黄金の力でヒロアカ無双   作:アルアール

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九話 USJの終結、そして宣戦布告

ヴィラン連合が現れるとすぐに生徒たちは個性によって、ホール内の各地に飛ばされた。

そこでは何人ものヴィランが待ち受けており、ヴィラン連合は数で生徒達を倒す気でいるらしい。

 

「へぇ、あのワープの個性強いなぁ。まぁ日陰の方が強いが」

 

「日陰ちゃんと比べたら可哀想だよ。日陰ちゃんのワープって個性の応用だからあれが本気じゃないし」

二人は望遠鏡を覗きながら戦況を眺める。

 

ーーーほう、あの緑髪のやつやっぱつえぇなぁ。やっぱ気配がオールマイトにそっくりなんだよなぁ。

 

いずれその事についても探りを入れてみようかと考える。

 

ーーーあの個性を消す教師、やはりプロヒーローなだけはある。格闘技と、あの特殊なマフラーで何十人のヴィランとやりあってるなぁ。

 

あのマフラーはヒーロー用アイテムなのだろうか。

金成は自身の開発局でも作らせてみようと良く構造を覚えておく。

 

「あ、先生がやられちゃった。そろそろやばそうだけどどうする?行ったほうがいいかな?」

 

「んー、......いやいい。援軍がくるぞ」

エイミィが心配そうに聞いて来たが心配いらない。

金成は念話で入った情報に口角を上げて笑う。

 

「そろそろ本番だ!くるぞ、平和の象徴、オールマイトがな!」

 

 

 

 

 

 

 

それからすぐにホールの入り口がぶち開けられる。

土煙が舞う中、大きな影が現れる。

誰もがその音に沈黙を保つ中、希望の声が響く。

 

「大丈夫!!私が来た!」

 

ヒーローにとっても、そしてヴィランにとっても待ちわびた声だ。

 

 

「さぁどうするよ。ヴィラン連合」

 

 

 

 

 

 

 

ヴィラン連合がオールマイト対策で特殊なヴィランを連れて来て一時オールマイトはピンチに陥ったが生徒達が思わぬ活躍をしたらしく、特殊ヴィランの脳無(のうむ)とやりあっている。

 

「うぉぉー!!速いねぇ!殴るの!私勝てるかなぁ?」

エイミィは闘いにしか興味ないのかと、少し呆れるが金成はエイミィは負けないと思ってる。

 

「そもそも肉体系に対してはエイミィは無敵だろ。殴られた時点で相手はほぼ重傷を負っちまうだろ」

 

「いやぁ、どうだろー!あぁ、いつ戦えるかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「っとあぶない!臥雲(がうん)、避けろ!!」

 

「っ、はい!」

 

そばにいた臥雲は金成の声で咄嗟にソファを動かす。

直後に、そこを黒い物体がホールの天井をぶち破り、横を通り過ぎていく。

オールマイトと戦っていた脳無だ。彼対策しているとはいえ、流石に敵わなかったらしい。オールマイトにぶっ飛ばされた。

 

「うひゃ、よく飛んだなぁ。っと、臥雲。あのヴィランはオールマイトのために特殊な改造をされたらしい。うちの会社で回収してくれ。あ、通信機とか気をつけろよ?追跡されるな」

 

「了解しました」

 

金成は先ほどのオールマイトの戦闘で十分満足した。

 

ーーーいやぁ、いいものが見れた。やっぱ面白いかったなぁ。

 

「あ、他の教師達も来たか。ヴィラン連合も撤退したし俺たちも帰るか。」

 

「そうだねー!」

オールマイトに続くように、校長を筆頭にプロヒーロー達が集まって来た。

それを機にヴィラン連合のリーダーらしき青年をワープ個性持ちが回収して撤退して行った。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

金成達はそのまま本社へ戻る。

社長室で待っていると、黒子服姿の日陰が入ってくる。

 

「ボス、脳無を無事捕獲しました。通信機のようなものも有りません。これから解析に入ります」

日陰は扉を丁寧に閉めると、書類を片手に報告していく。

 

