黄金の力でヒロアカ無双   作:アルアール

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十四話 第二種目終了

『じゃぁ7分が経ったからここで中間発表を行うぜ!モニターを見てくれ!』

プレゼントマイクの声と同時に、巨大モニターにポイントと順位が現れた。

 

一位 緑谷チーム 10000325p

二位 夢チーム 1450p

三位 鉄哲チーム 750p

四位 拳藤チーム 685p

五位 轟チーム 615p

六位 物間チーム 470p

七位 爆豪チーム 0p

・・・・・

 

 

 

ーーー順調に上がってるが、やっぱ一位の1000万はどうすっかなぁ。

敵から逃げ回りながらも見聞色の覇気でモニターの様子を窺った金成は、ここで取りに行ってもいいが、まだ様子見の段階でいようと考える。

 

「っと、大智!きた!」

 

金成は後ろから気配を感じ取り、瞬時に身体を移動させる。

前を見据えて目に入ったのは轟チームの左翼側の騎馬を担当する上鳴が‘個性’を使った無差別放電をする直前だった。

 

金成は予め決めていた通りに、美亜に声をかける。

「美亜!雷だ!!」

 

「うっし!わかったよー!!」

金成の指示を聞いた美亜は‘個性’を発動させる。

 

轟チームの上鳴が放電すると同時に、轟チームと金成達を遮る様に、間に大きな雷が落ちた。

 

一瞬聞こえる轟音がホール中に響く。

あまりの爆音にフィールドに居た生徒らは一瞬意識を奪われて、体勢を崩すが其々が集中力が上がって居た為になんとか持ちこたえる。

 

「な、なんだ?!」

あらゆるチームから狙われて居た緑谷達も意識を奪われた。

 

「デクくん!後ろ!」

彼を下で支えて居た麗日は背後から近づく気配を感じ取り、慌てて彼に伝える。

そのままサポート科の生徒である発明の作品であるジェットシューズで上空に浮かび上がって難を逃れていた。

 

 

上鳴によって生み出された電気がより大きい雷に吸収され、金成の元へ届くことはなかった。

上鳴は範囲的な攻撃であり、なおかつ静電気を利用した攻撃のため、純粋な雷である落雷にはボルト数が敵うわけもなく、吸収されていった。

 

「ふぅ。美亜。大丈夫か?」

 

「う、うん。ちょっと疲れたけど」

若干、疲労のため汗をかいてはいるがまだ騎馬として行けそうだった。

これは元々いざという時のための、陽動、襲撃用に美亜に初めから準備させていたがこんなとこで役に立つとは思わなかった。

金成は見聞色で相手の思考が読めるために一手先に理解したが、金成の合図だけで反応した美亜はよく分かったものだ。あの台詞だけで。

 

万が一美亜が間に合わなかった時は電気により生まれる発光の隙に黄金を生み出して地面に電気を逃がそうかと考えていたが、なんとかなったらしい。

 

金成達は何とか放電を遮ったが、ほかのチームからはそうは行かない。

「う、くぅ...」

彼らはなんとか馬を崩すことは無かったもののほとんどの馬が膝をつき体の痺れで動けないでいる。

 

金成達は放電で痺れているチーム達からハチマキを奪おうと動き出す。

しかし、大元の轟チームもそのつもりであったため、轟は作戦通りに行動をしていた。

 

轟は腕を振ると一瞬で冷気が広がり痺れて動けないチームの足を凍らす。

金成達のところにもあと一歩で届こうとしたところで、突然目の前にマグマがせり上がった。

マグマに触れた冷気で空気分子が蒸発をして辺り一面に水蒸気が広がる。

 

「っち!!」

この作戦では感電したチームをしっかりと氷で固定してハチマキを奪う予定だったが、思わぬ伏兵により、視界を奪われてしまった。

 

金成はナイスアシストのエイミィを心で賞賛しつつ、行動に移る。

 

この視界が奪われた空間を覇気で状況を把握し、一番近かった拳藤のチームへ近づき、大智にハチマキを掠め取らせた。

 

「あっ!!!」

拳藤が慌てて頭を抑えるがもう遅い。

 

霧が晴れる頃には既に金成達は端っこの方まで逃げていた。

 

 

 

 

 

 

「ふぅ...。取れた...」

端へ移動した大智は咄嗟の行動にもかかわらずできたことに安堵する。

「よくやった、大智!もう一回逃げるぞ」

 

