか?』」
「・・・・・・た、確かにそうですね。ありがとうございます」
八幡はサイドエフェクトを才能などと言ったように良いものだと言う認識がなかったため、風間の言い分は少しばかり納得できないが、使えるならかまわないと、頭を切り替える。
「それでさっきの答えですが。そうですね・・・・・・。条件を変えさせてください。戦う前は風間さんが俺に全勝したら入ることになってますけど、それを五本勝負で三本勝つことに変えましょう」
「『なに?』」
「あー五本勝負の理由は今回がたまたまそれだったてことです。要は三本とった方が勝ち。次の試合を風間さんが勝てば俺はチームに入る。残りを俺が勝てばその話はなし。ハンデなしのシンプル勝負。・・・・・・で、どうします?」
風間は眉を顰める。
はっきり言って何を言ってる分からなかった。本音を言うなら――こいつは何をしたいんだ、と。
「『いいのか。お前の不利になったように俺は感じるが・・・・・・』」
「・・・・・・大丈夫です。俺もここからは本気でやりますから。――回りくどかったですかね? 要はトップになれるか試させてくださいってことです」
「『ほう・・・・・・』」
――面白い。そう言いたそう声で風間は笑う。
「『なら始めるか』」
その前に――。
「まだ手を抜いているなら本気出した方がいいですよ」
ただ、ここで悔いを残すべきだとは考えなかったから――。
「多分。そのままだと勝てないと思うので」
八幡は、親切心で
▲▽▲▽▲▽
「えーと風間さん・・・・・・。もしかして今風間隊に比企谷って人がいないということは・・・・・・」
「最初に言っただろう。俺は負けたと」
質問しといてなんだったが、綾辻は開いた口がふさがらなった。もちろん三上も同様である。
その話が本当なら、当時個人総合9位だった風間蒼也を、比企谷と言う子は訓練用トリガーで倒したことになる。
「嘘・・・・・。今までそんな噂聞いたことなかったし、そんな強い人がいたなんて知らなかった」
綾辻遥の『ボーダー』に入った時期は、ほとんど『ボーダー』発足時といっても過言ではない。
その綾辻が知らないのだ。訓練生がマスタークラスを倒すなんて出来事が、まわりに認知されていないことに驚いたのである。
「それは恐らく偶然だろう。比企谷は目立つことを嫌っていてな。なるべく人がいない時間にランク戦を行っていたらしい。俺との後も、何度も「このことは黙っててくださいと」念を押してきたからな」
「えーっと、疑うわけではないんですが、それって本当なんですか・・・・・・?」
それほどまでに二人にとっては信じがたい事なのだろう。
お互いにA級部隊のオペレーターを任される身。
当時からA級部隊だった風間隊に誘われた三上はともかく、綾辻はB級のころからやっとの思いでA級まで上り詰めたのだ。戦闘員でこそない二人だが、自分たちの隊の人間がそこまで上がるのに相当の苦労から来ているのを彼女たちは知っている。
「それでその・・・・・・比企谷って人はどうしてS級に? それほど実力があるならすぐにA級に上がれると思うんですけど」
当然の疑問だ。そもそも、S級とはブラックトリガーありきの称号だ。ノーマルトリガーとは明らかに性能が違うそれでランク戦などを行えば、ポイントを根こそぎ奪ってしまうことを考慮された結果なのだ。
つまり、比企谷・・・・・・と言うより『比企谷隊』はランク戦に出れば他を圧倒できるほどの力。まさにブラックトリガー並みの戦闘力を誇るということだろう。
「あいつがS級になった理由はしらん。ただ、チームメイトは比企谷が勧誘してきたようだったな。確か『二人』ほどだったか?」
「二人? だとすると戦闘員は比企谷って人ともう一人ってことですか? それならなおさらS級じゃなくてA級でいいと思うんですけど・・・・・・」
そんな二人の疑問に、風間は首を左右へと振るう。
「いや、それは違う。比企谷が言うにはその二人をオペレーターとして勧誘したらしい。あくまで戦闘員は比企谷だけだ。だから上の方も『比企谷隊』をS級にしたのだろう」
二人の考えは思いのほか的外れだったようだ。
しかし、聞けば聞くほど謎が深まる隊である。
もうなんか『都市伝説』みたい、と。二人は思った。
「そもそも、どうやってS級になったんですか? A級に上がって強すぎたからの処置なら納得できますけど、その人すぐにS級になったんですよね? 強い人がいるって噂が流れてない以上、比企谷って人がS級になるの不可能だと思うんですけど・・・・・・」
「これは俺も見たわけでないが、どうやら直接上と交渉したらしいな。『S級の誰か倒すのでS級の称号くれませんか?』とな。目立つことが嫌いな割にはぶっ飛んだ奴だ」
――ほんとにぶっ飛んでますね、と。三上は思いながらも口にしない。
「もちろんB級なりたてのひよっこが言っても上層部は聞き入れなかったらしいが、迅がやった方がいいと言ってな。結局迅と戦ったらしいが、その時に迅を倒してS級になったとは聞いた」