「そうか、じゃぁあとは任せようか。結果が出次第報告してくれ。あ、それとこれから夕食に行くから車出してくれ。日陰もまだだろ?行くぞ」

 

「かしこまりました。すぐに車を玄関に回します」

日陰が一礼をして部屋から出ると、金成は高級な椅子で背筋を伸ばして体をほぐす。

「んー!疲れた。いいものが見れたなぁ」

 

「あ、ボス!明日休みらしいよ!学校。多分襲撃があったからだと思う」

部屋のソファに座るエイミィが携帯に送られて来た雄英からのメールを眺めて金成に内容を知らせた。

 

「そうかぁ。まぁいい。それより、体育祭は1週間後らしいぞ。どうなるんだ。中止とかはないよな?」

 

別に1日休みでも構わない。勉強が好きではないため逆に好都合だ。

それよりも重要なのは1週間後の体育祭の開催だ。せっかく楽しみにしていた企画だ。延期ならまだいいが中止となっては怒りのためヴィラン連合を壊滅させに動こうかと考えるほどだ。

 

「んー。大丈夫らしいよ!メールには1週間後の体育祭には影響がありません。って書いてあるし」

 

「ん?そうかそうか!よしじゃぁ着替えて飯食い行くぞ!」

その一言で機嫌を直した金成は即座に着替えて部屋を出た。

 

「あー!もうまってよ!」

エイミィも急いで着替えて金成を追った。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

雄英高校の体育祭は全国に生中継されるほど日本中から楽しみにされている。

かつてはスポーツの祭典とされて来たオリンピックは個性の発現により、人数も規模も大幅に縮小してしまった。

 

しかしそれに変わるように日本では、個性を使ったスポーツ、特に雄英高校の体育祭が人気を博したのだ。

 

会場は観客が何万人も入るようなホールで行われ、それに便乗するように屋台や、宿泊施設、警備会社などの社会へもたらす利益が膨大になる。それに、ここは雄英高校生にとってもただの体育祭じゃない。

ここにくるのは一般人だけでなく、ヒーロー事務所のスカウトが何人も訪れ生徒達を観察し、評価するのだ。

うまく行くと、夏にあるヒーロー事務所の見学に招待されることもある。

そのためヒーロー科だけでなく、ヒーロー科に落ちた普通科や、自分のアイテムを売り込みたい開発科の生徒達も張り切って参加する。

まぁ経営科は殆ど蚊帳の外だが。

 

その為、襲撃くらいでは中止にならないのであろう。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

臨時休校の次の日、金成達は退屈な授業を終えて帰り支度をしていた。

 

登校した時に何故突然二人揃って早退したのかと、若干意味深げに聞いて来たが、エイミィが体調不良を起こし幼馴染の自分が看病のため早退と嘘をついてなんとか誤魔化した。

 

教科書をカバンに詰めて帰ろうと廊下へ出るとやけに騒がしいのに気がついた。

 

「ん?なんだこの騒ぎ。人がうじゃうじゃいるぞ」

 

「ん?なにかな。あ、ヒーロー科があるA組の前が一番騒がしいよ!」

エイミィは大きくジャンプして何が起こっているのか把握する。

 

「へぇ、面白そうじゃん。ちょっと見に行くか。エイミィも行くか?」

 

「うん!勿論!」

 

金成達は人ごみの中を器用に通ってA組の前まで移動する。

「っと、すまんすまん。通してくれよ。お、なんだこれ」

 

「ぷはあ!やっと出れた」

エイミィは息を切らして人の隙間から出て来た。

 

「なぁこの騒ぎ何?」

 

「はぁ?知らないでこの人ごみの中前に出たのかよ....。まぁいい。私らはあの襲撃を追い返したA組みをちょっと見に来たわけよ」

隣にいたオレンジの髪をサイドテールにしている健康的な体躯の少女に声をかけた。

 

「へぇ。そんなに気になるのか」

ここにいる生徒は今か今かとA組の扉が開くのを待っているらしい。

 

「あんたは気にならないの?私はヒーロー科B組の拳藤一佳。あんたは?」

少女はこの人ごみの中前に出た男に興味を持ったので名前を訪ねる。

 