金成の合図に再び逃げの一手に戻る。

 

 

 

『初めは緑谷チームが全チームに狙われて、奴らが逃げ回るのを想像していたが、夢チーム!!場を乱しに乱しまくってる!!!さぁ、残るは1分となったがどうする?!』

 

 

 

既に残り時間は1分を切っている。

金成達はうまく足場を利用し、逃げまくっているため、ポイントとも奪われてなく既に安全圏だ。このまま逃げ続ければ次の種目に進出はできる。

 

ーーーでもこのままじゃつまんないんだよなぁ。

 

「....じゃぁ、ちょっと行ってみるか?」

思わず声に出ていたらしく、大智から声が返ってくる。

 

「んー。このまま終わったらちょっと面白くないんだよなぁ」

 

「じゃぁ、最後派手に行こうよ!」

 

「私はいいよ。もう既に楽しんだし、チャレンジしても。」

大智に続き、エイミィや美亜まで乗り切りであったため、金成の心は決まった。

 

 

「よし!じゃぁ最後に行くか!!」

 

 

 

 

 

いま、フィールドの中央では緑谷チームと轟チームが対峙している。

轟の氷によって、壁を作ることにより他チームと離されたのだ。

 

初めに動いたのは轟チームだ。

轟チームは飯田の‘個性’によって一瞬で緑谷チームの横をすれ違う瞬間に、轟が緑谷の額から1000万ハチマキを掠め取った。

 

緑谷は取られたことに気がつき、取り返そうと向かう。

轟チームは先程の瞬発の副作用で飯田が動けなくなったため、防衛しようと轟が構える。

 

緑谷がハチマキを奪い返そうと腕を伸ばすが、それを拒むように轟の手が動く。

しかし、緑谷はもう一方の手で防ごうとしていた轟の手を弾き、彼の首にかかっているハチマキを奪い返した。

70pハチマキを。

 

「なっ!!!」

 

「奪い返されないようにハチマキの位置は変えておきましたわ!甘いですわね!」

緑谷の驚きに、騎馬の八百万が答える。

 

これで、緑谷の勝利の可能性がほぼ潰え始める。

 

既に残り時間は10秒を切っていたらしく、プレゼントマイクと共に、観客はカウントダウンを始めていた。

 

残り時間はあと6秒。

 

緑谷チームは最後のあがきとばかりに、再び轟のチームへ向かう。

轟チームも奪われないように構える。

 

残り時間はあと5秒。

 

ほかのチームも必死に近くのチームへ食らいつく。

緑谷と轟チームの距離が1メートルになった。

 

残り時間はあと4秒。

 

「えっっっっっ!」

「んぐっ!!!!」

 

奪おうとする緑谷の手と、それを防ごうとする轟の手が交差しようとした瞬間、彼らは異様な殺気に晒されて身を萎縮してしまった。

 

轟はその気の緩んだ一瞬で意識を失った。

 

残り時間はあと3秒。

轟は倒れかけた身体を素早く起こすと、首にある1000万ポイントハチマキを迷いなく掴み首から外す。

 

「しまった!飯田さん!夢さんの個性ですわ!轟さんが乗っ取られました!」

焦った様子で、八百万が声をあげるがもう遅い。

 

「大智!投げろーーー!!!」

轟は思いっきりハチマキを金成の元へ投げる。

 

残り時間はあと2秒。

 

金成は未だに全方位を探っていた覇気で近づく気配を察する。

それを感じた金成は、その方向を向くと必死に手を伸ばす緑谷が目に入る。

「とらせるかよぉ!!!」

アドレナリンの分泌により加速した思考の中で金成は残り時間を確認し決心する。

 

残り時間はあと1秒。

 

瞬時に身体から溢れ出す、今まで見たことないような量のオーラが金成の全身から溢れ出す。

 

「エイミィ、美亜!耐えてくれよぉ!!」

 

全身からあふれ出した、殺気にも感じられる威圧が一番近くにいた緑谷にぶつかる。

金成は此処で緑谷は気を失い、ハチマキにが届くことはないと確信した。

 

しかし、緑谷が白眼をむいて気絶しそうになると、彼の体から感じていたオールマイトに似たような気配が急に強くなった。

 

「なにっ!!!」

その事実に気がつくがもう遅い。

 

緑谷は一旦は失った意識を立て直すと震えで動かない身体を咄嗟に動かし、ハチマキを裏拳で弾いた。

 