「――えっ!? 迅さんを倒したんですか?」
「ああ。期間を開けて天羽ともやらせたらしいが、その時も勝ったらしくそのまま継続。大きく発表されなかったのはブラックトリガーに対する周りの認識を変えないためと、単純に比企谷の様な事を言う人間を増やさないためだったな。そうポンポンとブラックトリガーと戦わせろなど言われたら、上層部も困るだろう」
二人はうんうんとうなずき・・・・・・。
「なるほど・・・・・・って! 天羽君にも勝ったんですか? 単純なブラックトリガーの性能なら《風刃》をしのぐ天羽君のトリガーを!? そ・・・・・・そんなにすごい人がいたなんて――」
「まあ、比企谷曰く、『オペレーター二人がいないと俺はヘッポコです』と言っているらしくてな。まあ確かに・・・・・・迅が言うには、『比企谷単体だと総合でトップになれるほどはあるが、ブラックトリガーに勝てるほどではない』そうだ」
「えっ・・・・・・? ならどうやって――?」
「本当かは分からないが、オペレーターがつくと明らかに強さの次元が違うらしい。まあ、比企谷自身、自分を過小評価する癖があるからどこまで真実かは疑問だがな」
「その・・・・・・どのくらい強いんですか。その人・・・・・・」
「そうだな・・・・・・。聞いた話だが――迅の『未来視』のサイドエフェクトに、影浦の『感情受信体質』、菊地原の『強化聴覚』を”仮に”持っていたとしても説明がつかないらしい」
「・・・・・・」
――いや、それ本当に人間ですか? そんな疑問を、綾辻と三上の二人は抑え込む。
「まあ、オペレーターがつけばの話らしいがな」
その言葉に、
なぜなら。もし風間の話が本当なら、オペレーター次第で部隊のレベルが大きく変わる証明なのだ。
すると。
「気にするな。俺も嵐山もお前たちには感謝している。間違いなくお前らはオペレーターとして優秀だ」
二人の心を感じ取ったのか、風間は素直な気持ちを口にした。
こういったセリフを簡単に口にするところが、風間蒼也の良いところなのだろう。しかし――。
「それでも納得できなければ、比企谷に直接聞けばいい」
少しばかり口が過ぎるが。
その言葉に、二人は――そうか! と言う風に手を叩き、比企谷八幡捜索隊は結成された。
『副音声』
八幡「とりあえず副音声なんだが・・・・・・どうしたもんかな」
そら「どうしたんだ? かっこよったぞ。ハチの最後のセリフ――あははッ!」
しろ「・・・・・・『そのままだと勝てないと思うので』――キリッ!」
そら「ぶはははは!! チョー似てる。っすが白さん!」
八幡「やめて! 俺の黒歴史を広げるなッ」
そら「わかったわかった。悪かったって。そんな恥ずかしい事でもないだろ」
しろ「・・・・・・あれで負けて、たら――ちょーはずい・・・・・・でも、ハチ兄、勝ったで・・・・・・しょ?」
八幡「・・・・・・」
そら「まッそんなことより俺は比企谷八幡捜索隊の今後の事が気になるな」
しろ「・・・・・白たち、全然知らなかっ、た・・・・・・」
八幡「・・・・・・。まぁ、俺もこのころは知らなかったしな。これ以上は時系列的に言えんが、そのうち進展するだろ」
そら「そっか。――それにしても、まさか俺らと会う前にこんなことしてたなんてな。これで八幡が負けてたら俺ら『ボーダー』に入ってなくね」
しろ「・・・・・・しろ、ちょっと――安心し、た」
八幡「――? なんでだ? お前らにとってはそのほうが良かったんじゃないか?」
そら「う、うるせーよ!! それは良いから次の話題だ次の・・・・・・!!」
しろ「・・・・・・ハチ兄、鈍感――・・・・・・」
八幡「?? まぁいいか、今話から分かることはおれらが入隊した時期だな」
そら「あー、風間隊ができるのが原作二年前ぐらいだから、大体そのぐらいか?」
八幡「そうだな。大体高校受験を推薦で決めた時期だからな。中学の11月やら12月の時だってことか?」
しろ「・・・・・白たち、入隊してから約一年・・・・・・。計算、あってる・・・・・・」
八幡「そうだな。確かこれからそんな時間かかんないでお前らと会ったもんな」
そら「会ったていうか押しかけてきたって感じだけどな・・・・・・」
八幡「だからそれは悪いかったって・・・・・」
しろ「・・・・・・そろそろ、過去編終わって動き、出す? 白たち・・・・・出番、ある?」
そら「(おい、なんか白さん。出番がなくてさみしかったぽいぞ!)」
八幡「(そ、そうだったのか。でも俺らにはどう時系列が進むかなんてわからないぞ・・・・・・)」
しろ「――??」
八幡「あ、あーそうだな。そろそろあるんじゃないか? な、そら!」
そら「そうだぞ。ハチが言うんだから間違いない。もし違ったらハチのせいだな」
八幡「おい・・・・・・」
しろ「・・・・・・じゃあ、次回は、絶対――みて、ね」
八幡・そら「・・・・・・、」