「ん?俺か、俺はD組普通科の来栖金成。よろしく。まぁそんな気にならねぇなぁ」

金成が答えると同時に、A組の扉が開いた。

 

 

 

 

 

 

「なんだこりゃぁ?!」

 

「出れねーじゃねーか!!」

A組の生徒もこの集まりように驚いているようだ。

 

A組が自分らのクラスの前に集まる人の数に驚きの声を上げていると、その奥から声が不機嫌を隠そうともせず敵意丸出しの声が上がる。

 

「敵情視察だろ、ざこ。ヴィランの襲撃を耐え抜いた連中だもんな。体育祭の前に見ときてえんだろ。意味ねぇからどけ、モブども。」

 

奥から薄暗い金髪を爆発させたような、服を着崩したヤンキーのような見た目の少年が挑発しながら前に出た。

 

ーーーふーん。そうか体育祭の前に見ときたかったんだ。

金成は襲撃だけでなく体育祭のための敵情視察も含まれてるのかと気がついた。

 

「んー。なんかあの子口悪いねぇ。雑魚のくせに」

エイミィは少し癇に障ったのか口が悪くなった。

 

「おいおい、言ってやるなって。あれがヤンキーって言うんだよ。覚えとけよ」

バカにするようにニヤッと笑った。

金成も暇だったためそれに乗ることにした。

 

「おー!あれがヤンキーなんだ!ボス詳しいねー!」

エイミィは裏がないのか純粋にヤンキーに会えて喜んでる。

 

ーーーあれ?こいつ挑発しようとしてたんじゃないのかよ。恥ずかしい。

エイミィが挑発しようとしてたと勘違いした自分が恥ずかしい。

 

ブチブチブチブチ

 

「んだとこらあああああ!!!!?!?!」

ふとあの少年を見るとこちらの声が聞こえたらしく完全にキレてる。

つり目の鋭い瞳が、怒りの感情でより一層険しく吊り上っている。

ーーーあはは、どうすっかなぁ。まぁいっか。

 

 

「お、おい爆豪!落ち着けって!」

A組の少年が爆豪と呼ばれた少年を止める。

 

金成はそのまま挑発しようかと思っていると脇から声がかかる。

 

「ヒーロー科に在籍する奴はみんなこうなのかい?こう言うの見ちゃうとちょっと幻滅するなぁ。普通科とか他の科ってヒーロー科に落ちたやつが結構いるの知ってた?体育祭のリザルトによっちゃぁ、ヒーロー科編入も検討してくれるらしいよ?まぁ逆もまた然り」

 

ーーーおうおう、めっちゃ挑発するじゃん。まぁ俺も編入希望だけどさ。

隣の振り切った挑発をする少年に少し驚く。

 

「あの子めっちゃ言うね!」

 

「あぁそうだな」

 

 

 

 

 

「敵情視察?少なくとも普通科(おれ)は調子のってっと、足元ゴッソリ掬(すく)っちゃうぞっつー宣戦布告に来たつもり」

 

「雑魚が!何言ってんだ」

爆豪が睨みつける。

目の前で二人が対峙している。

 

 

 

 

 

「うひゃぁ、どうする?!ボスもなんか言う?!何言おうっか!」

 

「バカ、何も言わないよ。これ以上火に油注いでどうする」

いつものエイミィに少し呆れてしまう。

 

でも少しばかり荒れてた昔(前世)を思い出してしまい、少し感傷に浸ってしまう。

昔はこんな風に挑発したなぁ。と少し羨んでしまった。

まぁ楽しいしいっか。

 

 

「ま、いいや。見るもん見たし帰るぞ。エイミィ。っとすんませーん。通りまーっす!」

 

「あ、ちょ!ボスー!」

エイミィの腕を掴んで再び人ごみの中に消えていった。

 

 

 

ーーーなんだったんだあいつら?

 

ーーーただのバカップルじゃね?

 

ーーーカップルかぁ、体育祭の新しい標的ができたわ。

 

ーーーおいおい、なんか悲しいからやめとけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしてあっという間に、1週間は過ぎていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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