意識を取り戻した大地の元へ向かっていたハチマキは方向を変えて、ちょうど真下へ落ちる。

 

「くっそ!!!」

金成は最後のあがきで足を伸ばしたが、ハチマキに触れたと同時にタイムアップを迎えた。

 

 

『タイムアップーーーーー!!!!!』

最後の怒涛の展開に、観客は今までにないほど湧き上がっていた。

 

しかし生徒の方はそれとは対照的に、静かだ。

ほとんどの生徒が地に伏し気絶していたからだ。

その場に立ってるのは大智をお姫様抱っこで抱える金成のみだった。

 

 

 

 

 

 

『えーーーふむふむ。んっ!!生徒のほとんどが気絶であるので大丈夫だぜみんな!!』

あまりの光景に、会場が一瞬静まり返るが、気絶してるとわかると一気に再び湧き上がる。

 

ーーーまさか、またあいつのか?!

 

ーーーあぁ!俺見たぞ!来栖ってやつが第一種目でほとんどの生徒を気絶させたところ!!!

 

ーーー俺も見たぜ!!

金成だけが立っていることから推理した観客たちが再び湧き上がる。

 

金成は気がつかなかったが審議のために審判をしていた、ミッドナイトが一瞬気絶して膝をついたため、その様子を見た他のヒーローが慌てて飛び出していた。

すぐにミッドナイトは立ち上がったが、それを見ていた観客席のプロヒーローたちはそれほどの威力かと慄いていた。

 

 

そこから、厳正な審査をするため少しばかりの休憩が入った。

 

 

 

 

「おーい。エイミィ起きてっかー?」

床で気絶しているエイミィの頬をペチペチと叩くと、一瞬うめき声をあげて起き上がった。

 

「...また使ったー!!初めに言ってよー!!」

起き上がったエイミィは周りの惨事を見て事態を把握し、その元凶へモンクを飛ばす。

 

「いやぁごめん。お前は落ちないと思ったんだけどなぁ」

 

「うー...」

少し悪びれた表情で謝る金成に対し、自分も若干耐えられなかったことが悔しかったので頬を膨らませるだけにとどめる。

 

「んー?それよりこれどういう状況?」

 

「いやぁ、俺がみんな気絶させちゃったし、最後の1000万pは俺が足で受け取ったんだよねぇ。だから、最後のが妨害工作になるか、足でのキャッチが有効かの審議かな?」

 

現状を理解するためにエイミィが質問すると、金成もわかってはいないがそうであろうと予測を立てて答えた。

 

 

 

それから20分ほどで審議が終わったらしくプレゼントマイクが声をあげる。

 

『待たせたなー!じゃぁ、第二種目の騎馬戦の結果を発表するぜ!!!』

この頃にはすでに生徒が全員起き上がっている。

 

『一位は......夢チーム!!二位は轟チーム!!!三位は爆豪チーム!!おぉ、爆豪巻き返してやがったか!...んっ!!そして四位緑谷チーム!!以上4チームが最終種目へ進出だーーー!!!』

 

『1時間ほど昼休憩の時挟んだ後に午後の部だ!じゃぁな!』

 

 

「...ふぅ。」

失格にはならなかったらしい。

 

「おぉ!やったな金成!!!」

 

「エイミィやったね!」

 

「うん!」

大智達はよほど嬉しいらしく、一位という結果を噛みしめている。

最後の必死ようから見て緑谷はチームは落ちたと思っていたが、常闇が自身の陰で最後にハチマキをかすめ取ってたらしい。

 

ーーー今更だけど、騎手以外ハチマキとっていいんだな。

 

 

 

そのまま解散になったため金成達は自分達の入り口から帰ろうと足を動かす。

「いやぁ、楽しかったなぁ!特に最後のあの緊張感はいいな!」

金成は大満足である。すでに、ヒーロー科編入の事など忘れているほどだ。

 

「そうだね!ボス!お昼はどうする?」

 

「んーじゃぁ、屋台でも回るかぁ」

一旦控え室へ戻り、クラスメイトらと色々話し終わると、昼食をとるために金成はエイミィを連れてホールを出た。

仲良く歩いていると、周りからの視線を強く感じる。

観客からの好機な視線も多いが、プロヒーロー、警備員からの観察するような視線が多い。

それでも気にする事なく、金成達は屋台からたこ焼き、焼きそばなどを購入しベンチに座った。

木陰に隠れ、涼しい風が流れるベストスポットだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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